321. 殺人の追憶
《ネタバレ》 サイコサスペンスみたいなもんだろうという思い込みが良くなかったのかもしれません。その予断の上を、コントの刑事さんみたいなやりとりが続く。これ、実話ベースという断りがなきゃ、んなことねーだろって話ですよね。なんでアメリカからの調査結果を見ないで、現場に届けるんだよ。「母なる証明」でもそうでしたが、この監督の作品の見方がワタシはわからないのかもしれません。 [DVD(字幕)] 3点(2020-01-19 22:08:24) |
322. 男はつらいよ お帰り 寅さん
《ネタバレ》 最後のマドンナたちのシーンは、ニュー・シネマ・パラダイスのキスのシーンのよう。山田監督が最終回の構想として持っていたという、子供らとかくれんぼをしていて、隠れているうちに息を引き取る、ってシーンが見たかったなあって思います。でもそれは、どんなに技術が進んでも、かなわないことなんだと思います。 [映画館(邦画)] 8点(2020-01-02 17:00:39) |
323. 母なる証明
《ネタバレ》 本作のやりきれなさは、本当の真犯人はジョンバルではないかもしれない、トジュンを信じ切ることができないということではないでしょうか。親は因果な商売です。【追記】詐話師の鉄くず屋の親父さんを、不必要に殺してしまった話かと思っていました。他の方のレビューをみて、愕然。そういう筋だったのですね。さらに、やりきれない。+2点。恥ずかしいけど、このままにします、 [インターネット(字幕)] 8点(2019-12-30 21:38:23) |
324. 教誨師
《ネタバレ》 70%くらいのシーンが教誨室で撮影される本作。これは、見応えがありました。何をどう受け止めたらよかったのか、今、ものすごく困っています。6人の死刑囚のうち、進藤と高宮のストーリーが太い筋(とはいえ、他の4人のエピソードも趣深い)。黒頭巾をかぶせられた高宮が発した「あれ?」。自己中のサイコ野郎の仮面がはがれ落ちる瞬間でした。進藤がしたためた聖書の一説。お人好しのホームレスがひらがなを覚えて、初めて書いた言葉は、世の中を糾弾するものでした。簡単に整理できない。何か、本物を見たような気がする。左向大監督、注目監督。 [DVD(邦画)] 9点(2019-12-21 22:56:34) |
325. ダンスウィズミー(2019)
《ネタバレ》 日本人にミュージカルは受け入れ難いということを前提としつつ、「シャル・ウィ・ダンス」で周防監督が社交ダンスをモチーフに成し遂げたように、本作は、ミュージカル、どうしても恥ずかしいけど、なんかいいじゃんっていうところに落ち着く映画かと、自分勝手に思っていました。だから、肩透かしはこっちが悪いんだとも思いますが、途中からミュージカル要素を捨てていますよね。その設定でつづけると、時間かかってしょうがないから、ロードムービーに切り替えたんじゃないか?と勘ぐってしまいます。そんな中、好きなシーンは「年下の男の子」。大事なシーンとも思えないんですが、なんか演者がとっても楽しそうだったんだもんで。 [DVD(邦画)] 3点(2019-12-21 19:50:17) |
326. i 新聞記者ドキュメント
《ネタバレ》 政権側のなめたやり口もだいぶ腹が立ちますが、それよりも、会見場で一心不乱にパソコン打ってる記者クラブに腹が立つ。質問しようって、気持ちはないのか。作中、表現の自由にかかわるデモのシーンで、大意として「望月記者の発言の援護ができない、記者クラブの問題である」というメッセージが入りますが、それに尽きるのだと思う。心ある記者もいるはずだと思うが、本作中では、望月記者の発言に呼応して、菅官房長官に二の矢を放つ記者がいない。本当なのか。せめてブーイングもしないのか。演出上の作為なのか。いつか、望月記者が倒れてしまった時の、反動が怖い。あいつ、あんなにムキになってたのに、やっぱり何も変わらないって。なんかもう、いやだなあ。 [映画館(邦画)] 8点(2019-12-16 16:35:38) |
327. コンフィデンスマンJP
《ネタバレ》 逆転劇があるんだろうって思いながら見つつも、面白かったですよ。エンドロール後のアレも納得。そういや、アレも詐欺ですよね。(ファンの人以外にとっては)。 [DVD(邦画)] 7点(2019-12-15 22:00:04)(笑:1票) |
328. 泣き虫しょったんの奇跡
《ネタバレ》 見終わって半日たって、じわじわいい映画だったなと思います。瀬川役の松田龍平が異色。映画の主人公らしからぬ、喜怒哀楽の薄さ。もともと、そういう抑えた演技の俳優さんだったと思いますが、そこがいい。この映画は詰まるところ、瀬川を中心に、さまざまな人が一つの夢を紡いでいく話だと思っています。鹿島澤先生、おとうさん、親友でありライバルの鈴木君、将棋道場の席主、喫茶店のウェイトレスさん、会社の同僚、三段リーグの仲間(戦友?、敵役?)たちなどなど。松田龍平の瀬川が激情型とは対極のキャラなので、これらの人たちの糸がしっかりと編み込まれていくのがわかります。そして、奇跡ができあがる。表情の乏しい瀬川が、ホッとして、笑顔を浮かべようとする瞬間が本作のラストシーンです。あえて繰り返しますが、さまざまな人たちの手により、一つの夢が紡がれていくさまを描いた本作。良かった。 [DVD(邦画)] 8点(2019-12-12 13:29:32) |
329. ターミネーター:ニュー・フェイト
《ネタバレ》 「T2」の正当な続編、と聞いた時には、見ずには死ねないと燃え上がったモノです。公開されるや、本サイトでもレビュー数が駆け上るのではないかと思いましたが、しかしさにあらず。嫌な予感。そして、ワタシにとっては、エメリッヒが撮影したんじゃないかというターミネーターです。ターミネーター:インディペンデンス・デイ。なんか、道具立ての大きさばっかり目立って、雑なお話。飛行機のシーンでは、いったい何が行われているのか、よくわからない。大物然とした伝説のサラ・コナーことリンダ・ハミルトンが鬱陶しい。新型のターミネータが、口数多いのも嫌だったな。ターミネーターは、黙ってついてこい。T‐1000が懐かしい。ただし、本作でもうターミネーターの新シリーズに積極的に付き合おうという気持ちがなくなったので、ある意味ワタシにとっては完結編です。あきらめがつきました。 [映画館(字幕)] 4点(2019-12-08 20:31:12)(笑:1票) (良:1票) |
330. ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
《ネタバレ》 「俺はコンセプトを作った」と言われたときに、胸をつかれた気がしました。ああ、この創造性のないおっさんがのし上がっていく物語り、気に食わんわあ、と辟易していましたが、そういうことなんですね。彼は彼なりに、新しい価値を作り出しているつもりだったのですね。そうなのかもしれない。彼にとっては、マクドナルド兄弟のシステムは、単にビジネスのリソース。自由に使っていいもの。弱肉強食なんて、思ってなかったんじゃないでしょうか。単に自分の執念に基づいて、合理的に行動しただけ。「紳士協定」って言葉が出たときも、ハッとしました。レイはそのときは、可能であれば守るつもりだったのだと、ワタシは思っています。ま、ワタシ、マクドナルド嫌いですけどね。「コンセプト」って言葉を使う人、うさんくさいと思っていますけど。【追記】すきやを、吉野家はどう思っているんだろう。 [インターネット(字幕)] 9点(2019-12-07 00:48:31) |
331. ターミネーター2
《ネタバレ》 「ニュー・フェイト」のキャンペーン期間中なのだと思いますが、Amazon Primeにあるんじゃないですか、本作。もちろん面白いんですが、液体金属ターミネーター T−1000。溶鉱炉に落ちると死んでしまうんだとしたら、ショットガン等でバラバラになったときに、パーツごとに拾い上げて液体窒素で固めて、溶鉱炉に落とすのがいいって今後の対策ができますよね。少しパーツが減ると、お巡りさんのサイズが小さくなったりして。ということを、皆さん、本当は考えてませんでしたか?かけらごとに、小さいお巡りさんとか。絶対、考えていたと思います。 [インターネット(字幕)] 9点(2019-11-22 21:57:48)(笑:1票) |
332. たそがれ清兵衛
《ネタバレ》 いい。しずかないい映画。真田広之氏、田中泯氏がいいのは、言わずもがなですけど。井上陽水。この映画の最後に「決められたリズム」。さすが、わかっている。オレも、そういうことだと思う。【追記】決戦の前の準備をするシーンが2回ありますけど、そこがすごくいい。そこでワクワクさせる(棒を振るシーンとか)、真田広之はすごいと思う。 [インターネット(邦画)] 9点(2019-11-17 21:11:11) |
333. トイ・ストーリー4
《ネタバレ》 9年の歳月を経て、ワタシの方がこのシリーズの面白がり方がわかるようになってきたようです。ワタシ自身があちこち故障してきて、置き去りにされつつあるおもちゃの気持ちに寄り添うえるようになったから(なんちゃって)。ウッディの行動も、年取ると手前勝手になるんだよなあ、って解釈しています。今作は、バイクのディーン・カブーンが大ヒット!でした(前作のケンの役回り)。 [DVD(吹替)] 7点(2019-11-06 06:14:35) |
334. ビューティフル・マインド
《ネタバレ》 途中までは、いくら天才数学者だといっても、これで暗号解読なんてトンデモ映画だぞ、と思って見ていたものです。話が転調してからも、奥さんが見つけ出した封筒の束を見るまでは、えっどっちなのって思ってました。病んでる数学者役がピッタリのラッセル・クロウ。目つきがぴったりなんだ。実話ベース。見るのがきつい映画でしたので、終幕の幸せの結末にホッとしました。ペンのシーン、よかった。【追記】タイトルは原作本のタイトルのようですが、精神疾患の人のこころを、美しいものといっているなら、なにかやっぱり違っているような気はするよ。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-10-27 22:06:30) |
335. ブルース・ブラザース
《ネタバレ》 ちょうど古臭いという感じです。この感じを例えていうなら、TVのバラエティーとしては、「ゲバゲバ90分」よりも「オレたちひょうきん族」の方が古臭い。刑事ドラマで言うと「太陽にほえろ(マカロニ、ジーパンのころ)」よりも「西部警察」の方が古臭いといった感じです。ワタシも、アレサ・フランクリンのシーンはカッコいいと思いましたので、きっといつかこの味わいがわかる日が来るような気もします。が、来ないような気もしています。 [インターネット(字幕)] 5点(2019-10-24 22:57:38) |
336. マイケル・ムーアの世界侵略のススメ
《ネタバレ》 映画かと言われれば、映画ではないような。2時間のお勉強バラエティー番組を観たような気がしています。後半は、侵略と称して、アメリカの国旗をおいてくる趣向はどうでも良くなってました。とはいえ、見ている間は次は日本にもきてくれないかなとか、思っていた次第です。 [インターネット(字幕)] 5点(2019-10-22 22:23:25) |
337. バイス
《ネタバレ》 ジョージ・W・ブッシュの頃のイラン戦争にまつわる裏話なんて、もう聞くだにウンザリするんだ。チェイニー副大統領は、本当に「すべきことをしている」と考えていたはず。同調圧力とシステムへの過剰適応。ブッシュの黒幕が副大統領なのではない。糸を引いていた人なんて、誰もいないんじゃないですか?【追記】第2のエンドロール後の集団インタビューの件はいただけない。あれやられると、製作側が逃げてるなって思っちゅうんですよね。なんちゃってって、言っているような。 [DVD(字幕)] 4点(2019-10-19 17:15:17) |
338. 寝ても覚めても
《ネタバレ》 これは…。最初の20分でげんなりしていましたよ。よそんち(岡崎の実家)に行って、恋人といちゃつき放題。さっぱり愛想もなくって、夕飯の片付けもしない。東京でてきてからもノラ猫に餌やってたりして。一体、いつの時代の勘違い女子キャラだよって思っていましたよ。麦が帰ってきてからは、ああそうか、この勘違い朝子が、ここから悪夢に落ちていくんだなってワタシの血圧上がりかけましたが、そういうことでもないらしいんですね。あいや、物語のたたみ方としては、これはこれで悪夢なのかもしれません。あれだけ優しくって男らしかった亮平が、石になってしまったんですから。が、とにかく。まったく、ヒロインに魅力を感じなかった映画です。寝言は、寝て言え。 [DVD(邦画)] 2点(2019-10-09 22:33:42) |
339. スミス都へ行く
《ネタバレ》 シンデレラストーリーなのだから。もう少し甘ったるくて良かったんじゃないでしょうか。テーラーが新聞少年に手を出したところで、ちょっと冷めてしまいました。最後はペイン議員が唐突に、お話のすべてを持っていってしまったかんじです。そんな上タマだとは思えません。彼が口を割る以外に勝ち目がなかったわけですが、うっかり口を滑らせるようなのがよかったな。議長がときどきいたずらっぽく笑うシーンが好きでした。たぶん、議長は法案そのものになんか興味がなくって、とにかく議場が面白くなるのが好みみたいです。 [DVD(字幕)] 6点(2019-10-04 22:31:22) |
340. search サーチ
《ネタバレ》 刑事の手際が悪過ぎのような気もするが、それもこの尺で見せるための工夫と考えよう。短い映画は、それだけでヒイキしたいワタシです。娘にあったと思われる、もう少し複雑な父親への気持ちが欠落していたのは惜しいです。しかし、父親の娘への気持ちは痛いほどわかる。つまるところ、ああ、こういう構成があったんだ、という新鮮な驚き。コロンブスの卵(古い?)。技ありの一本です。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-25 22:51:01) |