561. フォーカス(2015)
《ネタバレ》 物語のピントがよく分からない物語でした。盗賊会社のようなお話かと思えば、デレデレの恋愛進行に話が収束していくし。中盤のスタジアムでのカケのくだり以降はただ、だまされないぞ、みたいな意気込みで観ていました。引っかけ問題ばっかりのクイズの本みたい。鼻白むよ。ホントは、気持ちよくだまされてなんぼのモンなんですけどね。 [DVD(字幕)] 4点(2015-12-13 22:08:11) |
562. マルサの女
《ネタバレ》 権藤英樹のピカレスクロマン。「心安らかなのが、一番いいな」からの一連のシーンにしびれる。 [DVD(邦画)] 9点(2015-12-13 07:44:32) |
563. シムソンズ
どうせこういうのが好きなんでしょうって投げられたド直球を、はいそうなんですと受け止めるばかり。 [DVD(邦画)] 8点(2015-12-06 01:09:04)(笑:1票) (良:1票) |
564. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 ガラの悪い高校に転校してきたおとなしい優等生のよう。おとなしいんだけれどバンカラ気質があって、友情にも厚いため、徐々に人望を集めていく。人目を忍びながらもコツコツと勉強することにも怠らず、見事難関大学を突破する。いまさら監獄を学校に見立てるのに躊躇はありますが、ワタシはそんな物語だった思います。もしかしたらコイツ、ホントにやってんじゃね、というミスリードがなかったため、初見時ほどの静かな驚きはなかったですが、それでもやっぱりいい映画です。高校にこんなヤツいたなって風情のティム・ロビンスがいいです。 [DVD(字幕)] 8点(2015-12-05 19:00:09) |
565. ダイ・ハード
《ネタバレ》 こんなにがんばっているけど、結局離婚しちゃうんだよなぁとか。こんなにかわいい息子や娘もあんな生意気な感じになっちゃうんだよなとか。いやいやご本人だって、こんなにツヤツヤだったのなぁって。初見時には、想像だにしなかったですけどね。なんか自分の来し方重ねて、しんみりしましたよ。だが。本作自体は、文句なしに面白い。慌てつつも実は冷静。マクレーン刑事、かっこいい。 [DVD(字幕)] 9点(2015-11-28 12:27:28)(良:1票) |
566. テキサスの五人の仲間
《ネタバレ》 触手の動かない邦題は(おそらく「テキサスの四人(1963)」からきたものだと推測)、観終わった今となれば、「ああ、あっちの方ではなく…」という喜びに変わるものでした。彼女に何らかの望外な支援があることが予想される原題よりもいいかも。しょうもないと思っていたモノがきらめく「ひっくり返し」は本作にも通じるもの。イカサマといわれて、「ブラフで勝った」と言いつのるところも好き。最後まで持ち手を明かさないという演出上の決断は勇気があります。それがゆえに、きっと、これから本作のことをしばしば思い出すことになりそう。 [DVD(字幕)] 8点(2015-11-25 07:17:12) |
567. ハンガー・ゲーム
《ネタバレ》 ジェニファー・ローレンスが小学校のとき同じクラスにいた、体育も勉強もどっちもできる女の子のよう。ゲーム上のなり行きにもかかわらず、好きと言われてその気になってしまったかに見えるところや、甲走った感じの正義を振りかざすところとかも。強くてやさしいけど幼い。そんな主人公の造形はよかったと思います。ただなあ。皆さんのおっしゃるとおり、テレビで全世界に放映されているゲームのルールの変更をいとも簡単にやってしまう第13地区のゲームの主催側のありようは、この映画の観客に対する制作者のありようと同じとも言える。いくら何でも、そんなに都合良く物事進めようとすんなよ。 [DVD(字幕)] 2点(2015-11-23 12:51:38) |
568. ターミネーター:新起動/ジェニシス
《ネタバレ》 聞くところによれば、「3」や「4」を無かったことにしているとかいうじゃないですか。そんな蛮勇、オレは許すわけにはいかないなぁ、と思いつつ観はじめたモノです。しかし、冒頭、例の「ターミネーターのテーマ」のイントロがかかった時点ですぐに作品世界にのめり込んでいた節操のないモノでもあります。観終わった今思い出したのは、「ドラえもん」の二次創作の最終話のエピソードです。のび太がドラえもんの開発者であったという、著作権問題にもなった例のアレです。ワタシは、確かにアンフェアなのかもしれないが、こんなターミネーターの完結編が見たかったのかもしれない。少なくとも、「3」、「4」よりずっと好き。カイル・リースの物語に戻したところが好き。T-800が加齢しているところも好き。エンドロールで、やっとあのテーマ曲をフルで流すところも好き。…でも、この感じだとこれで終わらす気無いんじゃないですか。バカ、バカ。2点減点。 [DVD(字幕)] 7点(2015-11-21 00:02:12) |
569. キサラギ
《ネタバレ》 初見以来、また「キサラギ」みたいのが観たいな、とレンタル店の棚を物色することしばしば。結末を知りつつ再見しても、あらためて面白いと思う。でも、面白いこそなんですよね、なぜ5人の出した結論を信じることができなかったのか、と。最後に入れたもう一筆が、観客へのサービスというより制作側の「逃げ」の姿勢のように見えるんです。「なんちゃって」って言ってるような気がするんだよなぁ。ああ、もったいないなぁ。 [DVD(邦画)] 9点(2015-11-17 15:24:56)(良:1票) |
570. 人生劇場 飛車角
《ネタバレ》 一線を退いたという設定であるにせよ吉良常のような処世術もあったと言うことを考えれば、飛車角の進む道は一途というよりむしろ考えることを放棄しているかのよう。21世紀もだいぶ過ぎた今に思えば、不条理もしくはコントネタ。一つの場所をじっくりと大事にする吉良常の方が、一宿一飯の義理なんてもんであっちこっちふらふらしている飛車角よりずっとかっこいいぞ。しかし。本作の見所はラストシーン。へー、ここで終わらせるの?、と思いましたが、おとよの待ち伏せしている「あの場」に飛車角がおもむいたところで、この話は終わっているんですもんね。予定調和な進行を超えるカタルシス。これ書きながら、ジワジワ妙な余韻に浸っています。この余韻は「続」以降を見ると台無しになってしまいそうなので、観ないことにします。 [DVD(邦画)] 5点(2015-11-15 19:04:38)(良:1票) |
571. エイプリルフールズ
《ネタバレ》 エイプリルフールってイベント自体、もう古いものになってるんじゃないでしょうか。なので、そこはあえてなのだと思いますが、出てくるエピソードが何となく古くさい、というかなんか懐かしい。昭和の雑誌に載っていそうなネタが多い。でも、それがイヤじゃないんだ。おそらく年がいった人にも楽しめる(里見浩太朗、大和田伸也の起用もそう)ようになっている親切設計。穏やかにコメディを楽しみたいときにはよい映画だと思います。「不器用な誘拐犯」が好き。「おとなしくしていたら、無茶苦茶うめえラーメン、連れてってやる」って言ったとき、どんなにワクワクしていたか。 [DVD(邦画)] 7点(2015-11-09 07:42:19) |
572. 名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 史上最悪の二日間<TVM>
《ネタバレ》 本家の方は102人のレビューで「7.42」(投稿時現在)という高評価なのに、何故一番乗り?「鍵泥棒のメソッド」の後日談ですので、彼の作のファンの人にはうれしい一作。「名探偵コナン」の人物関係については、冒頭に簡潔に説明してくれますので、コナンおおよそ分かっているくらいだなって人でも大丈夫。むしろ「鍵泥棒のメソッド」についての背景を全く説明してないので、お子達には特に「あの彼」が何故この話に巻き込まれるのか分からなかったはず。いやいや、それぐらい「鍵泥棒~」ファン向けの作品なんです。事件解決がコナンのとっても便利なツールによるものなのでその辺少し物足りませんが、ストーリーはいかにも内田テイスト。寡作の作家の次回作を待つまでの間、ちょっとつまんどくくらいの気持ちで見るといいと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2015-11-08 21:47:05) |
573. 太陽の墓場
《ネタバレ》 興味深い題材なのに、なんか空々しい。最後の暴動もとってつけた的。戸籍の売買も人死にも日常茶飯事の世界なんだろうに。社会派の映画なんだろうけど、これならドキュメンタリーで見たかったという印象。 [DVD(邦画)] 2点(2015-11-03 07:19:47) |
574. セッション
《ネタバレ》 これは、もうジャンルは違えど「スポ根」ですね。体を脳のイメージ通りに駆使できるようになったら、どれだけのアドレナリンが湧き出るんだろうと。氷水の入ったピッチャーに手を入れるシーン。邁進する姿がすがすがしい。うらやましい。しかし。今時の映画はそれだけで終わらないようで。そうか、「うつ的」だったのか。そういえば「巨人の星」は星飛雄馬の病状の物語と解釈すれば、納得できるような気もするな。でも、まあそんな要素は入れないで、ジャズとドラムへの情熱と師弟の対決だけ、シンプルにやって欲しかったような気がします。「ラスト9分19秒~」という惹句。客と作品に対して、過度の負担をかけてます。こういうのは、ちょっと勘弁して欲しいです。 [DVD(字幕)] 6点(2015-10-25 08:47:42) |
575. 醜聞(1950)
《ネタバレ》 弁護士生命を懸けた逆転さよならホームランのカタルシスなんてものは一片もなく、負けるわけがない裁判をこんなにこじらせた善良なつもりのバカのどうしようもなさへの徒労感だけが募る。星が生まれた?ウソコケ。一連の蛭田弁護士の法廷でのふるまいが、「蛍の光」を合唱してから練り上げたシナリオ通りだったというスジだったらと思うと残念でならない。 [DVD(邦画)] 5点(2015-10-24 11:32:54) |
576. 龍三と七人の子分たち
《ネタバレ》 もっとやれただろう、というのが第一感。ヤクザとコメディの組み合わせは、黄金のフォーマット。近作でいえば「鍵泥棒のメソッド」、「地獄でなぜ悪い」。そこに「昔気質」をいれたんだから、面白くならないわけはないんだけれど、しかし。萬田久子が現れたあたりから、映画を終わらせることしか考えてないんじゃないかという乱暴っぷり。藤竜也に女装させるなよ。後半のドタバタも、藤竜也だけは筋の通ったヤクザでいれば、コントラストで面白くなっただろうに。同じ神輿で騒ぐなよ、なによりも、本作においておそらく良識として登場したマル暴のデカ・村上の輝きのなさ。ビートたけしはもう映画に興味がないんじゃないか。近藤正臣をキャストしたことだけ評価します。あんなに兄弟体質だとは思わなかった。 [DVD(邦画)] 3点(2015-10-19 19:59:42)(良:1票) |
577. コレクター(1965)
《ネタバレ》 女性を思慕の対象としてしか見ない男がしでかしたことだから、怖いんじゃなかったのか。最後の独白「(今度は)僕の仕込むことのできるふつうの女を」って、ヤツの嗜好とまるで違うんじゃないの。そこんとこ「?」でしたが、4週間ルールやそれが破綻したときの関係性のくずれなど見応えは十分。 [DVD(字幕)] 7点(2015-10-12 17:52:40) |
578. 新幹線大爆破(1975)
《ネタバレ》 いわゆる昭和の「劇画調」ってヤツですね。だから、ツッコミたいところや置いてけぼりを喰いそうなところは多々あるのですが、全体の熱量に引っ張られて終幕まで進むワケです。ワタシは、制服なり背広なりに身を包み、警察や国鉄で働く大人の男達がよかったです。今時の作だと、横山秀夫的内部の権力争いや無責任なトカゲのしっぽ切りみたいな要素が入ってこそリアルなのでしょうが、そういうのがまるで無い。悪は許さないというシンプルな原則にのみ従って動く組織。よかった。 [DVD(邦画)] 8点(2015-10-11 07:36:43) |
579. キャタピラー
《ネタバレ》 海外の国際映画賞を狙っていたな。「反戦」っていう錦の御旗ですべてをラッピングしようとしている映画。これでいいと思っているしたり顔がイヤなんだ。 [DVD(邦画)] 2点(2015-10-03 20:00:00)(良:2票) |
580. ブラック・レイン
《ネタバレ》 勝手に「刑事である高倉健と松田優作がアメリカで事件に巻き込まれる」話だと思っていましたが、まるで違うんですね。そういうのって、我が同胞もがんばっているな、なんて生暖かい眼で見たりしちゃうじゃないですか。うれしい誤算。不思議な国ニッポンだったのですね。たぶんアメリカでは、有名監督リドリー・スコットの撮ったB級映画として、好事家にもてはやされているのではないでしょうか。とはいえ日本のワタシとしては、男が惚れる2大俳優のコラボを実現してくれた、とてもありがたい作品だと思っています。邦画で2人をブッキングすると、いろいろと過剰になってしまいそう。マイケル・ダグラスがいい毒消しになっています。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-09-27 15:16:40)(良:1票) |