41. シャーロック・ホームズ/シャドウ ゲーム
とても面白いと思う。 いつまでも心に残るという作品ではないので、どれだけ楽しませるかがキモだが十分楽しめた、さすがガイ・リッチーお見事。 映像はとてもシャープ、アクションも見せ場タップリ、なにやってんのこの人?なんでこんな物が?など少し違和感のあるある物がすべて伏線になっており、とても解りやすく、どの世代でも気楽に楽しめるだろう。 最近多いなんでもアリの米映画とは一線を画すラストも観終わって虚脱感が無い。 突き抜けないけど平均点の高いこのレベルを保てばあと3作はイケそうだ、次は何も考えずに劇場鑑賞してみたい。 [DVD(字幕)] 7点(2012-07-17 10:16:30) |
42. 愛と誠(2012)
もう笑った、笑った、涙が出るほどに。 「モテキ」の前半部にも勝る疾走感でニンマリ。中盤以降はテンションが下がる直前にまた入るミュージカルパートでギリギリ持ち堪えるが、それでも十分楽しめる大満足な出来上がり。 妻夫木聡はうまくこなした、武井咲は監督の要求に笑顔で応えた様子、とてもかわいい。 スキップのうまく出来ないガム子、悲しい女、悲惨な不治の病に冒された権太など安藤、大野、伊原もノリノリで楽しそう。 とてもおいしい余と斉藤だが余は出番が少なすぎ、斉藤は多すぎてチト残念。 加藤清史郎君はいい顔してた。 監督が「カット!」といった後に現場が大爆笑に包まれただろうなぁ~と勝手に想像される事も含めて楽しめるという、斬新な映像体験でした。 [映画館(邦画)] 7点(2012-06-21 11:06:45) |
43. 探偵はBARにいる
面白いと思う、話はTVドラマ程度だがロケが多いので映画感は十分出ていた。 探偵といえば松田優作の「探偵物語」TVシリーズだがこの映画でも喫茶店のネェちゃんや歓楽街の様子、ボコボコにされ具合など雰囲気は周到している、違う立ち位置ながら息子の龍平が脇を固めてるのも感慨深い。 この探偵、感情むき出しのくせ最後まで依頼人の思うがままに動かされてラストもあのザマなんだけど、結果的に依頼人の希望を叶えた、仕事をやり遂げた事になっちゃうのかな? チョイチョイはさむ小ネタも笑えるしシリーズ化されるらしいから楽しめるかも。 [DVD(邦画)] 7点(2012-03-16 10:59:24) |
44. ヒミズ
鑑賞してから1日、レビューのためにいろんな言葉を探したが、なかなか思いつかない。たしかに震災の映像に取って付けた感はあるし、園組の同じ顔ぶれで脇を固めるのに多少ウンザリなのは解る、でも観ている間は十分感動している自分がいたし、後味も悪くはなかった。 窪塚の演技は際立ってたし、なんと言っても主役2人の演技が素晴らしい、本当にボコボコに殴ってるんじゃないかと思える演出も、歩行者用の信号機が点滅から赤に変わる時、音をシンクロさせるなど本当にドキドキした。 「今病気なんだよ」と語りかける複数の人たちのそれぞれの気持ちが上手く伝わり、オッサンが「未来なんだよ」という台詞にもグッと来る。 しかし、短かすぎるんじゃないだろうか?この監督、通常のロードショー作品に向きにくい[愛のむきだし]ぐらい時間を十分使って良いと言われたらもっと良いものになった気がしてならない、感動しているのにまだ観たい気持ちが残ったまま映画が終わってしまう悔しさは何なのだろう、ものすごく不思議。 茶沢さんも十分厳しい状況なのに、住田をちゃんと迎えに行けたのだろうか?そのシーンは必要ないけど、暗示ぐらいは欲しかった。とても観る価値のある映画。 [映画館(邦画)] 7点(2012-01-25 10:25:53) |
45. ミッション:8ミニッツ
「月に囚われた男」の手腕で、今度は映画館でと思い鑑賞。 映画的には前作同様なアイデア勝負の作品だったが、90分間十分堪能できる。 観ている間は「ん?」と思う所があるけど、観終わって冷静に振り返らないとツッコめないように作ってあるのか、考えが纏まる間もなく勢いで進んで行く作りに好感。 最近多い米映画の、それが出来るなら何でもありじゃん。みたいなラストになっていなかったのは非常にうまい。次回作も期待。 最悪なのはキャッチコピー、てんで的外れの上に、映画ファンを身構えさせ、無意味にハードルを上げて作品の価値を下げ、客足を引かせた。この罪は重い。 [映画館(字幕)] 7点(2011-11-03 14:57:41) |
46. 冷たい熱帯魚
ぜひ観てみたい映画だった。都心の一部でしか上映していなかったので、足が向かず諦めていたところ、3月ごろ千葉ニュータウンで上映があるスケジュールを目にし、大変楽しみにしていたが震災で延期、その映画館は被害が大きかったらしく再開が7月になりこの映画の上映も中止になった。 そしてDVDで観たわけだけど、これが大変な映画だった。 園子温は「愛のむきだし」が初見だったが、むきだしに負けず劣らず観ているこちらのいろんなものがむきだしにされるような、特異な体験をさせてくれる恐ろしい監督だ。 この監督、有名な役者を使わないが、どの役者も最高の演技をする、すごい演出だと思う。この監督の下で役をこなすとその後オファーが多いだろうなぁ~ 内容については言及しないけど、ラスト前、多少ガタついたのが少し残念なぐらいで、あとは目が釘付けの2時間半でした。 [DVD(邦画)] 7点(2011-08-15 17:09:27)(良:1票) |
47. キック・アス
なるほど、評判に違わぬ面白い映画だわ。 テンポがいいので全く飽きない、一気に観終わって気分爽快。 こりゃタランティーノもうかうかしてられない、監督名で検索すると「スナッチ」などにも関係してて、なるほどと納得。キャラが立ってて非常に観やすい。 しかし、シーンチェンジ時小技の繰り返しや、キック・アスの彼と彼女のベタつき具合など、変にこだわっているのがいささか気になる。台詞回しで引き付けられるが話は全くの王道、多少ひねっても良かったんじゃない?というのが感想。 でも面白い事には変わりない、映画館で観るべき映画だと思った、次は劇場に行きます。 [DVD(字幕)] 7点(2011-05-05 17:22:25) |
48. テリー・ギリアムのドン・キホーテ
好きなんだけどな~ギリアム やっぱり、欧州では日本の桃太郎並みに一般的らしい アーサー王伝説や、ドン・キホーテの話は アジアの片隅に住む私には、ピンと来ないのもあり モヤモヤするシーンが幾つかある。 映像はギリアムなんだけど話が・・・ 簡単な割に解り難いというヤバイ出来 大騒ぎして完成したのがコレでは肩透かしだわ でも、モンティ・パイソンからの付き合いだし また、次ぎを観たいです。 当たらずとも、ファンは多い・・・はず。 [DVD(字幕)] 6点(2021-01-08 09:36:32) |
49. スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
SWもラストだ、最後はやっぱりIMAX-3Dと思っていたが 評判を聞くたびテンションは下がり、上映回数も減り時間も合わず 結局ATMOS-2Dに相成りました。 3代に渡る親子喧嘩に祖父孫喧嘩を加えて 銀河を巻き込んだパル家とスカイウォーカー家のお家騒動は 終焉を迎えたわけだ。 ep4~6終了時点で、この長大な話に最期まで登場するのは 2体のロボットだけだと聞いた気がしたのだが 終わってみれば、なんだかなぁ~な内容 上手くまとめたような感じにしてはいるが 冷静に考えるとおかしな点だらけ そもそもep1~3にいっぱいいたジェダイは 誰一人後継者を残せなかったのか もう少しいれば銀河はあんな事にならなかったのに フィンのストームトルーパー設定は空転だし そもそもこの装甲、紙で出来てるのか 皆一発で倒れちゃうなんて鎧の意味があまりにも無い 星を一撃で破壊できるスターデストロイヤーなんて 集団で登場しても効果ないだろ・・・など ボケにツッコムのに終始して、話が入ってこない・・かと思ったが 話はぺらっぺらなので大丈夫 まだ、続けるつもりなら「あの戦いから1000年がたった・・・」 ぐらいで払拭しないと、もう無理だ。 SWの基礎点5に今作の0最終回特典の1を足しておきます。 [映画館(字幕)] 6点(2020-01-16 09:51:54)(笑:1票) |
50. ジョーカー
これはダークナイトのジョーカーではないのだろう。 抑圧されたもの、不満が充満した社会の中から発生した 多くのジョーカーな中でアーサーが得たジョーカーの形 このジョーカーではバットマンと戦えない 多分、知識、洞察力、胆力に優れ後にバットマンと対峙するジョーカーは あの多くの群集の中に身を潜めじっと見ているはず つまりこの映画、ラストもあいまって 差別を受け不幸で理不尽な人間がブチキレるまでを描いた ありきたりな内容、「ジョーカー」の名前をキャッチに使っただけ それでも2時間十分魅入れるのはホアキン・フェニックスやロバート・デ・ニーロ など演技力のたまもの、その点は素晴らしい。 演技力に頼りきって、話が疎かになったのは残念だし 詰めも甘い、あの街はゴッサムでは無くニューヨークやシカゴだ。 [映画館(字幕)] 6点(2019-10-10 16:09:29) |
51. ファースト・マン
かなり期待して観たのだが・・・ ストーリーは概ね良い、密室空間の恐怖や 当時のお粗末名な技術でのミッションの不安感 (たしかコンピュータ性能はファミコン程度と聞いた気がする) 事実に即した失敗映像など、リアリティはあるのだが 演出がショボイ。 何視点か解らなくなるようなカメラワーク アップを多用、揺れまくるカメラ。気が散ってしょうがなかった 話がどこまで進もうが、ワンパターンの演出で ドキュメンタリー風ははずしまくり、観るものを引き込むのが下手だ 素人ならともかく、そこそこヒットさせている監督のわりには 奥深さや、グッと来るものがない、うすっぺらな作品に仕上がったのが残念 [映画館(字幕)] 6点(2019-03-05 11:01:33) |
52. ガールズ&パンツァー 第63回戦車道全国高校生大会 総集編
もともと嫌いではなかったが 前回の劇場版4DXで度肝を抜かれ 映画を選びながら4DX、MX4Dなどを鑑賞したが 通常の映画では椅子が揺れてもたいしたことなく 4DX>MX4D、主観描写>客観描写、と結論 それにつけてもガルパンなら4DXとの確信を持って鑑賞 とても、とても満足した こんなにシンクロ率の高い演出を見せられると感動しきり ガルパン以外の4DXは努力が足らな過ぎると怒りさえ覚える 前回の劇場版より揺れが大きかったのではないだろうか TVシリーズ+OVAの内容なので話は新しくは無いし 尺が足らないので、ナレーションでのストーリー説明が多く 映画としては全く残念だが それらを大きく凌駕する映像体験が得られる 何故、前作劇場版が地味に4DXロングランを達成し 今回、わざわざTV版を再編集して4DX公開するほどの需要があるのか 推して知るべし、アニメオタクが騒いでいるだけな訳がない よって、次回の最終版も2本溜めての4DXをじっと待ちます [映画館(邦画)] 6点(2018-10-15 17:33:12) |
53. 君の名は。(2016)
遅ればせながら、やっと鑑賞 いろんな評価を目にしていたので、ハードルはかなり上がっていたが そんなに悪くは無かった 画は相変わらず美しく、話も良く出来ている 時間軸の相違があるタイムリープと入れ替わりは 私にとって初見だったのでストーリーには引き込まれた しかし、この監督「秒速・・・」の時にも思ったが 背景に夢中になりすぎてないだろうか? 話は悪くないのに、合間に入る、大事な間を作る場面での 微速度映像やフォーカスの移動などの実写気取り 執拗に繰り返す低位置でのドアが開くシーンなど これみよがしに見せ付けられると、実写で撮れよ! との思いが映画への没入感を阻害する ここまでアニメーションならではの良さを生かさない構成は すごく鼻につくので、総合的に評価を下げざるをえない なぜこれほど当たったのかは解らないが 次作は余裕で製作可能だろうから もう少し、アニメならではの広がりのある画と話を見せてほしい [DVD(邦画)] 6点(2018-09-25 17:11:18)(良:1票) |
54. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(2017)
いや~皆さん厳しいネ 私は元ネタ(作品)を見ていないので、比較はしません しかし、悪くはない、むしろ好きな部類の作品でした シャフト、新房と来ればこの演出、斬新なアングルもいい感じ 人物と無機物や風景が頻繁に入れ替わる描写 実写では困難なカット割、カメラ位置など唸ってしまう ラスト前の水の上を走る電車の映像などは息を呑む美しさ 電車なのに架線が無いのはご愛嬌(美の演出) 不安定な中学生、男はガキで、女は大人びてはいるが決して大人ではない 夏休みの花火大会の日に見た完全無欠美少女の醜態に対し 少年は自分の無力さを知る つまり、2度目以降は彼の妄想、でどうでしょう 2度目花火は平面だったし、3度目は変な形 4度目は完全に異世界なのだから そして、無力な少年は夏休みが明けても学校には行きたくない 彼女のいない教室を受け入れたくなくて でも、そうやって大人になるんだよ。 完全に男側からの妄想ストーリー、この強引さ、悪くない。 [DVD(邦画)] 6点(2018-09-10 17:20:19) |
55. カメラを止めるな!
巷の評判は耳にしていたが 自主映画レベルで、都内単館では観れないな~と思い放置 しかし、評判は大評判になり私の近くの劇場にも来たので鑑賞 これだけハードルが上がった今では 期待を超える程では無い、というのが素直な感想 散々聞かされていたネタバレ禁止というのが どの部分を言うのか理解に苦しんだ まさか、37分ワンカットのゾンビ映画を観るつもりで 劇場に来ないとダメだったのか、いやいや予告編時点でそれはもう無理 今となっては、内容をバラしたほうが集客可能な気がするが 脚本は役者が無名(いい意味です)な分、冴えているように見えるが もう1捻りあっても良い気がする 同じシーンを違う視点で複数回見せる演出は 「桐島・・・」や「21グラム」などもっと凄い映画が多々ある その部分やショボイ親子の絆演出が全てでは食い足りない 光ったのは、イケメンプロデューサーとカメラ助手の子 この2人が映画にメリハリをつけた それでも、この監督の才能は今の日本映画にとって大事なもの 思いがけずハードルが上がったようだが、次回作は楽しみだ 昨年の「君の名は。」(観ていないので大きなことは言えないが) といい今作といい、どうにも仕掛け人がいる気がしてならないのは 穿った見方だろうか [映画館(邦画)] 6点(2018-08-22 10:39:42) |
56. モリのいる場所
大好物の沖田修一映画だが、これも当たらないだろうな。 熊谷守一という人となりを知らなかったので 時代背景が解らず、当初困惑したが ドリフやフィルムカメラなどで徐々に緩和 山崎努と樹木希林の演技に頼りきった感じが 作品として弱いが、まあ楽しめる 30年自宅の外に出ないといっても例外はあり 仙人のような風貌ながら、偏屈者ではなく 妻と自分のスペースを愛おしく思う演出は好感 いくつか変わった演出と展開があるが その場に居合わせた誰かの脳内設定と思えば微笑ましい 「キツツキと雨」で大御所役者役として好演した山崎努。 新人監督相手に「また、呼んでよ。」と言わせた沖田監督作に 主役でガッツリ出ている事が、とても感慨深い [映画館(邦画)] 6点(2018-06-14 15:19:11)(良:1票) |
57. アウトレイジ 最終章
終わった、終わった、さぁ~次いこう 3作まで引っ張って、この内容かというのが率直な感想 なんだかテクニックばかり上手くなったので オープニングシーンなどは”来るぞ”感があるが 後は既視感のある話の連続、役者の頑張りによってのみ維持されている 本当に役者は素晴らしい、北野映画に対する思い入れがスクリーンを 通して伝わってくる、気合が違う 唯一、演技に問題があるのは、そう、たけしさんアナタです もう監督業に専念する方が良いと思います 永遠に支持はしますので、そろそろ初期数作の感覚を取り戻してほしい [映画館(邦画)] 6点(2017-10-16 12:38:20) |
58. メッセージ
ワンアイディア映画 私は結構退屈でした 重厚そうに見えて、1ネタを振り回すので違和感がかなりある 特に、異性人の目的と科学者の能力がストーリーの都合に合わせて展開するのがいただけない お金を掛けないで製作するならもっと話を練らないとB級感がムンムン出て寒い ラスト前など他国がナニしてたとしても、ビクともしないはずなのに そこをオチにしたのはガッカリ、ラストがショボくなっちゃった 「インターステラー」といいSFが最後に家族愛みたいな所に落ち着くのはどうかと思う もっと何言ってるのか、何見てるのか解らない位ハードなSFが観たいなぁ まだ途中だが「正解するカド」というアニメのほうがまだ深いし細部がリアルだ [映画館(字幕)] 6点(2017-05-25 11:17:08) |
59. planetarian〜星の人〜
プラネタリウムはいかがでしょう。 どんな時も決して消えることのない、美しい無窮のきらめき・・・ 過去パートのみネットで見たが、未来パートを織り交ぜての映画版 ネット版の出来が結構良かったので、付け加えたストーリーとの展開が 多少ギクシャクするが、完成形としては悪くない。 小さな話だが、詳しく語られない世界観を想像しながら物語の中に引き込まれる ロボットの使命が生む直向さが、荒廃した世界による人間の感情を呼び戻す過去パート 滅びゆく、星の見えない世界に希望を灯す未来パート(こっちがチと弱い) こういった映像作品が創られる日本アニメの奥深さに敬服する これはハリウッドで実写化してほしい作品 [DVD(邦画)] 6点(2017-04-11 13:55:32) |
60. ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
安心して観ていられる。 この予定調和がハリウッドの王道なのだが 脚本の弱さをアクションで完全カバー ちゃんとドキドキ、ハラハラするんだからたいしたもの 鑑賞後に残るものは無いけど、これも米映画の偉大な功績(褒めてます) [DVD(字幕)] 6点(2017-01-12 11:14:14) |