621. 運び屋
《ネタバレ》 イーストウッドの映画は、大きく分けて3つに分かれると思う。 まず、売れっ子の頃の西部劇、ダーティハリーもののアクション映画。 次が監督をし出して、自分を投影させたような人物を自身で演じる映画。 そして自身は出演せず、アメリカの歴史を描いた映画。 この「運び屋」は2番目の自分を投影させた映画だ。 まだ壮年の頃は、「目撃」のように絶体絶命の場面から逃げ切る映画もあった。 だから僕も、この映画も最後はうまく逃げ切るのではないかと思ってた。 でも、イーストウッドは無理をしない。 派手なカーチェイスもなく、あっさり幕である。 最後の刑務所で喜々と花を育てるイーストウッド演じる老人が幸せそうなのが、嬉しかった。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-14 16:22:12) |
622. 日日是好日
《ネタバレ》 一期一会の精神を、お茶を通して学んでいく、大事にしたい小品。 「ゲルマニウム」や「さよなら渓谷」の大森監督がこの作品を撮ったのが興味深い。 彼は、映画を創ることで色々考えるために、作品を選ぶのかもしれない。 それにしても、これがうわさに聞く楽茶碗か!? 写真でしか見たことないが、映画で見るとなかなかグッとくるものがありますね。 [DVD(邦画)] 7点(2019-09-14 13:08:02) |
623. イレイザーヘッド
《ネタバレ》 心に封印した、子どもの頃の小動物を虐待した記憶を 引っ張り出すような映画。 まぁそういうのもアートの役目なのかな。 何してるんだろ、この人、何者だろ、この人、リンチのそういう演出術は もうこの頃から出てきてるね。 SFXを白黒で撮影すると、悪夢みたいな新鮮な映像になるのは、発見だった。 [DVD(字幕)] 6点(2019-09-13 20:53:16) |
624. 権三と助十
《ネタバレ》 伝説の伊丹万作作品をついに観たぞ! 素晴らしい! 人のいい長屋の大家と、クセのある長屋の面々。 ある日、長屋の一人が無実の罪に問われる。 そして長屋の彼らが大岡越前に挑む! 大家が計略を図る。そして真犯人を捕まえるべく、大あらわ。 まさかのどんでん返し! (大岡様はすべてお見通しだった~!) 気持ち晴れやか大団円♪ もう映画の楽しさ、満載! [ビデオ(邦画)] 8点(2019-09-12 23:05:51) |
625. マッドマックス サンダードーム
《ネタバレ》 本作のマッドマックスをカーチェイスものとして観ると、がっかりするかも・・ マッドマックスシリーズとは、近未来荒野ものとしての世界観が肝なんですね。 1作目で戦士マックスが誕生して、その後核戦争後の世界にあちこちできた人の集落を 転々と渡り歩くマックスの物語。 そういう意味ではナウシカのユパさまみたいな人なんだね。 それが分かると、単純な悪と正義の話でない本作も味わい深い。 4作目もその世界観で染まってるし、なんと5作目ももうすぐジョージミラーが 制作予定とのこと。※マッドマックス ザ・ウエイストランド 楽しみですね~ [DVD(字幕)] 7点(2019-09-08 20:13:39) |
626. マッドマックス2
《ネタバレ》 古典ですよね。 「駅馬車」みたいに、無駄がなく、面白い。 上映当時、自分が高校生の頃で一緒に観に行った奴は、この映画のインパクトが 強すぎたためか、悪側についてしまった。 自分は、この映画も含めて当時の娯楽映画を浴びるほど観て、 映画バカになってしまった(笑) 話のオチ、バイクアクションにジャイロコプターを組み合わせた意外性、 車に仕掛けた爆弾、銃の弾、野生児、野良犬などなど 巧いよね。 今観ても、面白い。 [ビデオ(字幕)] 8点(2019-09-08 14:17:01) |
627. 日本のいちばん長い日(2015)
《ネタバレ》 実話なんですね。 玉音放送の裏でこんな事が起きてた・・ 敗けを認めるわけですからね。 男たちのドラマでした。 [DVD(邦画)] 7点(2019-08-31 21:40:20) |
628. 事件を追え
《ネタバレ》 ピーターイエーツがヒッチコック調の映画を撮った! 煮え切れぬイケメンのジェフダニエルが、綺麗なマクギリスさんと共演。 ラストも、ジェフなら、あんな押しの弱い展開も致し方なし。 でもイエーツって地味だけど、面白い素材で映画撮ってだよね~。 職人だよね。 [ビデオ(字幕)] 6点(2019-08-30 20:33:03) |
629. 容疑者(1987)
《ネタバレ》 ご贔屓のピーターイエーツ監督作なので、拝見。 なるほど!陪審員と弁護士が協力して、犯人を見つける(違法だけど・・) この着眼点は面白い! シェールは、独特の美しさで、窮地に陥っても、なぜか焦ってるようには見えないくらい、 クールな人ですね。 無名のリーアムニーソンが出てるのが発見だった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2019-08-28 11:01:46) |
630. ロスト・ハイウェイ
《ネタバレ》 ???? デビッドリンチはアートである、という話を聞いたことがあるが、 この映画ってアートなんだろうか? 映画として事態がきちんと収まるとこに収まっていれば、何も言うことないのだが、 よく分からなかった。 「ブルーベルベット」は面白かったけど、これはちょっと・・ 自分にはリンチは合う作品と合わない作品があるみたいです。 [ビデオ(字幕)] 6点(2019-08-25 09:06:47) |
631. サン・スーシの女
《ネタバレ》 ロミーシュナイダーの遺作。 ラストの古いユダヤの歌が心に残った。 その曲の歌詞全文↓ 「甘くて忘れられない古いユダヤの歌 子供の頃にヴァイオリンで弾いていた そのメロディを聴き両親は涙したものだ これは亡命者の物語 移民の人生 村の虐殺を逃れた人々は皆悲しみの旅に出る ワルシャワ、ベルリン、ロシアから逃げた パリで自由に生きるため サンスーシの前であのひとは殺された 叫びのあとに訪れた無関心 そして忘却のうちにすべてが繰り返される 甘くて忘れられないこの懐かしい歌 子供の頃にヴァイオリンで弾いていた そのメロディを聴き両親は涙したものだ これは亡命の物語 移民の人生 僕の目の前にはエルザ 君の美しい面影 最後の旅に出る君が口ずさんでいた 僕が子供の頃に弾いていた 追憶と涙と後悔のあの歌を」 [DVD(字幕)] 6点(2019-08-24 20:18:01) |
632. ボヘミアン・ラプソディ
《ネタバレ》 青春時代、友だちにバンドやってる奴がいて、「大変なことが起きる」と 熱く語っていたなぁ~。それがバンドエイドだった。 もちろん自分も好きなバンドも出てて、興味持ってたけど・・ 何が言いたいかというと、もう俺らも伝説に立ち会った人間になってしまったなぁ、てこと。 今までは、先輩たちが「ウッドストック」とかシミジミ語っていたのを聞いて、 「知らないし・・」とか言ってた側だったんだけど・・ 年とったなぁ(笑) お馴染みのクイーンの曲で楽しみました。 観てて泣くとは思わなかったけど(笑) [DVD(字幕)] 7点(2019-08-24 15:30:23)(良:1票) |
633. 続・丹下左膳
《ネタバレ》 文句なく面白い! いや、映画ファンなら、この映画の脚本の伊藤大輔作品は 観ておかないと何も言えないくらい勉強になります! 前回で活躍した面々がこの続編でも動く、動く。 なんと、丹下左膳の主君は彼を捨ててしまい、しかも妖刀奪取のため、 剣客をよこすのである。 一方、捨てられた丹下は、妖刀の呪いに負けまいと懸命に自分と戦う。 そして、片割れの剣をもった若きイケメン剣士が今度は、妖刀の呪いのため、 辻斬りを、しかも丹下の刺客を斬っていくという、もう前代未聞の展開。 そして最後はシェイクスピアを観ているかのような、ラストを迎える。 黒澤明は確かに凄い! しかし、それだけでは日本映画を語れぬくらい、芳醇な作品がまだまだ 埋もれていることを知るべきである。 [ビデオ(邦画)] 10点(2019-08-23 01:05:03) |
634. 丹下左膳(1953)
《ネタバレ》 なんて面白いんだ! こんな面白い話、なかなかお目にかかれないぞ! 主君の名刀コレクションのため、とある妖刀のために江戸に渡った丹下左膳。 しかし、その妖刀は2本1セットで、1本だけだと血の匂いをかがないと 収まらない大変な妖刀だった!? その妖刀をめぐって、もてるイケメン剣士と道場のお嬢さんと売られた娘の三角関係。 そのお嬢さんを密かに思う丹下左膳と左膳を恋い慕う博打屋の姉御。 売られた娘の兄のしたたかな動き。 これらが次から次へと展開し、妖刀が次々人の手に渡る。 こんな面白い話があったなんて!? 日本の漫画家やアニメ監督の追い求めるものを掴んでしまった!! [ビデオ(邦画)] 10点(2019-08-21 23:35:47) |
635. ブルーベルベット
《ネタバレ》 面白い! デヴィッドリンチ、もしかして俺は勘違いしていたのではないか!? 「マルホランド~」「ストレイトストーリー」は観ていたが、 彼の真骨頂はこの映画の方がよく出ているのではないか? ???な場面が続いて、この監督歪んでいるのでは?と思わせといて、この展開! 友だちが「彼はアートなんだ」の言葉で、この映画を観てみた! 実にアートなピルドゥンクスロマンだと思う。 もう一度、彼の映画は観直した方がいいかも・・。面白かった! [ビデオ(字幕)] 8点(2019-08-17 23:47:20) |
636. アンダー・ザ・シルバーレイク
《ネタバレ》 よくこんな映画に金出したな~ 自分はツボにはまらなかったタイプです。 欲望のエネルギーがなぞ解きに向かうというのは面白い。 制作側はかなり真面目に創ったのかもしれないが、 そもそも美意識のない映像に金かけたのが、ますます汚い。 アートのデビットリンチと比べるのは酷な気もするけど・・ ホドロフスキーみたいにぶっ飛んでくれると、 見応えあった作品になったかもしれないね。 [DVD(字幕)] 6点(2019-08-17 16:53:50) |
637. ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ
《ネタバレ》 自爆テロをメキシコ麻薬戦争と間違えて関連させてしまった政府の失策。 作戦の証拠消しにデルトロと娘は捨てられる。 それでもベニチオデルトロはやはり死なない。 ドローンを使った撮影や地平線から少し上に離れた角度からの映像が多く、 地上の人間は、相も変わらず忙しく殺し合ってる、という感じがする。 それでも話の骨格は、西部劇から変わらぬ、男たちの生きざま。 やはり映画の面白さは、どんなに撮影技術が変わっても、ハートがなくちゃいけないね。 [DVD(字幕)] 7点(2019-08-17 11:59:57) |
638. スローターハウス5
《ネタバレ》 ジョージロイヒルは男の世界を描くのが得意だが、 そこにどう女性を介在させるか、ヒルの悩みが如実に表れた一本。 ジョンアービング原作の「ガープの世界」でも彼の混乱ぶりがうかがわれる。 結局、この中身のないSFは、ヒルの混乱の告白の始まりみたいな映画になってしまった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2019-08-14 01:50:21) |
639. クリード 炎の宿敵
《ネタバレ》 面白かった。 ロッキーシリーズ、見事大団円か!? まだこの続編とかありうるっちゃろうか? 後半、試合中にクリードの映画なのに、 ロッキーのテーマが流れたりして、やはりクリードの映画も ロッキーシリーズやったんやねぇとシミジミ・・ しかしロシアの女性も(?)キツイね。 [DVD(字幕)] 7点(2019-08-10 15:42:28) |
640. きみの鳥はうたえる
《ネタバレ》 「プレイバック」でファンになった三宅唱監督作品。 青色の画面で、三宅ブルーなんだろうか? ブルーの画面の映画といえば、北野武監督やジャンジャックベネックスがそうだよね。 どんな映画を創っていくのか、今後が楽しみ。 さて本作であるが、女性の不可思議さがよく出てる。 ラストをあのような形で終わらせるということは、やはりそれがテーマなのだろう。 原作の佐藤泰志の映画作品は、どれも地方の閉塞感が漂っている。 この映画は?北海道の都会の閉塞感・・ (あんな広い書店、もう地方にあるのだろうか?書店業界の閉塞感も感じられた) 三宅監督の次作に期待! [DVD(邦画)] 6点(2019-08-10 11:04:20) |