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81.  リプレイスメント 《ネタバレ》 
「ハードボール」は、負け犬と開き直ってる男が自分と格闘してる役で、本作は、それすら通り越してすっかり諦めちゃってる役。そんな諦観を、キアヌはシンプルに表現してたなぁ。でもって、初めは罵られても、車引っ繰り返されても、苦笑いもしなかったキアヌ=ファルコが、だんだん苛立ちを募らせていく経過が、とてもいい。酒場で大爆発はスッとした。個人的には、元相撲取りのキャラはやり過ぎって感じで好きじゃないんですけど、リス・エヴァンズは、さすがにいい味出すなぁ。ただ、実話を元にしてるだけに、ファルコは結局、元の生活に戻っちゃうのかなぁと、ラストは不完全燃焼。嘘でもいいから、復帰して欲しかった。でも、アメフトは全く分からない私でも、十分に楽しめた。キアヌはシリアス部分を一身に背負ってストーリーを底上げしてるなぁって感じたけど、やっぱりラジー賞ノミネート。何故なんだ!?
8点(2003-09-27 22:54:59)(良:1票)
82.  8人の女たち
ミステリーとしては、可も不可もないかなぁ。展開的に「亭主は生きてるんじゃないかなぁ」と思ったし、主犯も途中で種明かししちゃってるしね。ただ、どういうネタばらしなのかは分からなかったけど。ストーリーとしては、女の本性というか願望というか、はたまた、そういう女に幻滅した男の弾劾というか、男にうんざりした女の逆セクハラというか、心理的ドロドロ系は嫌っていう人には、ちょっとなぁってとこですか。いきなり歌が入ってビックリしたけど、この歌と踊りが本作の緩衝地帯。これがなかったら、ドロドロした科白の洪水に溺れている。でも、この作品は、舞台向きだと思う。舞台の方が面白いんじゃないかな。
6点(2003-09-25 23:13:30)
83.  八甲田山
いっつも見たいと思う映画ではないけれど、時々、思い出したように見たくなる映画なんだな。高倉健さんの格好良さは、まあ、役柄ということもあるけど、やっぱりこの人は、こういう格好良さが内側から滲み出てくる人だよね。でも、印象的なのは、遭難してしまう側の兵隊達の置かれた極限状態で、凍傷とか血尿とか発狂とか、そういうシーンが脳裏に焼き付いてるなぁ。ただ、そんな悲惨さの一方で、規律と礼節を重んじる高潔さとが絶妙なバランスを持っていて、とにかく妙に心に残る映画のひとつですね。
9点(2003-09-25 22:51:30)
84.  バックマン家の人々
子供はいつだって、親の期待通りには育たない。子供にだってジレンマがあって、そこから抜け出したいと足掻いている。親が手助け出来ることもあれば、そうじゃないこともある。親から捨てられることもあれば、親を見限ることもある。軽いコメディ・タッチで描かれているけど、内容は結構深い。ま、卒がなさ過ぎっていえば、確かに卒なく落としてはいるけど、そこがふんわりと纏まってて好きだな。当時のリーフ(ホアキン)は、ほんとにリバーに似てて、キアヌと犬ッコロのようにじゃれるシーンは、なんだかちょっと悲しくなってしまう。
7点(2003-09-20 23:09:49)
85.  チェーン・リアクション(1996) 《ネタバレ》 
エディ・カサノビッチ。姓からすると、亡命ユーゴ人か、ユーゴ移民。本作が作られた当時は、ボスニア紛争が泥沼化し、コソヴォ紛争へと拡大化しつつある時期で、この紛争の核が西側諸国も絡んでのコソヴォの豊富な資源の利権争奪戦だということを考えると、政治的にちょっと怖い映画だったりするんだけど、その辺をなぁなぁに・・・、治めざるを得なかったんだろうな。だから背景のいい加減さは、「デビル」といい勝負。製作過程すら、「デビル」といい勝負。本作のキアヌは、そんなに見苦しい? そんなに太ってるかなぁ。そりゃ、「リトル・ブッダ」や「マトリックス」に比べればねぇ。でも、本作のキアヌは、これでいいと思う。っつうか、実験バカのメカ・オタクが、何が何だか分からないうちに巻きこまれて逃亡劇を繰り広げる話なんだから、いかにも引き締まった強そうな奴じゃあ、その方が却って興醒めのような気がするし。もっとムサくて、不精髭あっても良かったとさえ思うんだけどなぁ。話的には好き。緊迫感も、それなりにあるし。政治的な嫌らしさも、まあ、ちょっとは入ってるし。エディとリリィが、簡単に男女の関係にならなかったのも、爽やかでいい。でも、モーガン・フリーマンの金持ち役は、似合ってねぇ。でも、結局、悪者じゃあないんだよな。それにしても、この映画、今のネオコンの人達にこそ見せたい。けど、「我々の敵は軍事国家ばかりではありません」ってとこに、感銘するんだろな。
8点(2003-09-20 22:19:15)
86.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
面白かった。うん、面白かったよ。ディズニーだし、「三銃士」でがっかりさせられた覚えがあるだけに、どうかなぁと思っていたけど、これは満足。映像は綺麗だし。ストーリーはこんなもんでしょ。でも、終盤の戦闘シーンはちょっと飽きた。ジョニー・デップは、なんだか柔らかくなったかな。ジョニ・デの、一種独特の、観客まで隔絶するような感じが消えてて、なんか「妹の恋人」の頃のジョニ・デに久し振りに会ったような気がした。オーランド・ブルームはねぇ、初めのうちは、新鮮だったんだけどねぇ。だんだんジョニ・デの演技に引き摺られてしまったな。娯楽作品としては、佳作なんではないでしょうか。
7点(2003-09-20 21:30:36)
87.  オスカー・ワイルド
う~~ん。本作のジュードにしろ、「太陽と月に背いて」のレオ君にしろ、「マイ・プライベート・アイダホ」のリバーやキアヌにしろ、綺麗な男は大変だなぁと、しみじみ思う。でも、彼等の誰にせよ、その体当たりな演技は、観客冥利に尽きるけど。実際は、彼等、綺麗な若手男優を相手に、する方が大変なんだろな。オスカー・ワイルドが生きていた時代は、男側からみれば上手く表現できていたと思うけど(英国の、あの辛気臭さが)、女側から見たビクトリア朝時代の封建制も、もう少し出して欲しかったな。あの時代の英国では、男色はエグゼクティブの一種のステイタスになりつつあった頃だけど(そういったクラブがあったほどだし、それだけに、英国では近年まで同性愛を法で禁じていたし)、でも、女の方は、肌をちょっとでも露出しても罪になる時代だったのよね。女の側から離縁なんて、まず有り得ない時代で、ワイルド夫人の苦悩は、半端なもんじゃなかったろうな。全体としては、冗漫というか、冗長というか、早く先に進んでよって感じが否めなくて、同じテーマなら、「太陽と月に背いて」の方がストーリーを活写している。やっぱり、ジュードの小悪魔的な美しさに尽きる映画だな。個人的には、オスカーの才を最後まで信じて愛してた人が、健気で好きなんだけどね。
5点(2003-09-07 01:03:04)
88.  フィラデルフィア
オープニングから、正統派社会派ドラマっていうのが分かる作品で、とにかくトム・ハンクスの熱演が凄い!! どれくらい凄いかっていうと、過熱気味なまでの演技が笑っちゃうくらい凄いのよ。特に、オペラの盛り上がりと共に自己陶酔としか思えないハンクスのシークエンスは、ワシントンの弁護士が席を立つのも分かるくらい、後は一人でやっててよって感じなくらい過熱気味。比して、ゲイのテーマの象徴でもあるはずの恋人(のはず)のバンデラス=ミゲールとの絡みでは、ハンクスはいきなりトーン・ダウンしてしまう。少なくともハンクスからのアクションとリアクションだけでは、はっきり言って人種の違う兄弟か?としか思えないくらいで、エイズで苦悩するハンクスの演技が過熱気味なだけに、バンデラスとの絡みは、バンデラスの真摯さが辛うじて救っているだけで、ハンクスの呆気なさは幼稚園児の御遊戯のようで、ゲイだゲイだと連呼されても、白々しさが拭えなかった。このハンクスの演技では、とてもじゃないが、同性の恋人を愛してるようには思えない。このバランスの悪さが笑えるんだけど、テーマの重さを思えば、エイズだけに集中した方がマシだったろうな。その方が、ラストの子供シーンも活きただろうし。ゲイへの偏見まで入れたければ、少なくとも、男との絡みに引いちゃうような、あるいは、それでセールス・イメージを壊されたくない役者は選ぶべきじゃない。法廷シーンも、結局、弱いもの苛めの御涙頂戴に収まってしまって興醒め。テーマの重さは分かるけど、それだけに、ハンクスの演技のバランスの悪さが、勿体無い。
6点(2003-09-07 00:21:01)
89.  ザ・リング
何事ぉぉぉ!!ってとこかな。「リング」って、こういうもんだったかなぁ? 日本版を忠実にリメイクしようとしたことが失敗、っつうか、「ギフト」で既に分かってはいたんだけどさ。なんで、アメリカの人が作ると、こんなに乾いてしまうんだ。怨念どころか、執念も感じられないっしょ。あの湿気っぽさは、やっぱり日本の風土特有のものなんだなぁ。いっそ、キリスト文化御得意の、ワッツの息子役の子が、エクソシトなりダミアンなりに変貌して行く方が、よっぽど面白いんじゃないのかな。馬も、なんか、不愉快なだけだったし。とにかく、映画館まで行かなくてよかったぁって作品だった。
3点(2003-09-02 00:41:22)
90.  ディアボロス/悪魔の扉 《ネタバレ》 
何度見ても、やっぱり「笑うセールスマン」を思い出すなぁ。人間やっぱり、辛い思いより楽しい思いの方がいいし、日々の食費を切り詰めるより、余裕のある暮らしの方がいいに決まっているもんなぁ。隣りの芝生より綺麗な芝生を欲しがるのは虚栄かもしれないけど、そういう欲があるから向上心もあるわけで、そういうところに付け込まれたら、人間、ひとたまりもありませんって。確かに、人が作り出した悪魔そのものかもね。「ノイズ」もそうだけど、セロンは、こういう、だんだん正気を失っていく役が上手い。それに、本作のキアヌの存在感は、凄い。この二人のラブラブぶりは、いっそ微笑ましいくらい。それだけに、メアが死ぬシークエンスは、思わず固まってしまった。「It’s time」と言ってケヴィンが自殺する時のキアヌの表情は、魅入ってしまう。落ちは・・・、クライマックスでのミルトンとのやり取りの中で「地元の新聞記者」の話題まで出てるだけに、ちょっと浅はかだな。でも、「虚栄は私の好きな罪だ」って言って、ニシャッと笑うパチーノの顔は、ラストのラストで初めて悪魔が正体を現したって感じがよく出てる。個人的には、ケヴィンのお母さん役の人の、味わいがいいな。なんだかんだいって、お母さんっ子なケヴィンの雰囲気も出てるし。気分の良い映画ではないけど、あそこまで色気に頼らなくても良いような気がするけど、キアヌの迫真の演技が見られて満足。
8点(2003-08-30 00:35:08)
91.  陽だまりのグラウンド 《ネタバレ》 
「スポーツ感動系」と「子供ネタ」は苦手で、その二つが一緒になったような触れ込みの本作は、見るまでにかなり躊躇した。が、見事に杞憂に終わった。まるでスリラーのようなオープニングで始まる本作は、人生を転落した男が、初め金の為に子供達と接し、心惹かれる女性と出会い、次第に自分の情けなさと向かい合い・・・なんて御託を並べることはない。何より本作のキアヌは見事である。子供達を連れてメジャーの試合を見に行った時の、あの切ない表情は秀逸。ハリウッドの賞の基準は、今ひとつ分からないものがあるが、これが何故、ラジー賞の主演男優賞にノミネートされたのか、理解が出来ない。さすがにもうボロボロ泣きはしなかったが、こういう作品を見て、ジワッと泣けてきた自分が嬉しかった。
10点(2003-08-29 17:57:58)(良:1票)
92.  危険な関係(1988)
束縛されたくないけど、独占したい。独占されたくないけど、束縛したい。暇を持て余した男と女の見栄と虚勢は、いつの時代も同じかな。失って初めて気付く愚かさも、むしろ恋愛ゲームに徹していた方がなんぼかマシだけど、クローズとマルコビッチの、遊びに長けた中年過ぎだからこそ陥るジレンマは、「オバン、オジンが、何肩肘張ってんだよ」って感じが出てて、いっそ笑える。それにしても、「鳩の翼」でも思ったけど、清純な淑女が、ある一点を境に、あっという間に高級娼婦の顔になるって、なんだかなぁ。ファイファーの高潔さを際立たせる為とはいえ、女の立場としては、あんまり気持ちが良くないけど、そう思わせたユア・サーマンの表情の変化は見事。そんな中で、本作の救いは、キアヌ=ダンスニーの数少ない登場シーン。「ドラキュラ」でも、そう思ったけど、男と女が、欲望と策謀、好奇と打算でギンギンになっている中、ダンスニーが登場すると、ホッとする。マルコビッチが劇中で「純真な坊やだ」と言っている通り、「ああ、良かった。私、冷たいお水が飲みたかったの」っていう絶妙な登場には、救われる。それにしても、キアヌの純真さは、グラグラするくらい可愛い。コスチューム・プレイも、酷評されるほど似合わなくもないと思うけどなぁ。まあ、クローズのポンパドール婦人スタイルには、負けるけど。ラストは、化けの皮を剥ぐという意味合いなんだろうけど、結局、誰も幸福にはならなかっただけに、後味は悪いな。
7点(2003-08-22 00:20:02)(笑:1票)
93.  スウィート・ノベンバー 《ネタバレ》 
ちょっと待て。もしかして、ここで終わりか?と思ったら、本当にそこで終わりだった。本当に、「ちょっと待ってよぉ」ってな映画で、すっげぇ腹が立った。腹が立った理由は、もう皆様が書き尽くしている通り「ネルソン可哀想過ぎる!!」で、まだ元気に動けるうちは自由を満喫して、病状が重くなったら金持ちの実家に戻るんかい!!と、サラにはとても感情移入が出来ない。確かに、仕事一途で過熱気味だった男に、人間味を取り戻させるのは分かるんだけど・・・。病状が進んで病み疲れていく自分を見られたくないのも、分かる。実際、死期の近い人を見舞うのは、赤の他人でも辛いんよ。でも、でもねぇ。そこは映画だし、何より、サンタの格好までして乗り込んで来たネルソンの、こんなに愛してるよって姿を見ると、やっぱりサラには腹が立つしかない。「死」は辛く永遠の別れでもあるけど、残された者には「再生」の意味もある。「ある愛の詩」があれほど受けたのは、最後まで看取って、「愛は決して後悔しないこと」と言うからよ。拒否されたネルソンは、後悔しないまでも、未練を抱えて生きてかなきゃならないじゃない!!と、見終わった後は憤慨しきりだったけど、冷静になって思えば、そこまで腹が立つほど、キアヌ=ネルソンに、してやられたってことだな。でも、やっぱり、ラストの、マフラーに顔を埋めたキアヌ=ネルソンの姿が、あんまりにも痛々しいだけに、見終わった後の後味は「バカ野郎!!」な映画だった。死に際したら、自分ならどうするだろうと、いろいろ考えさせられるってことで、7点かな。
7点(2003-08-18 23:11:49)
94.  ハートブルー
これ、映画館で見たときは、はっきり言って最後の大波しか印象に残らなかった。ビデオで見返して、意外なほどバイオレンスな映画だったんだなぁと、思った。でもって、こんなに惜しげもなく人が死んでるのに、なんで印象に残らなかったのかも、分かった。わりと引き摺られるように見ていたのに、ラストまで人間関係が完結してないんだな。密度を濃くしようとしているのに、それが仇になってる。ボーディとジョニーも抽象的だし、タイラーとジョニーも、だから結局どうなったの?って感じだし。ラストで、ジョニーがまだ捜査官ってのが、また興醒めでね。纏まりをつけようとして、バラけちゃったみたいだ。でも、本作のキアヌは、気合いが入ってるなぁ。爆発寸前の苛立ちとか、言うに言えない葛藤の表現は、そりゃあ見事なもの。しかも時折り、溜息が出るほど綺麗。キャサリン・ビグローが「リバース・エッジ」でキアヌに惚れて、本作の主演にしたっていうのが、分かる。ホントにキアヌのための一作だったな。
6点(2003-08-18 01:48:14)
95.  リトル・ブッダ
ベルトルッチ監督のアジア観や宗教観はともかく、見終わったあとの感想は、「これって、欧米の人が見て、分かるんかな?」だった。理解とかいうんじゃなくて、感覚として共感なり共鳴なりとか、出来るんかな? まあ、アメリカで受けなかった理由は、分かったけど。でも、日本の風土に育っていても、さて、どうか。輪廻転生や、色即是空、空即是色の意味、中道の在り方、海に還り、空に還り、大地へと還る理とか。勿論、分かったような気になるだけで、本質なんか分からないけど、これって、今風に言えば、マトリックスの世界だよなぁ。マトリックスも、器と魂の中道を求める話だし。ネオも、救世主というよりは、求道者という感じだし。そういう風に見れば、本作も分かり易いかもしれない。たど、映画的には、もっと、こう、人生の岐路に立った父親の方の魂の救いみたいな感じを強調すれば、もう少しは一般受けしたかもしれないな。それにしても、キアヌの、モナリザの微笑は、御見事。モナリザの微笑は、見る人によって、慈愛に満ち、癒しにも見えるけど、逆に、人によっては、軽蔑され、見下されているようにも見えるんだそうだけど、つまりアルカイック・スマイルなんだよね。ガリガリに痩せて、ボーボーの髭面、ボロボロの衣装でも、川に入った時の解き放たれた表情といい、本作のキアヌは、本当に美しいです。物語としては、6点なんだけど、キアヌのアルカイック・スマイルにプラス2点。
8点(2003-08-15 23:33:25)
96.  雲の中で散歩 《ネタバレ》 
恋愛映画って触れ込みだったけど、どっちかっていうと家族愛がテーマのお話だったな。両親も知らず、出征中に心の離れた妻しかいない青年が、ひょんな巡り合いから家族を見つけるんだな。キアヌ=ポールも、一晩だけの約束を二日・三日と居付いてしまうのは、ヴィクトリアへの愛情よりも家族というものへの憧憬の方が強いし、キアヌが、天蓋孤独の青年の不器用な憧れと、それは所詮茶番劇でしかないという虚しさを誠実に表現してた。ポールとヴィクトリアの愛情の変化も、押し付けがましくなく、葡萄が熟成していくように、なるべくしてなったなぁって感じがいい。頑固親父のジャンカルロ・ジャンニーニが、エキサイティング。こ~~んなに渋くなっていたなんて。それにしても、亀の甲より年の功? アンソニー・クインの爺さまのお惚け振りは、もしかして、ぜ~~んぶ御見通しだったのかな? おおらかなお母さんが、新婚の娘夫婦の為にベッドを用意して、夫婦の枕の真ん中に一本置いた真紅の薔薇が、心憎い。ランプ1個で葡萄園が全焼っていうのは無理矢理っぽいけど、見終わった後に、「ああ、よかった」って思える作品だった。キアヌの素朴な誠実さも堪能できる作品だけど、やっぱり、働き者で頑固一徹、愛情深いお父さんに、私は弱いらしい。息子ペドロとの近代化対決を、もう少し見たかったかな。
9点(2003-08-02 00:43:19)(良:1票)
97.  死にたいほどの夜
普段、こういう系の映画は見ない。まず、見ない。でも、キアヌが出てるってことで見たけど。映画的には、ビートニク・ムービーって言うんですか? ニール・キャサディの若き日を、走馬灯のように描いた作品って感じかな。人生のダイジェストみたいな感じ。ヒッピー全盛時代の人のバイブルみたいな人生なんだろうけど、映画としては他人に薦めるのは二の足を踏むな。クレア・フォラーニは、「ジョー・ブラックによろしく」のイメージが強いせいか、ニールの恋人役には御嬢様的過ぎる感があるけど、これはニールの「夢の家庭像」の象徴なのかな。エイドリアン・ブロティが、ちょっとゲイっぽい、いかれた役で出てたけど、でも、特筆は、やっぱりキアヌ。グレる、拗ねる、愚痴る、汚れたキアヌは、本作の骨格を事実上支えていて、凄いぞ。本作のキアヌを見ると、特殊効果満載映画に出しとくのが、勿体無い。
6点(2003-07-28 23:27:47)
98.  スピード(1994)
これがキアヌの出世作かぁ。映画としては面白かったかな。偏執狂的なまでのデニス・ホッパーの切れ具合といい、犯人がジャック=キアヌいびりに走った経緯もはっきりしてるし。でも、あんだけ引き摺っといて、やけにあっさり退場したなぁ。疾走するバスが遠慮会釈なく障害物を薙ぎ倒していくところは、アクション映画の醍醐味。イケイケ状態満喫。渋滞したら? ガス欠になったら? も、ちゃんとフォローしてるしね。スワット(かな?)姿のキアヌは決まってるんだけど、今ひとつ無理矢理ヒーローっぽくて、なんか、ね。無理に熱血させないで、「人質を撃つさ」と言ったみたいに、もう少し醒めた感じでいけば良かったような気がする。サンドラ・ブロックのアニーと恋に落ちる落ちはともかく、ラストのやり取りは無粋。最後のセリフのおかげで、なんだかベタベタになってしまった。もう少し粋に落として欲しかった。
6点(2003-07-22 23:00:14)
99.  ザ・ウォッチャー
確かに、「羊たちの沈黙」や「セブン」の踏襲路線だなぁ。でも、どこにポイントを置くか絞れてないから、ストーリーが大味になってるし、せっかくの設定が活きてない。それに、路上生活者の彼女はともかく、カメラ屋さんの彼女が、あれだけ大袈裟に探し捲っているのに本人が気付かないっていうのは、なんかなぁ。連続殺人鬼が元捜査官に執着する意味合いが稀薄なのも大味の原因なんだけど、本作のキアヌは、わりと好きだな。どこか投げやりで、どこか無感覚な笑いが、却って怖い。でも、ブラピも「デビル」で断るに断れない出演をした経験があったけど、役者の皆さんは多かれ少なかれ、そういう経験があるんですねぇ。それを思うと、ラストも、もっと思わせぶりの方が面白いとは思うけど、キアヌ自身が、完全に殺してくれと望んだのかもね。
4点(2003-07-19 23:17:02)
100.  クール・ワールド(1992)
着想そのものは、悪くないんだな。でも、アニメ世界であるクール・ワールドの描き方が、無意味に騒がし過ぎ。現実を逃避した、オモチャ箱をひっくり返したような子供の世界を描こうとしたのだろうとは思うけど、そもそも子供向けアニメではないのだから、初めから開き直って、ストーリー重視で構成していれば、着眼点は悪くはないし、役者は豪華だし、もう少しはマシな評価になったと思うなぁ。ブラッド・ピットは、やっぱり華のある役者だなぁ。「スリーパーズ」の時も思ったけど、こういう髪型でフォーマルを着せたい。
6点(2003-07-16 01:56:53)
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