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1.  ジェイソン・ボーン 《ネタバレ》 
超大物の悪役ボスが死んで、後はターミネーターのような執念だけでボーンを追いかける殺し屋(ヴァンサン・カッセル)との対決を残すのみ…とワクワクしていたら、あれ、何で殺し屋の方が逃げてるの…? 指揮系統が消滅してボーンと接触できるおそらく最後の機会なんだから、殺し屋は必死にボーンを追わなきゃイカンでしょう。 百歩譲ってボーンに恐れおののいて逃げるというなら、誰にも気付かれずにこっそり姿を隠せばいい所、何でわざわざ装甲車盗んであんなド派手な逃走劇を繰り広げる必要があるのか。そもそも装甲車乗ってるせいでボーンに見つかったわけだし。 これもターミネーターのような、このシリーズらしからぬ超弩級の街破壊カーアクションも、その必然性の設定が甘いので今一つノリ切れなかったのが残念。 この殺し屋の執念はボーンが改心?して情報を公開したとばっちりで、素性がバレて敵地で2年の拷問経験を受けた恨みだったと思うけど、その辺をもっときっちり描いてくれたら、このシリーズが持つどことなく薄い偽善性をカバーしてそれなりに物語に深みが増したと思う。実はこの殺し屋が父親を殺した実行犯…て、なんかプロットが雑すぎます。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-02-04 12:07:17)
2.  マイ・サンシャイン
いわゆる「ロス暴動」を描いた作品にはスパイク・リー監督の「ドゥ・ザ・ライトシング」がありますが、どちらかというと当時目新しかったヒップ・ホップを映画に取り入れる事に主眼が置かれ、黒人コミュニティと韓国人コミュニティとの対立は描かれるものの「ロス暴動」自体はかなり象徴的な描き方でした。 それとは異なり、本作では暴動の発端から収束までが時系列に描かれており、事件の全貌が理解しやすいです。 冒頭、無抵抗の黒人少女を韓国人店主が背後から射殺した「ラターシャ・ハーリンズ事件」はウィキペディア等で見て知っていましたが、数ある黒人差別事件の一つと思っていたらこれが初っ端の元凶だったんですね。韓国人店主に買収された裁判官による実質的な無罪判決(罰金+奉仕活動)が判例となってしまい、その直後に起こった「ロドニー・キング事件」(白人警官による黒人容疑者暴行致死)でも、前の事件の裁判官の罷免運動が起こる中、結局は同じような流れで無罪判決。そこに至って黒人コミュニティが一気に暴発したという感じ。 発端となった「ラターシャ・ハーリンズ事件」や、その後の「コリアン・タウン焼打ち」は当時の日本のマスコミが全く報道しなかった為、予備知識の無い人が観ると事件がかなり違う様相を帯びている事に驚くかもしれません。 本作は身寄りの無い子供を引き取る黒人ホストマザーの大家族と、その隣人の奇妙な白人によるドラマ。それに絡む形で実際の映像(監視ビデオ、ニュース映像、裁判映像、暴動の記録映像など)がかなりの頻度で挿入され、観客があたかも事態の推移を一緒に見守るような形式となってます。 「私はその人物が将来良い事をするか悪い事をするか見極める眼を持っている(だから証拠などはどうでもいいのだ)」と言い放つラターシャ・ハーリンズ事件担当の白人女性裁判官(実際のニュースのインタビュー映像)は凄まじい。 隣人のヤモメ男を演じるダニエル・グレイク好演。子供の前でもケツ丸出しの素っ裸でウロウロ、黒人デモ騒ぎに「やかましい!」と窓からショットガンをぶっ放し、テレビの裁判中継見てると「そんなもの消せ!」と家具を投げつけてくるような危ない奴ですが、根が良いので最後には主人公たちと行動を共にして活躍。キャラが何となく007シリーズに共通する感じ。 白人のみならず黒人も相当ヒドイ奴が出てくる。決して一方を美化する事無く、白人も黒人も悪い奴は悪い、良い奴は良いという描き方が良。 ラストは「え、これで終わり?」って感じがちょっと残念でした。 死んだ友人の遺志を継いで件の韓国人店主を殺しに行くとか、逆に暴動でバラバラになったホストマザーと再開し恩讐を超えて癒されるとか・・どちらでもいいけど、せっかくここまでドラマを作り上げたのだから、あとひと展開かふた展開してほしかった感じ。  あと黒人があそこまでゴキブリを忌み嫌うとは初めて知りました。暴動・略奪に加わりに行った年長の子らを連れ戻さなきゃいけない、一方でお腹を空かせて泣き叫ぶ年少の子らの食事を作らなきゃいけない、とテンパるホストマザーの前にゴキブリが現れてパニックに陥り、駆け付けたグレイクが彼女を必死になだめるというシーン。「ゴキブリが出ると大騒ぎしたり、カブトムシ飼って喜んだり、虫の音で季節を感じたり、たかが昆虫に一喜一憂するのは日本人だけ」という話をよく聞きますが、ゴキブリについてはどこの国の人も一緒やん。
[DVD(字幕)] 9点(2022-10-08 11:48:24)
3.  春江水暖~しゅんこうすいだん
何処にでもいそうな家族・親族のドラマが、地域開発、介護問題、障害児問題等々を織り交ぜながら淡々と描かれる様は小津安二郎を連想する。 本作は、そのドラマを軸としながら、舞台となる富春江の情景を描くことに主眼が置かれる。 富春江と言うのは、長江の下流地域、三国志の呉の本拠地でもあり、古代から中世にかけてその風光明媚さを幾多の著名な詩人や画家がその作品で賞賛したそうな。 本作においても、湾の入り組む美しい自然情景と、都市開発が進み大きく変わっていく様子が、様々な手法で描き出されます。 有る家族のエピソードからだんだんカメラが遠ざかって富春江の光景を映し出し、そのまま違う所に居る他の家族に再びクローズアップしてそのエピソードに切り替わる・・といった感じの手法が頻出。 デート中の孫娘が恋人から「父親に会ってほしい」と言われ、河畔を2人で歩き、途中で徒歩と遊泳の競争をしたりしながら、河口付近、父親の働く遊覧船に行き着き、船が出てそのまま湾の美しい風景に移っていく・・というシーンは10数分遠景のワンカット。(監督は山水画の絵巻物を映画で表現したかったそうな。) クラッシックな古き良き映画の中に、素人目にも「あ、面白いな」と思える手法が随所に使われ、斬新でとても気持ちが良いです。 音楽も現代プログレ~ポストロック系の電子音楽が、ゆったりとした画面に絶妙にマッチして良。 今どきの中国映画なんて検閲塗れのイメージであまり見る気になれなかったけど、本作ポスターのあまりの美しさ、感じの良さについフラフラと見てしまいましたが、 うん、良い映画でした。さすが中国は地力あるなぁという感じ。 日本もこういう映画をたまには創ってほしいものだけど、在日塗れの今の業界の状況では無理かな・・。
[DVD(字幕)] 8点(2022-10-01 15:34:52)
4.  パッセンジャー(2016) 《ネタバレ》 
一人だけ90年早く目覚めてしまう、トラブルを会社に連絡するも返事が来るのは数十年後・・新たな閉所恐怖症的アイデアがお見事。 IOT駆使した宇宙船内の緻密な描写はまるで「2001年宇宙の旅」の現代バージョンて感じ。 ここからホラーでもサバイバル・サスペンスにでも持っていけそうな所、ラブストーリーにしてしまったのも良。 ラストもファンタジー風で後味が良いんだけど、物理的にこれでいいんだろうか?とは思った。 あれだけ木々が大きく育つと相当重くなるので宇宙船の航行に影響を及ぼすはず。いや違う、宇宙船という閉じた世界なので全体の質量は不変。 すると木々があれだけ大きくなるためには養分として何かが減ってないといけない。船に肥料のようなものは積まれていないとなると、考えられるのは大勢の乗客たち・・ 最後に起床してきた数名の乗客達は(夫婦が先に死んでしまった為)辛うじて肥料になる運命を免れた生き残りだった・・て、やっぱりホラー映画? 「ゼロ・グラビティ」でも明らかに物理的におかしい場面が幾つかあったけど、ハリウッドってまともなサイエンス顧問とか居ないんだろうか。
[DVD(字幕)] 8点(2021-08-23 00:37:32)(笑:1票)
5.  ミッドサマー 《ネタバレ》 
アイデアや映像はとっても良い。ストーリーはイマイチでした。 飛び降り自殺儀式までは快調。更にこの後も常軌を逸した命懸けの儀式が続き(本当に死ぬまで踊り続けるとか)、それに主人公たちが巻き込まれていくんだろな・・と思ってたら、全然違う話。 ラスト、お父さんを殺してしまって新しい命は共同体で育てる・・って事なんだろうけど、これ社会主義ですね。子供を親から引き離して共同体で育てるというのはポル・ポト時代のカンボジアが有名ですが、北朝鮮も今だにそういう事やってるかもしれない、要は伝統を騙った新興宗教。考えてみれば最初の方で「僕はコミューンで育ったんだ」とネタバレしてますね。(フランス以外で「コミューン」というのは「社会主義共同体」という意味。「コミュニスト」とは「社会主義者」。崩壊したソ連や資本崇拝主義と化した中国を始め、あらゆる実験が完全に失敗してるのになお信奉しようとするのは、科学でなく宗教以外の何物でもないです。)これなら冷戦の影に脅えた70年代辺りに、もっと出来の良い怖い話が腐るほど有りそう。 結局学生たちは最初から犠牲になる運命だったのか、オイタをしたからああいう事になってしまったのか、見てても何か良く判らない。 地元の大切な祭りにヨソ者が入り込んで優勝してしまうという図々しさ、あれだけ友人たちから庇ってくれた恋人を簡単に裏切ってしまう薄情さ。ヒロインの自己中ぶりも何だか不快。 そもそも白夜という設定が生きていない。夜は閉め切った真っ暗な小屋で寝るので、夜寝て朝起きる普通の生活と同じ。「明るいのが怖い」ってキャッチコピー通りになってない。 結局この監督、ストーリーや演出で怖がらせるという能力が決定的に足りない。だからショッキングなシーン(自殺した妹の白目向いた正面顔や、老夫婦の顔面崩壊)でポイント稼ぎしてるだけって感じ。 次はもう観る事ないだろな・・。
[DVD(字幕)] 6点(2021-08-13 00:21:01)(良:1票)
6.  プライス 戦慄の報酬 《ネタバレ》 
海の見える家・・というのはよく有るけど、この家は居間からの景色が周りの岩礁と一続きに見える。(台風の時とかどうするんだろ) この家の面白さが個人的には本作の魅力の半分を占める。 ストーリーは取り立ててどうという事も無いけど、作品を覆う独特なセンスや、奇妙な人たちの多くががストーリーに絡む事もなくただ出てくるだけという風情は、どことなく初期のジム・ジャームッシュや、デビューしたてのタランティーノのような質感。いかにもミニシアターな映画を久々に見た感じ。 地下室が発見されてからの流れはありきたりな犯罪もののようになってしまったけど、それでも悪党ボスとの最後の対決の脱力さ加減は素晴らしかったです。「アーサー」じゃねぇよ。 それにしてもこのジャケットと邦題・・戦慄の報酬なんてどこに出てくるの?サスペンスホラーが観たい人は期待外れだろうし、ヘンな映画が好きな向きにはおそらく眼に留まらない・・売り方間違ってるよ、父ちゃん!
[DVD(字幕)] 8点(2021-07-13 00:12:28)
7.  ミスター・ガラス 《ネタバレ》 
ヒーローものはコスチュームが命。まぁでもコスチュームの無い普段着のまま摩天楼で空中戦繰り広げるのも新鮮かな・・と思ってたら、病院の裏庭でおっさん同士がフーフー言ってじゃれ合ってるだけ。なんだコレ。 「オオサカタワーはダミーで、地下道の監視カメラに沢山映るのが目的だったのね!!キィーーーッ!!」と女医さんは悔しがるも、タワーまで行って大観衆の不特定多数の人々に動画UPしてもらった方がよっぽど拡散するのでは・・。 冒頭でダイアナ・シルヴァーズのチアガール姿が拝めたのだけは良。
[DVD(字幕)] 5点(2021-06-28 22:46:48)(良:1票)
8.  ドント・ブリーズ 《ネタバレ》 
盲目の退役軍人・・と楽勝ムードでチンピラトリオが盗みに入ったら、相手は暗闇でも戦える特殊訓練を受けたランボー爺さんだった。音を立てると銃弾や鉄拳が飛んでくるので迂闊に動けない・・という「一軒家版:クワイエット・プレイス」。アイデアはとても良いです。 爺さんをサイコパスにしてホラー映画にしてしまったのは個人的に微妙。もっと互いの人間描きこんでノーマルなサスペンス・アクションな作りにしたら良かったのに。地味に「隠れた名作」として名が残ってたかもしれない。 しかしホモやレズ(性的障害)の人権にはあれだけヒステリックなのに、障害者(身体障害、精神障害)をこんな面白オカシク描いていいんですかね。何とも歪んでるな・・リベラル・アメリカ社会。
[試写会(字幕)] 6点(2021-06-16 22:49:42)
9.  エスケープ・ルーム(2019) 《ネタバレ》 
どうせ小汚いコンクリート部屋でサバイバルゲームを強要される映画なんだろな…と思ってたら、意外や本格的セットのパズルゲーム。 具象版「CUBE」、西欧セレブ版「BOX」(諸星大二郎)て感じ。もう少し統一したアーティスティックな感じが欲しかったけど、そこそこ楽しめました。 ただ後日談が蛇足すぎ。「背景が何か」なんて観客の想像力に委ねればよろしいかと。 例えば「悪魔のいけにえ」では生き残りが確定してバカ笑いする女の子と、朝日をバックにノコギリ振り回して悔しがるレザーフェイスのシルエットで終わったからあれだけ印象的なラストになった。その後に女の子が警察引き連れて屋敷を訪れて、もぬけの殻で、数か月後日常生活を取り戻した彼女の後ろにレザーフェイスが立っている・・なんて話、誰も観たいとは思わんでしょ。 そんな後日談が必要になるって事は、本編で生死を賭けたゲームの緊迫感を描ききれなかったということ。 昨今の映画の「続編作りたい病」は何とかしてほしい。
[DVD(字幕)] 6点(2021-06-12 16:47:05)
10.  ふたりの女王 メアリーとエリザベス 《ネタバレ》 
邦題が紛らわしいですが、原題は「メアリー、スコットランドの女王」。メアリーが主人公です。「エリザベス」に対抗して製作されたんでしょうか。 スコットランドの幻想的な原野や断崖、丘陵などを俯瞰するシーンがふんだんに使用され、美術面ではかなりポイント高いです。 また前者以上に意識的に取り入れられたであろう数々の民族音楽も良。(ただバグパイプが全然出てこなかったのは何でだろう?) ストーリーは「エリザベス」以上に忖度(というか斟酌)塗れでややウンザリ。 メアリーもエリザベスも平和的に仲良くしたいのに、権力闘争を繰り広げる男どものせいでこうなっちゃった・・という話になっている。 エリザベス暗殺計画も側近が勝手にでっち上げた事件って事になってるし。 現実社会でも女同士の派閥争いってのは男以上にキツイでしょ。 ボスウェル伯の描き方も変。あそこまで信義の人に描いておきながらあの裏切り方は有り得ない。これだと自身の偶像を破壊し、これまでの生き方を否定してしまう事になってしまう。 メアリーを引立たせる為か、エリザベスが何かグロテスクなピエロみたいになってるのも何だか。 せっかくの歴史スペクタクルが、薄っぺらいフェミニズム映画みたいになってしまっていて何とも残念。 「エリザベス」にしろ「メアリー」にしろ、今度こういう映画を作る時は、カトリックとプロテスタントの考え方の違いをはっきりと描き出してほしい。
[DVD(字幕)] 7点(2021-05-31 21:09:47)
11.  1917 命をかけた伝令
舞台となるフランス片田舎の幻想的な風景が美しい。 泥だらけの塹壕、霧立ち込める桜満開の農家の廃墟、迷宮のような残骸都市での逃走劇、渓谷の激流に呑まれて滝を落下、森林に響く美しいバラッド(英国民謡)、目にも鮮やかな白い戦場の最前線・・・緊迫感に満たされながら質の良い精神旅行を堪能した感じ。構造がシンプルな分、各々の行動やセリフも感動的で良。 ワンカット技術はもちろん凄いですが、それよりも「激突!」「T1」「ラン・ローラ・ラン」などに連なる「ひたすら逃げる・走る系アイデア一発もの」として高評価です。 007シリーズでこの監督大嫌いだったんですが、この作品はとても良い。監督業にも題材の得手・不得手が有るんですかね。 しかし相変わらずの野暮ったい邦題はどうにかならないのか…。
[DVD(吹替)] 9点(2021-05-15 08:03:07)
12.  アス 《ネタバレ》 
ドッペルゲンガーと言っても鏡に映したような瓜2つが出てくるわけでなく、どことなく似ているというだけの一見全くの別人(俳優は全て1人2役だったそうですが)。「コイツら一体何なんだ」というワクワク感は新鮮でした。 ビーチの遊園地の安っぽい見世物小屋・・地下に降りていくと機械室やボイラー室があり、中に分け入っていくと巨大なエスカレーターが出現し、降りていくと広大な人工地下空間が現れる、何故かそこには無数のウサギが跳ね回っている・・筒井康隆辺りの幻想小説に出てきそうな情景。こういうセンス好きです。 ただ、もっと大迷宮のようなものを期待したのがそれほどでも無かったのが残念。 地下空間のバレエを上演している間にアメリカ大陸のどこかではロックコンサートあり、クラッシクコンサートあり、ジャズライブあり、ミュージカルあり、はたまたスタジアムではベースボールやアメフトの熱戦が行われている。アメリカ人の影全員を収容するには更に広大な空間が必要なはず。そういう点でもCGや書割駆使してもっと地下空間の描写に凝ってほしかった感じです。 もう一つ残念なのは、最後の取ってつけたようなオチ。こういう真相であればドッペルママの恨みは表の人類全体とかではなく「よくもこんな目に合わせてくれたわね」とリアルママ個人に向かうはず。どんでん返しで新たな違和感生み出されても。もっと伏線を張ってほしかったです。 とはいえ独創的なアイデアも相まって、お話そのものがとても面白かったので良。黒人版シャマラン狙ってますね。 それにしても黒人家庭でもお父さんって大変なんですね・・。
[DVD(字幕)] 7点(2021-05-11 23:13:59)
13.  移動都市 モータル・エンジン 《ネタバレ》 
移動する巨大都市…これだけ斬新な世界観なのに「見た事の無い映像を見た」という感動が全く無い。過去の作品の色々美味しい所を寄せ集めてくっつけましたって感じ。 特に中国女ギャングが乗る赤い飛行船、イラストレーターのロジャー・ディーン氏の完パクですやん。「アバター」同様ディーン氏には一銭も払われていないんですかね。見てて痛々しくなってくる。 そもそもお話の中心となるのが核技術争奪戦…て事は、巨大都市は化石燃料か太陽光発電(w)で動いていることになる。今よりも資源が貴重であろう未来、資源を膨大に費やして一体何をやっているのか。 また現実のロンドンは都市部の周りに広大な農作地が存在する。この世界の人たちは何食ってんの?弱小都市を捕獲して食料を横取りし住民も食料として食っちゃう…て設定ならまだ分かるけど、捕獲した住民は新市民として歓迎されてる。意味もなく食い扶持増やしてどうすんの? これが東欧アニメーションのような完全ファンタジーの世界ならまだしも、変にリアリティに拘ってるが為に製作陣のバカっぽさがこれでもかと迫ってくる感じ。いまだに中国に幻想を抱く人たちのオツムってこんなんなんですかね…。 ヒロインは個人的に良。顔面傷だらけなのにお話が進むにつれに魅力的に見えてきた。演技力のなせる業でしょうか。
[DVD(字幕)] 5点(2021-05-03 13:05:56)
14.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》 
意外と良かった。3~5に漂う如何ともし難いB級臭を払拭し、2並みのクオリティを取り戻したという印象。 未来から来た大谷翔平似の女戦士曰く「ジョン・コナー?誰それ」「スカイネット?知らない」一体なんなんだ…という感覚が2を観た時のワクワク感を彷彿とさせました。 ニヤケ顔の新型ターミネーターの俳優も良い。 ただ新型ターミネーターのアイデアは3とほぼ変わらないし(骨格+液体金属)、カーアクションも取り立て新鮮な所は無い。後半の展開はマンネリ感が否めず、 最後の舞台がまた工場(発電施設)かよ…とややウンザリしました。安定した観心地なのが良かった分かつて無いほどの凡作感。 これは最近の他の映画にも言える事ですが、もうちょっとロケーションのビジュアル面で工夫してほしかった感じ。 1のラスト、見渡す限りの平原に入道雲がもくもくと湧き上がっている美しい絵面、これだけで1のイメージがかなりUPしてる事を意識してる製作者はいるんだろうか。
[DVD(字幕)] 7点(2021-05-01 18:34:00)
15.  デッド・クリフ(2019)
何やら古臭い音楽にタイトルロゴ。いやにレトロなセンスだなと思っていたら、画質、色調も古い。道行く車は昔懐かしカクカクのセダン。挿入歌は電子ドラムてんこ盛りのケニー・ロギンズやマドンナの紛い物。これ70年代(80年代?)の映画やん・・しかも昔よくテレビ東京で深夜にやってたC級映画。こんなんを準新作で高い金取るなんてツ○ヤもとうとうこんな商売やり始めたか・・と思ってました。 お話は、新米の落ちこぼれ山岳レンジャーの女の子が同僚の心配をよそに一人で難コースに挑む。さんざん道に迷った挙句、何とか目的地と思われる荒涼とした山頂に到着。どうよと自撮りして写メを同僚に送るものの、返ってきたメールは「そこ、どこ?」「後ろの男の人は誰なの?」 ん?スマホに写メにライン(ワッツアップ)て・・現代の映画デスカコレ!?
[DVD(字幕)] 6点(2020-03-24 23:39:38)
16.  ウトヤ島、7月22日
まさに、こういう夢を見る事がある。誰だか判らない者に追われ、仲間と、或いは独りで、ひたすら逃げまくるという。 「覚醒したままの夢の再現」という点で傑作に思います。 「カヤ、あなたなの?」と、声はすれど岸壁を見渡しても誰も居ない・・この辺りも本当に夢で見る感覚に近い。 最初の1分位を除いてすべてワンカットなのに、最後までリアルさと緊迫感を継続させた演出力、俳優達の演技力は凄かったです。一体どうやって撮影したんだろうか。(どこぞの学園祭レベルの疑似ワンカット映画とはえらい違いだ。) 全くの架空の設定にして、観客がどんな解釈でも出来得るような作りだったら、純粋に映画としてもっと評価できたかも。 監督が意図したであろうプロパガンダ的なものが逆にマイナス要素になっている気がします。ただ、アイデア一発もの映画としての完成度が高いので得点高目です。
[DVD(字幕)] 8点(2020-03-14 00:00:03)
17.  ヘレディタリー 継承 《ネタバレ》 
評判が異常に高いので観てみたけど、ただ陰鬱なオカルト映画って感じ。 陰鬱な家庭ドラマが延々と続き、精神不安定なお母さんの終始ヒステリックな演技に辟易。「怖い」という前に旦那さんや息子が気の毒で仕方なかった。 「安直な手法では怖がらせない」という評を色々なサイトで見たけど、結局怖かったのは娘と母の首チョンパ。「悪魔の眷属に加わるには首を差し出さないといけない」とか何か理由があればいいけど何も無い。最後に出てきた他の家来はみんな首あるし。必然性のない残虐描写って安直な手法じゃないのかな? そもそも大抵の日本人には「悪魔が怖い」という本能的な恐怖が無い。最後の悪魔の偶像のチャチさ加減は何の茶番劇かと。同じ悪魔ネタでも「ローズマリーの赤ちゃん」とか「エンゼル・ハート」のようにお話が良く出来ていれば見応えあるけど、本作はそれに遠く及ばない。 ほとんどBGMの無い中で、最後のタガの外れたポポル・ヴーのようなラストシーンの音楽は良かったです。
[DVD(字幕)] 5点(2020-02-29 17:50:27)
18.  シン・ゴジラ
単純な怪獣映画ではなく政治ドラマをメインにするという発想は面白い。ただそれが裏目に出てしまった感じ。 1作目ゴジラは、ネットも無く、国際ニュースもお茶の間で見られることの無い時代。世界観が日本だけで完結しているからこそ成立した話だと思う。 今回は国際情勢をリアルタッチで絡めてしまった為「すぐお隣に日本よりも遥かに大量の原発を、遥かに杜撰な管理で運行している国々があるのに、何でそっちには行かないんだろう?」・・て事に頭が行く。世界最低ランキング日本の偏向マスコミで勉強する蒲田君? 製作者は極めて中立的立場で作ったつもりなんだろうけど(・・なのかな?)、まだまだお尻に殻をつけているような感じ。 それゆえ、俳優たちが真剣に演技すればするほど、何だかコントのような様相を呈してしまっているのが残念。 ゴジラの造形は良。示現流そのままのスタイルにて緻密な造り。幼生の蒲田君は、元来あった「シュールで気持ち悪い円谷怪獣」を復権させたようで良かったです。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-11-03 18:09:30)
19.  クワイエット・プレイス 《ネタバレ》 
アイデアはとても良い。 それなのに何でこんな重々しいクソ真面目なドラマを作ってしまうんだろうか。。 こんなアイデアこそ「ドライブ旅行のバカヤングが立ち寄った山村で巻込まれる」パターンが相応しいと思う。 冒頭はロックなんかをガンガン鳴り響びかせておいて、途中から無音映画になってしまうというような。 ネット/SNSの時代とはいえ、電波塔や電源が潰されたとか、宇宙人は円盤から一定距離以上は離れられないとか、幾らでも孤立の理由は作れるだろうに。世界を滅亡させる必要が無い。 音を立てたい、立てたい・・あっ立てちゃった!!! 的なイライラやスリル、快感を徹底的に味わう話にしてほしかった。それにこんな深刻な設定など不要。 あと子役、こういう子供らしい子供は見ててホッとするけど、ほとんど視覚のみで成り立つ映画なんだから見た目ももっと楽しませないと。 色々な面で凄く勿体ない映画。
[DVD(字幕)] 6点(2019-08-02 20:41:28)
20.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
前半は安っぽいゾンビ映画、後半はその映画を作るスタッフ達のホームコメディ。 ドラマは普通に面白いけど、アイデア一発ものとしてはイマイチ。後半で何か異なる真相が見えてくるわけでもない、単なる制作の裏話。 「何?このしょうもない映画?」と思わせておいて・・更にそれを真剣に一生懸命作っている姿を見せて、どうしろと。 これが何で大マスコミが「社会的現象」とまで大絶賛する羽目になったのかさっぱり解らない。 関係者によっぽどマスコミにコネの利く人物でもいたのか。或いは、マスコミがどこまで一般大衆を騙せるかという社会実験(w)でもしてたのか。 ひょっとして「日本軍の人体実験」という与太話のフレーズを久々に聞かされた在日サヨク記者さん達が評価を10倍山盛りしてしまったのか。 (リアル監督はやけに悪魔のエンブレムに拘ってたけど、鬼畜米英と戦った筈の日本軍が西洋の悪魔崇拝ってそれだけでおかしいやん。) 大丈夫なのかマスコミと日本映画。
[DVD(邦画)] 5点(2019-04-30 15:02:46)(良:2票)
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