1. 裏窓(1954)
《ネタバレ》 ラストの情景は二人の将来に不安を残すかのように思わせる。うたた寝のJ.スチュワートの姿に読んでいた冒険小説?からファッション雑誌に切り替えるG.ケリー。まだ彼には女性の真の姿が見えていないという事であるかのように。 10点(2003-12-16 01:33:23)(良:1票) |
2. 第三の男
プロットや技法はもう既に語りつくされている通り。やはり圧巻はウィーン中央墓地でのラストシーン、あの長い並木道を歩いてくるアリダ・ヴァリの姿に我々観客は何を期待したのか? 10点(2003-12-15 17:37:41) |
3. 旅情(1955)
若い頃より爽やかなお色気を感じるK.ヘプバーンが好き。「ステーキが食べたくとも、ない時はラビオリを食べるべきだ」というロッサノ・ブラッツィのセリフが好き。 10点(2003-12-15 00:52:34) |
4. シャレード(1963)
ヘプバーンとケーリー・グラント、ヘプバーンとウォルター・マッソーのウィットに富んだセリフを聞いてるだけでも楽しくなる。色々な要素が見事に溶け込んだ一級品。10点はあげすぎだが、好きだから仕方がない!リメイク版が出ましたが、それを先に観て、「なーんだ、これでは旧作も大した事なさそう」なんて思われるのが怖くなる。 10点(2003-12-14 21:43:11) |
5. 十二人の怒れる男(1957)
好対照の二人の陪審員(H.フォンダとE・G・マーシャル)の感情に押し流されない姿は見事だが、陪審裁判の怖さを見る思いもする。 9点(2003-12-16 02:38:50) |
6. サイコ(1960)
シャワー・シーンよりも地下室で母親が振り向いた時に解ける謎に驚き、ノーマンが奇声をあげて駆け下りてくる時の効果音にドキドキした。 9点(2003-12-16 01:00:42)(良:1票) |
7. マルタの鷹(1941)
ここでの三人(ハンフリー・ボガート、ピーター・ローレ、シドニー・グリーンストリート)が後の「カサブランカ」につながるのですね。やはりH.ボガートの男臭さは圧巻。 9点(2003-12-15 22:57:08) |
8. めまい(1958)
ヒッチコックはお気に入りのヴェラ・マイルズを起用したかったとの事ですが、キム・ノヴァクの妖艶な雰囲気は大正解だったと思います。 9点(2003-12-15 16:12:13) |
9. 鳥(1963)
母親の心理状況(息子に対する盲目的な愛情)の変化が鳥の襲撃のタイミングにリンクしていたような気が...そんな怖さを感じました。 9点(2003-12-15 15:55:45) |
10. 第十七捕虜収容所
物語が捕虜連中のコミカルな姿を描く前半、犯人捜しと脱走に至るまでのサスペンスな後半という展開は素晴らしい。収容所所長役のオットー・プレミンジャーが効いていました。 9点(2003-12-15 15:05:00) |
11. アリスの恋
「男がいないとダメなのよ」と泣き崩れるアリスの姿、中年女性の情念がよく出ているしっとりした作品ですね。女一人、職を求めてナイトクラブの歌手をしたり、小さなダイナーのウェイトレスをしたりと世間の荒波に揉まれながら、明日をも知れない運命を生きて行かなければならない所は切々としますが、逆にその辺りがアメリカ的たくましさとでも云うのでしょうか。時は丁度ベトナム戦争の最中という時代。女性の自立が叫ばれはじめる時代の幕開けとなった象徴的な作品かも知れません。口の悪いウェイトレスのダイアン・ラッド、若き日のハーヴェイ・カイテルがヤクザなスケコマシ役、ジョディ・フォスターがボーイッシュな小学生がいい味を出しています。 8点(2004-03-12 11:47:10) |
12. 疑惑の影(1943)
東部とカリフォルニアで場所は違えど、物憂げにベッドに横たわる叔父のチャーリーと姪のチャーリーの姿は必然的に二人のこれからを暗示しているのか。 8点(2003-12-16 00:44:56)(良:1票) |
13. 三十九夜
オハコである列車を使う作品の中で「バルカン超特急」と並んで極上の物ですよね。リメイクのケネス・モア主演「三十九階段」でも忠実に描かれておりました。 8点(2003-12-16 00:26:49) |
14. わが谷は緑なりき
今の日本に失いがちな何かを伝えるドラマですね。是非家族揃って観て欲しい一作。 8点(2003-12-15 23:50:01) |
15. 北北西に進路を取れ
主役の二人以外にも味があります。特にジェームズ・メイソン、マーティン・ランドー(目が怖い!)のミステリアスぶり。ジェシー・ロイス・ランディスの屈託のない母親。グラントとランディスは「泥棒成金」でも共演していますね。 8点(2003-12-15 22:38:40) |
16. バルカン超特急(1938)
大戦の風雲急を告げる時。ロンドンからの電話を奪い取るとクリケットの結果を気にする二人の紳士。また不倫でお忍び旅行の二人連れ。時代は本人たちの意思とは関係なく戦時の緊張した状況に巻き込んでいきます。 8点(2003-12-15 17:56:45) |
17. ディーバ
歌劇ワリーが始まるあたりから引き込まれてしまいますね。皆さんお書きの通り、何でも詰まっている所がいい。録音テープを狙う企業の二人組、原作では日本の会社のミハラさん。日本びいきのベネックスが海賊版で有名な台湾に変えてくれたのかな。 8点(2003-12-15 17:21:06) |
18. 何がジェーンに起ったか?
下手なホラーやスリラーよりも怖い作品。仕掛けで騙そうとしない、人間が演じる恐怖劇の名作ですね。 8点(2003-12-15 16:32:27) |
19. ドゥ・ザ・ライト・シング
主人公はピザ屋の店員に扮するスパイク・リー自身。NYハーレムでの黒人たちとイタリア系白人のピザ屋がからんでの騒々しい日常ぶり。ごく市井の人々の姿を坦々と描いた所が秀逸な作品だと思います。また切り売りのピザがアメリカ人の国民食的存在である事をこの作品を観て初めて知りました。 8点(2003-12-15 15:32:40) |
20. ミスティック・リバー
宣伝文句の“もう一つのスタンド・バイ・ミー~”、あのほろ苦さなんてものじゃない。主演男優三人の演技は誰も彼もが出色。悲痛と憎悪に走るショーン・ペンはもちろんだが、個人的にあの時を境に自分を失ったティム・ロビンスを。ローレンス・フィッシュバーンの存在感も大きい。一つの事件がその後の出来事の様々な要因を生み、偶然と必然をからめて総ての人に振りかかる展開が何とも痛ましい。作品賞と主演または助演男優賞を是非獲ってもらいたい作品。 7点(2004-01-10 23:39:17) |