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《ネタバレ》 いつも思うのだが、寅さんは余所の人(特に困っている人)にはすごく優しいし、気を遣うのに、
とらやの面々を始めとした「身内」には手のひらを返したようにわがままだし、厳しく当たる人だ。 今作では、沖縄で療養中のリリーと半同居生活をすることになった寅さんが、ふとしたことから痴話げんかになり、 ついリリーに憎まれ口を叩き、リリーのちゃぶ台返しにあってしまう。 ここまで寅さんの「身内エリア」に入り、寅さんと対等にやりあったマドンナはリリーが初めてではないだろうか。 ここに至って、リリーは寅さんの「身内」になることの難しさを知り、終盤の寅さんのプロポーズを冗談と笑い飛ばしたのだ。 ※ちなみにこのシーンは前作「相合い傘」でのリリーが示した本音に対して寅さんが笑い飛ばしたのと対をなしている。 ラストシーンの爽やかさは、こうした二人のすれ違いを経て、一番いい距離感を表現していたからなのだろう。 【田吾作】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-09-23 14:45:57)(良:2票)
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