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《ネタバレ》 本作で登場するゾンビはその「感染力」「発症スピード」そして「身体能力」が凄まじすぎる。「走るゾンビ」自体はこれまでもあったが、本作では普通の人でも感染して10秒後にはNFL(アメフト)の選手のような走りとタックルで他人に襲いかかる!車のフロントガラスを頭突きで破るのも朝飯前!これではゾンビパニックというより「津波」による災害とそう違いはないだろう。本来「感染」は近親者ほど可能性が高まる特性がある。それゆえにゾンビ映画では、親しい人が怪物へと変化する怖さ、そこからくる疑心暗鬼と集団心理、そして感染した後の残酷な決断等に、本来の人間存在を浮かび上がらせていく深みがあるのだが、主人公の家族は物語序盤でもう助かってしまうし、あまりのスピード感にそういった深みを感じる余裕すらない。まるでオセロゲームのルールが「隣り合ったら色が変わる」に変更されたような展開ではゲームとしての面白さは湧きようもない。とはいえ、冒頭の危機勃発シークエンスにはなるほどと思わせるリアリティがあるし、エルサレムの壁、飛行機の穴は映像として見応え抜群、終盤のWHO研究所シークエンスでは「こんなお化け屋敷あったら失神必至」と思いながら、結構楽しめた。従って単純に「終末ゾンビ災害パニック」を見たい、という方にはオススメです。
【田吾作】さん [映画館(字幕)] 6点(2013-08-12 17:55:58)
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