| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 凡作。wikipediaを見たら「科学的正確性を追求する姿勢」と書いてあったけれど、とんでもない。細かいことを気にしない人にはいいのかもしれないが、普通のアクションムービー。リドリー・スコットらしさを感じないという意味では「プロメテウス」よりずっとマシだが、これでアカデミー作品賞にノミネートとは意外というしかない。【ネタバレ注意】予告編を見るんじゃなかったと後悔した栽培シーンはたしかに面白いアイデアだが、宇宙で感謝祭を祝うために未調理のジャガイモを持っていくというのは信じがたい。いや持っていってもいいけど、それなら調理器具が一式あるだろうにコーヒーメーカーくらいしかなかったぞ。だいたい芋だけ食ってたってビタミン欠乏症で病気になるんじゃないのか。途中で薬飲んでたから、ああビタミン剤くらいあるのかと思ったら鎮静剤。そもそも31日間の滞在にしては火星に置いた建物も宇宙船もやたらと大きいし、無重力を描写してるのにランニングマシンとか笑ってしまう。しかもリアクターを動かしたわけでもないのに火星に嵐が吹き荒れるような大気はないだろよ、と思ったら、そこは原作から意図的に修正されていないものということのようだ。だが、大気が薄いからこその厳重な二重扉(かつわずかなほころびによる破裂)だろうに、なんでビニールかぶせただけで宇宙服が要らないくらいにまで修理できてしまうのか。だったら、もう一度芋を植えなおせよ。バクテリア死んだとか、凍っただけだろ。クソを使い切ったのか。さらにNASA長官が冷静な判断を下してるのに、みんなで邪魔をする。スイングバイで回れ右して救助に行くなら、“その時点”で火星からの脱出方法が確定していないとおかしいぞ。スーパーコンピューターで何を計算していたのか。終盤には、とってつけたような中国からの支援。ああ、中国資本の威力は凄いなって、どこの「トランスフォーマー」だよ。なお、リドリー・スコット作品なのに「間抜けな宇宙飛行士」がいないところは評価する。あと、パスファインダー。
※追記。パスファインダーによる16進通信。絶対に効率悪い。英字+数字+記号なら、8進数2桁(0~63)で十分。最初に8×8の文字コード表を画像送信しておけばよい。 ※さらに追記。次の火星探査が4年後と言っていた。少なくとも荷物を先に送るのは2年2カ月ごとに使えるホーマン軌道を使うので4年が4年4カ月なら妥当な話だと思う(その意味では、荷物運搬用の宇宙船が大型化できるのに対して、後追いする人用の宇宙船は小型にせざるをえないはずで、ランニングマシンを持ち込むほど広いのはやはり変)。ここで、地球・火星間の移動が(たしか)10カ月くらいのことを言っていたと思うが、現地での滞在日数が1カ月ほどで往復するということは、ものすごく効率の悪い位置関係で出発・帰還することになるのではないか。さらに言えば、荷物運搬用の宇宙船を3カ月(?)早く作るということはホーマン軌道を使わないということになるはずで、それは意味があることなのだろうか。原作が、火星と地球間の距離や移動速度をちゃんと計算して創作しているのか気になる。 【mohno】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-02-05 00:10:10)(良:1票)
mohno さんの 最近のクチコミ・感想
|