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《ネタバレ》 オシャレにカッコつけようとしてスベってしまった場に居合わせたような居心地の悪さ。役所広司の熱演?も空回りしているようで見てられない。あの演技は暑苦しいだけで、本物の狂気や怖さ、怒りや憎悪を感じない。全然伝わってこないので、娘の狂気や怖さを引き立たせるための狙いなのかと勘ぐってしまうくらい。
どっちにしても、中島哲也監督にしては期待はずれ。中島作品は好きなのだが、こういうヤバイ世界は全然向いてないのかも。アンダーグラウンドのダークな世界を扱うのであれば、真に迫ったエログロを避けないほうが面白かったのに。「グロ過ぎたら、ホントに申し訳ありません」との監督の謝罪文が話題になったが、そこまでのグロでもない。エロは皆無に近くて生ぬるい。過激なふりをしたイミテーション。耐性のまったくない人には、これでも刺激が強すぎるのかもしれないけれど。 こういうドロドロしたものに関しては、韓国映画のほうが一枚上で本物っぽく迫る。役所広司の役にしても、チェ・ミンシクあたりのほうがピッタリくる。役所広司の中には本物の狂気は存在せず、きっと根が常識人の良い人なんだろう。そういう意味では、本当に狂気が潜んでいるのかもしれないと思わせる北野武とも違う。演技のうまさでいえば、出番の少ない中谷美紀のほうが目に留まった。 アイドルをキャスティングしたせいなのか、内容の割りに中途半端に終わった印象。小松菜奈に悪魔のような女子高生役をやらせるのなら、演出も及び腰にならず徹底してほしかった。どうせなら園子温くらいのことをサラッとやってくれないと。できないのなら、わざわざエロ、グロ、狂気、タブー満載の原作を映画化する意味が薄れる。 【飛鳥】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-05-23 01:12:43)(良:2票)
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