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ユーカラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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41.  LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 《ネタバレ》 
見知らぬ駅のホームに降り、混雑する大人たちの隙間に紛れ、その間を縫って進む主人公の少年。 少年の身長に合わせたカメラと喧噪が、異世界に戸惑う彼の心細く不安な心情を表している。  カルカッタ駅から路上生活者が屯する街路へ、そして橋、河へ。 ロケーションを活かした街の猥雑な雰囲気は、主人公の暮らしていた村の素朴な風情ともよく対比され、 冒頭とラストの自然光にあふれた故郷のノスタルジックな情景を引き立てる。  故郷を再訪した主人公を、地元の男性が黙って案内する。通りの向うから現れる女性たち。  再会した実母と妹の奥ゆかしい表情が涙を誘う。そして抱き合う彼らを周囲の人々が笑顔で祝福するシーンもただただ美しい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-12 20:49:47)
42.  ムーンライト 《ネタバレ》 
巻頭で波音が響いてきたかと思う間もなく、カーステレオからの音楽がそれに被さる。それはいいとして、 ラスト近くの二人のツーショットでも波音が静かに二人を包んで響いているところに、劇伴を重ねてしまう。 ダイナーでジュークボックスの曲を台詞の代弁として使っているのも直截すぎてかなり野暮ったい。  そこは作品のスタイルからして、二人が共有するメロディの慎ましい追憶であるべきではなかろうか。  随所にブルーを配置した色彩の設計は終始一貫していて統一感がある。 再会した二人の夜、湯を沸かすためのガスコンロが点火され、青い炎がふっと燃え上がる。そのような細部にも色彩が活かされている。  廃屋の窓を開けてくれたマハーシャラ・アリ。レゲエ男への復讐の意を決して自らドアを開け放ちつつ突き進む主人公。 そして彼を受け入れるガラス張りのダイナー、そのドアの呼び鈴のアクセントと、ドアのモチーフも充実である。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-07 01:20:05)
43.  ドント・ブリーズ 《ネタバレ》 
夜の一軒家を主な舞台とすることで、屋内の構造も全面的に披露される訳ではない。 いずれのショットも黒い闇の領域が大きくとられ、それが複数にカラーリングされた限定的な照明効果と共に追うものと追われる者の関係を 立体的に浮かび上がらせる。 闇の中にスポット的に当てられるライティングは次第に傷を負い消耗していく若者らの表情の痛々しさをより強調し、 しかるべき伏線となる小道具に対し要所要所で効率的に視線を誘導する。  天窓に入った亀裂が小さく音をたてていく、硬質な物質感と音のサスペンス。 引きのショットで二つのシルエットが組んづ解れつ格闘する様も、人間を素手で連打する打擲音の地味な生々しさと共に真に迫る。  二転三転と考えられた後半のサスペンス釣瓶打ちもいい。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2017-04-04 14:34:16)
44.  ジャッキー ファーストレディ 最後の使命 《ネタバレ》 
ナタリー・ポートマンの特に横顔を中心としたクロースアップが強調されるが、一本調子の印象。表情芝居に頼り過ぎか。  エイジング処理によるホワイトハウス案内番組の再現シーン、取材インタビュー、狙撃事件後の顛末などが交錯していく構成だが、 彼女の人物像が明瞭に浮かび上がるところまではいっていない。  ナイーヴな側面と、気丈な側面と、そして煙草をふかしながらの強かな表情と。一筋縄ではいかない彼女の多面性が表現されているからでもある。  彼女はこの後、ギリシャの富豪と再婚し、浪費の限りを尽くしたそうな。
[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2017-03-31 23:57:21)
45.  二重生活(1947) 《ネタバレ》 
『オセロ』の舞台劇が題材となる。上演シーンは壇上側からの臨場感を意識したショットで構成され、また各ショットは長めで 役者の芝居のテンションも途切れる事がない。主人公ロナルド・コールマンが次第に役柄に憑りつかれていく幻聴の音響が凝っている。  ミルトン・クラスナーのカメラも彼の徐々に狂気を湛えていく表情を陰影豊かに捉えて、素晴らしい。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2017-03-30 23:51:54)
46.  パッセンジャー(2016) 《ネタバレ》 
主要なキャラクターは若干4名。そういう意味では経済的なのかも知れないが、その分船内の美術のスケールと豪華さによって 見る楽しさが持続する。それでもドラマをほぼ二人だけで見事に牽引するのだからどちらも大したものである。 中盤までは、ジェニファー・ローレンスを除く二名と観客が秘密を知っている、その事がサスペンスを生み、 後半は二人の愛憎の劇とスペクタクルで魅せていく。 命綱を使った救出劇は『オデッセイ』には及ばなかったか。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-03-26 21:59:54)
47.  キングコング: 髑髏島の巨神 《ネタバレ》 
BGMを伴うヘリの編隊飛行。その中で執拗に強調されるローターの回転運動。空爆。ジャングルの暗闇を染める炎。水牛のイメージ。 無言の原住民。河を下るボート。L・B・ジョンソン。そして「王殺し」。 嫌でも連想されるコッポラ『地獄の黙示録』のイメージの数々である。  中盤でチームが二手に分かれると、南洋版『八甲田山』的な展開かと思わせたりもする。  その割に本家33年版への思い入れが少し稀薄であるのが物足りない。  対戦相手が次第に弱っていく断末魔の細かい動きとか、その死を念を押して確認する動きとか。そうした手の込んだ細部の描写による 映画的リアル感の演出のことである。やたらにピント送りで視線を誘導したがるのも鬱陶しい。  結局は帰還兵のエピソードを以てエピローグとなるが、個々のキャラクターのドラマも半端にすぎる。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-03-26 02:25:32)
48.  アサシン クリード 《ネタバレ》 
ドローン空撮や、馬車チェイス、市街でのアクロバティックなアクションなど、折角のスタントを雑な編集がことごとく台無しにする。 然程難しくはないはずの話に半端な観念談義を加えて、あたかも小難しそうに語りたがるのがこの手の作品の悪い癖だ。  そもそもマント下の顔貌も判然としない主人公に思い入れどころでなく、クライマックスに至っても何らカタルシスのない 陰気なドラマに滅入るばかりである。
[映画館(字幕なし「原語」)] 3点(2017-03-18 00:53:07)
49.  空軍/エア・フォース 《ネタバレ》 
暗号の変換機らしきマシンがリズミカルな音をたてて稼働する。どのような構造なのかなどは全くわからないが、 その機械自体の動作が面白い。  爆撃機が離着陸するプロセスの詳細な描写。プロペラが起動し、回転し始まるまでの運動もまたメカの動きの面白さと共にサスペンスをも形作る。  一旦離陸してしまえば、機自体に運動はなくなるが、さまざまな表情をみせる雲や煙が画面に動きを呼び込む。  搭乗員と基地のメカニックらが一致協力して油を運び、激しい弾着の中、人力で機を方向転換させ見事に離陸させるシーンなど、俄然盛り上がる。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-03-15 12:47:50)
50.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
クラクションから始まる二人の出会い。バーでの再会は街路に流れてくる音楽に引き寄せられてのものだし、店に入ったエマ・ストーンへのトラックアップに重なるのはあのクラクションの響きだ。三度目の再会もパーティ会場に流れる音楽が二人を引き合わせ、ボーイフレンドと会食中のエマ・ストーンが意を決して映画館へ向かうきっかけとなるのはレストランのスピーカーから流れてくるあのピアノソロである。 車のクラクションはさらに変奏されていき、最後のそれは夢をあきらめた彼女の決定的な転機となる感動的な呼びかけの響きとなるだろう。 音色とその記憶が一貫して二人を引き合わせていく演出は周到である。  エマ・ストーンが化粧室で独唱するとき、独り舞台に立つとき、最後のオーディションを受けるとき、照明が落とされ単一に近い光源が彼女を照らし出す。 プラネタリウムを舞い、スターとなるべき彼女はスポットライトを正面にみる。リアルト劇場の映写ライトの光を正面から受けるのも彼女の特権であり必然である。 序盤のバーのシーンでは赤のライティングが彼女のブルーのドレスを引き立て、中盤の仲違いのシーンでは緑のライト、終盤のバーではブルーのネオンが 彼女を印象的に縁取るが、たそがれ時の淡い光の中、『A LOVELY NIGHT』のタップを踏む彼女の黄色いドレスは可憐さを一層引き立てている。  そしてラスト、万感の表情で視線を交わす二人の切り返しショットが素晴らしい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2017-03-13 23:20:17)
51.  素晴らしきかな、人生(2016) 《ネタバレ》 
クロースアップが主体だが、各々の俳優の表情が皆良くてショットに品がある。 その背景をソフトに暈したショットの中から、次第にフォーカスされる形で愛と時間と死を担う3人はウィル・スミスの前に幻想的に立ち現れる。  イルミネーションが輝き、小雪の舞う街のロケーションもいい。空撮による夜景ショットの美しさ。 ブリッジを自転車で渡るウィル・スミスやラストの洒落た跨線橋を始め、印象的な橋のショットが随所に選ばれているのは、 人々の繋がりあいのドラマゆえだろう。  繊細で慎ましいスコアも静かに美しくドラマを彩っている。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-03-12 12:49:10)
52.  ドクター・ストレンジ 《ネタバレ》 
事故で投げ出された車の回転などを始めとして、ひとつの運動にさらに一捻り動態を加え、画面を活性化させている。 マントに翻弄されたり、幽体離脱させられたり、異次元空間に放り込まれたり、手指の不自由な主人公のアクションは受動的で、 重力が歪み時間が逆行する世界の中での戦闘も思うようにはいかない。  周囲の状況のCGスペクタクル化によって活劇が維持されるのである。 最後の手段も決着もややカタルシスを欠くものの、赤マントの芝居などユーモラスな細部がちりばめられているのが救いだ。  どこか夏目雅子を思わせるティルダ・スウィントンの謎めいた佇まいも東洋の情緒を仄かに醸す。
[映画館(字幕なし「原語」)] 5点(2017-03-12 04:02:54)
53.  モアナと伝説の海 《ネタバレ》 
青い海を滑る帆引き船の疾走感と速度感が素晴らしい。その帆や舵を重心移動や身体の転回によって操る操縦感覚がいい。 水平運動が主となるが、山への登頂や深海への潜水など、空間の縦横無尽の使いこなしもアニメーションならではの醍醐味だ。  透明感のある水のダイナミックなアニメーションと、入れ墨の図柄を動かす素朴風アニメーションの味わいとのバランスも良好。 いわゆる南洋のイメージ溢れる色彩のバリエーションも実に豊かだ。  宮崎オマージュと思しき細部もふんだんに見受けられるが、とするとラストの仕掛けは『ガリバーの宇宙旅行』あたりを参照しているかもしれない。
[映画館(吹替)] 7点(2017-03-10 22:06:34)
54.  セル 《ネタバレ》 
空港内の雑踏の点描から、携帯通話者の氾濫状況を浮かび上がらせていく序盤なのだが、その程度の事にこれほどのショット数を必要と するものなのかと、まず呆れる。無駄。おまけに不安定な手持ちの画面はショットと呼ぶのも躊躇われる。 パニックがスタートしてからの乱雑編集はもう観るに堪えない。  帰郷の映画のはずなのだが、その帰り着いた家の佇まいも印象が薄い。  ラストの悪夢的イメージはまずまず。
[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2017-03-02 23:54:35)
55.  トリプルX 再起動 《ネタバレ》 
馬鹿馬鹿しくて最高。あの映画この映画のパッチワークではあるが、アクションの釣る瓶打ちによる力技でハイテンションを維持する。 だけではなく、華のある女優陣の活躍に負うところも非常に大きい。マッチョな男優陣とのバランスが絶妙だ。  それも見た目だけではなく彼女らそれぞれのキャラクターに合わせたアクションの見せ場も用意されているので、さらに魅力が増す。  温度感知によって、ヴィン・ディーゼルの指の間を通して黒幕を狙撃する女性スナイパーのクールな身のこなしがいい。  ドニー・イェンの立ち回りも勿論、素晴らしい。切れの良いカッティングが彼の美技を引き立てている。 トニー・ジャーが割を食ったが。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-02-26 19:46:22)
56.  マグニフィセント・セブン 《ネタバレ》 
女性の活躍度を上げて、多様な人種に配慮して、アクションと爆発はよりスぺクタキュラーにと、『スターウォーズ』シリーズをはじめとして リメイク・リブート・スピンオフ絡みの大作のアップデートはほぼこのパターンだ。 逆にこれが制約になってきてしまうのも映画にとってどうなのか。  本作ではさらにいわゆるLGBT、PTSDとてんこ盛りである。  それによってイーサン・ホークを一旦退場させてみたりという解りやすい段取りもただまどろっこしく、待ちかねた戦列復帰のカタルシスも低調である。 クライマックスの大乱戦も物量志向となったはいいが、観る側にとっても敵味方が判別しづらいショットが多い。  黒澤版のように折角地図を用いているのだから、これをもっと活用すればかなり良くなっただろうに。  だが、曲芸乗りのように馬を駆って発砲するD・ワシントンなど、馬の疾走のショットはいずれも素晴らしい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-02-15 23:54:14)
57.  マリアンヌ 《ネタバレ》 
古典的ドラマの味わいと共に、それを語る古典的な映画表現の技が楽しめる。  二重スパイものと来れば、虚像と実像を仄めかす鏡の道具立ては外せない。 疑心暗鬼となる二人それぞれのスペースを縦に分断する後景の窓枠やドアの仕切りも必須だろう。 車の窓も、透過しているように見えながら外界と内側を遮断する壁である。 そして記念写真。  それらを幾度となく変奏させつつドラマを語る空間演出は、さすがゼメキスである。 居住空間内の構造を活かして様々な死角を造り、人物をフレーム内外で出入りさせる手捌きも見事なら、 カードを鮮やかに切る手からカメラを上げてブラッド・ピット本人の顔に繋げる、戦闘機の着陸からコクピットの彼へとワンカットで繋ぐ など、如何にも本人の実演である風にさりげなくアピールするカメラワークも巧みだ。  落ち着いたサスペンスとロマンスが主調かと思いきや、 監獄から車で逃走するB・ピットが、カーヴの遠心力を利用してで飛びのきつつ、手榴弾で装甲車を撃破するショットなどの しなやかなアクション感覚なども軽やかに織り交ぜて唸らせる。  映画ラストの回想シーン、B・ピットとマリオン・コティヤール二人の「最後の日曜日」のシーンだが、垂直のラインで分断されていた二人は、歩く愛娘を間に介して水平のラインによってしっかり繋ぎ合わされる。感動的だ。
[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2017-02-12 20:29:35)
58.  ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち 《ネタバレ》 
其処此処にちらつくハリーハウゼンは勿論、屋敷上階の窓から急傾斜の屋根へと子供たちが脱出するシーンなどはふと宮崎駿の高所感覚を思い出させるし、 宙に浮かぶ少女エラ・パーネルが海中の沈没船へと沈んでゆく美しいシーンは押井守などを彷彿させる。 水中で彼女のはく息が水玉となって主人公エイサ・バターフィールドの顔を包むなどのロマンティックなイメージ創造は素敵だ。  沈没船を浮上させるシーンの高揚感や、遊園地に流れるポップなBGMがそのまま映画の劇伴BGMにスライドして活劇を盛り上げていくあたり クライマックスへ向けてのテンポアップもいい調子だ。  それだけに、『1941』とまではいかなくとも観覧車などの遊具はもっと活用して欲しいところだし、クライマックスの舞台がタワーであるなら 高所の特性を活かしてアクションを構成して欲しい。 ヒロインの特性が空中浮揚にあるのだから、ここで二人の協闘をもっと見せてくれれば、二人の別離と再会はもっと感動的だったろう。 敢えてそうはさせないところがバートン流なのだろうが。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-02-07 23:54:43)
59.  追いつめられて(1987) 《ネタバレ》 
ホワイトハウスからペンタゴン上空を経て、一軒家へと至る見事な空撮。そしてケヴィン・コスナーの回想形式の語り。 元となるジョン・ファーローのノワール『大時計』(1948)の冒頭の大胆なカメラ移動を意識して大掛かりに変奏したオープニングである。 夜の路地に立つコスナーのシルエットや、緩から急へのドラマ展開などもノワールスタイルを踏襲したものだ。  一方では1980年代でのリメイクということで様々な設定の改変があるが、あからさまな性愛シーンや同性愛の設定など当時ならばコードに引っ掛った シーンを採り入れる一方、喫煙のショットなどは逆に除かれているあたりが世相の差として興味深い。  ポラロイドフィルムをデジタル化して画像解析していくサスペンスも、今見れば何やら映画史の流れを思わせる趣向で面白く、 階段や廊下を使った追っかけや市街カーチェイスを採り入れたアクション志向も、オリジナルとの差別化要素だ。 アクション自体にも撮り方にもさして工夫はないが。  ドラマは国防絡みにスケールアップした分、痴情関係で右往左往するコスナーやジーン・ハックマンらのキャラクターが冴えないのは問題だし、 ショーン・ヤングの役柄は単なる色情狂的な人物にとどまり、魅力を欠く。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-02-05 23:01:02)
60.  スノーデン 《ネタバレ》 
インタビューから過去に遡り、ラストが講演会で、スピーチがあって、感動の拍手があって、というメッセージ発信型の定番の構成である。 この演説というのが大抵映画をつまらなくするところなのだが、ロボットの動きと、語り部の交代という仕掛けが奏功して スノーデン氏本人の寡黙な横顔がラストを静かな緊張で締めくくっている。  主義主張が前面に出そうな題材ながら、フィクションを大胆に織り交ぜたサスペンス演出が絶妙に中和している。 会議室の大画面に映し出される上司の威圧感。床に落ちたSDカードを巡る、同僚との視線劇と手話の 感動的なやりとり。そのカードをゲート外に持ち出すシーンの緊迫感と、外の世界の光。 そしてホテルから脱出する際の、メリッサ・レオとの別離のやりとり。特に映画後半はドラマティックなシーンの数々で盛り上がる。  監視の映画として、眼やカメラファインダーをモチーフとしたショットも充実している。
[映画館(字幕)] 7点(2017-01-31 23:37:22)
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