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アラジン2014さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

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41.  ウォルター少年と、夏の休日 《ネタバレ》 
非常に素晴らしい映画!遠縁のじい様二人の家に預けられた少年は、時間つぶしのためにじい様から聞かされた昔の武勇伝がにわかに信じられなかった。夜の地下室で大金を発見し、じい様二人は悪い人なのかもしれないと思い始めるも・・  昔の武勇伝が真実だったというありがちなプロットですが、これほど上手にまとめてあるものは意外とないですね。昔パートの冒険活劇も非常に面白いし、現代パートも中古の飛行機や中古のライオンが届いたり、地下から大金が出てきたりと休む暇がありません。彼らの武勇伝は真実なのか、それとも大嘘つきの大悪党なのか?豪快でニヤッとさせられるラストは素晴らしすぎます。話の核になっている「男とは」というスピーチも非常に深いです。族長の孫がヘリで下りてくるシーンではウルウルさせられます。  日本版に限っては旧ヘラルド配給(現角川?)なのでBD化未定、DVDも廃盤で高騰しています。もっと有名になるべき名作ですが大人の事情という闇に飲み込まれてしまった、たいへん不運な映画です。(勿体無い話です) あ、あと邦題のつけ方が最悪です。これじゃ売れないはずです。素直に「Secondhand Lions-中古のライオンたち-」で良かったと思いますね。。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-29 21:51:54)(良:2票)
42.  死霊のえじき 《ネタバレ》 
えもいわれぬうすら寒い雰囲気が恐怖感を倍増させる素晴らしい映画です。真性ゾンビファンにはイマイチな感もあるらしいですが、私はロメロゾンビのシリーズでは本作が最も好きです。とにかく閉塞感と絶望感が本当に素晴らしい。 プロットは映画らしくベタベタにエンタメしている訳ですが、なんというか、リアルでおぞましい展開を見せます。大量のゾンビたちと地下に流れ込むシーンや電気を流して腕だけ上がる演出とか、スクリーンの外から傍観している私たち観客側はもう半笑い状態です。個人的には映画のタイトルが現れるあたり(あご無しゾンビのシーン)の排他的な雰囲気が大好きで、けだるい日曜の午後のような嫌な空気感が最高にいやらしくて素敵です。  ざっくりいってしまうとゾンビ40万vs人間1人という構図はあまりにも非力で、すでにもう人間が小手先で何かをやっても無駄な状態にまで陥っています。バイオハザードなどと違って人間は完膚無きまでに絶対的に非力であることが描かれています。この構図が本当に素晴らしく、人間は地下のあばら家で南の島のように飾って負け犬のような暮らしをしています。それでもなお人間同士は敵対し無駄な覇権争いをやめないという愚かしさ。怖いのはあくまで人間だという一貫したメッセージ性がロメロゾンビの素晴らしいところだと思います。  そもそも最初からヘリで逃避行しろよ!って感じですが、まあそれは置いといて・・ スプラッター物としてもリアルな世紀末物としても、、そしてリアルな人間ドラマとしてもお勧めできる素晴らしい映画です。ロメロゾンビのシリーズの中では最もリアル志向で非常に良くできた作品だと思います。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-29 21:44:32)(良:1票)
43.  ボーン・スプレマシー 《ネタバレ》 
パート1は割と地味で低評価なところもありましたが、パート2は最初から毛色が変わっていてアクション路線バリバリで驚きます。しかしきちんとリアル&シリアル路線も引き継がれているので、徐々に謎が解明されてゆくサスペンス要素が良いアクセントになっています。結果的に一定の重厚感が維持されつつも適度にエンタメ要素がプラスされバランス型のサスペンス&アクション作品に仕上がっています。  いきなり恋人が居なくなるのには驚きましたが、諜報員って一人で行動するほうが合っていますのでかえって良かったような気もします。ハンドカメラが揺れすぎ問題はありますが、おかげで生々しい感じはよく表現されています。今作もリアルなアクションシーンは健在で、この映画を見ているともしかしてリアルな諜報員(&殺し屋さん)もこんな感じなのかなって思ってしまいます(汗) 難点はボーンの側の物語はそれなりに綺麗に流れているものの、CIA側の物語がやや煩雑で判り難いのが惜しいところです。CIA側は登場人物も多いし話も込み入っているので仕方ないのかもしれませんが、もう少しスッキリしてもらいたかったです。ただし敵側はパメラ、ニッキー、アボット、キリル等、魅力的な人物目白押しです。  全体的にアクション重視になっているのでエンタメとしては非常に観やすくなっています。今作(スプレマシー)と次作(アルティメイタム)は完全につながっていて、エンディング後に早く続きが見たくて仕方がありませんでした(笑)
[映画館(字幕)] 9点(2014-04-29 21:35:28)
44.  ボーン・アイデンティティー
公開前はかなり話題だったのにいざ公開されてみると、やれ地味だの印象に残らないだのと散々な評価が舞った映画です。正直、パート2が出るまでパート1を見たことすら忘れている人が多かったのではないでしょうか。今にして思えばあくまでこの作品は三部構成で考えられており、そりゃ一作目だけ見ても地味で意味が分からない訳ですよ。。よって今回は3作品ワンセットとして評価したいと思います。  最初の船のシーンから、、尻からなんか出てきてワクワクします。車の影に入った瞬間に自分の気配を消したり、移民局で警察官を三人一気にサバくあたりも非常にカッコいいのですが、その後は地味に壁をつたってみたり荷物を落としてみたりと、凄いのか凄くないのかよく判らない感じでダラダラ進みます(マンションでの格闘シーンは凄いが)。今にして思えばフランカ・ポテンテ(マリー)も地味で渋くリアル感に一役買っていますが、当時は「チョット華がないよなぁ~」なんて素人丸出しな評価をしていたものです。  このシリーズは複数回見返してみると、結局は本作(ボーン・アイデンティティ)が一番渋くてよくまとまっていることに気付きます。クライヴ・オーウェン(教授)なんか勿体無さすぎて泣けてくるほどの最期ですが、でもなんか渋くてイイんですよ。マリーもそう、ミニの中での主人公とのちぐはぐなやり取り、深夜のドライブインでの彼らのやりとり、ボーン宅でのうろたえ方、髪の毛を切るシーンからのぎこちないラブシーンなどなど、彼女でしか無しえなかった渋いシーンがてんこ盛りで、なんかイイんですよ。  パート1は序章的で非常に地味、まるで嵐の前の静けさといった雰囲気なので結構評価が低い人が多いですが、大局を見るとかなり渋くて味わい深い作品です。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-29 21:22:41)
45.  パルプ・フィクション
公開当時、若手天才監督現る!と話題になりました。しかしながらキャストを見てみるとブルース・ウィルスは有名でしたがその他はティム・ロス、ジョン・トラボルタ、ハーヴェイ・カイテルらパッとしない人ばかりで正直興味が沸きませんでした。サミュエル・L・ジャクソン?誰それ?過激なだけの今風映画だろきっと。そう思って結局レンタルビデオで済ませましたが、小さなブラウン管で観て激しく後悔しました(笑)凄すぎる、なんなんだこの面白さはっ!(当時はまだレザボア・ドッグスも知りませんでした)   全編捨てシーン無しでどこをどう切り取っても面白い映画ですが、個人的にはウォーケンの喋りのシーンが大好きです。あそこしか出番がないのに天下のウォーケンを持ってきたセンスも素晴らしいのですが、10分くらいオッサンのしゃべりを持ってくる際どい演出に脱帽です。話の内容が非常に面白くてハイセンス過ぎるシーンです。あと、ボス=マーセルス・ウォレス(ヴィング・レイムス)が八百長ボクサーを探させる時のセリフも大好きです。。(アジアに逃げても茶碗の中まで探せ・・的なシーン)  当時は若かったので素直に興奮しましたが、冷静に考えると内容なんかなくてペラっぺらな映画です。最初に出てくる「パルプ=」の説明通りの映画ですが、不思議なことにいつ見直してもニヤリとさせられます。ホンモノってこういう作品のことをいうのでしょうね。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-12 17:20:36)
46.  ブレイブハート 《ネタバレ》 
青年期のウォレスをオッサンのメル・ギブソンがゴリ押しした点とフランス姫との不倫?が少々説得力に欠けますが、最初の空撮シーンからラストの剣が刺さるまでのほとんど全てが素晴らしいです。他の皆さんも指摘しているように、不倫=エドワードへの復讐 と 拷問時に前妻が現れて感動のラストへ の 矛盾が本当に残念ですが、ストーリー上はどちらも捨てがたいエピソードなので仕方ないかもしれませんね。。まあ、男女の仲というものは時として理屈じゃないこともありますし・・(汗)    戦のシーンとストーリー展開は本当に素晴らしいです。戦はCGにはない生の迫力ですし、長い映画なのにストーリー展開がウマいおかげで終わって欲しくないとすら感じさせます。また、ウォレス陣営、貴族陣営、エドワード陣営全てに魅力的な配役がなされている点も素晴らしく、この映画以降これほど的確な配役がなされた作品は他にないと感じます。特にブルース公とエドワードⅠ世は印象に残る素晴らしい演技でした。  とことん泥臭い映画ですし恋愛パートでの矛盾も抱えていますが、、意外にも女性ファンが多いのも見逃せません。ミューロンが可愛かったという安易な意見も少なくないですが、目で訴えるメル・ギブソン特有の何かがあるのかもしれません。とにかく良い映画なので納得のアカデミー賞5部門受賞と思います!(民族楽器であるバグパイプの音楽も、哀愁&涙を誘う要因の一つになっていて非常に素晴らしい!)なんだかんだ言っても文句なし!
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-12 17:10:30)
47.  バニラ・スカイ
運よくオリジナル(オープン・ユア・アイズ)→バニラ・スカイの順に見ることができましたので正しい順で評価です。オリジナルはオリジナルであるという点でリスペクトに値しますが、本作バニラ・スカイは圧倒的な資金力と大物の手によってハリウッド大作に生まれ変わっています。双方ともヒロインにベネロペを使っている点が素晴らしいです。そもそも彼女ありきでリメイクしたと噂でしたし、確かに彼女しかいないと思える可憐さなのです。キャメロン・ディアスと並んでもぜんぜん引けを取りませんものね。  本作は変な脚色がないおかげでリメイクとして成功していると思います。オリジナルではチープに感じたシーンや唐突に感じたシーンが、本作ではスムーズに繋がるよう丁寧に作られています。ラスト付近では寂しさや悲しさも伝わる素晴らしい仕上がりになっていて、後味も全く悪くないものです。(ただ、あくまで主人公は自分勝手ではあるのですが・・)  この映画が深いのは、人間の本質を鋭く突いている点です。生と死を判りやすい形で映像化していますし、自分の全てだったものを失った時の人間の精神を深く追求しています。まあ、オリジナル版の脚本が素晴らしかったということでしょうが、リメイク版である本作のほうがよりインナーSFの古典的な映画として完成度の高い仕上がりになっているように感じます。他人には全くお勧めしませんが個人的には非常に大好きな作品、いや名作というべき映画だと思っています!(日本語版ブルーレイ化を熱望!!)  ■2019/4にパラマウントよりブルーレイが発売されましたが、大画面でDVDと比較してもあまり違いが感じられない残念画質でした。むしろDVDのほうが若干発色が良いようです。ご参考までに。  ■2023/7にパラマウントより4K化されたUHDソフトが発売されました。こちらは全体的にシャープで鮮明に記録されていました。ブルーレイが非常に悪かっただけに嬉しさも大きいです。ただし、公開年を考えると画質はかなり悪いほうで、本作より4年も前に公開された「ディアボロス/悪魔の扉」などはブルーレイソフトでも非常に鮮明かつシャープで発色も良いものです。ご参考までに。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-11 18:39:21)
48.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》 
社会派で重たい映画だろうとパスしていましたが激しく後悔。アクション&社会派のバランスがとても素晴らしい極上のエンタメ作品に仕上がっていました。プリオ氏&ジェニファー&シャイモンの演技も最上のものですが、彼ら=本人さんにしか見えない点がちょっと残念。仕方がないことですが有名すぎるのも考えものですかねぇ。  上映時間は長めですが全体的にストーリーのまとまりが良くて時間を感じさせない仕上がりです。過不足なく、これ以上は削れないだろうなという絶妙の編集です。特に子供の洗脳シーンやジャイモン・フンスー (ソロモン)を証言台に立たすシーンも丁寧に描いてあるのは素晴らしいと感じました(ココ大切)  ディカプリオとジェニファーとの淡い恋愛も取ってつけた的な意見はありますが、適度な比重でバランス的にはとても良かったと思います。大人の世界では出会って右から左へ流れて行く際に、こういう感じの恋愛感情はよくあることです。結果的に結ばれることなく死んじゃうのは残念ですが、変にハッピーエンドよりはリアル志向で良かったと思います。(ラストのプリオ氏もカッコいいし)  総じて素晴らしい作品なので色んな人に広くお勧めできる映画だと思います!
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-11 18:27:56)(良:1票)
49.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 
ノルマンディ上陸前、一方は神に命乞いし、もう一方はスナイパーとして成果を出したい祈るシーンは印象的です。このシーンだけでもうただの戦争映画ではないという雰囲気がひしひしと伝わってきます。冒頭30分の激戦シーンばかりが話題になりますが、丁寧なオープニングとエンディングを織り込むことで、メッセージ性が高くなっていて、間に挟まれたオマハビーチ以降の探索パートがロードムービーとしても非常に高い完成度に達しています。 大まかなストーリーとしては単にライアン二等兵を捜しにいくだけというシンプルなものですが、本意はそこになく、政府の考える世間体を重視したプロパガンダに逆らうことができない末端の戦士たちの苦悩と葛藤がメインに描かれます。また、オープニングとエンディングからも判るように、無意味だと思われた政府のプロパガンダも一定の効果を上げていることがなんとも悩ましい流れとなっています。  ミラー大尉(トム・ハンクス)を筆頭に、登場人物が魅力的で早い段階から感情移入させられますが、その彼らが次々と戦死していきますので、なぜ(プロパガンダとはいえ)そこまでして二等兵を探しに行かなくてはならないのか?と虚しさが募ります。 この「なぜ?」が焦点になりますが、割と早めに見つかるライアン二等兵(マット・デイモン)がまた非常に良くできた人物で、誰もがライアンを否定(責める)することができない空気感がもどかしくも素晴らしいです。ライアンの人柄のせいか、観客含め画面内の誰もがアパム伍長(ジェレミー・デイビス)にイライラし始める後半、敵を迎え撃つラストに向かって感動のドラマへシフトさせる展開はあざとくも上手く機能しており、そして劇的な結末へ。オープニングとエンディングのおじいさんが誰であったのかの種明かしと同時に、彼の人生の意味が語られるラストは思ったよりも奥深いです。  戦争という過酷な現実の中で無意味だと判っていても一生懸命生きた人たちの気持ちが少しだけ判るような映画です。見せ方やカメラワークも超一級品で、明らかに他の戦争映画とは一線を画する名作です。シンドラーのリストと共に後世に残すべき名作。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-11 17:12:31)
50.  コンスタンティン
ジャンル的に興味なしと判断し、長らく鑑賞することがありませんでしたがついに鑑賞。「なんだこの面白さは!」鑑賞しなかったことを後悔する完成度の高さでした。全体的に厨ニ病全開でメルヘンチックな内容ではありますが、ウマいこと現実世界(人間世界)との整合性を持たせてある天国と地獄の設定が素晴らしいです。キリスト教に詳しくなくても判りやすいよう説明が入るので、この世界観に興味がない素人でも違和感を感じることなく、この物語世界に熱中できるようになっています。むしろ現実世界との整合性など「ウマイ!」と感じる部分が多かったです。  虫をつなぎ合わせた怪人、黒猫を連れて洗面器の水に浸かって地獄へ行ってくる描写も素晴らしすぎますが、ハーフブリードたちが至るとこに居て、いつでも人間を陥れようとしている描写も素晴らしいです。個人的にはピーター・ストーメア(悪魔)とティルダ・スウィントン(天使)の掛け合いが素晴らしいかったのでもう少し長く見たかったのですが、そうなると主人公(コンスタンティン=キアヌ・リーブス)が置いてけぼりになるので映画が変わってしまいますね。  複数回の鑑賞に耐える丁寧な脚本と素晴らしい映像美ですので、悪魔とか天使に違和感を感じない人には超お勧めの映画です。(シャイア・ラブーフ、ジャイモン・フンスー、プルート・テイラー・ヴィンスら、有名人も多数出演しております)
[インターネット(字幕)] 9点(2014-04-11 16:30:56)
51.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
興味なしと判断しロードショーは無視、レンタル開始時に前知識なしで鑑賞して大当たりだった映画です。題名も妙だったし、噂ではスピルバーグがたまたま暇だったから監督したんだとかなんとか、そんな風にいわれていた映画でした。 しかし鑑賞し始めて数分、冒頭のフランクの父(クリストファー・ウォーケン)の演技で一気に引き込まれます。彼の雰囲気を一番に持ってきたのは正解だと思います。反面、フランク・W・アバグネイル・Jr(レオナルド・ディカプリオ)は16歳には見えず、ちょっと辛いかなと思ったものの、パンナムのパイロットの制服を着てからは俄然面白くなります。  本作は70年代の話なのですが、スピルバーグ監督は70年代の雰囲気を今風かつオシャレに表現していて、画面のどの部分を切り取っても美しい。ハンサムガイのディカプリオ氏の七変化も見どころの一つで、パイロットはもちろん、医者のシーン、ジェームズボンドのシーン、裁判のシーンなど、どこを見渡しても見栄えが良く素晴らしいです。カール・ハンラティ捜査官(トム・ハンクス)との電話のやり取りではフランクの心のすき間まで垣間見え、終盤のブレンダの両親(マーティン・シーンら)との描写などのドラマパートもしっかり抜け目なく作り込まれています。味わい深いドラマ作品に仕上がっていて、さすがスピルバーグといった仕上がりです。  ラストのスチュワーデスの一件は少々鼻に付きますが、70年代の雰囲気をとても良く表していてアッパレなラストでした。某番組で「実話の再現ドラマ」としてTVでもやっていましたが、やはりスピルバーグ×ディカプリオ×ハンクスが作った映画版のほうが圧倒的に完成度が高く楽しめます。予想外にTOP10に入るほど大好きな映画になってしまいました!
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-10 16:28:47)
52.  コンタクト 《ネタバレ》 
若干地味な映画ですが名作映画と呼べる骨太なSF作品に仕上がっていると思います。考えたら1995年前後って映画の当たり年だったような気がしますね。  SF映画が好きな人にとっては最初の瞳のシーンは必見です。そして何といってもカール・セーガン原作、ロバート・ゼメキス監督ときたらトキメキ度MAXでしょう!リアル路線で無理の無いストーリー展開は素晴らしいのですが、前半はかなり地味なので若干間延び感があります。音が届いてから一気に話が進み、設計図が解読された以降はハードSFになります。賛否あるようですが個人的には宇宙旅行の方法は感動的ですらありました。 オチの付け方も無理がなくて好感が持てます。側で見ていた人には一瞬で落下しただけに見えるなんてSFとしては最高にロマンがあるし、旅行者の最も身近な人を通して会話を行うのもある意味自然なことだと思いました。一流の科学者に対して神を信じないと代表になれないという評議会(人類の代表)の決定や、エリー(ジョディ・フォスター)とパーマー(マシュー・マコノヒー)が語り合う、愛するということの証明など、文学的にも素晴らしく色々と考えさせられる映画だったと思います。ちなみに、ラストの評議会で議論される「実は18時間の無音の録画時間があった」というくだりは蛇足でした。アレには心底ガッカリでしたね。  宇宙人はチョット意地悪ですね、やはり何か証拠を持たせてくれないと旅行者が変人扱いされるだけです。まあ知的レベルの高い宇宙人には疑うなどという低俗な倫理観など持ち合わせてないのかもしれません。世の中の評価は微妙な感じですが、純粋に名作SFとして強くお勧めできる映画です!
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-08 17:10:59)
53.  ザ・ロック 《ネタバレ》 
久しぶりに鑑賞しましたがオープニングから無駄が無く非常にスマートな作品。情報量が多い割りにスッキリしていて、全体的にとても洗練されています。ただ、フェラーリ(F355?)をぶっ壊す派手なカーアクションっている?って感じはしました。  大根役者っぽいニコラス・ケイジの代表作といえば「フェイス/オフ」「コン・エアー」、そして本作「ザ・ロック」だと思いますが、捨てられた子猫のような目つきとこのガチムチ具合は、そりゃ人気も出るわな~と、いった感じですが、、でもすぐにアクション路線から離脱しちゃったんですよねこの人。  序盤から善人がやむなく悪事に手を染める理由を明確に描いている点は少しあざといというかズルいです。しかしエド・ハリスにはこういう役が本当によく似合っていて、ズルいんだけど素晴らしいという流れがきちんと出来上がっていた点は流石でした。 また”元英凄腕諜報員”という大いに笑える設定のショーン・コネリーがカッコ良すぎで震えるくらいです。本作公開当時66歳であることを考えると奇跡の渋さ&身のこなしで文句のつけようがありませんでした。ちなみにウォマックFBI長官(ジョン・スペンサー)はまさかの50歳ってのがまた笑えます。大分年上に見えますよね彼(笑)  ラストまで文句なしの娯楽作品の王道でした!
[地上波(字幕)] 8点(2024-01-12 17:42:51)
54.  愛は静けさの中に 《ネタバレ》 
他の方もご指摘のように、きっかけが「見た目が好みだったから」というのがバレバレでシラケます。出来れば外見が普通の見栄えの女性と中身だけで勝負していただきたかったところですが、それだと映画的に絵がもたないのも理解はできますので、、何ともまあ、もどかしいところではあります。  調べてみるとサラ(マーリー・マトリン)はガチのろうあ者だったのですね。先天性ではないにせよ、障害者であの美貌は驚きです。ジェームズ(ウィリアム・ハート)は主演男優賞ノミネートのみですが、彼もかなり良い演技だったと思います。彼は心底良い人が表現できていたと思うし、先生としての努力や健常者の立場から見た愛する人への苦悩もきちんと描けていたと思います。「君が聴くことができないレコードを聴いてももう楽しめない」は結構深くて、本当に彼女を愛していることを端的に言い現わしていた素晴らしいシーンだったと思います。また、言い争った後、責められた彼女が初めて思いきり大声を出すところもかなり泣けるシーンでした。  全体的にそつなく綺麗な脚本ですが、裏を返せばろうあ者であるということを抜きにすると何だかただの真面目で普通の恋愛映画。ここは思い切ってプールで二人で戯れる美しいシーンをラストに持ってきたほうが良かったかもしれません。また、ろうあ者の世界を表現するためにエンドロールは無音にしていただきたかったと、個人的には思いました。(辛口評価ですが、最近見たような障害者を題材にした映画よりは百万倍良かったので甘めの点数にしてあります)
[地上波(字幕)] 8点(2023-11-02 16:31:33)
55.  サイコ(1960)
名作を知らずに死ぬのは勿体無いということで、ヒッチコックを見ることにしました。手始めに有名だけど見ていなかった作品から始めます。  「サイコ」非常に素晴らしかった。世の中が高く評価しているにはそれなりの理由があります。既視感があるのはそれだけサイコを参考にした映画が多いという証明でしょう。惜しいのは前半40分ほどがちょっと退屈するという点ですが、ここに有名なあのシーンと音楽があります。主人公だと思っていた人があんなことになってからは加速度的にどんどん面白くなっていきます。特にノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)の上手さでこの映画は成り立っているといっても過言ではなさそうです。ストーリー的にも絵的にもノーマン・ベイツの気味悪さは素晴らしかったです。  やはり映画は正しい方法で技巧的であるべきだと痛感させられます。ヒッチ映画は複雑なのに非常に分かりやすい。判りやすいのに特徴的なカット割りが多くあります。カメラワークも良く考えられていてとにかく見やすい。この「とにかく見やすい」は今の監督さんにも見習って頂きたいです。 ネタバレするので多くは書きませんが、ナレーション=女性の頭の中で一人で会話させるという技法は本当に素晴らしかったです。意味ありげな警官、ラストカットを入れたセンスも素晴らしい。この作品一本だけでも一度見たら忘れないような素晴らしいカットや技法が沢山あります。本当に凄いことです。まさに名作、死ぬまでに一度は見ろの典型作品です。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-10-03 12:32:35)
56.  ドラゴン・キングダム 《ネタバレ》 
期待していなかったせいかかなり面白かったです。手あたり次第TV録画してると、、たまに当たりが出るので止められませんね。。  オープニングのワイヤーアクションを見てゲンナリしましたが孫悟空が誰なのか気になって見続けることにしました。現代から始まる点が昔どこかで見たような気楽な流れで入り易かったです。時空を超えた後はいきなりすぎてチョット訳ワカメですが、カンフー系お決まりの流れになっていて、否応なしに定番の流れに引き込まれます。ストーリーも十分面白いですが、皆さんが書いてらっしゃるように見るべきはジャッキー・チェン×ジェット・リーの安売り合戦が最高の見ものです。80年代の香港映画を知っている人にとっては狂喜乱舞、本作こそマトリックスのバレットタイムを導入すべきでした。  ストーリー的にはお決まりの流れで少々安直すぎる感じはありますが、グリーンディスティニィのように複雑にせず安直に仕上げて正解だったと思います。むしろ香港映画といえばこの流れがお家芸なので見ていて心地よいくらいの安心感がありました。JJコンビがダブルキャストを務めている点も素晴らしく、ラストもとても綺麗に収まっています。  見ていて心地よい、娯楽映画のお手本のような作品でした。巷にあふれる見たら忘れる系の駄作とは一線を画した、愛すべきB級作、偉大なるB級作品として私の心に長くとどまる作品です!JJコンビに敬意を表して8点。(というか、JJコンビの偉大さを知っているハズのレビュアーの皆さんの評価が少し厳し過ぎませんかね?)
[ビデオ(吹替)] 8点(2023-09-28 13:26:53)
57.  007/ダイ・アナザー・デイ 《ネタバレ》 
ピアース版ボンドが大好きな私ですが今作はイマイチ。まずちょっとシリアス過ぎる点が面白くないしSFが過剰な点もマイナスです。そして最大のイマイチポイントはパーフェクトストレンジャーのハリー・ベリー(ジンクス役)が魅力的に見えない点です。ついでに書くとCIAのお偉いさん役のマイケル・マドセンもどう見てもレザボア・ドッグスにしか見えない点も微妙でした。北のザオ(リック・ユーン)もマジもんにキモいし、今回は全体的にキャスティングが合ってないという印象が強かったです。(オープニングの曲もイマイチ)  唯一、ミランダ・フロスト(ロザムンド・パイク)当時23歳が最高に可愛くてついヨダレが出てしまいました。ツンデレ設定なのもソソるし、前作のソフィー・マルソーと並んで「借金してでも一晩お願いしたい女」の称号を与えたい女性です。(あの人と遊びで一夜なんて、ボンドに殺意が湧くわ~) 失笑もんのストーリーにはあまり触れませんが、色々と超絶SF設定が酷いです。ボンドカーがアストンに戻ったと思ったら透明で見えませんか(笑)黒幕が北のお坊ちゃん設定もかなり無理があるし、そのお坊ちゃんがイーロンマスク級の人間に成り代わることが可能なのかも色々と議論の余地があります。衛星は誰が上げたのか?オープンカーで氷上チェイスはどうなの?とか、色々凄すぎてツッコミ処は多めです。  カマトト風で超絶可愛いルックスで、なおかつツンデレという過去最強のロザムンド・パイク嬢に全てを捧げて異例の8点献上。(嬢が出てなかったら4点)
[地上波(字幕)] 8点(2023-09-23 13:54:47)
58.  007/ワールド・イズ・ノット・イナフ 《ネタバレ》 
レビュアーさんの点数が思いのほか低くて驚きます。ピアース版のボンドの中では脚本は結構良い出来だし、序盤のボートチェイスから印象深くて非常に良い回だったと感じています。確かに少々”らしくない”演出も多く、Mがアッサリ捕まるところやまるでモデルのようなエロい科学者(クリスマス・ジョーンズ博士=デニス・リチャーズ=少々大根役者だった)とか多少強引な点もチラホラあります。まあでもボンドといえば昔からこんなもんですからその辺はあえて触れないのが正解でしょうか。  もちろんエレクトラ役のソフィー・マルソーは最高、公開当時33歳だと思いますが拷問椅子のエロさったらもうね・・ 一生に一度だけでもお願いしたい女ナンバーワンの称号を与えたい女性です。  ストーリーのほうはなかなかよく練ってあって、ソフィー・マルソーが難しい役どころを上手く演じています。映画内では「ストックホルム症候群」としていましたが、愁いを含んだ可哀そうな女ではなくもっと悪女です。しかし脚本・演出が悪くて判り難くなっていました。確かにキッカケはレナード(ロバート・カーライル)だったのは事実ですが、女の武器でレナードを虜にしてテロリストを操っていたのはエレクトラのほう。更に彼女はMとMI6を信頼しているフリをしつつ、父を葬り去るというかなり高度な悪に徹しています。ボンドもまんまと騙されましたが。Mがしゃしゃりでて来たせいで何となく”らしくない”展開になってしまったのは少し意外でした。ソフィーの退場の仕方も”らしくない”印象ですが、あの撃ち方は個人的には非常に良かったです。  確かに全体的に”らしくない”異例な感じはありましたが、スケール感も結構大きくて話も綺麗にまとまっていたので好きです。少々甘めの点数で。
[地上波(字幕)] 8点(2023-09-18 14:07:00)
59.  スパルタカス(1960) 《ネタバレ》 
TV録画を字幕で見ました。昔の映画なので状況を理解させるための風景描写が長い&そしてそこに差し込まれる音楽がちょっとウザい感じはありました。しかし正しくスペクタクル巨編の名に恥じない壮大な大河ドラマに仕上がっていて雄大な景色、CGではない本物の馬や人間のぶつかり合いは心底素晴らしかったです。キューブリック色は弱く、これなら他の戦争娯楽作品などを得意とする監督に任せても良かったのでは?とほんの少し思ってしまいました。(大脱走の監督とか)  スパルタカス扮するカーク・ダグラスがちょっとオッサン過ぎて萎えますが、ローレンス・オリヴィエを筆頭に全体的にキャストも豪華で、流し見しても大作然としているのは明らか。できればもう少しローマ陣営のうんちくや駆け引きなどのドラマが見たかったのですが、そうなると剣闘士の話じゃなくなっちゃうので仕方がないでしょうか。あと気になったのが、スパルタカスのカリスマ性がいまいちウマく表現されていない点は残念でした。涙涙なハズのラストファイトもかなりアッサリしていて、その理由はやはり彼らの関係性が上手く描けていないのが原因でしょう。ロマンスをもう少し減らして彼の強さや仲間との絆に焦点を当てたほうが良かったのかもねと、素人ながらに思ったり思わなかったり。(でもそうなると彼の愛を知る優しい側面は薄れそうですが)  反乱まではテンポよく進みますが、その後は若干話が停滞します。上映時間を知っているだけにまだ一時間しか経っていないのかと中だるみ感がありますが、眠たいロマンスを抜けローマ軍を迎え撃つあたりから急に話が面白くなってきます。インターミッションを挟んでラストまで一気に見せ切る流れは結末も含めて胸アツ。 私の中で似た作品といえばリドリー・スコット×ラッセル・クロウの「グラディエーター(2000)」です。40年も後に作られた新しい作品と比較しても無意味なのかもしれませんが、やはり「グラディエーター(2000)」の方が完成度が高く没入感は深めでした。(まあ当たり前か)でもしかしながら、剣闘士の物語としては本作のほうが圧倒的に深みがあり、ラストも余韻を残す非常に素晴らしい仕上りでした。総合的に見てどちらか選ぶとしたらやはり本作。これは名作です。
[地上波(字幕)] 8点(2023-08-01 15:27:28)(良:1票)
60.  落下の王国 《ネタバレ》 
TV録画を字幕版で見ました。かなり素敵な映画ですが、、色んな意味で非常に惜しい作品でもありました。  皆さんがおっしゃるようにターセム・シン×石岡瑛子×ベートーベンは素晴らしいです。とにかくいちいち映像が美しい。前作ザ・セル同様の砂漠は凄いし、前作にはなかった突き抜けた明るい描写も多くて美しい映画とはまさに本作のことです。現実世界である病院での描写も素晴らしく、少女の肩の骨の折れ方や少女が左右の眼をつぶって指先が移動する表現なども素晴らしい。現実とおとぎ話のダブルキャストの面々も素敵で、5歳の子供の心理が本当に上手く表現されています。  何から何まで本当に素敵な映画なのですが何が惜しいかというと、リー・ペイス扮するロイ/黒山賊/パパの行動です。あまりにも大人げなさすぎて萎えるほどです。いいぇもちろん心の中で自殺願望が強いのは全然OKですし、子供を手なずけて薬を取ってこさせるのも全く問題ありません。大人げないのは自分の願望を5歳の女の子に全力でぶつけてしまったことです。その結果、終盤になるともう5歳の女の子の無垢で芯の強い心だけを原動力にこの映画は結末を迎えてしまいます。傍観している観客としては見ていてちょっと痛々し過ぎるし残酷過ぎました。 日本人的なのかもしれませんが、自分のせいで怪我をしてしまった女の子、ダメ人間の自分を父親のように慕ってくれる5歳の子、この無垢な女の子のために自分の葛藤を犠牲にしてでも素敵な話を紡いでいただきたかったですね。その過程で、女の子に悟られることなく自分の心が再生されるお話が見たかったです。(というか、女の子を号泣させて懇願させるのは色んな意味でズルいです)  この致命的な問題を除けばおとぎ話も面白いし現実世界の話も面白い、プロットも面白いしもちろんダブルキャストや「落ちる」に掛けた様々な伏線も素晴らしかったです。(邦題の”落下の王国”は違うと思いましたが) 心底惜しい作品なので少々甘めの点数ですが、念のためにもう一度見返してみようと思います。  追伸 見返しました。この映画の完成度の高さ、これほど素晴らしいオープニングも珍しい!と、この映画の良さを再確認しましたが、それと当時に、どうしてもラストのロイが5歳の女の子をイジメてるような構図が納得できませんでした。集中治療室で目覚めた5歳の女の子にする仕打ちじゃないですよねアレ。。
[地上波(字幕)] 8点(2023-07-31 11:45:42)
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