1. ターミネーター4
ことあるごとに地上波で放送されるターミネーター2を観るにつけ、このシリーズの魅力は、人間のカタチをした無機質で無表情なロボットがいつになってもくたばらずにいやらしくネチネチと愚直に地の果てまでも追いかけてきて、屈強なお母さんをして「もうやだこの子!」と言わしめる恐怖感であるとつくづく思う。しかし最新作である本作は「ターミネーター」を冠しているにも関わらず、そのスキームはさておきなにやら怪しげなサーガを築こうとしている。4作目ともなればこういう方向への鞍替は想定の範囲内だが、それにしてもつっこみどころ、というか、合点のいかないところが多すぎる・・・というのが正直な感想。 たとえば、戦いを通して「人間」であることを証明したマーカスに対して、かのような方法でコナーを生かせる、というのは脚本ミスでないかと思う。「ターミネーターとの戦いにおいて犠牲の上に成り立つ生を描いた」のであれば、それはこの作品においては詭弁だ。散りばめられた旧作へのオマージュもファンには嬉しいが、コンセプトの段階でちょっと「ちがう」んじゃないかと思う。戦争映画として鞍替えするならとことんやるべきで、人類軍やジョンコナーの悲壮感をもっと丁寧に描くべきだと思う。そうでないなら「ターミネーター」である以上、絶体絶命の恐怖感をとことんまで追求するのが筋ではないか。大量のターミネーターたちがどこかで見たただの戦闘ロボットとしてそこに存在してしまっているのはいささか寂しい。そこをふまえたうえでオマージュをやってほしい。なんのための「ダダン・ダン・ダダン!」なのか、なんのためのカリフォルニア州知事なのか、さっぱり分からない。やりたいだけやん、っていう。そしたら俺も「おお、そうなのか」としか言えない。化学調味料のように「ターミネーター」をふりかけるのであれば、俺は最新作ではなく、いつになってもターミネーター2を観る。 この作品がつまらないわけでは決してない。押さえるべき文法はしっかり押さえられており、娯楽映画としては十分に楽しめる。さらに、本編の時間軸の把握がしにくいため、過去のターミネーターを振り返ってみたい、と思わせる点においても秀逸だ。これは怪我の功名とも言えよう。しかし、「ターミネーター」としてはもう少し練り込む余地と責務があったのではないかと思う。惜しい。というわけで6点。次回作に期待。 [映画館(字幕)] 6点(2009-07-06 18:10:12)(良:2票) |
2. トランスフォーマー/リベンジ
「本作は、ふんだんにお金と時間をかけて職人に作りこませた超迫力のCGと音響のみに集中していただきたいという熱い思いから、それ以外のゴチャゴチャした余計な要素を一切カットしてお送りさせていただいております」という映画。 よって本作は「これはロボットのCGクリップ集じゃないんだよ!」とギリギリのところで言い訳できる程度のストーリーや構成、人物描写しか持ち合わせておらず、そのあたりに期待している人にはまったくオススメできない。ただしそのぶんCGと音響に関しては、期待を圧倒的に超えるレベルで提供してくれる。 前作は残念ながら劇場に足を運べず自宅の21型のテレビで観たのだが、変身するロボットがなんかガチャガチャやってて、おっぱいの大きい女の子と主人公が走り回るだけのとんでもないクソ映画。正直なところ、「マイケルベイのアホボケナス!マイケルベイに期待した俺のアホボケナス!」と思った。 しかしIMAXで観たコレは(ショボイと言われている川崎だったにも関わらず)、その「ガチャガチャ」のレベルが天井知らずのクオリティ。やはりおっぱいの大きい女の子と主人公が走り回るだけの映画なのだが、「ガチャガチャ」の一点押しで150分間持っていかれてしまった。これはすごい。アホすぎる。こういう映画を作ってみようと思うやつは並のアホだと思うが、実際につくってみんなに見せてしまうやつは、並大抵じゃないアホだと思う。狂ってる。ここまでやれることに敬意を表します。 というわけで久々の9点。ただしIMAX限定。ふつうの劇場で観たら6~7点、DVDで観たら4~5点くらいだと思われる。それくらい、いい環境で観ないとミもフタもないある意味、画期的な映画。 売店で買ったバターのたっぷりかかったポップコーンをポカーンとあいたクチにひたすら押し込み、延々と繰り広げられるドンチャカ騒ぎを前のめり・後ろのめりを繰り返しながら享受するのが正しい鑑賞方法であります。 [映画館(字幕)] 9点(2009-07-06 11:39:49) |
3. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 ミリオネアの問題って、あんなに簡単でいいんでしょうか?スラム育ちの少年とは一見何の関連もない問題が出題され、エピソードによって明らかになり回答に至る、という流れにまとまりがありすぎて無難だなぁという印象を受けました。 彼の生い立ちとはかけ離れた問題が出題され、それを想像もつかない意外なエピソードが埋める、って流れを強調してほしかった。それでこそはじめて観客はワクワクすると思うんやけどなぁ・・・、とまぁこれは本作の本質ではないのかもしれません。自分の好みですね。 何にしても、「インドのスラムでの悲惨な経験がミリオネアのてっぺんを獲らせた」って筋書きを思いついて、いい音楽と演出で味付けして器用につくった印象が拭えず、ある種の「突き抜けた作品」であるとは思えません。あくまでラストは歌って踊って終わるいわゆる「インド映画」なのに、そういうノリで観させることを許さない独特の雰囲気が、この映画のとっつきにくさを生み出しているのかもしれません。 というわけで、7点。日本ではミリオネアのレギュラー番組が終了済みということもありやや公開時期を逸した感もありますが、ああだこうだ言ってもさすがはアカデミー賞を総なめにした作品です。映画が好きな人から高い評価を得る作品ではないでしょうか。 【追記】うんこは世界のみんなから愛されている、そんなことをこの映画は教えてくれました。 [映画館(字幕)] 7点(2009-04-20 12:34:44) |
4. DRAGONBALL EVOLUTION
《ネタバレ》 話のネタとしても、罰ゲームとしても、誰も得することのない90分を提供してくれる画期的な映画です。「ひょっとしたら化けてるかも・・・」と甘い期待を抱くのはこの映画には酷すぎて話になりません。レビュー書くのもアホらしい。というわけで、この映画をゲーム化したバンダイナムコゲームスに1点、あと、ハリウッドでも冷遇される(どころか出演すらない)もうひとりのマフーバの使い手、天津飯さんに情けの1点を献上します。映画自体は0点。ドラゴンボール世代なめんな! 【追記】やっと地獄から解放されたと放心しているところに襲いくる絶望の続編フラグをお見逃しなく! [映画館(字幕)] 2点(2009-03-22 01:42:13)(笑:2票) |
5. アメリカン・ビューティー
皆さんのレビューはすべて読まさせていただきました。そのうえで、ただ一言だけ言わせてください。 アカデミー賞にふさわしいか否かという論点でしかレビューできない方、ただ単に笑ったとか下品だったとしか感じなかった方、何のおもしろみも見出せなかった方、あなた方はとても幸せだと思います。いつまでも何も疑うことなく、既存の「幸せ」のなかで暮らしていってください。でも自分にとっては、そういう方があまりに多かったことにかるい絶望を覚えました。だからと言って、ここでくたばってしまうわけにはいかんのですがね。俺はどう生きるのか。どう戦っていくのか。そんなことを考えるのはしんどさの極みですが、もはやここから逃げることはできません。この作品はアメリカだけの話じゃない。俺の話でもあり、あなたの話でもあるんですよ。 あー、とても一言じゃ終わりませんね。とりあえず、いろんな意味で正月早々に見る映画じゃないことだけは確かです。とまぁキリがないので、これにて失礼させていただきます。 [DVD(字幕)] 9点(2006-01-02 04:53:06)(良:1票) |
6. アメリカン・パイ
高校生がセックスすることにありえないくらい情熱を燃やすのはどの国でも同じなんですね。下ネタ大好きなのでこういうのはおもしろく観れる自信はあったんですが・・・。 描き方が陽気なアメリカーンでおもしろくなかったです。日本の高校生はセックスのことを考えていますが、女の子と合コン同然のパーティーをする文化なんかないですし、そもそも「セックスしたいわー」というのは男だけの共通認識の世界なんですよね。その狭い世界だけをもっと大きく描いてほしかった。女の子との間には常に溝があるべきです。あ、そう思うのは俺だけですか? これはもう、笑いのツボが全然違うんでしょうね。セックスするために見当はずれなことを必死になっていろいろ努力するってのはおもしろいんですけど、最後にセックスできてしまったらもうおもしろくないんですよねぇ。「おまえなんでそんなことやってんの!?しかもセックスできてないやーん!」というちょっと哀愁漂うバカバカしさのほうが好みです。 というわけで、5点です。高校時代にセックスのことばかり考えてた俺みたいな方は、これを観て異文化交流をしてみてください。【追記】レビューサイトに必死になってセックスセックスと書くのはどうかと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2005-12-12 14:46:37)(笑:1票) |
7. チアーズ!
アメリカ青春学園モノのツボをうまく押さえている作品です。設定もありきたりなものではないので目新しさがあり、観ていて飽きることはないでしょう。ですので安心して見られるのではないでしょうか。 ただし当方日本で育った日本人ですのでアメリカンな学園モノに感情移入できないこと、あとキルスティン・ダンストは「スパイダーマン」での怪演(?)がトラウマになってどうみてもぶさいくにしか見えないこと、以上が多大な影響を及ぼしてこの点数です。日本の高校を舞台にして、上戸彩か相武紗季あたりが主演でリメイクしてくれたら、まちがいなく観に行きますよ。ま、ちまちましたチアになっておもしろくないでしょうが。その点「ウォーターボーイズ」はうまいですね。完成されたものがないので比較のしようがないですから。 というわけで、6点です。アメリカ学園モノとキルスティン・ダンストに抵抗がない方にはオススメできる娯楽映画です。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-12 14:27:14) |
8. ビッグ・フィッシュ
《ネタバレ》 禁断とされている「夢オチ」の逆バージョンみたいな映画。妄想だと思っていたことが実は妄想ではなく事実でしたーみたいな。でもはっきりと「事実」と断言できるほど事実ではなく、中途半端に事実だったため、観てるほうは「なんやオチでスケールダウンしとるがな、おもんないやん」とがっかりしてしまいます。 もしそういう映画を作りたいのなら、ラストで「えっあの夢は、実はこんなことやったんや!そっちできたかー!」というサプライズを与えないとだめだと思います。その点この映画は、ただ単に劇中で親父がネタバレをしていってるに過ぎず、ネタバレしているオハナシに感動なんてしようがありません。 ティムバートン監督の作品はこれまでに6作観ていますがが、彼がファンタジーで描く家族愛はいつもどちつかずになっている印象があります。色彩のセンスはわりと好きなのでいつも観てしまいますが、やっぱり好きになれない不思議な監督です。 というわけで、5点。皮肉ではなく、この作品に素直に感動できる方がうらやましいです。 [DVD(字幕)] 5点(2005-12-11 17:46:09) |
9. ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
《ネタバレ》 いよいよレビュー3部作も最終レビューをむかえました。2作目で上がりまくったテンションをこの作品にぶつけるべく、いざ映画館へ!よっしゃー!と、いちばん楽しかったのは上映直前まででした。 物語は淡々と、しかしハデに進んでいきますが、いまいち「オチを知ってる人が作った映画を見せつけられてる感」が強くて感情移入ができません。終始冷静な俺。ヤク中みたいな顔になってる主人公はいつ元気になってバリバリ働いてくれるのだろう、と思ったら、最後までぐだぐだっぷりを発揮して、あげくの果てにケンカ中に指輪をぽろっと落としてだらだらとハッピーエンドというエンディング。うわーこれはどうなんやろう。友情や信頼を描くなら、指輪を捨てたという結果をもって訴えかけるのではなく、フロドを立ち直らせることによって訴えかけてほしかった。原作がどうなってるのかは分かりませんが、もし原作通りなんだとしてもここはベタに感動させてほしかったです。 おもしろくなかったとは言いません。少なからずともわくわくしたの事実です。が、上映前のテンションが高かっただけに、その期待に良い意味で応えてくれなかったのはもちろん、悪い意味でも裏切ってくれなかった超優等生的な作品です。まぁでも、映画館で観ないことには始まらない映画ですよね。リアルタイムでこういった作品が観れたことには感謝しています。というわけで、7点。誰かのように2作目であまりテンションをあげすぎないようにしてください。 では、6点→8点→7点と続けてきたレビュー3部作をここに終わります。 [映画館(字幕)] 7点(2005-12-11 17:25:03) |
10. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
さて、全3部作の2作目です。1作目のあまりにも凡庸な出来に辟易して、この作品は映画館に足を運ばずにDVDで観た。のだが、結論から言うとこの判断は間違っていました。なぜならこの作品が3つのなかで最もおもしろいからです。3作目のひどいオチを観てしまうと、さらにそう断言できます。 ちょっと長いしツッコミどころも多いので、作品の出来自体はこの点数には及びませんが、エントの力技による爽快感がストレスをほとんど発散させてくれます。とにかくエント。エントに尽きる。作品の出来云々はおいといて、「2がこんなんやったら、3はめちゃくちゃおもろいんちゃうーん!」と、ココロオドル期待感を持たせてくれるという意味で、奮発してこの点数をつけたいと思います。まぁこの期待感は、いい意味でも悪い意味でも裏切られることはないのだが・・・。それはつぎのレビューにて。 というわけで、8点です。そのほとんどをエントに捧げます。魔法使いのじいさんはそろそろ魔法を使いなさい。 【追記】決壊したダムの水で頭の火を消しているエントの姿に大注目。 [DVD(字幕)] 8点(2005-12-11 16:57:58) |
11. ロード・オブ・ザ・リング
ロードオブザリングは3作とも観ました。総合すると自分のなかではおおむね悪くはない評価なのですが、この1作目だけは2回目を観たいと思わないです。何人かのパーティが移動して戦う、移動して戦う、の繰り返しで、要するに各キャラクターと指輪の紹介をしているに過ぎません。続編ありきで作られていて、世界がとても狭い。おまけにラストも「じゃあつぎ見てねー」と投げやりで、単なる続編への前フリ作品かいな、とがっかりしてしまいました。 これだけを観るとエンディングのない凡庸なRPG的映画です。心踊ることはない。なんだかアホらしくなって、おかげで2作目は劇場に足を運ばずDVDで観るハメになってしまいました。いまから思えばその判断は間違いだったのですが。そういう意味では前フリにもなってないですよね。完全につかみでスベってしまった的な。ま、そのへんは、次作以降のレビューにて。 1作目がこれだとあとはどんどん尻つぼみになっていくんじゃないかなぁ、と人ごとながら心配したものです。とにかく映画館で観ないとどうにもこうにもならない内容なのではないでしょうか。というわけで、映画館で観た俺は6点。DVDだと5点です。ロードオブザリングをいまからぜんぶ観ようという方は、1作目の内容を知ってるお友達に話を聞いたほうがいろんな意味で経済的です。 [映画館(字幕)] 6点(2005-12-11 16:30:46) |
12. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
「いまいちだった」という意味での6点はなく、「手堅くおもしろかった」という意味の6点です。きっと、この映画のことを「めちゃくちゃ好きっ!」という人も「めちゃくちゃ嫌いっ!」という人もあまりいないんじゃないでしょか。 「事実は小説よりも奇なり」といいますがまさにその通りで、こんな詐欺師がいたという事実はあまりにも「奇なり」です。だから「こういうすごい詐欺師がいたんだよ」という事実を前提としてオハナシが作られていきます。これがもし完全なるフィクションだとして、まったく同じように描いたとすると、「こんなやつおらへんやろー」というツッコミが殺到するのではないでしょうか。「でもだって、ほんまにこんな人いたんやからしょーがないやーん!」というスピルバーグさんの声が聞こえてきそうで、観てるほうからも「まぁこれノンフィクションやもんな」という声が聞こえてきそうで・・・。たぶん俺が斜に構えすぎなんでしょうね。 というわけで、6点です。もっと客観的にレビューすれば7点あげてもいい映画だと思うので、まぁ観てもええんちゃう、という感じにオススメいたします。何を言いたいのか分からなくなってきたのでそろそろやめときます。誰か俺のこと捕まえてー! [DVD(字幕)] 6点(2005-12-11 04:32:42) |
13. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
この作品は「祭」です。それに参加するために、決して最高におもしろいとは言い難いいままでの作品を、未見のものやアニメ作品も含めて1週間でぜんぶ見返したかいがありました。いつものオープニングが始まったとたん、感極まって思わず泣きそうに。この祭の会場はまちがいなく映画館であり、自宅のDVDなんかじゃありません。そんなもんは、祭を撮影したVTRに過ぎない。魅力が半減するのは致し方ないことです。 とにかくオープニングに頭をやられてそのまま思考停止に陥った俺は、アホみたいに簡単にやられるジェダイ達や、納得しないままあっさり暗黒面に落ちてしまったアナキン、いちいちイライラさせられるその嫁はん、屁っぴり腰のヨーダなど、ツッコミどころ満載なうえにオチまで知ってる予定調和なこの祭を、自分でも引くくらい思う存分に楽しむことができました。 せっかくリアルタイムでスターウォーズを観ることができるのに、それを楽しむことができないなんて損してるとは思いませんか?俺は思います。感動のラストシーンを観ながら、そう確信しました。そこまでスターウォーズに思い入れのない方には、こういった盲信的な人間にある種の嫌悪感を持つかもしれませんが、んなこたー知ったことじゃない。とにかくもう、楽しんだもん勝ち、と言わせていただきます。吉本新喜劇みたいなもんや。パチパチパンチがでたら笑って拍手しときゃーいい。 というわけで、8点です。おいおい、こんだけ言うて8点かよ。という気もしますが、作品としての詰めの甘さは否めないので。でもこのテンションの高さは、まちがいなく10点満点でっせー! [映画館(字幕)] 8点(2005-12-09 08:00:41)(良:1票) |
14. ミリオンダラー・ベイビー
率直に、おもしろくなかったし、泣けもしなかったし、考えさせられることもなかった。とにかく観終わったあとの後味がよくなかったことだけが、印象に残っている。ここにレビューするためにその理由を考えようとするのだが、どうしても答えがでてこない。他の方のレビューを読んでみても、いまいちピンとこない。これは言語化する以前の問題だ。おそらく自分が過去に経験した「祖父の死」が大きな要因だと思うのだが・・・。 というわけで、とりあえず現状は5点。DVDでもう一度観返して、その答えを見つけようと思う。 [映画館(字幕)] 5点(2005-12-09 07:10:01) |
15. アルマゲドン(1998)
《ネタバレ》 エアロスミスが主題歌を歌う、隕石が降ってくる映画です。ま、有名な映画なので紹介はこれくらいで十分じゃないでしょうか。 高校生のときDVDが出てすぐに観たんですが、この映画はマンガだと割り切ってたので不思議と細かいところは気にならなかったです。迫力のあるシーンは映画館で観たかったなぁと思いましたし。ただ、あのころ主人公が死ぬ映画が多かったので、「主人公殺したらええってもんじゃないんじゃー!」と、そのへんに立腹してた覚えがあります。それ以外はとくに。印象はわるくないです。こういう映画があってもいいんじゃないでしょうか。 でも成人になったいまこれを観ると、どういうことになるか分からないので観たくないですね。いま以上評価が上がるとは思えないので・・・。というわけで、6点です。6点もつけると感性を疑われそうで怖いんですが。デティールにこだわらずに映画を観られる娯楽大作好きな方にはオススメです。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-09 06:20:34) |
16. グラディエーター
それいけこうてい!がんばれこうてい!まけるなこうてい!ってそら負けるわなぁ。おもろくないなりに価値を見出そうとがんばったのですが、皇帝が奴隷と戦った時点でアウトでした。んなアホな。 自分のなかに、ラッセルクロウの粗野な雰囲気と、アカデミー賞に対する不信感を与えてくれた伝道師的な役割を果たした作品です。そういう意味では貴重ではありますが、155分かけてオチがこれじゃあどうしようもない。 というわけで、5点。とにかく、「G.I.ジェーン」や「キングダムヘブン」をつくったリドリー・スコット監督と、ケンカ大好きラッセル・クロウがお送りする、アカデミー作品賞を受賞した大スペクタル映画です。あ、悪意はないです。 [DVD(字幕)] 5点(2005-12-09 05:55:42) |
17. トロイ(2004)
飛行機にて。ツッコミどころはたくさんありますが、いちいち重箱の隅をつつくとこの映画よりおもろくないレビューになってしまうのでやめときます。ひとつだけ言わせてもらうと、オーランドブルームを出演させたことに文句は言わないが、彼に弓矢を持たせる意味が分からない。ロードオブザリングと役かぶっとるやん。キャラ正反対やし。公開時期が近かったので、どうしても違和感を感じた。これはミスキャストだと思う。 こういう作品は、飛行機のなかではなくて映画館で観たほうがいいんでしょうが、それなら他の作品を観たいです。というわけで4点。ブラピの上半身が好きで、神話が好きなら観ればいいんじゃないでしょうか。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-12-09 05:28:00) |
18. ディナーラッシュ
おもろい映画でした。いい意味で完全に裏切られました。こういう映画、けっこういけるクチです。 脱線、というかサブストーリーがけっこう多いのでどれが本線か分からず、後半まで何がしたい映画なのかさっぱり分かりませんでしたが、オチでぜんぶ解消しました。そこに至るまではややだらっとした印象はあるものの、スタイリッシュにテンポ良く観せようという気遣いがみられます。その意図に反して退屈さを感じるかもしれませんが、とりあえず我慢して観てください。そしたら「あ、あれもこれも伏線やったんやな!」という見方で2周目もいけるんじゃないでしょうか。 というわけで、7点。完全に騙されてたので8点あげてもいいかも。でも、ややインパクトに欠けるのでこの点数です。この映画の舞台はニューヨークですが、少し前に行ったバルセロナのレストランを思い出しながら観ていました。あーうまいもん喰いたいなぁ。 【追記】しかし汚い顔のババアやなぁ、あのヅラのオバハン。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-09 04:55:33)(良:1票) |
19. シザーハンズ
ティムバートンの作品はこれが6作目です。そのなかでもいちばん良かったと思います。切ないの好きな人には、たまらんのでは。でもそれでいてなぜこの点数なのか。理由はいかにもティムバートンらしい「詰めの甘さ」にあります。それに尽きる。いくらファンタジーやとしても、ツッコミどころが多すぎます。重箱の隅つつきすぎるのは俺のわるいクセですが、チリも積もれば山となるってね。きっちり仕事してくれんと、感情移入の妨げになる。 あと、これ毎回レビューに書いてることですが。好き嫌いが分かれると言われてるビジュアル的なセンスはわりと合うんですよね。むかし、こういうの好きでしたから。でもどうにも中身がついてこない。いっつもそうです。「ヤマアラシのジレンマ」っていうテーマは良く分かったから、それをもうちょっとうまく料理して、物語として楽しく観れるように深く練り込んでほしいです。どの作品も、もうあと一歩で尻切れトンボやねんなぁ・・・。 というわけで、7点に近い6点です。ティムバートンのなかではいまのところいちばん好きな作品なので、オススメはできます。これがダメなら他のどれを観てもダメなんではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-02 02:35:24) |
20. マーズ・アタック!
映画観てるこっちもアホじゃないんやから、いろいろ考えながら観てるわけですよ。「ハトはあかんのか?」とか「言うてることが逆さまになってんのか?」とか、ね。ずっと、なにがどうなってこうなってんのか、というのを探しながら観てます。で、ラストで「実はこうでしたー!」と明かされて、「あーなるほどー!それがあったかー!」ってなりたいんですよ。せやのに、ここまで「ただ単純に火星人が攻めてくるだけ」の映画にしてもらうと、そら「時間と金返せ!」ってなりますよね。そんなん俺でも作れるやん、っていう。 とにかく、うわっつらのアイデアとセンスだけを意識してたくさん盛り込んでいったぺらぺらな映画です。内から沸き上がってくるものは何もない。ティムバートンらしいビジュアル的なセンスはまぁいいと思いますが、ちょっとでも思考を働かせるとそれをぜんぶ裏切られることになります。なので、完全に思考停止ができる快楽主義的な方にはオススメできますが、そうではなく作品に何らかの意味を見出そうとするタイプの方にはまったくオススメできません。ここまで票が割れているのを見ると、映画の見方ってほんまに人それぞれなんやなぁと痛感いたします。 というわけで、ごめんなさい、俺は4点です。やっぱりティムバートンの映画は、いつもオープニングだけが素敵ですなー。 [DVD(字幕)] 4点(2005-12-01 03:07:28) |