1. だからワタシを座らせて。通勤電車で座る技術!
本題の通勤電車で座る技術に関しては特に目からウロコなんてものはないありきたりなものばかり。車内人間模様もコメディ色が強すぎてリアリティがなく、それより今時どうやったらこんな大根役者ばっかり見つけてこられるのかというAV並のラブストーリーが痛いB級コメディ。これでは引きつり笑いしか起こりません。 [DVD(邦画)] 3点(2012-05-11 06:29:26) |
2. 第9地区
ヒッチコックや黒澤明など限られた名監督だけがあらゆる知恵を振絞り映像を作りだせた時代から、もっと言うとデジタル技術も90年代後半まで高値の花だったわけだが、もはや低予算でできることもここまで来たかという科学技術の進歩をまざまざと感じさせられる一本。独特のドキュメンタリー的手法といいストーリーといいエイリアンの造形といい下手したらトンデモB級SFで、時代が違えばCGの壮大な宇宙船のDistrict 9ではなく、灰皿円盤のPlan 9だったのかもしれない。エド・ウッドも墓場の影もとい草葉の陰から羨望のまなざしをおくっているだろう。ただエド・ウッドと違うのはストーリーがトンデモながらも非凡なことで、ハリウッドの「お決まり」を予想すればするほどシーンが変わる度に裏切られ、もはや予測不能に陥る新鮮さ。評価が高くても決してA級大作SFの傑作を期待してはいけない、B級SFマニアによるB級SFマニアのための映画だ。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-26 08:43:48)(良:1票) |
3. 大統領の陰謀
アメリカのトラウマとも言うべきニクソン政権のウォーターゲート事件のスクープ秘話を映画化。スリルのあるミステリーサスペンス調で政治モノ実話の映画化としては珠玉の出来。やはり見る人は選ぶが政治史や事件自体に興味のある人は見て損は無い。 [DVD(字幕)] 8点(2012-04-21 17:41:52) |
4. 大列車強盗(1903)
1902年ジョルジュ・メリエスはジュール・ベルヌやH・G・ウェルズの小説を元に独創的な映像解釈で物語映画月世界旅行を完成させた。1年後アメリカに誕生した同じく画期的な要素(クロスカッティングやロケ撮影)で作り上げられたエンターテイメント映画。SFと芸術性のフランスに対し、実際その時代起こっていたリアリティのある世界を映画化するというのがアメリカらしい。何より汽車、馬、そして銃という現在まで脈々と受け継がれるエンターテイメント要素が既に満載、アメリカってのは変わらないもんである。その衝撃的なラストカットを加え、テレビも無い時代、映像によるエンターテイメントを初体験した人々の衝撃はいかほどだったろうか、想像にしてみるのも面白い。 [インターネット(字幕)] 6点(2012-03-29 11:28:02) |
5. 探偵はBARにいる
大泉自身「僕が北海道出身だから起用されたとしか思えない」と言っているが、大泉のキャラクターを生かしきれていない。同じサスペンスでもアフタースクールでの大泉は大泉洋だったのだが・・・内容的にも駄作とは言わないがハードボイルドを勘違いしたヤクザ映画もどきの三文小説。表現がバイオレンスで人が簡単に死ねばハードボイルドなのか、マーティン・スコセッシやクエンティン・タランティーノの映画は全部ハードボイルドだとでも思ってるのかな。監督は仁侠映画畑みたいだが、一度彼らの見せ方を見て勉強したほうがいい。 [DVD(邦画)] 6点(2012-03-03 17:08:30) |
6. 抱きたいカンケイ
『恋愛小説家』や『マンハッタン・ラプソディ(ストーリーは間逆だが)』のような偏屈で非現実的な感情移入しにくいシバリ恋愛(逆にリアル?)を描いたラブコメディ。しかしそんな特殊な設定なのに繰り広げられる中身はいつもの恋愛映画で、主人公達の個性の設定も甘く、せっかくのシバリが陳腐化し平凡な映画になってしまっている。こんな感情移入できない恋愛映画で陳腐なストーリーを展開されたらどうしても退屈さだけが残る。もっと主人公の性格も明確化し個性的な恋愛というシバリを生かしてアイデンティティを確立した映画であれば良かったのだが・・・先に挙げた2作品との決定的な差はそこにある [DVD(字幕)] 5点(2011-12-04 06:50:54) |
7. ダーリンは外国人
原作がオムニバスなのでストーリー化が難しかっただろうが思ったより悪くはないという印象。ただ新ネタより原作ネタが多くて原作通りのカルチャーギャップを楽しむには少し弱く期待はずれか。原作を基調としたラブコメディとしてまずまずのでき [DVD(邦画)] 6点(2011-09-26 16:20:15) |
8. タイタンズを忘れない
いやあいいなぁというスポ根青春モノ。しかも人種差別問題を扱った実話に基づいたストーリー。よくぞここまでまとまったなあ。アメリカのカレッジフットボールの「アツさ」に触れられる一本。アメリカも日本も変わらない。高校球児の夢が好きな日本人ならしっかり浸れます。 [DVD(字幕)] 8点(2011-06-16 14:06:54) |
9. ダイナソー
ディズニー、というよりハリウッドの定番である家族と仲間の愛の物語。こんな話ハリウッドにはありふれており、アニメである必要性もなく、存在価値があるとすれば恐竜時代を描いていることだが、肝心の恐竜部分も時代考証、生態系もテキトーで種族関係なく仲良く歩いてちゃもはや恐竜である必要性すら無くシマウマやライオンでやってろ、というかしゃべらせたいんなら人間でやれ、最低ほんやくコンニャクくらい食べさせて辻褄合わせろという話。日本では20年前ドラえもんのび太の恐竜という極めて優れたSF太古アドベンチャーアニメがあった。そりゃ天下のディズニーがこんなもん作ってるうちは日本のアニメには追いつけないだろう。 [DVD(字幕)] 4点(2009-04-01 10:43:32) |
10. ダイ・ハード4.0
相変わらず強い「イデオロギー」を持つ作品だが単純なのでサラリと流せて楽しめる。相変わらずの善と悪を二極化して悪を遠慮なく征伐していく現代版西部劇だが、シリーズのファンの期待にはしっかりと応える内容。1や2と大して変わらない感想ですね~。何も考えずに見ると凄く面白いですよ。2流アクションでは全く無いこれがエンターテイメント映画ってやつです。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-17 22:26:14) |
11. ターミネーター
ボディビル世界王者という異色の経歴を持つ主演男優、SF、低予算、本来B級映画であったはずのこの映画がここまでの作品に仕上がった。ジェームズ・キャメロンとシュワルツェネッガーのその後の成功も当然で、賞賛に値する。ダイ・ハードもそうだが多少無茶なストーリーで破綻しかけていても作り手にある種の一貫したポリシーがあればどうにでもなるという例。あまりにしつこいターミネーターと、あからさまなピンチの演出にイラっとくることもあるが、これだけ一貫してると単にホラー的と納得することもできる。SFとしてはあまり話しがグチャグチャしてなくわかりやすいのも好ポイント。 [DVD(字幕)] 7点(2007-08-18 18:17:18) |
12. 太平洋の嵐
1960年というと既に「もはや戦後ではない」戦時の空気も残しておらず、また撮影技術も発達前というこのような映画を撮るには中途半端な時期で戦時中のハワイ・マレー沖海戦や、のちのハリウッド資本のトラトラトラと比べると、迫力のある海戦やリアリティの面で劣りどっちつかずの映画となってしまっている。ハワイ・マレー沖海戦のリメイクのようなシーンも多々あるが、むしろ昔のほうが出来がよかったかもしれない。ハワイ・マレー沖海戦では「本物」だった海軍内部の描き方(甲板上での朝礼など)はただの怖い顔したおっさん達の軍隊ごっこに見えるし、海軍の重量感の無い模型や吊り糸が見える勢いのクオリティでしかない特撮は円谷としては最低の出来に近いだろう。太平洋戦争を追っていく小説としての内容は申し分ないのだが完成度は低いといわざるを得ない。 [DVD(邦画)] 6点(2006-05-16 17:33:16) |
13. 太陽の帝国(1987)
戦争を借りただけの中身の無い人間ドラマ。面白みが無い。子供の使い方の上手さはさすがスピルバーグであるが。シンドラーのリストのために戦時中の人々の描き方を練習したんじゃないだろうな… [DVD(字幕)] 4点(2006-01-18 22:13:35) |
14. 断崖
モノクロ作品だったはずだが某所のネット配信で見たらヤバイくらいカラフルに着色されていた。色をつけてしまうと空など背景が絵だったり着ぐるみの羊だったりが一目瞭然となり作品が非常に安っぽくなってしまっていて無意味な所で笑いを誘われてしまった。ジョーン・フォンテーンは今作でアカデミー主演女優賞を受賞したが、ヒッチコックとフォンテーンと言えば前年の「レベッカ」が代表傑作でありフォンテーン自身も本作よりも演技の出来の良かったレベッカではなく本作で受賞したのは温情受賞のようで不満だったと伝えられる。しかし実際は今作のフォンテーンの演技は受賞に相応しいものがあった。原題通りサスピションが主題であり解り易く心情を読み取れる演技が求められる中、彼女の表情豊かな演技は文化も時代も全く違う人間であるはずの私にもストレートに伝わる人間臭さが感じられるもので、レベッカのような作品賞を取ってしまうレベルの大作ではなく今作のような一見三文推理小説映画のような作品でこそ彼女の真価が発揮されていると言えよう。ヒッチコックの同種疑心暴走系サスペンスの傑作「裏窓」と比べてしまうと、裏窓とは違い結末が期待に「応えてくれた」点も含めどうにも平凡な印象になってしまうが、快作。 [インターネット(字幕)] 7点(2005-12-31 05:44:05)(良:1票) |
15. ターミナル
途中まではなかなかにいい話で、どんなのっぴきならない理由があるのかと思いきや。結果は「はぁ?」だった。これは洒落ているつもりなのか、それともシャレなのか。いくらでももっと良い話に出来るでしょうよ。なんとも消化不良の映画。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-25 19:24:08) |
16. ダイ・ハード3
人気アクションシリーズ第3作だが原題にある復讐の名の通りストーリーが第一作の流れを受け継ぐものとなり、おざなりだった前作よりも力の入った力作とはなっているが、当作品の系譜を踏むスペクタクルアクションとして「スピード」という目玉が前年に公開され、もはや今更感が漂いその影に隠れる存在となってしまった。もちろん面白いが真面目な刑事モノ風と、作風が明らかに今までと違うためファンには入り込みにくい違和感がある。 [DVD(字幕)] 8点(2005-12-25 13:37:23) |
17. ダイ・ハード2
前作を見た客が続編に期待するのは単にやたら派手でいろんなものが爆発するスペクタクルアクション映画。その期待に応えるのは大変な苦労もあったろうが、とりあえず「その道」の映画としてはパーフェクト。あまりにもバカバカしいヒロイズムに現代版西部劇を感じる。決してうなずきながら見られる映画ではないがこういう単に面白い映画は好きだ。 [DVD(字幕)] 9点(2005-12-25 13:26:03) |
18. TAXi3
前作はポリスアカデミーになってしまったが今回は再び1の雰囲気に近くなった。女王陛下の007のような広大な雪山を使ってみたり、ダイヤモンドは永遠にの片輪走行など随所に007シリーズへのオマージュがある。特にオープニングは007シリーズファンは見る価値有り。どうせならスタローンじゃなくてブロスナンにやってほしかったけど。ストーリーもギャグもカーアクションも中途半端になってしまい前作の馬鹿さ加減のほうが好きだが、この作品も嫌いではない。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-15 22:18:59) |
19. 007/ダイヤモンドは永遠に
シリーズ第7作。コネリーボンド最終作。もう前作でネタ切れしたか月面車での砂漠チェイスというトンでもアクションが最大の山場。これまでは作品ごとに色があったが、今作はコネリーボンドシリーズの集大成的存在で特徴がほとんど無い。それゆえ非常に印象が薄いが、その分質は高く普通に楽しめるアクション映画。片輪走行みたいなアクションを何気なく見せてくれる辺りにボンド映画らしさがあった。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-15 06:08:36) |
20. ダイ・ハード
悪党にただ一人立ち向かうスーパーマン。アクションこそ派手になったがかつての西部劇ヒロイズムの真骨頂。監督は本当は凡人である弱さも描きたかったというがたまに愚痴るだけでどう見ても不死身のターミネーター。死に逝く人間達への感傷を避けるためか、FBI警察含めとにかく明らかな悪役に描かれる人物が多すぎて、そこが作品の程度をやや下げてしまっている印象はあるが、それにしてもこのアクションは凄い。ド迫力なんて恥ずかしい言葉が正に当てはまる。警察官が発砲するだけで「適切な~」なんて弁解が付く日本でコレやったらみんな殺人犯です [DVD(字幕)] 9点(2005-12-13 18:21:38) |