1. ラストレター(2020)
《ネタバレ》 岩井俊二らしさがよく出てた。 さわやかで、それでいてヒリヒリと・・ 初恋の傷に、塩を塗り込むように、ヒリヒリと・・ でもそれを女性全部で受け止めるといった感じ。 「Love letter」のさわやかさと「スワロウテイル」のヒリヒリさ。 なんて新人が現れたろうと思ってたら、その二面性を保ったまま、 どんどん新作を発表していく、不思議な感じの作家だ。 「リップヴァンウィンクル」てドンと構えたかと思ったら、 本作で、またさわやかな風を吹かしてくれた。 本当に次回作が楽しみです。 [DVD(邦画)] 10点(2021-02-20 03:06:00) |
2. ライトスタッフ
《ネタバレ》 チャックイエーガ氏が亡くなった。 本作の「兄貴」である。 実在のモデルの当の本人が亡くなったのだ。 追悼の意味を込め、本作を鑑賞。(もう何度も観てるのだが) 地元の兄貴分の連中は、このイエーガーの生き方にかなり励まされたのではないか? 東京に出る者に対して地元に残る者。 または新しい生き方に生きる者に対して旧来の生き方にこだわる者。 世界中の兄貴のあり方に励ましを与えた映画だった。 奥さんがいい。 「あなたが昔話をはじめたら、私は永久にあなたの元を去るわ」 そう、昔のやり方でもいいのだ。でも死ぬまで上を目指さなければ、いけないのである。 男のあり方を描いた映画だった。 [DVD(字幕)] 10点(2020-12-10 12:16:30) |
3. ラ・ラ・ランド
《ネタバレ》 デイミアンチャゼルは文句なく本物。そのセンスに涙が止まらなかった。10点献上!迷うことなくDVDを買うことにした♪ [DVD(字幕)] 10点(2017-11-09 22:11:25) |
4. ラストナイト・イン・ソーホー
《ネタバレ》 旅先で、とかキャンプ先で、とかでこういう目にあうのは、 たくさん観てきたが、田舎の子がファッションの学校で ロンドンに上京して、こんな展開になるというとこが新しい。 ピルドゥンクスロマンとホラーが融合! それをエドガ―ライトの持ち前の音楽センスで観せられると、 これはもう唸るしかない。 某映画雑誌で、この映画は「ファントム~」とか「ロッキーホラー~」とかと 同じようにカルトになるのでは、と書かれてあったが、後世に残ってもおかしくない 監督の音楽センス。 [DVD(字幕)] 8点(2022-06-04 23:06:41) |
5. 羅生門(1950)
《ネタバレ》 本作品は、黒澤監督が世界に認められた作品ではあるが、 いつもとちょっと違う。 三船と志村の演じる人物の対比がない。 そして京マチ子の出演である。 妖艶な京マチ子がここではあどけない女性のような表情を見せる。 筋も面白い。 芥川の「藪の中」を黒澤風に料理している。 鬼才黒澤の世界からの祝福は、日本映画史に残る大きなポイントだろう。 [ビデオ(邦画)] 8点(2020-06-14 19:58:15) |
6. LOVE 3D
《ネタバレ》 クリスマスの夜にギャスパーノエの「LOVE」を観る。もうこれだけでキャッチコピーになりそうな(笑)とにかくHシーンが多いのだが、ラストまで観ると、その理由が分かる。これは愛の死の過程をHシーンの映像で表現したものだ。もう冒頭からいかがなものか?という場面が展開して、この映画のどこがLOVEやねん!と眉をひそめる向きも多い。が主人公の破滅が物語られた後に、ラストこのカップルが初めて会った時の夜の営みが映し出される。そこには肉の塊ではなく、確かに愛があった。この場面の美しさ、そしてこの映画の悲しさ。ただただ切ない。愛とは壊れやすいものでもある。特にドラッグは危険だ。この映画でもそれが引き金になる。ラストまで観ると、なるほど興味本位の映画ではなかったと思える創りだった。いい映画だった。・・・しかしひたすら展開されるHシーンを観てると、七面鳥を思い出したなぁ。メリークリスマス♪ [DVD(字幕)] 8点(2016-12-24 20:46:25) |
7. 落第はしたけれど
《ネタバレ》 この映画でやはり小津さんってコメディが下地にあるんだなぁと感心させられた。カンニングのシーンは、チャップリンを思わせる。でも落第してからの、人情劇がじ~んと来るよね。上手いなぁとしみじみ思う。子役の使い方とかね。田中絹代がこんなに愛らしかったなんて知らなかった。可笑しかったのは卒業組が就職決まらず、早く卒業すんじゃなかったなんて言うシーン。大隈講堂がば~んと下宿の前にあってね。何でも現存する早稲田大学の最古の映像とか・・。字幕の字体がお洒落なんだけど、ちょっと読みづらくて、2回観ました。でも何回観ても良い。無駄なエピソードは一つもなく、こんな短編で面白い映画がいっぱいあればなぁと思う。2時間が長く感じる映画が多いものね。 [ビデオ(邦画)] 8点(2016-10-30 23:39:12) |
8. ラウンド・ミッドナイト
《ネタバレ》 ジャズの好きな人ってカッコイイ人が多いですよね。でもなんか距離置いてた。でも、この映画観て、何か懐かしい感じだなと思ってたら、尊敬して止まない大友克洋氏の初期の漫画だよって気がついた時、俺はあの人にニューシネマを見てたけど、ジャズだったのかも、と思うようになった。この映画は、大友先生を語ると止まらない友人にも薦めます。 [ビデオ(字幕)] 8点(2015-10-22 20:03:30) |
9. ランニング
《ネタバレ》 この映画を観て良かった。無様でも逃げない生き様を見せることで、幸せをつかむ事だってあるのだ。こういうメッセージを送る映画がもっとあっていいと思う。 [ビデオ(字幕)] 8点(2010-02-04 05:44:27) |
10. ラスト、コーション
《ネタバレ》 アンリーの映画って残るんだよねえ。普段の生活の中でちらっと場面を思い返したりする。これも残りそう。特に濡れ場のシーンは誰も映像化してない場面を撮ってやろうと思っているのか、毒がある。とても「いつか晴れた日に」を撮った監督とは思えない。でも、映画自体はこれぞ映画って感じで、画面に引き込まれて、2時間半は長く感じなかった。しかし、お坊ちゃん達のスパイごっこは危険だよなあ。ラスト、ああいう風になるとは予想もしてなかった。あのお坊ちゃん達の視点からみれば、自分らのヒロインがあんなことになってるなんて、思いたくないよね。考えうる限りのバッドストーリーだ。 [DVD(字幕)] 8点(2008-12-12 19:26:32) |
11. ラスト・アメリカン・ヒーロー
《ネタバレ》 ニューシネマの佳作。 コロシアム風のカーアクションは、アメリカならでは・・ そして、そこで名を鳴らして、カーレースへと乗り出す主人公。 苦い女性との思い出は、いかにもバッドエンドなニューシネマ。 実話と知って、驚き。 ジェフブリッジスの若い頃が堪能できる。 [DVD(字幕)] 7点(2024-04-18 00:02:30) |
12. 楽園(2019)
《ネタバレ》 結局、少女を誘拐した犯人は誰か?はっきりしてない映画と思う。 ただ、このようなモヤモヤした空気を一掃する方法として この国は、村八分という方法を用いてきた。 海外からやってくる外国人には、ここがどう映るのか? それを問うた映画ではなかったか? [DVD(邦画)] 7点(2024-01-10 23:53:37) |
13. ラビング 愛という名前のふたり
《ネタバレ》 法律を超えた愛を、我々はどうするか?というテーマである。 人種を超えた愛は、法では罰せられるが、そこには確かに愛があった。 最高裁の裁判の前に、 「何か言いたいことは」 「私は妻を愛している」 これ以上の論点はないかのようだ。 [DVD(字幕)] 7点(2023-11-19 20:48:41) |
14. ラリー・フリント
《ネタバレ》 「アマデウス」の評価が大きすぎたため、 フォアマン監督のイメージが芸術的な方に行ってしまったが、 「カッコー」にしても、この映画にしても、 こういう社会派が彼の本来の持ち味なのかもしれない。 この映画の肝はラストの裁判にある。 趣味と法の問題をごっちゃにしないこと。 エロかろうが、下衆だろうが、風刺は風刺である。 最後のアメリカの判決は見応えあるので、ここに記述します。 「修正第1条は自由な発想を保障するものである。 自由な発想は個人の自由だけでなく、 真実の追求と社会の活力として重要である。 公共への論議は、動機のいかんに関わらず、 修正第1条により守られる」 ラリーが、可哀そうなアルシアのために 裁判を茶化して彼女を喜ばせていたのを、 アメリカ人は何も言わないが分かっていたのだと思う。 この映画は、熱いラブストーリーですよ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2022-07-01 11:39:22) |
15. 嵐電
《ネタバレ》 よくできた自主制作の映画と思えば、聞き取りづらい声も気にならない。 京都という土地柄も、嵐電も、幻想的な内容にはピッタシのシチュエーション。 幻想的な雰囲気に、男女の関係をもってくれば、もう完璧。 撮影隊の男優と、土地の女性のラブシーンは、ちょっとドキッとするくらい エロい。 [DVD(邦画)] 7点(2021-05-24 13:09:10) |
16. ランボー/ラスト・ブラッド
《ネタバレ》 うおおおおお。 やられても、やられても、立ち上がってくるロッキーのようなスタローン。 もう、ゆっくりお休みください・・ しかし、殺して殺して殺しまくってるランボー。 96時間のようにハッピーエンドにはならない。 最後は、前作のランボーで目覚めた、このシリーズのグロさが 思いっきり、味わえます。 うわ~~~、もういいです、スタローンさん・・ [DVD(字幕)] 7点(2021-03-05 22:46:35) |
17. ランボー/最後の戦場
《ネタバレ》 映画のシリーズものは侮れない。 いい例がロッキーである。 毎回、それぞれ人生の課題を描写していて、面白いシリーズである。 そのスタローンのもう一つのシリーズもの、それがこのランボーである。 このシリーズも、同じような話は創らない。 ランボー3が、あまりにも人間の域を越えて、漫画みたいな話だったので、 もうこのシリーズは終わったかのように見えた・・が、続くのである。 今、ミャンマーはクーデターが起きて、大変なことになっているが、 民衆があれほどまでにデモを起こすのは、以前の軍事政権が無茶苦茶だってことが、この映画を観て分かる。 これほどの非人間的な描写が許されるほど、世界はミャンマーの軍事政権に 戦慄していたのだ。 おとろしい・・。 [DVD(字幕)] 7点(2021-03-04 22:23:51) |
18. ラブ・バッグ モンテカルロ大爆走
《ネタバレ》 公開当時、「フェラーリの狼」という漫画が流行ってて、 日本では空前のスーパーカーブームだった。 で、若者たちの欲望を満たしてくれる数少ないスーパーカーレース映画の 一つがこれだった。 他に「激走5000キロ」とかある。 実は、あの名作「カリオストロの城」のカーチェイスの元ネタも これではなかろうか? トンネルの壁を這っていったり、丸っこいワーゲンが爆走する場面など、 鬼才宮崎駿がアニメーション化してみたいと思ったに違いない、と思うのだが・・ [ビデオ(字幕)] 7点(2020-10-09 01:22:11) |
19. ラッキー(2017)
《ネタバレ》 なんだろう・・観ていて、ニヤニヤしてしまう。 人生を恥ずかしいとこもなく、渡り切った人だけに感じられる高貴さがある。 それでいて、どこかユーモアがある。 それをハリーディーンスタントンが自然体でそこにいる。 (いくら仏教徒でも、死の直前に笑う女の子なんて、日本にいねぇって!) 面白い映画だったが、観終わって、こんな爺さんになれるか、 ちょっと自分を省みた。 それとDVD、欲しくなった(笑) [DVD(字幕)] 7点(2019-03-16 14:41:07) |
20. ラプラスの魔女
《ネタバレ》 東野圭吾さんと三池崇史監督ということで鑑賞。 あと予告編もちょっと面白そうだったので・・ う~ん、やはりラストに物足りなさが残った。 話の素材は興味深いのだが・・ 最近の緻密な特撮に慣れてたので、竜巻に飛ばされた車のシーンを観て、 ちょっと興ざめになってしまった。 まぁ三池さんだもんねぇ。 最後まで知的なパズルのような映画であってほしかったです。 [DVD(邦画)] 7点(2019-03-09 23:08:02) |