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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
この映画をまだご覧になっていない方…予備知識はゼロが理想的かと存じます。色々驚かされるので。ゾンビ映画にそこそこ耐性があれば大丈夫です。ここまで読んだら即劇場へ!  でもとりあえず触りだけ確認してからという方…この映画はゾンビを撮る映画ですが、ゾンビ映画ではありません。ホラーを撮る映画ですが、厳密にはホラー映画ではありません。そこはご理解の程。タイトルの通り、ひたすらカメラを回し続けなければならない!がテーマです。しかし良い映画は観客を選ばず。お金を出して損は無い映画です。ここまで読んだらぜひ劇場へ!  ネタバレとか気にしないからとりあえずどんな映画か知っておこうという方…ではここから感想。核心に触れない様に気を付けますが、軽くネタバレが含まれるのでお気を付け下さい。まず、低予算であってもここまで手間暇かけているという点で感動。これは開始十数分で気付くでしょう。さらに、色々と騙されます。良い意味で。例えば開始早々、とんでもなく緊迫した場面から始まる。なんか感じ悪い。役者さんの演技もなんかイマイチ。台詞もわざとらしいし。ああ、この映画ハズレかな…イマイチなスタッフが低予算でイマイチな役者を使ったよくあるPOV映画みたいなもんかな…誰もがそう感じるでしょう。そう感じるのが正しいのです。それに監督さんがとても嫌な人に感じる。中盤でそうでなくなっても、それ以外のキャスト陣が嫌な人達に感じる。次々と起こるトラブル、迫るリミット、終始緊迫感…監督も、そして観ているこちらも疲弊。…しかしそう感じた時点でこの映画の壮大な「仕掛け」に嵌っているのです。この映画は大きく分けて3つのパートに分かれます。ゾンビ襲来、それに至るまでの経緯、そして裏で何が行われていたのか。この時間を遡る説明的な段階を経て、ついに明かされる数々のドタバタ劇。気になっていた所から大して気にならなかった所まで、何が起きていたのか次々と発覚し、終わってみれば爽快、全員を好きになっている、という不思議な映画。低予算、緊迫感、クセ者だらけ、ふと気付くと笑わされ、感動させられ、登場人物全員を好きになれる…これはユースケや香川照之が出ていた「キサラギ」に通じるものがある。しかし輪をかけて凄いのは、NGが許されない進行を必死にこなすキャスト&スタッフ、徹底的に練られた脚本、類を見ないこれらの要素が類を見ない感動をもたらしてくれる。最後のピラミッドはめっちゃ泣けた。今思い出しても泣ける。手が空いてる奴らって誰かと思ったらあんたらかい!てか思いっきり蹴散らされてたけど大丈夫なんかい!邪魔ばっかりしてる娘がいつの間にか着替えてたりとか、最後の最後で娘のアイデアが活きて、その元ネタが分かる所とかね。本当に美しい映画でした。劇場であんなに観客の笑い声が響き渡る映画は初めてでしたよ。もう俺も途中から遠慮なしに声出して笑ったり、うわーとか呟いたりしてしまった。いかな夏休みとはいえ平日の昼、どのスクリーンもスカスカですが、この映画だけギューギュー。しかも若い人ばかりかと思ったら老若男女入り混じり、劇場であんなに年の行ったおとっつぁんを大量に見たのも初めてです。自分は一人で来てる若いお姉ちゃんに囲まれて幸せでしたけどね。いやぁこれはもう一度観たくなる。そしてもう一度、彼らがどこでどれだけ苦心し、苦難を乗り越えていたか確認したい。出る時に後ろを歩いてた女性客が「映画撮るのって大変なんだね」と言ってましたが、確かに色んな意味でそこが一番の感動ポイントだと思います。なんだかステマ業者かよってくらい絶賛してしまいましたが、そんな気分にさせてくれる良い映画でした。
[映画館(邦画)] 9点(2018-08-14 23:39:43)(良:3票)
2.  レッドタートル ある島の物語 《ネタバレ》 
懐かしい感じのする、お伽噺的なファンタジーの香りが漂うお話。浦島太郎とか、鶴の恩返しとか、人魚姫とか。しかしこれらの様に決して悲劇的なラストを迎える訳でなく、主人公が天寿を全うする事によって愛する妻と生涯を共に出来たという心温まるラストに繋がる。 しかしまあこんなに可愛らしい映画だとは思わなかった。目が点の人物も、前歩きするカニも、みんな可愛く親しみやすい。評価が高い割に全くヒットしなかった本作だが、宣伝が上手くなかった。CMからはどんな映画なのかまるで伝わってこない。キャッチコピーは「どこから来たのか どこへ行くのか いのちは?」いや分からんて。抽象的過ぎて。せめて小さな島で命を捧げた小さな愛の物語(すいませんセンス無くて)とか軽くネタバレしてくれればお金出して見てみようかなって興味が沸いたかも知れない。 さて、この物語には幾つか謎があります。なぜ赤亀は男の元に訪れて女の姿に変身したのか。 解釈としては、雌亀が人間の男に恋をし、島からの脱出を阻んで留め置き、ついには上陸して側に来たが案の定恨まれ、殺され、ファンタジーな力で女の姿に転生し、想いを遂げる…といった所。もちろんこれでもいいと思う。自分も最初はそう思った。イカダを破壊した犯人がはっきりしないのも、そこをボカす事によって赤亀が悪者になるのを回避するという配慮で、男が亀を殺してしまって申し訳ないと思う様にもなるし、その方が生き返ってくれた時に喜びひとしおだし、すんなり恋愛に繋げられますからね。 うん、でもね、この解釈…ちょっとエゴイスティックですよね。随分と亀が身勝手に感じてしまいます。これではとても「可愛い恋物語」では済まない。男の一生を台無しにした訳ですからね。色々と引っ掛かります。 そこで、こんな解釈もしてみた。 あの赤亀は過去幾度となくあの島に漂着した人間を見ており、皆同様に島からの脱出を図っては失敗し死んでしまったのではないか。フカに襲われでもしたらさすがに助けられないし。男の離島を阻んだのは、次こそは助けてやりたいという思いやりではなかったか。当然男は阻止される意味が分からないから恨まれてしまう訳で、殺されるのを覚悟で上陸し、贖罪のために人の姿に化身し、救助が来るまで支え続けると決意したのでは。(これまでの前例から救助が来ない事すら察していたのかも知れない。)長寿の亀だからこそ、それだけ長きに渡り、多くの漂流者を見て来た。だから亀という動物がこの映画に起用されたのではないか。 では息子の場合はどうなのか。遠い国に憧れ、イカダも使わず泳いで島を離れる事に母は危惧しなかったのか。否、亀の特性も併せ持つ息子は父と違ってそう溺れないのである。だから島を離れる時、亀さん達が迎えに来たんでしょう。伏線は幾つかあった。男がかつて落ちた窪みに息子も落下してしまい、危険を顧みず助けに行こうとした男を女が引き止め、息子に単身潜って生還する様に指示したり。思えば息子はあまり足を使わず亀っぽい泳ぎ方しますよね。 なので女と息子が津波で無事なのは分かるとして、男はなぜ生き残れたのか。そこはやはり、女が身を挺して助けたのでしょう。そのためか女は足に大怪我してましたしね。結果的に息子が亀の力を借りて漂流する父を救出する事になるが、常識的に考えて津波に飲まれて漂流で済むとは考えにくい。 出会うなり貝の食べ方を男に教えたり、迫る津波の前に呆然と立ちすくむ男の手を取って逃げるなど、ただひたすらに男の命を守り続けた健気な赤亀のお話…と解釈すれば、この映画がより一層美しい物語に感じられるのです。実は恋ではなく、献身→愛の物語だったのかも知れません。 幾度となく透明な瓶が出て来るけど、何のメタファーなのかなぁと考えた。あれは「井の中の蛙大海を知らず」に気付いた息子が大海(おそらく父が絵で教えた人間の世界)に出る、一人立ちの意味が込められているのかなと。そんなに多くの動物が登場する訳でもないこの映画、途中おたまじゃくしとカエルが出て来るのを見ると、まさしく井の中の蛙が成長し巣立ってゆく事への暗示なのかなぁなんて。(井の中の蛙~は英語圏でも通用する諺だそうです。)ではなぜ子の一人立ちを描く必要があったのか。決して絶海の孤島で孤独に生き死んでいった訳でなく、家族の暮らしを満喫し、子を世に送り出すという使命を全うし、満足して死んでいった…という、主人公の幸福な人生を象徴したのかなと勝手に解釈してみます。
[地上波(邦画)] 9点(2018-01-19 19:00:34)
3.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
ネタバレは極力避けて劇場に足を運んだが、これまでの新海氏の作品を知る者としてはかなり予想を裏切られた。まさかパニック映画だったとは。これは良い意味での裏切りで、今回も都会と自然を行き来するのんびりした人間模様かなと普通に連想していた。この想像を飛び越えてくるとは、まずここで感動した。この題材は大きなヒットを期待する上では悪くない。90年台のハリウッド大作に目が慣れている我々映画ファンは、SF、パニック、救出、恋愛、再会の複合要素をきちんと楽しめるように出来ている。しかしこれらを揃えたところで決して面白くなるとは限らないのは、アルマゲドンの亜流が毎年のように作られては駄作となるパターンでお馴染み。今作で新海氏が最も力を入れていたのは人物のウェットな部分、潤いである。喜怒哀楽がきちんと説得力をもって美しく表現されている。瀧が三葉の死に気付いた後に再び三葉の体に戻るや感慨深く乳を揉んだり泣きながら妹に飛び掛かろうとしたシーン、嬉しいやら笑えるやらで観客の多くが反応していた。こうした人間臭さの表現に少々固さを感じた氏の過去作からすれば大変な進歩である。また、救出・再会を題材にする上で重要となる「焦らし」の技術が大いに向上している。十分に溜めてから展開し、そう簡単には解決せず、何度も失敗を繰り返し、もう駄目かと思ったら成功するという、漫画でもよく使われる引っ張りのテクニックである。例えば三葉(瀧)とその友人2人が町民を避難させようと尽力するシーン。何とか爆破が完了し、放送室からの避難指示が始まり、人々が移動を始めるや父の説得に失敗し妨害されてしまう。かくして隕石は落下し、ミッションを結実させるに至るまでの成果が見えてこない。徹底的に引っ張り続けるのだ。再び2人が再会する事を期待するものの、それ以前にまず三葉が無事であるかが大きな懸念となる。この三葉の生還と再会という2つの大きなイベントを同時に行う事はせず、ラストにかけて段階を置いてじっくり見せていく盛り上げの上手さには驚嘆した。これまでの新海氏の作品は全て見ているが、これらの盛り上げ方や人々の感情の高まりの表現は前作「言の葉の庭」で飛躍的に向上し、今作で一気に開花した印象がある。またこれは多くのレビューにもあるが、同監督の「秒速~」を知る人は、終盤に2人がすれ違う時に「もしかしてまた振り返らないのでは」と大いに不安を抱く事になる。しかもまたしてもここですぐに結果を出さない。1度はスルーして「溜め」るのだ。この「溜め」があったからこそラストの感動がさらに盛り上がる。映画館で泣いたのは数十年振り2度目である。見事にしてやられた。自作を伏線として利用するとは、数々のヒット作を生み出し続ける巨匠ですらそう上手く使える技法ではない。自身の作品を十分に客観視し、学び続けてきた証が見て取れる。この作品のヒットは間違いなく氏の努力の結実。諸手を上げて祝福したい。そして次回作にも大いに期待したい。10点を差し上げてもいいのだが、自分が10点を付けた作品は長い歳月全く飽きる事なく何度も見ては何度も感動し続けたものばかりで、この「君の名は。」もそうなる事を期待する。
[映画館(邦画)] 9点(2016-09-27 13:25:55)(良:2票)
4.  かぐや姫の物語 《ネタバレ》 
これは単に闊達な少女の喜怒哀楽や生き様を描いただけの娯楽作品ではない。人間の本質とは何かを問う、高畑勲の人間観を世に突き付けた作品だ。高畑がこの作品を通じて強調したのは、人が自由を求める心、欲望、極端に言ってしまえば「煩悩」の肯定である。この映画には幾つもの高畑解釈・オリジナル要素が挟まれているが、つとに「友達と野山を駆け巡った幼少期の楽しい思い出」が姫の心、作品全体を支配する。姫の「自由への渇望」を強調するためだ。籠の中の鳥となった姫は、終始人の世の煩悩に振り回される。養父の上昇志向、男達からの求愛、そして帝に迫られる(男の直接的な煩悩に触れる)や、ついに現世=地球での暮らしを疎ましく感じてしまう(この時の姫のゾッとする表情がまた秀逸)。これが月の世界=極楽浄土帰還のスイッチとなる。月から迎えに来る王が釈迦の姿をしていたりと、仏教義への痛烈な皮肉が垣間見える。煩悩にまみれ穢れた人の世=地球に憧れた罪により、人の煩悩に苛まれて生きる罰を与えられた姫は、しかし最終的に自らの煩悩を肯定する事になる。男達からの求愛を尽く退けてきた姫が唯一グラついたのが「駆け落ち」の勧誘だった。「ここではないどこかへ行き二人で暮らそう」との言葉に、自由を求める姫の心は一瞬揺らぐが、それまで姫を肯定し続けた養母に珍しく阻止される(これは駆け落ちなど大概上手くいかないという年長者からのアドバイスであり、倫理観によるものではない)。しかし幼馴染みのイケメン青年と再会するや、彼が妻子持ちであるにも拘らずあっさり駆け落ち宣言。もちろんこれは幻想に終わるが、姫は初めて女としての欲求を素直に表現し、不倫という不道徳な願望=煩悩を抱いた。「人の世は穢れてなどいない」と力説する姫の言葉は、高畑自身が叫ぶ人間賛歌ではないだろうか。自由を求め、欲求を抱く事こそが人間の本質である、と。こうして原文「竹取物語」にて描かれていない姫の「罪と罰」を明確にした点がこの作品のテーマであると同時に最大の見所・魅力である。
[映画館(邦画)] 9点(2014-02-19 02:44:10)(良:1票)
5.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 
想い人と結ばれる喜び、別れの悲しみ。若き母子家庭の苦労、子供が元気に成長していく姿を眺める楽しさ。自然の中で生きていく苦労、実を結ぶ喜び。ご近所のしがらみ、ありがたみ。秘密を守る事の難しさ、秘密を打ち明けられる相手の存在。親の子離れ、子の親離れ。半狼人という空想上の生物である姉弟の日常が興味深く描かれる中で、人として生きる苦労や喜びもしっかりと描かれている。二人はこのまま人としての生涯を歩んでいくのかと思いきや、後世を選択する分かれ道が訪れる。二人の違いは何だったのだろう。遺伝だったのか、環境だったのか。そんな事を鑑賞後に考えてみるのもまたこの作品の楽しみ方かも知れない。とにもかくにも二人の子供が可愛くて、とてもほのぼのとした気持ちにさせられる反面、突然の別れの寂しさを二度も突き付けられる、中々にしてリアルな人生模様だ。童話的な設定を生々しい人の人生に置き換えて喜怒哀楽を描いた点に高評価を差し上げたい。…それにしても一度目の別れのエピソードは唐突だし残酷だし辛かった。二度目の別れは逞しく巣立っていく子供の背中に頼もしさを感じ、嬉しくはなるが…ちょっと寂しさの残る作品ではあります。辛い別れもあるけれど、残された人達で元気に笑って生きていくんだ!というメッセージが込められているんだと好意的に解釈してみたい。
[映画館(邦画)] 9点(2012-10-10 22:11:32)(良:1票)
6.  ドクター・スリープ 《ネタバレ》 
スティーブン・キングの超能力バトルと、キューブリックのサイコホラー。どちらもてんこ盛りの素晴らしい続編です。まず勧善懲悪から入る時点で自分にはワクワク物。主人公が一旦躊躇するも仲間に背中を押されて立ち上がるなんてのは少年漫画さながらの王道。強大な敵を倒すために前作の強大な敵をぶつけるという、さながら人類が宇宙怪獣を倒すためにゴジラを呼び寄せるかの様な、はたまたロメロの元祖ドーン・オブ・ザ・デッドで暴走族にゾンビをけしかけるかの如く、言うなれば襲い来る化け物だったT-800がT-1000からジョンを守るために未来からやってきたT2の様に、昨日の敵は今日の友、しかしその友はやはり友になどならず最後に主人公達に襲い掛かってくるという、ああやはりこれはホラー映画なんだなと気付かされる訳です。  前半のバトルだけでも十分痺れるのに、後半はきちんと「シャイニング」に突入。個性的なあの幽霊達も勢揃い。もちろんあの可愛い双子ちゃんも。そっくりさんだけど特徴的な眉毛のお父さんも。お母さんが追い詰められるシーンもきちんと撮り直し。当然あのホテルの中も外も、迷路も、あの古~いタイプライターも、バーも、ざっば~んと豪快に血が流れ出るエレベーターも。みんなちゃんと出て来てくれますよ。前作ファンへの大サービスがいっぱい。そういう旧作をリスペクトしたノスタルジックな作品、いいですね。自分の好きな要素がこれでもかと盛り込まれた傑作です。ボイラーに火を着けるという発想はキング側へのリスペクトかな。  ヒロインのアブラもやたらと勇敢で毅然としていて、どんどん美人に見えてくる。ラストもちょっと悲しいけど綺麗に纏まります。2時間半が全然長く感じない、充実の一時を過ごせました。
[インターネット(吹替)] 8点(2023-03-30 05:51:19)(良:1票)
7.  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
前作を見た感想として、他のMCU作品と比べ①コメディ色が強い②主人公がさほど超人ではない③その分銀河狭しと大暴れします、といった点が個性であった。今作は若干毛色を変え、主人公が神にも等しいとんでもない存在である事が発覚。大暴れは仲間達に任せ、主人公のアクションは少なめ。もちろん今回もコメディタッチではあるが、どちらかというと比重はヒューマンドラマに置かれている。とても美しいストーリー。ウォーキング・デッドのメルルがさらにメルルです。泣きました。
[インターネット(吹替)] 8点(2020-12-01 03:47:39)
8.  IT イット “それ”が見えたら、終わり。
言うなれば勧善懲悪青春グラフィティホラーという類を見ないジャンル。友情物語です。とてもいい映画。なぜか続編の方が評価高くてこっちが低めなのが不思議。なのでこっちにレビューする事にしました。純然たる続き物なので両方込みの点数ですが、少年期を描いた前編のこちらの方が個人的には好きです。ベバリー役ソフィア・リリスがとても魅力的。 三角関係の演出も上手い。ビルとベバリーが接近しかけてる向こうでベンが複雑な表情をしていたり、でもそれは決して怒りや嫉妬という攻撃的な感情ではなく、理解と落胆の入り混じった複雑な心境の表現。青春してる。彼は知的だが決して出しゃばらない。そんな慎ましやかな彼を我々はいつしか応援しているのだ。
[インターネット(吹替)] 8点(2020-03-22 21:19:22)
9.  翔んで埼玉 《ネタバレ》 
なかなか手を出せずにいた。何十年も前に他県に移住したとは言え、やはり出身県がディスられるのは気分が宜しくない。たまたまテレビでやる事を知ってしまい、何となく見てしまったのである。見て正解であった。良い映画だった。抑圧された者同士で手を組み支配者に立ち向かうという感動の肝を抑えている。序盤はまさしく埼玉をディスりまくっていて大変不愉快であったが、これも予想通り一旦思い切り落としてから持ち上げるという創作の基本を抑えている。むしろ見ているうちに周辺都県の方が余程ディスられている事に気付く。東京は巨悪、千葉はやたら自尊心が強く、茨城は納豆臭いで終わらされ、栃木に至っては名前が出て来るだけ。群馬はネットでネタにされている様な秘境。空を舞うプテラノドンには笑ってしまった。秘境の振りをするにも理由があり、まだ救われる。神奈川など悪の手先である。好物である崎陽軒のシウマイがこんな使われ方をしていると軽く悲しくなる。そして東京がいかに尊大、傲慢であるかがクローズアップされていく始末。埼玉人を演じるGACKT京本政樹両氏の毅然としてカッコいい事。同郷の者に埼玉人としての誇りは無いのかと叱りつけ、ださいたまなどと言われて悔しくないのかと決起を促す。タモリなる福岡人が生み出した差別用語を逆に利用するのである。ここまで来るともう埼玉に生まれて良かったと思わされて来る。主役のGACKT二階堂ふみ両氏は沖縄の人だが、沖縄もまた色々複雑な所で、東京神奈川大阪など恵まれた都会出身の人が演じるよりは良かったんじゃないかなと。他県の人には分かりにくいだろうが、埼玉人は長く差別されて生きてきた被差別民族なのである。何も悪い事などしてないのにネットで謂れなき見下し攻撃に晒されてきた。この映画を見て救われた気がした。都道府県別観客動員では埼玉がダントツだったらしいが納得である。 自分がいた頃は森と畑ばかりだったが、今は住宅だらけだ。何も無かった駅前の荒野は店舗で埋め尽くされ、バスターミナルまで出来ている。やれ平均世帯所得が何位だの、随分と華やかになったものだ。こうした余裕が生まれたからネタに出来るし、ネタにされても県民は笑いで済ませる事が出来るのかも知れない。原作が描かれた当時では映像化など不可能だったろう。 監督は千葉人との事で、なるほど千葉をも上手く料理しているなと思う。それにしても一体誰が埼玉と千葉の対立煽りを図ったのだろう。千葉出身の親しい人間は大勢いるが、埼玉をディスる人になど会った事がない。さんまの番組で千葉人の小島瑠璃子が埼玉をディスっているのを見た時、正直げんなりした。知名度で売ってるタレントにテレビ制作者が対立煽りを指示するとはいかがなものか。テレビが差別を助長し、映画が和を取り持つ事になるとは。どこ出身だからと語る事自体が愚かしいと、この映画に学ばされた気もした。 感動したし救われもしたが、かなり笑えたのも加点要素。冒頭いきなり産みたて卵のピタゴラスイッチで爆笑してしまった。こんな埼玉も有りかも知れない。踏み絵ならぬ踏み煎餅に使われたしらこばとが可愛くて、踏まないでくれたGACKTさんに感謝。
[地上波(邦画)] 8点(2020-02-09 06:47:09)(良:3票)
10.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》 
CGの技術はここまで進歩したのかとびっくりだ。一瞬だが久々に若き頃のエドワード・ファーロングやシュワちゃんに会わせてくれた。それだけでプラス1点差し上げる事が出来るのだ。 今回シュワちゃんは脇役。主役の二人を助けるために参戦する。もちろんT-800は大暴れしてくれるが、ストーリーはグレースとダニ―という二人の女性の物語がメインとなる。 2以来の復帰となるサラ・コナーことリンダ・ハミルトンだが、彼女もそんなに重要なポジションではない。しかし彼女がその存在を無かった事にしたスカイネットと、それに変わる別の「人類の間違い」が発生した事を観客に説明するための狂言回し的な存在としてそこそこ印象的な役割を果たす。 要するにこれまでT-800、ジョン・コナー、サラ・コナーが担った役割をグレースとダニ―に引き継いだ事になる。 こう言っちゃ何だがそんな目新しい凄い何かが用意されてるという訳でもない。新しい所と言えば、主役を守るのはロボットではなく強化人間であるという事くらいか。しかし制作費200億円かけただけあってかなりド派手。良質なアクション映画として楽しめる。今回は飛行機の中でも組んず解れつ、すげーあの爺さん落ちながら戦ってるって感じで見応えは十分。CGの巧みさも相まってシュワちゃんの活躍が見れて、エドワード・ファーロングが見れて、アクションも楽しめたので気持ち高めに評価したい。主役の二人も美人。 敢えて言うならT-800にとどめを刺すのは出来ればリンダ・ハミルトンにやって欲しかった。1も2もそうだったから、今回そのために復帰してくれたのかなと思って観ていたので。実際サラは作中でT-800にとどめを刺す予告してたからなぁ…それを果たさなかったのはどんな意味があったのか考えてみるのも面白いかも。
[映画館(吹替)] 8点(2019-11-08 14:29:29)
11.  映画 聲の形 《ネタバレ》 
悔いて改める事によって前に進む、がテーマの様だ。いじめた側もいじめられた側も、自分のせいで相手の青春を壊してしまったと悔いて追い詰められる。苦難を乗り越えた上で和が発生し、良い話だ。 でもこれさ、何が凄いって西宮は石田を好きになってくれてるのに、石田の側には恋愛感情も性欲も芽生えていないという、さすが女性が描いた作品だなと感心する。自責の念ばかりに支配され、簡単にはなびかない骨太な主人公。男なら泣いている女を目の前にして抱き締めてやるくらいの器量は欲しい所だが、このドライさがこの作品の個性でもあるんだろう。(後日訂正:自分が生きるのを手伝って欲しいはほぼプロポーズに近いと思われるので、もしかしたら石田にもそういった気持ちが芽生えていたかも知れない。そう解釈するとなかなかにして微笑ましい展開だ。) しかしまあこの西宮という子は強いな。あれ以外にもいじめはあったんだろうし、神経質そうな母親と暮らしていたら神経も磨り減るだろうに。数多の苦難を乗り越えてきたにもかかわらず死を選んだのは、愛する石田の今後を思い自分はいなくなった方がいいという選択によるもので、せっかく石田と花火を眺めていい雰囲気の所を中座し何の躊躇もなく飛び降りるとは。この強さ一途さは驚嘆。一方の石田は弱いからいじめに走り、弱いからいじめられたトラウマから立ち直れない。本来ならハンデを背負い庇護される立場であるはずの西宮が強くいてくれたお陰で、弱い石田は立ち直るのだ。これまた一般の作品とは逆で、この作品の大きな個性と言える。 原作のハードな部分を上手く省いた上手い編集。かなりマイルドな作品に仕上がっている。この作品にまだ触れてない人には原作よりもこっちを先に観る事をお勧めしてもいいくらい。俺は原作が辛すぎて二度目を読む気になれないでいたが、この映画は何度でもいけそう。アニメ映画を見てこんなに泣けるなんて珍しい。×が取れる演出には心から感動した。
[地上波(邦画)] 8点(2018-08-27 02:39:42)(良:2票)
12.  バーフバリ 伝説誕生
唐突にミュージカルが始まって和むのがインド映画らしくもあり、一方でアクションにすごく手間暇かけててインド映画こんなに凄いんだと感心。100人殺すのは戦士、1人の命を救うのが神、って台詞に凄く燃えた。2とワンセットなのでぜひ通しで。ツッコミ所満載ですがそれも含めてすごくいい映画。何度も感涙しました。
[インターネット(吹替)] 8点(2018-08-12 02:42:04)
13.  セッション 《ネタバレ》 
どんな映画なのか最後まで読めない目まぐるしい展開、ドラムの技術…も凄いが、最も着目すべきは自身に怨念を抱く敵を、想定外の卓越された技術で感動させ味方に引き込んで終わるという点である。最後は部屋にいながら拍手してしまった。低予算でもここまでやれる。勉強になりました。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2017-04-13 01:14:19)
14.  死霊館 エンフィールド事件 《ネタバレ》 
内容としては最近のホラー映画にありがちなお化け屋敷状態で、出来のいい怪談話を聞いた時のような背筋がゾッとする系ではなく、どちらかというとビックリ系。自分的にホラーとビックリは違うんだよと前作に関しても強調した訳ですが、今回のこの高得点は怖さに対してではなく爽快感。いや確かに画的にもよく作ってありますよ。でもこの映画の決定的な違いがそのラストにある。ホラーって解決したのかしないのかよく分からない、含みを持たせたようなモヤモヤした終わり方するのが多いじゃないですか。これに関してはもう完全勝利。ほとんど勧善懲悪ですよ。あまりの痛快さに泣けてしまいました。これだけ悪魔を気持ち良く吹っ飛ばしてくれるホラー映画は見た事がありません。うん、やっぱ散々悪さした奴には最後に消し飛んでもらわないとね。さらに加点ポイントとして、ヒロインの少女ジャネットを演じるマディソン・ウルフが可愛い。エドの気持ち分かるわ。俺でも命懸けで助けると思う。
[インターネット(吹替)] 8点(2017-01-30 03:18:28)(良:1票)
15.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
 初っ端出てきたゴジラの目があまりに大きくギョロギョロしてて何かと思ったら、進化を遂げるにつれ小さくなっていく。なるほど目が小さくなるんじゃなく体の方が大きくなってるのね。こうした細かい工夫にまず感心。マエアツのチラ見せはハリウッド映画の松田聖子のオマージュだろうかと勝手に想像してニヤついてみた。エンドロールで気付いたが関谷亜矢子ってどこに出てたんだろう…。  個人的に痺れたのは首相の「武器の無制限使用を許可する」。東京のど真ん中で自衛隊の武器をぶっ放す事にどれだけの決意がいるか、この映画は従来になく説得力をもって描く。怪獣映画だとこの部分のリアリティが疎かになり、人類は平然と市街地でミサイルを発射するのである。ただの事務的な会話のオンパレードでなく、こうした人類が直面した「災害」たるゴジラへの対処がどれだけ難しいかをまず示してくれた名言。そう簡単に怪獣退治用の便利道具は出て来ないのだ。  リアリティという意味では、まず日本人の絶望感が半端ない。「人類」ではない。国連安保理はあっさり核の使用を決定、案の定中露が日本の領土を平然と犠牲にしたがる。これは「日本を侵略される日本人の映画」なのだ。ゴジラの武器・攻撃方法も今作が最多最強レベルであり、こんな奴をどうやって止めるのかと心配になるのを通り越して日本は終わりだと悟らされてしまう。ここまで見る側を追い詰めたゴジラは他に思い当たらない。  また、自衛隊のゴジラへの攻撃方法が斬新な様で現実的。徹底して顔面を狙うのである。模型を使用していると耐久性の問題で出来ないであろう、CGならではのこだわりと言えるが、生物の顔面付近に重要な器官が集中していると考えれば合理的な方策である。一斉射撃を始めるや今度は進行を止めるため足も狙う。従来のゴジラが最も多く狙われたであろう胴体部分は目もくれない。闇雲に当たりやすそうな所を狙っていたっぽいこれまでの怪獣映画における自衛隊攻撃と一線を画した。それでも傷一つ負う事なく耐え凌いでしまうのだから、いかに今作のゴジラが強靭であるかがよく分かる。  会話が長くなり過ぎて3時間くらいの尺になったのを早口で喋らせて2時間に収めたらしいが、それでも会話シーンが長く感じる。欲を言えばもうちょっとゴジラをたくさん見たい。第四形態まであるのだから各形態での特色をあと数分ずつかけて見せても良かったかな。しかしこれはあくまで想像だが、ゴジラを長く見せようという工夫が見えなくもなかった。それが「ヤシオリ作戦」である。一時的に力尽きて倒れたゴジラの口から凝固剤を流し込む訳だが、これが所謂一撃必殺とはならず、幾度か復活してしまう。このだるまさんが転んだ状態を繰り返す事によりゴジラと人間の緊迫した攻防の尺伸ばしに成功している。あのハラハラ感は立派なホラーの手法であり、第二弾ゴジラの逆襲以降「怪獣映画」というジャンルで括るしかなくなったゴジラを62年の時を経て今一度ホラー映画に引き戻した。  血の赤が滲む全身のヒレが生々しく開閉する様はあまりにおどろおどろしく、従来重宝してきたキャラクター商品としてのゴジラにまるで価値を求めていない潔さである。商品展開を考えれば第四形態まで変態させるという発想はまず出てこない。プレデター宜しく放射能火炎発射時に下顎が割れるなど、ゴジラの常識を62年目にして次々と覆す思い切りの良さは天晴である。あくまで恐怖の対象たる化け物として徹底して描ききった姿勢にはむしろ新しさを感じる。54年の白黒ゴジラは白黒である事も手伝って、今見てもカッコいいからだ。拙さを感じた日本のCGがここまでリアルに見せる事の出来る可能性を示した上でも貴重。細部まで徹底的に妥協せず作り込んだ庵野氏のこだわりと根気が活かされた秀作。
[映画館(邦画)] 8点(2016-09-07 21:33:18)(良:2票)
16.  ニード・フォー・スピード
今まで観たカーアクション物では最高レベルの良作。演出と構成の上手さに感心。28週後の頃に比べてちょっと丸くなったイモージェン・プーツがまた可愛い。いいよー俺丸い方がいい。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2016-06-14 17:15:33)
17.  西遊記 はじまりのはじまり 《ネタバレ》 
予備知識ゼロで鑑賞した後にチャウシンチーであると知る。なるほど。結構ハードな展開にサラッとコメディを織り交ぜ、ふと気付くと恋愛要素も絡めてあるという非常に彼らしい映画。まず題材となった西遊記についてですが、自分的には今まで見たどの西遊記よりも妖怪共が逞しくて大変気に入りました。おそらく我々日本人が見てきた西遊記は多分に子供の視聴に耐えうるソフトなアレンジが為されており、沙悟浄が人を食い殺す水の化け物であるとか、孫悟空が天界の仏様も手を焼く最恐の暴猿であるといったハードな設定を、この映画はきちんと表現してくれている。この荒くれ者達をどのようにして配下に従えるかがまず序盤の最大の見せ場であると主張したい一西遊記ファンとして拍手を送りたい。幽閉中の孫悟空の役者さんはあまりに我々が抱くイメージの石猿と掛け離れていて、いざ暴れ出した時にどうなるのかと思ったらなるほど着ぐるみですか。期待を裏切らぬ暴れっぷり負けっぷりに納得。猪八戒はイケメン好きの女性を憎んでいるという設定らしいが、本人が作中屈指のイケメンというのがまた面白い。ヒロイン・段の配下の女の子(クリッシー・チャウ)が可愛くて気になって仕方なかった。あの子がヒロインでも…いやスーチーごめんなさい。撮影中既に三十代後半だと思うが、アクションも外見も若々しいスーチーに感動。吹き替えに野沢雅子が混じってたりと日本のスタッフも中々にして心憎いサービスを用意。最後はまさかのGメン横並びですか。我々世代的には香港カラテシリーズを連想してニヤリとしちゃうね。香港台湾日本色が面白い具合に混ざり合って良い感じに楽しめました。脇役であるはずのクリッシー・チャウがあまりに印象に残ったんでそれも含めて高得点。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2016-05-30 01:33:15)
18.  ジャックと天空の巨人
怖い。子供向けファンタジーみたいなもんかとスルーしてたが、いやはや結構シリアスなモンスター映画。人ばんばん死ぬし、むしろ子供には刺激が強いかも知れない。かなりハラハラしました。キャラ物のホラーが好きな人にはオススメしたい。
[地上波(吹替)] 8点(2016-04-05 22:40:05)
19.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
視聴後しばらくこの作品のテーマが見出せなかった。仕事をし、恋愛をし、したい事だけをして終わっていく、それだけだ。なぜそれだけなのか考えてやっと気付いた。「それだけ」を貫く二人の映画だったのだ。二郎は飛行機を作りたい。少年時代に抱いた夢をひたすら追い続ける。それが戦争に使われる悲しさ辛さを孕みつつも、彼はブレない。余命いくばくもない女に惚れ、逢瀬が長続きしない事が分かっていても構わず添い遂げる。「感染ります」と言われても構わずのしかかる。結核に伏す妻の前でもタバコを吸いたがる。菜穂子も自分の状態が分かっていながら想い貫く。忙しい夫の傍に居ようとする。仕事に従事する夫の手を握って離さない。我が身を案ずる夫の心配何のその、抱かれる事を欲する。そして限界が近付くや、相談も無しに夫の元を去る。自らの意思を貫いて生きる二人が出会い、束の間寄り添い、別れて終わる。ラスト、妄想の高原で再会する二人には微塵も寂しさ未練を感じない。爽やかな笑顔で満足して終わっていくのだ。この二人の「己を貫き満足して終わる」姿こそが、宮崎駿の生き様、価値観、願望そのものだったのではないか。映像も素晴らしかった。婚礼の儀にめかし込んで現れた菜穂子の美しさに、思わず前のめりになって画面に齧り付いてしまった。宮崎作品のヒロインは後ろを振り返る事なく、ひたすら前を向いて突き進む。宮崎駿はとても良い恋愛観・女性観を持っている。それを作品に投影し、共感させる豊かな表現力に改めて唸らされた。世代を超えて同じ時代に生きられた事、その作品に触れられた事に感謝したい。
[DVD(邦画)] 8点(2014-06-20 04:34:12)
20.  シュガー・ラッシュ
ヴァネロペ可愛い!アメリカもやっと「可愛い」を理解してきた模様。ヴァネロペの吹き替えをやった諸星すみれちゃんの声もすごく可愛い。
[DVD(吹替)] 8点(2013-11-27 02:14:48)
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