341. アイアンマン
《ネタバレ》 アメコミ特有の根暗ウジウジ青年主人公ではなく、精神的にたくましいオッチャンが主人公とあって、久方ぶりに爽快でド派手なアクション活劇を期待しつつ拝見。じれったい序盤から、いつ面白くなるんだろうとワクワクしながら観ていたら、1時間を過ぎてやっとアイアンマン登場。アイアンマンの大活躍を期待するも、それほどの盛り上がりをみせぬまま、終わってしまいました。社会派サスペンス+ほんのちょこっとのロボットアクション…? 面白くなかったなー。続編ありきなのか? [DVD(字幕)] 4点(2009-03-24 01:47:42) |
342. ショーン・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 序盤から中盤は緊張感のないコンビ芸等が可笑しくてニヤニヤしながら観れました。後半は真面目にゾンビ映画していて、ほどよくスリリングに、ほどよく哀愁のあるシーンなども入っていて、締まりはあります。 徹底したところがなく、もっと笑いに走ってほしい気がしないでもなかったが、細かい伏線などは丁寧。 ゾンビを愛するが故にスタンダードなゾンビ映画の枠内に綺麗におさまってしまっているため、飛び抜けた作品にはなり損ねている気もしますが、その中途半端な真面目さによってしっかりと一つの作品として出来上がっています。安心して楽しめる爽やかなゾンビ映画と言えるでしょう。 「ゾンビーノ」は、ある意味これの続編なんだな。と、繋がっていくゾンビワールドにほくそ笑むのでした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-03-23 00:42:45)(良:1票) |
343. 香港国際警察/NEW POLICE STORY
《ネタバレ》 導入部の恐ろしいゲーム感覚の虐殺のヘヴィーさに面くらいましたが、掴みとしては最高。シリアスすぎて、笑顔のないジャッキーは寂しいがこのガチっぷりにつられ、かなり真剣に観させられてしまいました。落ちぶれた状態から徐々に力を取り戻してくるジャッキーと同様にこちらも話が続くにつれどんどん熱中していくことになります。 顔が良くて金持ちで運動神経が抜群でオタクって、最強じゃないか。こんだけ恵まれてたら親が厳しいだけじゃグレないでしょ、とも思いますが、今までにないタイプの敵役なので、なかなか新鮮。二時間強の尺を一息たりも退屈させないド派手で肉体派のアクションは今まで見た中でもトップクラスの面白さ。こんなの見せられたらそんじょそこらのアクションは見れないっす。 [DVD(字幕)] 9点(2009-03-22 19:36:27) |
344. 秒速5センチメートル
《ネタバレ》 スタンダードなアニメーションとしては申し分ないほど丁寧な絵柄と美しい構図でできていて、見た目には文句のつけどころはほぼありません。しかし、内容はというと全くなんの変哲もない、悪意の全くない、甘酸っぱくほろ苦い恋物語。 登場人物に魅力がなく、やたら安っぽい文学風な独白が多いのもなんだか鬱陶しいし、映像のおまけにストーリーがあるようでした。 ラストの五分くらいは出来の良いミュージックビデオのようでしたが、結局名曲の力を借りてやっと初めて映像に息吹が吹きこまれたような気がしました。 [DVD(邦画)] 5点(2009-03-21 20:49:21) |
345. ジャージの二人
《ネタバレ》 やはり鮎川さんの日本語は素でどこか妙。演技もあまりする気がなさそうだし、こんな人をメインキャストに起用するのはかなりの冒険だったと思います。しかし、自然に割と普通の変人であると思しき彼からは、演技で作られた変人からは出てこないであろう味とおかしみと愛嬌がふんだんに出ております。 激ゆる避暑ムービーなので、真夏の昼下がりに冷房のキンキンにきいた部屋でうとうとしながら見ると良いような気がします。ほどよく楽しかったです。 東京の猛暑の天気予報を見て小さくガッツポーズをするシーンがとても好きです。 [DVD(邦画)] 7点(2009-03-18 11:39:21) |
346. ウォンテッド(2008)
《ネタバレ》 弾丸の軌道を曲げられたり超絶ジャンプしたりするわりに、銃で簡単に死んでしまう中途半端な超人っぷりが微妙。アンジェ、モーガンの無駄使いのような、奥行きも魅力もない登場人物が、妙な組織で盲目的に一生懸命な姿もバカバカしい。異常に過酷な特訓シーンが妙にスポコンで笑えて、回復風呂が気持ちよさそう。意外な展開をみせたがってるストーリーもそれほど意外ではなくハラハラできない。アクションは派手だけど、何かが飛びぬけてるわけでもない。バイオレンス、コメディの要素が中途半端だったり。突っ込みどころはいっぱいあっても、別にぶっとんでるわけでもないし、どうにも熱を感じない。しかし、なんか全体的な中途半端さのバランスが絶妙で、意外と面白かったりするのが不思議。 [DVD(字幕)] 6点(2009-03-15 01:01:21) |
347. ベルヴィル・ランデブー
温かみのあるタッチの絵柄ながらも、キャラクターの姿かたちや部分部分が異様。その世界観に酔いしれることができたら勝ち。 主要キャラクターが全然喋らないのも特徴的だが、中途半端に脇が喋るためバランスが悪い。これだったら、セリフ一切なしでもイケたんではないか。もっとも、僕はセリフが余りに少ない映画を観るとすぐ眠くなってしまうんですが。 犬がうるさかったなぁ。 [DVD(吹替)] 6点(2009-03-09 12:08:35) |
348. ゴスフォード・パーク
《ネタバレ》 でっかいお屋敷に集まった貴族、付き人、メイドたちのなかで繰り広げられる会話と、サスペンス。いくらなんでも登場人物が多すぎる(30人くらい?)ので、最後まで整理しきれずに終わったものの、映像や会話のテンポなど造りが丁寧なので退屈には感じませんでした。1回目なんかは逆に何も考えず、なんとなく見るぐらいが正しい楽しみ方なのかも。殺人事件が起こるのは開始80分後って。 [DVD(字幕)] 6点(2009-03-09 11:43:08) |
349. ドラゴン・キングダム
まさに摩訶不思議アドベンチャーといった感じの世界観と安っぽいストーリー展開に、過剰なワイヤーアクションとスローモーションはせっかくのカンフーを間抜けなものにしてしまっていて、緊張感がどうにもない。なんかアメリカ人が浮いててベストキッドみたいだし。決してつまらなくはないんですが、二人の共演そのものの価値を除いてしまうと凡庸です。 [DVD(字幕)] 5点(2009-03-08 02:16:15)(良:1票) |
350. 300 <スリーハンドレッド>
一騎当千型の爽快なアクション活劇かと思ってみたら、どちらかというと芸術よりの作品でした。丁寧に描きこまれたCG絵画をワンカットワンカットで展示しているようで、美しさやインパンクトのある映像は楽しめました。 ですが、ストーリーとかを追っても面白くないし、アクションシーン自体は割と同じようなことの繰り返しで、興奮させられるようなものではありませんでした。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-22 23:55:06) |
351. ハンコック
《ネタバレ》 酔っぱらいで傍若無人な嫌われヒーロー、ハンコックが暴れまわるコメディタッチの前半はなかなかに面白くて楽しめました。改心するまでの心情の変化の描き方や、ステレオタイプな一般市民の描き方が不満に感じたものの娯楽作としては目をつぶれる範囲内。気がつけばソコにいたヒーローなのかと思いきや、生い立ちをセンターに持ってくる構成もなかなか良し。中盤からの思いもよらない展開も良し。 しかし、みなさん仰ってますようにそっから急速に失速して、蛇足設定に引きずられグチャグチャになってつまらなくなってしまったのが残念。 やっぱヒーローもので盛り上がるのは強大な敵との対決だと思うので、そういう面でもラスト付近がまったく盛り上がりに欠けたのが残念。一緒にいると弱くなるって、ずいぶん無理のある設定は不可解以外の何者でもない。もっとヒーローコメディとして割り切って気持ちよく最後までいって欲しかったのに残念。 同じ血を引くあの少年が最後にスーパーパワーでハンコックを助けに来て、ヒーローファミリーが巨悪に立ち向かう展開を期待してしまった。(まぁ、血は引いてないんだけど)。これならMr.インクレディブルの圧勝。 [DVD(字幕)] 5点(2009-02-18 11:57:13)(良:1票) |
352. たみおのしあわせ
《ネタバレ》 ささやかな幸せをテーマに緩やかに流れる物語…と思ってると案外そうでもない。それでも微妙なすれ違いなどは、気軽なコメディとして笑えるので力を抜いてみることができます。そんな感じでラストの結末がどうなるかに期待するような映画ではないのですが、気を抜いていたらラストでいきなり不意打ちをくらい混乱したまま終わってしまいました。 「意味わかんね」で、切り捨てられることも厭わない、賛否解釈分かれそうな映画です。好きだけど、なんか釈然としない。 近年こんなに自然な良い父子関係が見られる邦画は貴重。 勝手にしやがれのBGMもはまってます。 [DVD(邦画)] 7点(2009-02-14 23:05:28)(良:1票) |
353. 酔いどれ詩人になるまえに
救いようもないし、同情の余地もない飲んだくれのダメ人間を見守る映画。 ちょっとした小ネタがたまに笑えるものの、とても退屈な内容なのになんとなく見れてしまうのはマット・ディロンの存在感のオカゲなんでしょうか。 こんなダメ人間に教訓垂れられても・・・。一生懸命見るものではない、ダメのガイドライン。感情移入したら負け。 [DVD(字幕)] 5点(2009-02-13 10:32:11) |
354. 運命じゃない人
《ネタバレ》 多人数主役のストーリーが巧みに絡みまくるオムニバス的なラブクライムコメディムービー。特に有名なキャストもいない新鋭の監督作品ですが、すべてのキャストに文句のつけようもない味があり、テンポやたら良くて、脚本も良い。あっという間に終わりすぎて、しかも完結してないので、終わってしまうのが惜しいと感じました。いいセリフ、場面もあるし、笑えるところも多いのでまた見たくなる、心に残る一本。『電話番号をなめんなよ』、これにつきます。 追記(09/02/10):しょうがないのかもしれないんだけど、2回目見たら、案外興奮できませんでした。10点つけるのは何度見ても夢中になってしまう映画だけとしてるので、断腸の思いで-1点。 [DVD(邦画)] 9点(2009-02-10 16:54:14)(良:1票) |
355. ザ・セル
いやぁ疲れた。異常者の精神世界に入り込んでてんやわんやなSFグロスリラー。悪趣味から美麗な風景までぶっとびまくりで、やりたい放題。もうなんだかわけわかんないのに、夢中になって見てしまった。退屈しなかったし、面白かったような気がするんだが、凄く長く感じた。決して人には勧められないし、二度見ようとは思わない気色悪いぐにゃぐにゃ映画。いい感じに毒気の抜けた「落下の王国」は傑作だと思いますよ。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-09 23:18:24) |
356. 松ヶ根乱射事件
《ネタバレ》 嫌な事を当たり前のようにしてたり、当たり前のように受け入れている町の人たちが気持ち悪い。全編に下水の匂いがするリアルに胸糞の悪い映画。ちょっとした笑いの演出も苦笑いにしかならない。ためこんだものがいつ爆発され、グチャグチャになっていくのかと思いきやギリギリのところで何も起こらないこの気持ち悪さ。最後まで妙なリアリティで、ラストシーンで明かされるこの乱射事件というタイトルの真相に脱力。むぅ。 [DVD(邦画)] 6点(2009-02-08 13:06:05)(良:1票) |
357. ヘルボーイ
《ネタバレ》 敵キャラクター、世界観が魅力薄。テンポも悪いし、意外と長い。しかし好きな女の子の後を付け回し、勝手にイライラしているというヒーローらしからぬ行動をするヘルボーイに愛着を持ってしまった。 最後までどうにも盛り上がりきらないところに、エンターテイメント作品として凡作感が漂う。ラストの文字通り燃えるような恋に感動……しないですよね。ぱっとしないけどどこか憎めない一作。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-08 12:57:58) |
358. 落下の王国
《ネタバレ》 「ビッグフィッシュ」と「パコと魔法の絵本」を足して二で割りきれなかったような映画。空想物語と現実の同時進行型。設定はいい加減なのに空想サイドの世界観の作りこみっぷりとロケっぷりがなかなか凄い。熱かったり、悲しかったり、強引だったり、ふざけたりと滅茶苦茶な物語に気づけば、少女と一緒に入りこんでしまっているようでした。現実との微妙なからめ方などのクロスオーバーな仕掛けが面白く、次の展開も読めません。この独特な手触りはクセになりそうだ。歯抜け少女の笑顔や奇行が愛くるしすぎる。 [映画館(字幕)] 9点(2009-02-02 00:18:14) |
359. イントゥ・ザ・ワイルド
《ネタバレ》 大自然サバイバルロードムービー。お金も身分証も使わず、食糧は狩りで調達するといった徹底的なストイックさをもった甘えのない青年の一人旅には胸を打たれます。壮観すぎる風景の数々を見てるだけでも満足できるし、音楽の使い方も秀逸。二時間半のボリュームにも納得の隙のない骨太な一本。短かろうが長かろうが、彼のように満足できる一生を送りたいものですね。 [映画館(字幕)] 8点(2009-02-02 00:14:28) |
360. クライマーズ・ハイ(2008)
原作未読ですが、おそらく映画化にあたって削ぎ落とすべき原作の濃密な物語を削りきれてなかったんだなぁと思うような、アチコチに過不足を感じてしまう散らばった内容。新聞社内の人間関係や、役職や因縁や構造がこっちが把握する前から当たり前のように繰り広げられて、社内の状況を把握するのがやっとなのに、場面の切り替わりのタイミングが悪いから主軸がつかみにくいし、集中が途切れてしまいます。 オープニングから何言ってるか分からない高島氏にびっくりするも、彼以外にも何言ってるか聞き取れないことが多かったのは役者ではなく音声の問題なのかな。さすがに現代の邦画を字幕で見るのも違う気がしたのでそのままで見ましたがいかがなものかと。 カメラワークには臨場感があったし、キャスティング自体は良かったのですが、役者の熱量がまだ足りない。オフィス内の人もそうだけど、夏に外を駆けずり回っている人が汗一つかいてないことも気になってしまいました。 題材は良かったし、長尺に耐えうる作品だったので、焦点しぼって、もっと夏の熱気と役者の熱気をむんむん出して暑苦しい映画に仕上がってたら絶賛してたと思います。 汗びっしょりの遠藤憲一は迫力あると思うんだよな。 [DVD(邦画)] 6点(2009-01-30 10:59:32) |