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21.  伝説巨神イデオン 発動篇 《ネタバレ》 
リアルタイムでなんとなく憶えていた超展開、この映画のラストだったのかと全39話と劇場版2本観てわかりました。そして全部の話がここに行き着くための1本道だということも。その1本道が映画の尺にはどうにも収まらない。映画だけ観て話が分かりにくいのは編集のせいだけではないと思う。そもそも映画には向いていない。  映画としての問題以前に『イデオン』は群像劇の成長物語なので最初はどいつもこいつもろくでなし(笑)。そして最後は全員成長してしまって葛藤がなくなるのでシェリルにとんでもない悲劇を背負わせて「嫌な女役」を続けさせる。やはり「大いなる意志」などにゆだねてしまってはダメだな。作品も現実世界も。  そしてテーマが大きすぎるせいでこの作品が根本的に持っている80年代初頭の時代性に違和感を感じてくる。女は戦いなどせず好きな男と結ばれるのが幸せなのだという価値観。終盤カーシャがイデオンを降りてしまうのは製作者がこの古さから抜け出せなかったせいだろう。  とはいえ美しい映画だとは思う。特に終盤にコスモとカーシャがキスしようとしてヘルメットに阻まれるシーンは映画史に残るキスシーンではないだろうか(未遂だが)。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-15 23:41:55)
22.  伝説巨神イデオン 接触篇 《ネタバレ》 
リアルタイム世代だがまったく話を憶えていないので全39話を観てから劇場版へ。『ガンダム』がTV放映版より劇場版の方がまとまっているのに比べ、こちらはかえって散漫な印象を与える。  それもそのはずで、そもそも『イデオン』にはストーリーが1本道しかなく、その中で群像劇としてそれぞれの物語と葛藤が描かれる。だからカットするなら人物ごとカットして主要キャラクターに焦点を当てないといけなかったが、この映画ではそこまでできなかった。なぜならこれは不本意な打ち切りで終わったTV版を補完する作品、をさらに前説として補完する作品であって、シーンのカットにも新作にも限界があったからだ。  まだビデオが完全に普及する前の時代、当時の製作者は「本編」が残ることを前提に編集できなかったのだろう。もしもう数年後のプロジェクトだったらこの作品では一気に最終回まで進めて続編でじっくり作る予定だった回を進められたに違いない。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-04-14 20:48:08)
23.  パシフィック・リム 《ネタバレ》 
好きな人は死ぬほど好きなこの映画、そんなに良いのかと思って観てみました。 ・・・これは「巨大ロボットが人類の命運を賭けて怪獣と戦う」という言葉を聞いただけでワクワクできる人にぶっ刺さる映画ですね。自分はどうもそうではないようなのでスルスルと流れて行ってしまった。  まあ普通に突っ込みたい所はありますよ。菊地凛子はなぜ日本語をしゃべる時だけあんな演技なのかとか(これはこの人やこの作品に限らず日本人が出るハリウッド映画全般に感じる違和感。なんでだ?)。巨大ロボットを2人でシンクロして同じ動作をしないと動かせないヘンテコ設定とか。  そしてなにより「カイジュウ」。こいつらは人間に仇をなすためだけに行動していて、例えば初代ゴジラのような、自分の衝動で動いている自立した存在ではない。このあたりのあちらの映画にいつも出てくる人間視点的モンスターの描き方には底の知れた感じを抱いてしまう。  しかしそういった映画の出来以前に、2022年4月の情勢でこれを観ると冒頭から違和感が拭えなかった。現実の人類は「未曾有の脅威に対して一丸となって戦う」ことはできない。それはせいぜい国単位までの話であって地球単位ではできない。たとえイェーガーがあったとしても、人類にはそういう能力はない。  これは夢物語だ。そりゃ当たり前と思うだろうが、問題はその「夢」に現実を映す力があるのかということ。特にこの映画では人類の為に勇敢に死んでいく人々が描かれるのだが、現実の状況が頭をよぎるとそれに感動するより怖く感じてしまった。  映画としてはよくできているしここに挙げた問題もデル・トロのせいではないのだろう。問題は現実の「人類」の方にある。そしてそれを理解する必要もあるのではないか。この映画を観て。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-12 20:48:04)
24.  ヴァレリアン 千の惑星の救世主 《ネタバレ》 
素直に面白い映画。映像は綺麗で主役2人は美しい。話はシンプルでそれなりに泣かせる。エイリアンの造形や異文化のアイデアもなかなか新鮮だと思った。とはいえあざといし評価基準が西洋中心な臭みはあるんだけど、けっこう頑張ってる。  悪役の唱える自己正当化、ヒロインの完璧さ、主人公の成長物語(?)、一応ちゃんとしてる。複雑なようで明快なストーリー、伏線の回収的なこともやっている。しかしこの映画は興行的に失敗してるんだよね。フランス映画史上最高の制作費で大成功を目論んだのも無理はない。そして失敗した理由も明白だ。  デイン・デハーン演じる主人公は序盤で仲間を見捨てる。単に必死で逃げただけだが、作戦の犠牲者に対してその後何の反応もなくチャラい展開を平然と続ける。ここに引っかかる人は多いはずだ。「ゲスで有能でチャラく見えるが実は本質はわかってる奴」のキャラのはずが、こいつ単に駄目な奴じゃね?に見えてしまう。  序盤の異次元旅行も新鮮だし色々と魅力はある。が、主人公の役名をタイトルにして肝心のその主人公のキャラクターに疑問を抱かせる展開を序盤で見せてしまうのはどう考えても悪手だ。思うに、リュック・ベッソンはいつも何かが欠けている。その欠損が目立たない時は成功するし前面に出れば失敗する。彼にはその理由がわからないだろうね。なぜなら「自分にないものの存在」なんて知覚できないから。  ひとつ擁護したいのは汚し表現。洗ってない髪はベタベタするし顔も服も汚れるし傷はすぐには治らない。これSWやMCUがいつも忘れるところ。これだけで一つ点を上げとく。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-12-12 22:56:42)
25.  DUNE デューン/砂の惑星(2021) 《ネタバレ》 
リンチ版、原作、TVドラマ版、ホドロフスキー(?)を通ってきた自分にとってにとってこの映画は・・・完璧な作品でした。今まで想像で、あるいは脳内補完でしか見られなかった風景、それ以上のものが眼前で展開されている!  それまで断片的にしか表現されてこなかったカラダンの自然、ジェディ・プライムの禍々しさ、サルダウカー(サーダカー)の恐ろしさ、アラキスの広大さ・・・etc。そして「コンピューターのない未来世界」といういびつなテクノロジーの表現が素晴らしい。  省略されているプロットもあるとはいえ、話運びはとにかく丁寧。できるだけ解説を避けて映画的表現で世界とキャラクターを説明していくのでとにかく時間がかかる。「パート1」と言うからにはそろそろ終わりかな?と途中(たぶん半分ほど)で思ったら甘かった。僕は基本的に長い映画は苦手なのだが、これはなぜか浸っていられる。とにかく圧倒的な映像と音響の世界。それでいて満腹にはならない。この長さがないと途中の展開があっけなく感じられるだろう。  原作と映像化2作で観てきた『デューン』だが、個人的には中盤の展開で初めて喪失感を感じた。それはこの長さと丁寧な描写あってこそ。予備知識なしで観た人にはさぞかしショックなのではなかろうか。  キャスティングはすべて完璧なのだが、特にジェシカ役のレベッカ・ファーガソンが素晴らしい。公爵妃の高貴さ、人外の能力を持つ修道女、その中で自分の意思を貫く勇敢さ、母親、「女」・・・すべてを併せ持ってそれでいて超人ではない絶妙のバランス。ただ純粋な悪の塊であるキャラクター”ビースト”ラッバン役にデイヴ・バウティスタというのはどうなんだろう?なんとなく良い奴というか「実はちゃんと考えてる人」に見えてしまいそうで不安なのだが。  個人的にはこんなに長い映画を飽きずに観続けられたのは初めてなのだが、それはもちろんサウンドの力が大きい。以前からハンス・ジマーは作曲家と言うより音響クリエイターだと思っていてその安直な「楽曲」があまり好きではなかったのだが、今回の「音響作品」は凄い。それこそ作中の設定のように音で人間の精神を操ってくる。  この映画は後で配信やメディアで観た人に長すぎるだの退屈だの話のテンポが云々と言われてしまうのだろう。この映画を「感じ」られたのは映画館で見ることのできた我々の特権だ。
[映画館(字幕)] 10点(2021-11-29 22:35:24)(良:1票)
26.  ブラス! 《ネタバレ》 
金管楽器を演奏する者としていつかちゃんと観ておかなければ、と思いつつやっと(!)観ました。  まず感心したのは本当に吹いてるように見えること。音を当てている奏者が上手すぎる、というかいかにも別録りの「完成品感」があるのが難ではあるが、吹く演技はできている。(運指については自分が知らない調性管や替え指を使っていると思えばよろしい)  『トレインスポッティング』と同じ年のこの映画でのユアン・マクレガーはまだ明らかに演技が下手。なのにスターの輝きがある。なのにまったく普通の若者感。相方(?)のタラ・フィッツジェラルドが妙に上手い演技なので若干のちぐはぐ感はある。  この映画は音楽と社会問題をブラック・コメディの雰囲気に包んでスポーツ映画的サクセス・ストーリーに仕立ててあるので、観終わって何を語ればいいのかいまいち分からないところがある。社会の変化に対する政治の役割を考えさせられたりもするが・・・  音楽映画としての見た場合の最大の問題は、クライマックスであるロッシーニを練習する場面がまっったく出てこないところ。個人練習とか単なる音出しとかも(映像では)ない。とにかく「練習」という、アマチュアバンドに必須な要素が足りない。その他の演奏も音を外すところ以外はすべて完成品の別撮りなので、なんなの、この人たち全員天才集団なの?という感じになる。それが「大会で優勝して大逆転」というスポーツ映画的カタルシスをもの足りないものにしてしまっている気がする。  全体としてみれば、重さも軽さも派手さも地味さも丁寧さも適当さも全てにバランスが取れた良い映画で、ヒットするのはわかる。ただ自分のように表現の意味や置きどころを探してしまう人間にはどうも咀嚼しきれないところがある。ただ、良い映画だ。音楽というか演奏が良いしね。そして金管楽器やブラスバンドの魅力を世界に知らしめた功績は計り知れない。
[DVD(字幕)] 7点(2021-11-28 12:47:45)
27.  メン・イン・ブラック3 《ネタバレ》 
前作があまりに雑だったから今回は丁寧に作った。結果時間も伸びた。とにかく台詞が長い。だからテンポが悪い。そして最初から最後まで話の核となる悪役、一生懸命悪く魅力的に描こうとはしてるけど、しょせんお話の都合で作られたワルモノだからやっぱり観終わると存在感が薄く感じられる。  1969年の再現は素晴らしい。ディテールは良いんだよ。そこだけ一生懸命描きたかったんならそれでもいい。でもね、真面目に作れば作るほどあらわになってくる問題がある。  それは「エイリアン」という存在。変で訳わかんなくてふざけてて凶暴でいいヤツもいて面白くて特殊な能力ある奴もいて・・・それ、お前らの差別意識丸出しじゃない?  この問題は1作目には感じなかったことで、それは1作目は「自虐」に満ちていたし異なる文化へのリスペクトもちゃんとあったからだ。しかし今作ではそれが単なる「超常能力」にすり替わっている。  ここにここまで引っかかるのは「1969年は黒人にとって辛い時代」というのが最初に提示されるからだ。しかしウィル・スミスが理不尽な目に合うのは最初の1回だけ。そのあとはひたすら映画の方から1969年のアメリカの言い訳を取り繕ってくる。  結局真面目に振ったらどこまでも突き詰めないといけなくなる。バカコメディに時代考証と感動だけ接ぎ木しようとしてもだめ。この映画は色々と魅力があって楽しめて感動もできるが、肝心な核が足りなかった。結局そこまでの技量がなかったんだろう。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-11-15 22:49:23)
28.  メン・イン・ブラック2
前作がすごく面白かったので期待して観てみましたが・・・これはひどい(笑)。  21世紀にもなっているはずなのに前作よりさらにチープなCGと特撮、テキトーな話運び、明らかに入れる所を間違っているしょうもないギャグ。  前作でチープな絵面がウケたからもっとチープにしよう、しょうもないギャグがウケたからもっとギャグをしょうもなくしよう、話のテキトーさ加減がウケたからもっとテキトーにしよう、パグがウケたからもっとパグ入れよう、てか?君たち、バカなの?  この映画は良い所もあるが、自らそれを台無しにしている。前作のバランスをまったく理解していなかったんだね。バカ映画はセンスがあるか常識はずれの熱量を持って突き抜けるかして初めて成立する。バカが考えるバカ具合をただバカバカしく広げたって駄目なんだよバカ。
[インターネット(字幕)] 4点(2021-11-13 22:09:23)
29.  メン・イン・ブラック 《ネタバレ》 
今までずっと「都市伝説を題材にした深刻ぶったキワモノ映画」だと思いこんでいて、他に観たいものもないからちょっと見てやろうかい、と思って観てみました。  なにこれめちゃくちゃおもしろいんですけど!!!今まで観てなくて人生損した!!!  出だしから漂う90年代特有の「抜け感」、というと聞こえが良いが、はっきり言って悪い意味でこんなのテキトーでいいだろその方が洒落てるし、感。ただこの映画はそれが最後まできちんと貫かれているので世界観がぶれない。なので深刻な場面でも安心して見ていられるし純粋に楽しめる。  そしてキャスト。いまどきの映画で変なシワ顔や離れ目(失礼)が出てくると、あ、ここにこの人使うのね、という感じになるのだが、この映画ではトミー・リー・ジョーンズもウィル・スミスもこの頃はまだ演技の垢が付いていないのか、ちゃんと「その状況に放り込まれた人」に見える。そしてあのゴキブリ星人ね。高機能昆虫が二足歩行哺乳類の体に入らされたイライラ感の表現がお見事。そりゃ辛いしブチ切れるよね、と妙な共感をしてしまった。  あとやはりこの世界観。実は世界中にエイリアンが移住して普通に暮らしているという設定はワクワクするし、それが適度にチープな特撮やCGで描かれるバランスが良い。そして音楽のテキトー感もちょうど良くて、大仰なようでチープ、しかし質は高い。この音楽も映画の一貫性に一役買っている。やっぱり今まで観てなくて人生損した。
[インターネット(字幕)] 9点(2021-11-07 21:09:33)
30.  ジョン・ウィック:パラベラム 《ネタバレ》 
いや~最高です。アクションに次ぐアクション。そこに一切の手抜きがない。ストーリーも設定も全てはアクションのためにある。そのための整合性だけは取ってある。ちなみに途中で出てくるファンタジックな拳銃は実在のカスタムガンです。このシリーズはガンアクションが肝なので銃のディテールは確実に考察されている。  ストーリーに関しては「仲間」は裏切らないし良い敵役はいい感じで死ぬ。まさに「友情・努力・勝利」なジャンプ漫画映画。前2作あったのでその蓄積を生かして説明最小限にして存分に暴れまわりました、映画。キアヌはボロボロの時は悲壮感たっぷりに、体力万全のシーンでは圧倒的にというメリハリもいい。  1作めはロシア語が、2作目はイタリア語が怪しくて今回は日本語。そこは広い心で楽しみましょう。そういう設定の整合性よりアクションのリアル感とキャラの立ち方を愛でる映画です。  今回は使い方は違うがやはり音楽は良い。そして映像が綺麗。ただ楽しむための作品として満点。で続編もあるんだって?期待はするけどそろそろお腹いっぱいかな。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-09-25 23:37:16)
31.  ジョン・ウィック:チャプター2 《ネタバレ》 
面白かった。前作と同じく漫画的な面白さ。バァーン!と立ったキャラが次々と登場し見せ場を作って去る。唖者の女殺し屋とかよく思い付くな。しかもかっこいいし。そして今回も映像が綺麗。  音楽は劇中で鳴っている音楽がそのままBGMになり、いつのまにか劇音楽に替わっていく構成が上手い。流れが良いので話の整合性より展開に引き寄せられる。ここはそういう世界なんだ、と打ち出すハッタリ感が漫画的で、だからすんなりと入っていける。上映時間122分もあったっけ?てっきり90分の作品だと思ってた。  前回はロシア語があまりロシア語に聞こえない問題があったが、今回は粗野なロシア人やらせたら天下一品のピーター・ストーメアが出てくるのでちゃんとロシア語っぽく聞こえる。しかし今度は頻出するイタリア語が怪しい。そしてモーフィアスがやっぱりモーフィアスっぽい役で出てきてその後主人公が無双するという展開。こういう適当さや節操なさもやっぱり漫画っぽい。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-19 23:18:28)
32.  アベンジャーズ/エンドゲーム 《ネタバレ》 
前作の終わりからどうなるのかと思ったら始まってから超展開に次ぐ超展開。先が読めないと言うより、まっすぐ読める先の先を行く展開。終わってしまえば前作終わりの超展開は増えすぎた人員の整理だったのかと思えるが、急に仲間が減って絶望の中で細々と暮らす寂寥感もいい。そのぶん全員集合のカタルシスも文句なしにある。「合戦」の最中に止まって会話しすぎという問題はあるが。  心身ともに憔悴したスターク、自堕落な生活でデブになったソーの描写はすごい(スタークは回復するがソーは最後までデブのままかよ!)。気に入ったのはソーママがロケットにとても可愛く挨拶するところ。こういうディテールはどこまでもすごく良く出来てる。  ここまで広げまくった話をまとめたのは一つの偉業ではないだろうか。そりゃ設定はおかしいが、もはやそれを言う段階は超えている。有無を言わせぬ物量もある。ナターシャとバートンのあれは意味分からなかったが。(お前らいつの間に?)  終わってみれば無理がある話だなーと思わなくもないが果汁と砂糖気とアルコール分で観てる間は存分に酔わせてくれる。そしてサイドストーリー以外にもう直接の続編は作らないよ、と宣言する終わり方。ラストシーンは長いがこれは仕方ない。ちゃんと終わらせるのは大事。
[ビデオ(字幕)] 8点(2021-08-15 22:57:10)(良:1票)
33.  キャプテン・マーベル 《ネタバレ》 
『アベンジャーズ・エンドゲーム』を観るのにこれを予習しとかないといけないっぽいので観てみた。  一言で言うといろんなジャンルの寄せ集めみたいな映画。まあアメコミ映画は設定上そうなりやすいんだが、これは何の映画なのか?という大枠が2時間の間に3回変わる。最初にMCUらしいSFファンタジー、次に地球に降りてのサスペンス編、そして敵味方虚実どんでん返し&感動ストーリーに、最後は頭カラッポにして観るハイパワースーパーヒーローアクション。  最初のパートは正直面白くはないんだが、初めて見る世界や設定やキャラを説明最小限で飲み込ませる映画的表現が上手い。そして地球でのサスペンス編は一転して面白くて、MCU関係なくこれだけで1本の映画にしてほしいと思った。次のパートは物語としては面白い(がらせるところ)だろうが、あのエイリアンが人間ぽすぎるしそれまでの描写と合わない。しかし親友の娘との絡みが良すぎるので持っていかれる。さらにこのへんからニルヴァーナが唐突にかかったりして映画のコンセプトも変わる。そして最後のスーパーパワーを発揮する所ではカタルシスと言うよりあ、そういう話だったのねっていう。  ディテールには魅力が満載なんだが、やはり全体はお話の都合が優先されるという感じ。あと主演のブリー・ラーソンの容姿や演技に文句はないんだが、この人アクションできないんでしょ?ならトレーニングとかしようよ。強い人は普通に歩いていても強そうに見える、その説得力を映像で見たいんだよ。  追記:トレーニングはかなりしたようですね。見た目には伝わらなかったけど演技には生かされたんでしょう。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-08-14 20:14:57)(良:1票)
34.  アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 《ネタバレ》 
いや~~~びっくりしました。あれだけ世界観も前提も雰囲気も違う物語をこうも上手くまとめちゃうとはね。特に後発組のドクター・ストレンジ、ブラック・パンサー、そしてガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはこのために作ってたのかと思うくらい。まあそうなんだけど。  特に冒頭の重苦しい展開からガーディアンズが登場するといきなりガラっと雰囲気が変わるのが面白い。それから隠棲してたキャップの髭面、ヴィジョンの普段顔、最後の砦ワカンダ、いつもどおりの顔と様変わりした顔、面識ある者同士と初対面、観てる方に人間関係をうまく説明する。そしてソー。あいつら単なる宇宙人じゃなくてやっぱり神だったんだな。やっと設定が飲み込めた。  しかしサノスの人間性(?)や苦悩(?)や愛情(?)を描くディテールははっきりくどい。そして「人口を半分にして全生命の存続を図る」という動機は現代ではいくらなんでも古すぎる。それを大義名分にして暴力衝動と権力欲を満たしたいというのならわかるが。でいうかそうなんでしょ?  とりあえずこれだけの要素をまとめ上げた、それだけでこの映画は評価に値するでしょう。あとティリオン・ラニスターを「巨大なドワーフ」役で使うとかベタだけど気が効きすぎ。(『ゲーム・オブ・スローンズ』ネタ)
[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-26 00:27:19)
35.  犬ヶ島 《ネタバレ》 
いったいなんなんだこれは(笑)。デタラメな世界観、日本描写、テキトーな日本語台詞、そして犬の描写もリアルなようで生物的には意外にテキトーだ。  そりゃ面白いし泣きましたよ。魅力は十二分にありますよ。キャラもまあ、魅力的ですよ。でもね、やっぱり雑すぎない?市長とその手下は犬嫌いというだけだしそれで殺人まで犯す動機がよくわからない。序盤に登場する犬仲間は途中から退場状態になる。犬恋愛模様もあんまり肩入れしたくなるところまで行かない。  日本語台詞がノイズになってしまう人は多いと思うが、仮にあれが福建語で舞台が台湾ならたぶん違和感ないでしょう。そういう外から視点の作品。そしてラストの解決ね、あんなの「州法」があるアメリカだけだよ!その拡大解釈だよ!  結局アメリカ様のエスニックお遊び、じゃないと思って観ようとしたら完全にエスニックお遊びに過ぎなかった。別にうっとこなんか好きにネタにしてくれていいんだよ。もう少しちゃんとしてればね。例えば、生まれたての仔犬は本来目開いてないぞ。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-07-17 22:58:02)
36.  ジョン・ウィック 《ネタバレ》 
重い話のようで実はカラッと楽しめるバイオレンス・アクション映画。このさじ加減が良い意味で漫画的。最初から「凄い奴」として登場する主人公、えらく精緻に組み上がった裏社会、窮地を救ってくれる親友、女殺し屋の始末は「掟」が付ける(主人公にやらせない)。そして強敵と書いて「とも」と呼ぶ最終対決・・・etc。  漫画的といえばキャストがハマってる。チンケな悪党やらせたら天下一品のアルフィー・アレン、怪しい訳知り顔親父が似合いすぎるイアン・マクシェーン、そして女性がみんな綺麗。きらびやかで役得十分な「裏社会」の魅力がある。キアヌはもう言わずもがな。  一つ疑問はマフィア達がしゃべるロシア語、僕はよくわからないがあんまりロシア語っぽく聞こえないんだが?ロシア語には英語字幕が「吹き出し」みたいに画面中央あたりに出てくるがそこもやっぱり漫画的。  人が死ぬシーンも傷付くシーンも残虐シーンも上質なアクションと映像、そしてアゲ音楽でさらりと見せる。1時間40分の実写漫画作品。いいんじゃない?
[インターネット(字幕)] 6点(2021-07-04 22:33:29)
37.  アントマン&ワスプ 《ネタバレ》 
これはお見事!MCUも回を重ねるごとにウェルメイドになってきてウェルメイド具合が鼻に付くくらいでこれもそうなんだが、全編細か~いギャグ満載なのでずっと楽しく観られる。それが良く出来ているから文句はない。ちょっと「父娘」話に偏り過ぎでは?と思うが、どの娘も可愛いし強いor賢いのでよーしお父ちゃん頑張っちゃうぞー!な気分は共有できる。  今回はとにかく全部のキャラが輝いている。FBIの東洋人、すっかりマブダチの元妻の現旦那、いけ好かないアホな悪役、引き続き愉快な仲間たち、そしてモーフィアス。(ローレンス・フィッシュバーンは何やってもモーフィアスに見える)  それと女性陣が全員最高なんだよな。おい腐れ老害学者の嫁がミシェル・ファイファーかよ。タウリエルは相変わらず存在感が美しいし、ゴーストもイケてるし元嫁は美人だしキャシーの可愛さは今回も破壊的。あんな娘のためなら世のお父ちゃんどこまでも頑張っちゃうでしょ。  しかしそんな光輝いてるキャスト達にホワホワ~となってる最後の最後であの「引き」はないんじゃない?最後だけシリアスにしてどうする。そして今回はあのシンプルでちょっとお間抜けでダサかっこいいテーマ曲があまり鳴らなかったね。せっかく印象的なテーマを作ったんだからちゃんと使え。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-26 23:37:22)
38.  ブラックパンサー 《ネタバレ》 
アメコミ映画は自分にとっていつもリアリティのラインをどこに置いたらいいのかわからない。これもまたまず自分の中へどう落ち着かせたらいいのかで迷う。純アフリカの隠された超文明国。その無茶な設定を可能にするディテールは素晴らしい。各部族の文化は色々適当に引っ張ってきてしまった感はあるが。  とてもウェルメイドではあるんだよね。ゴリラ族(?)がいいキャラだったりCIAのおっさんが男気見せたり悪役はむしろ感情移入させるキャラだったり妹ちゃんが可愛かったり(あの子ちょっと万能過ぎないか?)、あと白髪のお母様も美しいですね。とりわけ全編ずっと「アフリカ訛り」で話される英語が素晴らしい。ここは彼らの言語としてまったく手を抜かない。  しかし少なくとも自分には「ウェルメイド」を超えて来るものはなかった。音楽もすべて過不足なし、というか手慣れすぎな気がする。結局MCUというかアメコミ世界の「設定」は今その時のアメリカが必要としているモノが詰め込まれているんだね。だから「これはSFなのかファンタジーなのか」と悩む人間など気にしていない。  そしてそういうコトを気にする人間がいつも引っかかる所、登場人物が汗かかない。髪乱れない。顔汚れない。体に埃付かない。そこは不要ってこと?不要かなぁ?
[インターネット(字幕)] 6点(2021-06-19 22:54:15)
39.  マイティ・ソー/バトルロイヤル 《ネタバレ》 
のっけからギャグ満載、それがずっと続く。『マイティ・ソー』ってこういうシリーズだっけ?ツェッペリンの『移民の歌』が要所でかかるがそんなノリのシリーズだっけ?かっこいいけどよ。アガるけどよ。♪あああ~~~~~あ!!!  これ何の話?この先どうなるの?という疑問を挟む余地なくてんこ盛り盛りに進んでいく。常にギャグ交えながら。誰がこんなの作ったんだと思ったら監督はタイカ・ワイティティ。『マンダロリアン』の監督回でも思ったが、それまでの流れをガラっと変えて、新しい要素ガンガンぶち込んで、しょうもないシーンしつこく撮って、それがまた面白くて、大きな話を更に広げてビジュアルで納得させる。急に80年代シンセ・ポップを入れるセンスや最初道化的に扱ったキャラを最終兵器に使う展開の「軽さ」も含め、好き嫌い毀誉褒貶はあるだろうがワイティティは明らかに天才だ。  僕はMCU映画ではこの『マイティ・ソー』シーリズがわりと好きだが、それはヘムズワースの神様っぽい肉体と容姿と演技があったからだ。しかしこれは前2作を内容で超えた。今回やっと神っぽくなるロキの立ち位置と演技、かっこいいヴァルキリー(の誰なんだよ?)、ハルクも最初のクソつまんねぇ(失礼)第1作からだいぶ救われたんじゃない?あとヘラはあの歩き方だけでもう完璧ね。  一つ大文句を言わせてもらうなら邦題。この話の大テーマである「ラグナロク」を途中の1プロットに過ぎない「バトルロイヤル」にしてしまうとはな。にほんじんにはこっちのほうが通りがいいっしょーって?邦題考えた奴と通した奴はニヴルヘイムに堕ちろ。
[インターネット(字幕)] 9点(2021-06-13 20:20:49)(良:1票)
40.  JUNK HEAD 《ネタバレ》 
いやー凄い!キモい!グロい!そして汚い(笑)。ある程度覚悟はしていたが、しょせん明らかな作りモノ、耐えられるだろうと思ったらグロはともかくスカ耐性のない僕にはきつかった。なんであんなにリアルに作り込むんだよ!(笑)  全体の作り物感や細かいギャグとオマージュで軽いノリにはなっているが、途中までの地獄展開に本当に気分が悪くなってきた。だって元のキレイな世界に戻れてもアレだしさぁ?だからあの女の子が出てきてからは本当に救われる。  ラストの展開はちょっとずるいという気がするが、いかにも一人の人間が煮しめたオタク的な情念の結晶という感じがする。他者の視点が入らないからこその突っ走り。デル・トロが喜ぶはずだよ。  一人で作ったストップモーション・アニメということでもっとカクカクしてるものと思ったら意外なほどのヌルヌル感。そこに細かく入る視点変化と表情、ライティング、そしてギャグ。7年かかったというが、よく7年でこんなの作れましたね。エンドロールはまあ予想通りではあるが、とにかく長い昨今のエンドロールに辟易している中で短すぎて物足りないと思ったのは初めてだ。あの変な曲も劇中で何度か流せばいいのに。♪ビンビンパンパン♪ビンビンパンパン  ところでみんなあの話の続きが観たいと思うんですが、続編作りますよね?今度はもっと人雇って2~3年後くらいに観せてもらえますよね?堀さん?ね?ね?
[映画館(邦画)] 10点(2021-05-22 16:52:44)
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