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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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601.  ライトハウス 《ネタバレ》 
孤島の灯台守として赴任した熟年男性2人。肉体的にも精神的にもハードな仕事であるのは間違いありませんが、期間は4週間のみ。悪天候のためすぐに交代が叶わなかったとしても、精神を病み発狂するほどの状況とは思えません。ウィンズローが狂ったのは、深刻なトラウマを抱えていたからでした。外界と遮断された中で強いられる肉体労働。夜中止むことなく鳴り響くサイレン。上役の理不尽な仕打ち。ストレスフルな状況下においてアルコール摂取量が増えるに連れて、自身が犯した罪と向き合う時間も長くなったことでしょう。辛く苦しいとき人が選ぶのは「現実逃避」と相場が決まっています。セイレーンやオクトパス(クラーケンかな?)が出現し、灯台の灯りに神秘的な力を感じたとしても何ら不思議ではありません。結局は自身が犯した罪の重さに押し潰されて自滅した結末と解します。もちろん劇中2人が口走ったように「そもそもウィンズローは灯台にさえ来ていない」あるいは「トーマス・ウェイクは人形を使って呪いをかけていた」との解釈を採用するのも可能であり、そんな懐の深さが本作の魅力と言えましょう。 今や独自のホラージャンルを築いたA24。本作もブランドの信頼を裏切らぬハイクオリティ&ハイセンスな作品でしたが、一筋縄ではいかぬアク強めな作風で大衆向け映画とは言えなさそうです。人魚の生殖器とかなかなかにグロテスク。初めて見ました。
[インターネット(吹替)] 7点(2022-05-31 22:20:52)
602.  空白 《ネタバレ》 
被害者、加害者、双方ともに非が無い訳ではありません。しかし犯した罪に対する罰が余りに重過ぎました。全くバランスが取れていません。この世は因果応報ではなかったのでしょうか。その理不尽な仕打ちがやり切れなさ、やるせなさの原因と感じます。もしこの世の罪と罰の総量が同じならば、不当に罰を免れている罪人がいるとしか思えません。例えば、この事件を見世物として消費した人々。いやそんな社会の仕組みこそが罪なのかもしれません。一人ひとりの罪は微微たるものだとしても、全部集めたら途方も無い量でしょう。どんなに買っても宝くじは当ててくれないくせに、こんな厳罰だけは容赦なく課してくるなんて。あまりに酷い話。しかしこれがこの世のルールなら、私たちは従うより外に道はありません。 『一寸先は闇』は真実です。どんなに注意深く生きようとも、落とし穴を完全に回避する方法などありません。私たちに出来るのは、平時のうちから「いざ」という時の為に備えることだけ。自然災害の対処法と何ら変わりません。唐突にやって来る「絶望」と対峙した時、私たちは一体どうしたらよいのでしょうか。本件をみると、躱す術や分散させる手立て、盾を装備していた者と、真正面から受け止めた者で明暗を分けたように思えます。誰もが他人事と思わず、自分事として災に備えることを強くお勧めします。「程よく無責任であれ」「なるべく多く楽しみ(生きる意味)を用意しておこう」。これが私の非常用持ち出し袋の中身です。皆さんも是非オリジナルの非常用持ち出し袋をこしらえてください。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-05-25 00:45:32)
603.  100日間生きたワニ 《ネタバレ》 
原作漫画『100日後に死ぬワニ』のことは、伊集院光氏のラジオ経由で情報を入手しました。伊集院氏も指摘するようにこの漫画がウケたのは偏に「100日後に死ぬ」という枕詞が秀逸な発明であったからと考えます。何気ない台詞や行動のひとつ一つに自動的に深みが与えられました。タイムリミットの設定が絶妙だったのでしょう。先過ぎず、近過ぎず。普段は忘れていられる。でも意識から消えることはない。私たちが漠然と抱いている「死」の姿を100日後というゴールを明確にすることで浮き彫りにしました。映画ではタイトルが『100日間生きたワニ』に変更されています。『100日後に死ぬ』と『100日間生きた』では日本語的に意味が異なりますが、『死』という言葉が殊更センシティブに捉えられていたコロナ時世を考慮した苦肉の策だったと思われます。 前置きが長くなりました。感想に入ります。まず驚いたのは原作(実はあまり読んでいませんが)に映画オリジナルパートが多く追加されていたこと。その分量実に半分!物語後半は完全オリジナル「ワニ君が死んでから100日後」のエピソードでした。原作のある映画は余計な手直しを嫌うものですが、本作については改変部分に価値があったと考えます。というより、映画オリジナルエピソードは原作の続編であり、この映画のメインパートでした。ワニ君が居なくなっても、世界は続いていく。残された者に焦点を当てた主役不在のドラマには、喪失感を乗り越えることの大切さが描かれていました。タイトルは、死んでなお皆の心の中で『100日間生きたワニ』という意味だったのかもしれません。故人のことはきちんと忘れて今を大切に生きよう。少し寂しい気もしますが、ずっと立ち止まってもいられません。ふとした時に思い出せば、それで充分な供養。またいつの日かワニ君には会えるのですから。 原作終了直後から始まった商業路線が世間から批判を浴び、本作品も興行的に振るわなかったとお聞きしました。しかし原作の『100日後に死ぬワニ』を愛していた方ならば、この映画で描かれた後日談の中に希望を見いだせる気がします。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-05-19 19:42:21)
604.  佐々木、イン、マイマイン
タイトルは『思うに佐々木って奴は』。極めて個人的な感想です。この機微を他人が量るのは至難の業と考えます。精一杯共感したつもりでも「お前に何が分かる」と言われそうで。だから私はこの映画の感想をあまり語りたくありません。佐々木を語る事ができるのは、佐々木に関わった者だけに許された特権であります。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-05-12 19:47:45)
605.  CUBE 一度入ったら、最後 《ネタバレ》 
本作は、大流行したソリッドシチュエーションスリラーのパイオニア『CUBE』の日本版リメイク。『12人の怒れる男』に対する『12人の優しい日本人』と同じ日本人的価値観を持ち込んだ『和訳リメイク』と言えましょう。説明不足を補い、物語にテーマを与え、商業映画としての大衆性を担保しました。オリジナルが危険度MAXの投げっぱなしジャーマンならば、本作はきちんとクラッチが効いたジャーマンスープレックスホールド。映画として美しいのは本作の方だと思います。ただし、サスペンスの正義は『緊張感』にあり。粗削りで刺激強めのオリジナルと比較して物足りなさを感じるのも道理ですし、オリジナルという正解例がある以上、どんなリメイクも不正解に思えるのも当たり前です。しかし本作単独で評価するなら決して捨てたものではなく、きちんとオリジナルとは違うアプローチを試みたリメイクの姿勢は評価されるものと考えます。超激辛ラーメンは人目を引きますが、実際美味いのはちょい辛ラーメンの方だったりします。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-04-08 00:48:23)(良:2票)
606.  鳩の撃退法 《ネタバレ》 
物語の基本様式は、ジョン・ランディス監督の某傑作コメディやスタートレックパロディの快作『〇〇クエスト』に同じと考えます。一見困惑しますが難しく考える必要はなく、手品のタネは単純であります。本作には神様が存在したということ。筋書きは自由自在の無敵仕様。偶然や奇跡に使用制限はありません。問題は観客がこの禁じ手を受け入れられるかどうか。おそらく神様が用意した結末と観客が望む結末が食い違うと総スカンを食らうのでしょうが、一般的にバッドエンドよりハッピーエンドが好まれるはずなので、多くの観客が本作の結末を喜んて受け入れるのではないでしょうか。劇中描かれてはいませんが、きっと津田は印税で3000万円を手にしたことでしょう。それにしても鳩とは隠語だったのですね。新沼謙治さんが激怒するような話じゃなくて良かったです。
[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-26 07:52:47)
607.  ザ・ファブル 殺さない殺し屋 《ネタバレ》 
前作も『まるでカリオストロの城のようだ』と思いましたが、本作のアクションは更にスケールアップしており、初期宮崎駿アニメと同様の爽快感を得ることが出来ました。リアリティという縛りが無くなると、こんなにも心地良いものなのですね。実写で、しかも邦画で、こんなにワクワクするアクションに出会えるなんて幸せなこと。かつて隆盛を誇ったワイヤーアクションや、現在主流のアメコミ系CGアクションとはまた違った味わい。現実と非現実の狭間をゆく正に寓話世界の活劇でした。これぞ“金がとれる”アクションです。ただ、これだけエンタメに特化した非現実系アクションがウリの作品ですから、物語のテイストもそれに併せてはどうでしょう。もちろん『殺し屋』が主人公なので、殺伐とした部分があっても、グロテスクな描写があっても問題ないと思いますが、胸糞はいけません。胸糞は苦みではなくアク。物語の旨味に繋がらないと思います。原作を蔑ろにしろとは言いませんが、大衆映画として胸糞要素をオブラートに包む“工夫”はあっても良い気がします。アクション大好きな私が8点を付けるのを躊躇う理由はこの点にあります。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-02-24 18:25:15)(良:1票)
608.  ロスト・ボディ(2012) 《ネタバレ》 
デヴィッド・フィンチャー監督の某作品(現時点で本サイトの登録作品上から3番目のやつ)と併せて観ると約1.2倍楽しめます。
[インターネット(吹替)] 7点(2022-02-22 18:40:49)
609.  テロ,ライブ 《ネタバレ》 
典型的なソリッドシチュエーションスリラーの様式ですが、主人公は事件現場には居ません。デンマーク映画『ギルティ』(2018年)と同様のスタイルです。まさに踊るの青島の名台詞『事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!』状態です。ところが、物語が進むに連れて様相は一変します。此処が事件現場に変わる。どんなにハラハラしても我が身(主人公)の安全だけは確保されていると思っていたのに。この大転換は、サスペンスギミックとして優秀であります。ただ、形式的にはご指摘のレビュワー様もおられるように『ドリフのコントのオチ』以外の何者でもありません。一定年齢以上の日本人観客の脳内には『♪チャチャラチャンチャラチャンチャンチャンチャラチャンチャンチャンチャンチャン・チャチャラチャンチャラチャンチャンチャンチャラチャンチャンチャンチャンチャン・テーテテテテー♪』の曲が響き渡った事でしょう。ドリフって偉大ですな。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-02-16 19:00:02)
610.  すくってごらん 《ネタバレ》 
元エリート銀行員が田舎に左遷された事に端を発する物語を、カルチャーギャップやイデオロギー相違、そして淡いラブストーリーを軸にハーフミュージカル(歌うけど踊らない)&ハーフファンタジー(まるで『千と千尋』のような異世界感)で綴ります。タイトル『すくってごらん』=『救ってごらん』は、傷心の主人公に掛かる言葉だと予想しておりましたが、むしろ彼は救う側でした。主人公は『黒船』であり、鎖国中だった女性の心をこじ開け、再び本国に戻っていったという結末です。もちろん異文化交流は双方に刺激を与えるものですから、少なからず主人公の内面にも変化があった訳で、「数字は裏切らない」が口癖の彼から「数字にこだわっていたら誰も救われない」という言葉が引き出されています。矛盾する概念ではありませんし、多角的な視点を持つ事は有益に違いなく、今後銀行員として一皮剥けることが期待されます。人間的にも成長したことでしょう。多分。 ミュージカルとファンタジーの親和性の良さは『オズの魔法使い』で証明されているとおりであり、唐突な歌唱パートに違和感は無いものの、主人公の内面語りがセットとなっている部分が少々鬱陶しいかもしれません。というより、主人公のキャラクターが『都会から来たいけ好かない奴』から終始変化が無いため『感動』や『感慨』に繋がりません。素材となるドラマの薄さを、ミュージカル調で濃く味付けしたという印象を受けます。 (ここから先は赤寄りのモノノフとしての感想です)最後に百田夏菜子さんについて。週末ヒロインから映画単独ヒロインへ。黒髪の乙女の着物姿を拝見できただけでファンとしては得しかなく、さらに映画を通じてピアノスキル習得の機会をいただき、生駒吉乃としてソロ曲まで頂戴し、大変実りの多いお仕事でありました。心より感謝申し上げます。アイドルとは、歌って踊ってバラエティも演技もできるトータルファイター。本隊にはあと3人逸材がおりますので、どうぞ引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
[DVD(邦画)] 7点(2021-11-03 21:52:25)
611.  約束のネバーランド 《ネタバレ》 
原作未読。TVアニメシリーズ鑑賞済み。浜辺美波さんがエマ役とお聞きした時点で『駄作決定』感がありました。キャスティングの都合で要となる子どもたちの年齢を変えるなんて(11歳→15歳)、原作を尊重していない証拠ですから。更にメインキャスト3人の見た目にも違和感あり。エマやノーマンに対してレイが明らかに幼いのです。せめて配役のバランスくらいとりましょうよ。鑑賞前の期待値はかなり低いものでした。それが功を奏した(?)のか、思ったよりも悪くなくて。いや、クライマックスに至ってはアニメ以上の感動がありました。 本作で描かれるアニメ第1シリーズは、所謂『脱獄もの』です。監視の目を盗み、如何にして孤児院から脱出するか。年端もいかぬ子どもたちが、勇気と知恵を振り絞り決死の脱出を試みます。ところが子どもたちの年齢を4歳も上げたことで、相対的にミッションの難易度が下がりました。サスペンスとして年齢変更は百害あって一利なしです。しかし主役を『少年少女』から『青年』に替えた事で、物語に別の視点が生まれました。『脱獄』から『巣立ち』へ。クライマックスでイザベラとエマの間で交わされた会話。崖を飛ぶというシチュエーション。これら全てが『親元からの旅立ち』を意味しました。親の願い、子の気持ち。両者の想いが相容れぬのは、2人が人間だからです。この時、イザベラとエマは『飼育監と食幼児』ではなく『母と娘』であったと考えます。 『巣立ち』要素は、原作(アニメ)でも存在したのかもしれませんが、年齢変更によりクローズアップされたのは間違いないでしょう。だから年齢変更を良しとする気はありませんが、サスペンス上の失点を逆手にとって、青春ドラマに活かした手腕はお見事だったと思います。冒頭に述べたキャスティングバランスの不具合についても、3人の中でレイが一番精神的に幼かった事を示すためとすれば納得です(これは好意的解釈が過ぎるかもしれません)。いずれにしても、漫画アニメの実写化で求められるのは『原作の再現度』ではありません。コスプレ大会など御免ですし、そもそも漫画やアニメのファンで実写化を望む人なんて居ないのですから。それでも実写化するのであれば、実写にする『価値』や『意味』が欲しいところ。そこで重要なのは原作に対する『理解力』であります。その観点から『脱獄』を『巣立ち』と解釈した判断はアリだと思います。「本当はここ(崖)を超えていける子を育てたかったんじゃないの?」「違うわよ」「ママも世界を変えたいんでしょう」「違う」「本当はママも大人になった私たちを見たいんでしょう」「違う!」イザベラとエマの心情は生身の人間が演じるからこそ伝わってくるものでした。本作は実写化の『成功例』ではないまでも『正解例』の一つとして良い気がします。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-10-26 18:48:52)
612.  バッド・バディ!私とカレの暗殺デート 《ネタバレ》 
土台となる物語の様式は「身分違いの恋愛」です。『ローマの休日』や『ノッティングヒルの恋人』に同じ。好き同士。されど相手は別世界の人。このラブストーリーの結末は「諦めて別れる」か「どちらかが住む世界を変えて結ばれる」の二択。現実世界では前者が多い気がしますが、映画ではハッピーエンドが好まれるので後者のパターンを結構見かけます。本作もその一例。今回のケースは、殺し屋がカタギになるか、カタギが殺し屋になるか。一見カタギになる方が好ましいように思えますが、実はそちらの方が厄介です。殺し屋は殺しが仕事。しかし足を洗った瞬間から「仕事」は「罪」に変わります。勿論効力は遡り。贖罪は不可能なので、人生の門出に重い十字架を背負う羽目になるでしょう。しかし、カタギが殺し屋になる場合は違います。主人公はぶっ飛んでおり、躊躇なく人を殺せました。オマケに殺しの才能まである。まさにお似合いのカップルです。当人が良ければ問題ありません(ただし身内なら死んでも止めますけど)。これは観客の心情にも沿うもので、『ルパン三世の泥棒を咎める者はいない』理論が、殺し屋にも適用されると考えます。このあたりの気配りはさらに丁寧で、男は金さえもらえれば誰でも殺す非情な男ではなく、殺しを止めたいと思っている善人設定でした(だから依頼人は殺してもいいという理屈は謎ですが苦笑)。主役2人とも好感度が高く、ブラックラブコメとして優秀な一作だと思います。
[インターネット(吹替)] 7点(2021-10-05 21:16:33)
613.  引っ越し大名! 《ネタバレ》 
史実に照らして「エピソードの妥当性」を検証する知識は持ち合わせていませんし、娯楽時代劇にそんな野暮は不要でしょう。ですから、時代劇の体裁を借りた「現代サラリーマン人情話」と捉えて感想を述べます。 今回の「本社移転計画」の本質は、「人員整理」&「コストカット」でした。会社を存続させるには避けて通れぬ重要課題。そんな一大プロジェクトを任されたのが主人公です。彼の役職は「資料室長」で、本来ならこんな重責を任される立場ではありません。彼の役目は「スケープゴート(生贄の羊)」でありました。不平不満・恨み辛みの引き受け先。責任をとって腹を切ってくれれば、その後の作業がやり易くなる目論見です。酷い話ですが、手柄を立てるより、ミスをしないのがサラリーマンの処世術。貧乏くじを引かされるのはいつも弱い立場の人間です。ただ、幸いな事に彼には協力者がいました。「引っ越し虎の巻」の提供、金策の下準備、そして精神的サポート。実に多くの人々の助力により、大事業は成し遂げられました。それは、彼の善良な人間性が生んだ奇跡であったと考えます。同僚が一時解雇を受け入れてくれたのも、商人が大金を融通してくれたのも、主人公の頼みだったからこそ。事務遂行や指揮命令力だけが「仕事の力」にあらず。「あの人の頼みなら聞いてやるか」も立派な技能の一つであり、往々にして「努力して獲得する」のではなく「最初から身についているもの」だったりします。 当初、主体性や積極性に欠けるように見えた主人公ですが、次第に見事なリーダーシップを発揮しました。これは「ポジション(役職)が人を創る」典型的なパターンかと。ただし今回は極めて稀なケースと知るべきでしょう。少し背伸びが必要な仕事を与えるのが、人を育てるコツ。背伸びどころか、ジャンプしても届かないような大仕事を与えても、普通は潰れるのがオチです。幹部もそれが分っていたから主人公を「スケープゴート」扱いした訳です。彼の基礎能力の高さ(とりわけ人柄の良さ)と、豊富な社内人材の活躍により「瓢箪から駒」が生まれました。実際「マツダイラナオノリ株式会社」(ドラッグストアみたい!)社員の団結力は目を見張るものがありました。これも社長の人徳のうちでしょう。社長の失策により会社は傾きかけましたが、会社を持ち直させたのも社長の力と考えます。 前述したように、本作は時代劇の体裁を借りた現代サラリーマン話。終盤の「チャンバラ」は特典です。ただ、このオマケが悪くない仕上がりでした。毎度おなじみ大名行列に付き物の大槍が、実戦で活用されるシーンを拝めて得した気分。オマケって、こうじゃなくちゃね。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-24 18:54:29)(良:1票)
614.  とんかつDJアゲ太郎 《ネタバレ》 
立志→小成功→挫折→葛藤→特訓→勝利。これは青春スポコン映画の黄金パターン。本作のような非スポーツ系にもこの絶対無敵の方程式があてはまります。ただし、特訓が派手で分かりやすいスポーツ競技に対し、文化系の訓練は見た目に地味です。さらに芸術系となると、技能向上をどう表現したらよいのやら。では、クラブDJの場合はどうでしょう。私の認識では、ツマミをいじって、レコードをキュキュキュキュやって、フロアを盛り上げるのがDJの仕事(本当は何をしているのか知りません)。もちろん楽曲知識や操作テクは必要でしょうが、一般的な技能習得法など見当もつきません。主人公が弟子入り志願をしたオイリーさんは、当初「そんなもん独学だ」と一蹴し、子弟関係を結んだ後も「フロアの客を具体的にイメージしろ」程度のアドバイスのみ。結局は「経験」と「センス」がモノを言う世界と思われます。これを前述した方程式の「特訓」に落とし込むと、「指たて伏せをする」「洋楽を24時間聴きまくる」「小箱100件武者修行」のような表現になるかと。分り易い。でも汗臭い。そして重苦しい。クラブDJのイメージとはかけ離れてしまいます。そこで本作では、「とんかつ屋」の下積みをそのままDJ修行に置き換え、軽やかに仕上げました。とんかつを揚げるのも、フロアの客をアゲるのも同じという理屈。もちろん詭弁です。しかし的外れでもありません。両者に共通するのは「お客さんの笑顔がみたい」。果たしてとんかつDJは、とんかつ屋修行で身に付けたスキルを武器に、フロアの観客に最高のグルーヴを巻き起こしました(調子乗って使ったけど、グルーヴってなんだ?)。オチもまた良し。アゲ太郎よ、DJである前にとんかつ屋たれ。まずは本業で一人前になること。そのとんかつ道はDJにも続いているに違いありません。 最初に『とんかつDJアゲ太郎』なるパワーフレーズを耳にしたのは、伊集院光の深夜ラジオだったと記憶しています。氏のフェイバリットフレーズ『岡村孝子のうどんの歌』と同じ悪ふざけかと思いきや、本当に漫画が存在するとは。さらに映画化と聞いて驚いたものです。しかも実際観てみるとキワモノではなく、正統派の青春映画で2度びっくり。タイトルで先入観をもってはいけませんね。それにしても、とんかつ美味しそうでした。本作鑑賞後、馴染みのとんかつ屋に走ったのは言うまでもありません。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-09-16 22:20:23)
615.  人狼ゲーム デスゲームの運営人 《ネタバレ》 
本作は、桜庭みなみ、土屋太鳳ら新進気鋭の若手俳優の熱演と、巧みな脚本で人気の劇場作品『人狼ゲーム』シリーズ最新作。今回は初めて男性が主役であり、プレイヤーではなく運営側にスポットを当てた異色作です。偶然プレイヤーの中にかつての教え子を見つけた主人公が、彼女を助けようと奔走するお話。当初は運営なんだから難なく助けられるのでは?と考えましたが、そう単純でもないようで。ゲームはWEB配信されており衆人環視。仮にそんなのお構いなしに救出しても、口封じされては意味が無いと。なるほど。逆に言えば、ゲームを規定通りクリアさえすれば、約束どおり報酬が支払われ開放されるということ。正直眉唾ですが、少なくとも運営末端レベルの認識はそうなのでしょう。で、彼女を生き残らせるための作戦が、本ゲームの裏で極秘に進行します。他のプレイヤーからしてみれば『とんでもない話』ですが、何となく流せてしまうのは、この程度の『出来レース』や『依怙贔屓』は現実社会で日常茶飯事だからです。残念ながら。また、主人公が見返りなく破滅のリスクを背負った点も、彼を許せる要因となっています。2人は血縁でもなければ、恋人友人でもありません。一時の家庭教師と生徒など、他人と変わりません。赤の他人の為に彼は命を懸けました。だから嘘臭いとか偽善だとは思いません。中村倫也主演の『人数の町』、昨今のコロナ感染予防に対する姿勢、あるいは某メンタリストの発言にしてもそうですが、人は顔が見えないとただの数字に変わります。いくらでも鈍感になれるもの。でも本当は一人ひとりに人生があり、決して軽んじられものではないはずです。顔見知り程度だとしても、主人公の中で眠らせていた『想像力』と『倫理観』を呼び起こすのに十分な刺激だったのだと思います。 さて、物語は意外な結末を迎えますが、ヒント・伏線の類はきちんと提示されており、注意深く観察していれば主人公より早く『真相』に辿り着く事も可能だったと思われます。サスペンスとして上質な証。ただし、冷静になればなるほど、プレイヤーの人選や事前準備等に疑問が湧くのも事実。そんな設定上の粗を有耶無耶にしてしまうのが『早仕舞い』でした。真相を明かしてから終幕まであっという間。整合性をとるだけでなく、観客を煙に巻くのもテクニックのうち。今回も脚本は良い仕事をしていたと思います。 深夜ラジオのネタコーナーなど、レギュレーションを守らないぶっ飛んだネタのウケは良いですが、同時にコーナー終焉が近いことも意味します。今回の変則仕立ては、その事を強く意識させるものでした。
[DVD(邦画)] 7点(2021-08-31 19:35:11)(良:1票)
616.  人数の町 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。ご注意ください) 『人数の町』の住民は、拉致されたり、脅されたりして集められた訳ではありません。彼らは望んで囚われの身となりました。辛く苦しい境遇にある者からすれば、自由が制限されようとも、衣食住と身の安全が保障される生活は十分魅力的だったことでしょう。さらに責任を問われぬ人生はストレスフリーです。もちろんこの選択が愚かなのは明らかですが、追い詰められた人間は選択を誤るもの。それに契約書の中身も読まずにサインする者が、詐欺を回避できるはずもありません。『自由』と『権利』を奪われ、『個』であること、責任を取る事を放棄した者たちの集合体『人数の町』の本質とは、何も残せず、何も積み上げられず、時間だけが無為に過ぎてゆく『虚無』そのものでありました。自覚はなくとも、彼らはみな“緩やかな自殺”あるいは“死刑囚”を選んだと考えます。『人数の町』が用意した居場所とは『棺桶』だった訳です。それに気づいた主人公は脱出を試みたものの、一度手放した『自由』と『権利』の再獲得は叶わず。それもそのはず。チャレンジする『自由』や『権利』も既に無いのですから。それでも足掻いたことが功を奏したようで、棺桶からは抜け出せたよう。彼は『死刑』を免れ『無期懲役刑』に服することが決定しました。 所謂『脱獄もの』の一面がありながら、大した下準備もなくあっさり主人公は『人数の町』(というより収容所かな)を抜け出します。おいおい、ここが見せ場なんじゃないの?サスペンスとして緩くない?と不思議に思いましたが、そもそも住民は『死に体』『詰んだ状態』という意味だったのですね。『非人道的な所業』を彼が世間に告発すれば何とかなる気がしないでもありませんが、“これら全てがこの世の仕組み”だとすれば、抗う術などない道理と言えましょう。それにしても住民が課された作業が実に興味深い。新薬の治験、身代わり投票、偽装テロやネットのバズり・炎上の社会的価値(効果)は理解できますが、パイプの栓回しって一体何だったのでしょう。あまりにシュール。“この世には意味が分らぬ仕事がある”の比喩かしら。『世にも奇妙な物語』の一篇として30分くらいで纏められていたら、語り継がれる神回といったところでしょうか。
[DVD(吹替)] 7点(2021-08-13 18:46:12)
617.  拷問男 《ネタバレ》 
(ネタバレしています。ご注意ください) 幼子を殺された父親が犯人に復讐するお話。邦題は復讐方法に言及したもので、拷問マニアが主人公ではありません。子を殺された親にしてみれば、命を返してもらう以外の贖罪に意味などなく、せめて我が子が味わったのと同じ苦しみを犯人に与えたいと願うのは当然の心情と考えます。いわば原始の刑罰感。反省とか更生とか、他所でやってくれという話。建前はどうあれ“心情的には”遺族による復讐は肯定されると考えます。 ただし、本作では一筋縄ではいかない事情がありました。それは犯人の素性。奴は主人公の実弟でした。被害者からみれば叔父。さらに本件以外にも複数人を手にかけている殺人鬼と判明しました。この特殊な犯人の属性により、一般的な“復讐”に別の意味が付加されたと考えます。それは“躾”と“後始末”。加害者に被害者の痛みを追体験させる拷問は、遺族からみれば“復讐”ですが、構造的には“躾”に同じ。また弟の犯した大罪に対するオトシマエをつけるため、あえて兄が汚れ役を買って出たとも受け取れます。『殺してくれ』と懇願する弟を無視して刑事に身柄を引き渡した判断は、『温情』ではなく『最も厳しい罰』を選択したものでしょう。弟を殺して自らも命を絶つのが一番簡単だったのに。被害家族であると同時に、加害者の身内でもある主人公は、彼なりの覚悟と責任で、己が役目を全うしたのだと思います。 舞台となるオーストラリアは死刑廃止と復活を繰り返してきた歴史があり、現在は死刑廃止国とお聞きしました。つまり現行、合法的に殺人犯に“被害者と同じ苦しみ”を与える術はありません。誰かが法を犯す以外に道なし。本件でそれを望むなら、最適任者は主人公であり、彼が選択した『拷問の末、生かしておく』は『国が定めたルールは無視しつつ、最後の一線は越えなかった』というもの。感情的でありながら理性は失わず、制度に対して幾許かの皮肉を込めた、大いに考えさせられる結末であったと考えます。ただ犯人が特殊過ぎたが故に、メインテーマと思しき『司法制度の問題点』『死刑廃止の是非』について“芯を食わなかった”印象を受けます。システムの是非を論じるなら、想定される一般的な事例でなくてはいけません。 最後に拷問について。殺すつもりと、開放前提では、自ずと手法が変わると思われます。当初主人公は「最後は殺す」と明言しており、拷問の手立ても容赦無いように見えましたが、犯人が負った傷をみると最終的に生かしておく選択が念頭にあったのは間違い無さそうです(注:一番気になるのは内臓の損傷具合ですが、手加減していたと思います。死んだら拷問が続けられないですから)。完治後は重介護が不要なギリギリのラインかと。私は先に『温情は無い』と書きましたが、『情』はあったのかもしれません。それが亡き娘の幻に由来するものなのか、血を分けた兄弟故の感情なのか、私には量りかねますが。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-08-05 19:21:59)(良:4票)
618.  ザ・ライト -エクソシストの真実- 《ネタバレ》 
お話の展開が制限されると共に原則批判(ツッコミ)を受け付けない性質であることから、どんなジャンルであれ『実話もの』は好きではありません。しかも本作は正統派オカルトホラーなのに『実話もの』ときました。まるで『氷の天ぷら』のようなミスマッチ感。これが『エミリー・ローズ』のように、ある程度客観的な事実に基づくのならいざ知らず、神父の体験談を拠り所とする(ですよね)の実話など、胡散臭いったらありゃしない。いや『週刊実話』と同レベルと考えるなら・・・『週刊実話』読んでないのでよく分かりませんが。 個人的に『悪魔憑き』は実在すると考えます。ただし、キリスト教圏のみで通用する概念ですから、何らかの精神疾患を『悪魔憑き』と呼ぶと考えるのが自然でしょう。日本だと狐ですな。本作の主人公も当初そのように捉えていました。しかし、彼は実体験を通じて自らの考えを改めましたという話。否定していたものが裏返ると強い肯定に変わる。その心理過程は理解できますが、だからといって彼の体験が真実である裏付けにはなりません。単にエクソシストを生業とする覚悟がついたので、ものの見方が変わっただけかも。スマホで証拠動画くらい撮っておいてよ。 なまじ『実話もの』の注釈がつくから、少々いちゃもんを付けたくなるのですが、一般的なオカルトホラーとしては上々の出来。雰囲気は抜群ですし、やはりアンソニー・ホプキンスは名優であります。ところで『世界最速のインディアン』へのオマージュはありましたか?
[インターネット(吹替)] 7点(2021-08-05 00:18:45)
619.  ジュマンジ/ネクスト・レベル
過不足なし。平日の昼食のような映画。これでいい。これがいい。
[インターネット(吹替)] 7点(2021-07-05 22:49:56)
620.  劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 《ネタバレ》 
ももクロちゃんのライブ映像作品以外で予約してブルーレイを購入するのは久しぶり。これは、新型コロナの影響で本作劇場公開時についぞや映画館へ足を運ぶことが叶わなかったからです。鬼滅の刃ファンの二女には劇場鑑賞を約束していたのに。正直スマンかった(健介の口調で)。円盤が擦り切れるまで観るがよろしい。 さて、私はTVシリーズ鑑賞済み、原作漫画も読了済みの立場ですが、客観的に評価するなら本作が歴代興行収益記録を塗り替えるほど“特別な出来栄えだった”とは思いません。スペシャルだったのは“コロナ禍”なり“鬼滅の刃ブーム”なり外的要因の方。勿論、映画自体に魅力がなければ、こんな大記録は打ち立てられない訳で、TVシリーズや原作ファンを満足させるクオリティがあり、かつファン以外の観客にも分かりやすく、そして良い感じに“刺さりやすい”内容だったのは間違いないと考えます。 ブームを検証して『それらしい理由』が見つかったとしても、踏襲して同じブームを巻き起こすのは不可能です。『風が吹けば桶屋が儲かる』あるいは『カオス理論』か何か知りませんが、様々な要因と偶然が重なりあって大爆発が起きるのが『社会現象』というヤツかと。この先当分は塗り替えられないであろう金字塔に、リアルタイムで立ち会えたのは幸運だったと思います。でもやっぱり映画館で観たかったな。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2021-06-19 23:57:00)(良:1票)
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