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delft-Qさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 122
性別 男性
自己紹介 自分の感性は、きわめて平凡だと自分でもわかっています。ただ、ほんとうはよくわかっていないのに、「わかった!」「よかった!」というのだけはしないつもりです。

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61.  スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 《ネタバレ》 
エピソード7~9のディズニー版スター・ウォーズ3部作は、私的にはデイジー・リドリーのレイが最大の魅力です。本作でも十分魅了してくれました(しかし、逆にいえば、レイが別の俳優だったら評価は大きく変わっていた可能性もあるということになるが)。  そのレイがパルパティーンの孫だったという「実は」は、なんとなく、そうなるんじゃないかという予感があったので、それほど「そうだったのか!」みたいなビックリは覚えず。また、ラストでレンが自らを犠牲にしてレイを救うという成り行きも、やはり何となく見えてしまいました。  ストーリーの先読みがそれほど得意ではない私でもわかってしまったのは、本作の構造が過去の作品(とくにep6)と基本的に同じだからです。  ・主人公が伝説のジェダイに導かれてフォースを操れるようになり ・レジスタンスに身を投じて帝国との闘いに加わり ・あちこちの星々でキーアイテムを探し求め ・仲間たちが宙で敵と死闘を繰り広げている最中に ・ラスボスたるパルパティーンとの決戦に挑み ・ほとんど負けかかるが、ダークサイドから寝返ったキーパーソン(前はベイダー、今回はレン)に救われる  という流れで大団円を迎えるわけですね。この類似構造は過去の作品に対するJJのオマージュなのでしょうか。それとも、人は永遠に同じようなことを繰り返すと人間の摂理を示唆しているのでしょうか。いずれにせよ、類似構造に気づいた時点でストーリーの先が一定読めてしまいます(なので、レイを助けた時点でレンは死ぬと思った)。ついでにいうと、最後の場面でファミリーネームを聞かれたレイが「レイ・スカイウォーカー」と名乗るのも読めてしまいましたが(サブタイトルでわかりますね(笑))、それでもこのシーンは胸にグッとくるものがありましたよ。  いちおう、これでSWシリーズ完結と謳われていますが、フォースを身につけていない私でもそうはならないことは見えています(笑)。フィンがやたらと「感じる」「感じる」とばかりいうことの回収がなされていないし、同じく、フィンが流砂に呑み込まれる直前にレイに「いっておきたいことがある」(だったか?)と思わせぶりをいったことも回収されていませんからね!
[映画館(字幕)] 6点(2019-12-25 19:54:49)
62.  ダンケルク(2017) 《ネタバレ》 
戦争映画の新機軸を出そうとストーリー性が希薄なのはいい。3つのディメンションで時間軸をあえて混交させながらの構成も別にそれはそれで構わない。CGに頼らないポリシーを貫いた絵づくりはむしろ称賛に値するものといってもよい(IMAXで鑑賞)。にもかかわらず、本作に8点や9点、10点をつけようという気にはなれなかった。  どうしてなのか、自分でもきっちりわかっているわけではないが、どうもこの映画の存在意義そのものを制作者たちはどう考えているのか、というところが引っかかっているようである。安易に戦争をロマンやノスタルジーといったもので美化しようとはしない姿勢は見える(ストーリー性が希薄なのはそのためでもあろう)。では、見る者に何を伝えようとしているのか。おそらく一つには、戦争のリアルを再現し、戦争とは実際にはどういうものかを伝えようとしているのだろう。いま一つは、歴史に埋もれた名もなき人たちにもそれぞれ「ドラマ」があったのだと描き残しておきたかった、ということではないだろうか。  しかし、戦争のリアルを追求していても、それでもきっと相当美化されている。本物の戦争はもっとむごたらしく、汚いもののはずだ。「ドラマ」のアーカイブ化のほうも、そういう考えを否定するつもりはないが、かといって、どうしてあえていま大作映画にしなければならないのかがピンとこない。そして、「ドラマ」を残すという時点でやはり美化から免れない。どうも、そういうあたりに腑に落ち切らないものが残った気がする。
[映画館(字幕)] 6点(2017-09-23 11:01:00)(良:1票)
63.  オブリビオン(2013) 《ネタバレ》 
非現実感漂う近未来の地球の雰囲気はよかった。登場人物が異様に少ない(とくに前半)ことが寄与していたと思う。海水を吸い上げる巨大メカというのも面白かった。ただ、本部が怪しいというのが早い時点で感じられてしまい、ということは、何となくながらストーリーへの驚きがその分削がれてしまったのは残念。 テットの内部がどう描写されるのか、作り手の創造性に期待を持ったが、これはちょっと肩透かしを食った気が。シンプルさでやはり非現実感を出そうとしたのかもしれないが、目を見張るようなアイデアがなく欲求不満が残った。 トム・クルーズはさすがに衰えが目立ち、この手の映画はそろそろ限界かな、と。ヴィカ役もときどきオバハンに見えたりして、ふと興が覚めさせられることが。 ストーリー的には、そもそもこれだけのテクノロジーを持つ連中がどうしてこんな迂遠な侵略のしかたをするのかという大前提のところで崩壊している。テック49が無人で機能するのならクローンなんぞ必要ないし。ラストも、ジュリアはジャックのクローンなら誰でもいいのか、とは私も同感。 面白くないということはないけど、「面白かった!」と文句なしに喝采できるほどでもなく、微妙な出来の映画だった。
[地上波(字幕)] 6点(2014-05-26 13:30:49)
64.  真夏の方程式 《ネタバレ》 
映画版としては「容疑者Xの献身」の続作という位置づけになるため、どうしてもそれと比較してしまう。前作のレベルが高かっただけに、その比較は苦しいものになる。 多くの人の指摘と同じく、私も二つの殺人の動機が腑に落ちなかった。一つ目の殺人は子どもがそこまでするか?という違和感が大いに残るし、二つ目も殺すまでするか?という気が拭えない。物語の端緒であり核心でもある二つの殺人に無理があるので、作品全体の説得力がどうしても弱くなっている。また、二つ目の殺人のトリックは、劇中に提示された材料だけで観る者に推理させるというのは無理があると思った。この点も「容疑者X」のほうがよく出来ていたと思う。ということで、推理ものとしての本作はストーリー、トリックの両面で無理のあるものといわざるをえない気がする。 反面、(これも少々の無理は感じるが)湯川と少年のかかわり、前田吟の父親の愛の深さといった部分には心揺さぶられるものがあった。と考えると、本作はサスペンス作品でありながら、ヒューマンな部分のほうがよく出来た映画だったといえるように思う。そのあたりは東野作品のよさに違いない。あと、蛇足ながら、ペットボトルロケットのシーン、携帯電話があれだけ長時間コールし続けるのか?という心配も残った(笑)。
[地上波(邦画)] 6点(2014-05-26 12:19:34)
65.  エリジウム 《ネタバレ》 
ヘンな言い方になりますが、おそらく8点とか9点とまではいかないだろうな、まあ6点ぐらいなんだろうな、という事前の期待値に見事に合致した内容で、そういう意味で期待通りの作品でした。   みなさんおっしゃる通り、ストーリーはどうということはありません。主人公が犠牲になって少女が助かるという結末の図式はかなり早い時点で見えていたし、その予想を覆すヒネリもとくになく、ごくごく平穏に終了しました。この映画にストーリーを期待してはいけないのです。   では、本作の見どころは何かというと、これはもうビジュアルエフェクトに尽きると私は思います。宇宙空間に浮遊する巨大なエリジウム。この圧倒的なスケール感漂わせる未来のスーパーハイソサエティのありさまを映画館の大スクリーンで見る、というより体感できれば、この映画との出会いの意味はあったといえましょう。文字通り、「見応え」は十分ありました。   ただ、逆にいえば、それ以外の要素は弱い。ストーリーはふつうだし、アクションシーンも今日ではこれも凡庸。テーマもずいぶんと使い古されたものですし、やはり、この作品はどこまでも「見た目」の映画なのだと思います。そう割り切れば、見て「損」をしたとは感じなくてすむのではないでしょうか。
[映画館(字幕)] 6点(2013-10-01 22:57:21)
66.  インセプション 《ネタバレ》 
この映画に対する私のレビューは2つになってしまいます。1つは、本作の物語はあくまでもサイトーがコブに依頼したプロジェクトであるとしたときで、その場合、インセプションという非常に困難なミッションに挑むわりには、いつまでも亡き妻との思い出に引きずられるコブが必要以上に女々しく感じられ、イマイチ共感できません。映画としても、むしろ、その部分はバッサリ削除してしまい、「ミッション・インポシブル」のような不可能なミッションを知恵とアクションで可能にしてしまうサイコ・アクションサスペンスとして徹底的に磨き上げたほうが見応えが出る気がします。▼もう1つは、本作はコブへのセラピーの物語だったと解釈する場合です。2時間半にわたって展開されるドラマは、じつはすべて、妻を失った一人の男を立ち直らせるための壮大な治療だったのであり、「現実」はまったく描かれていなかったと見ると、しつこいほど出まくった妻モルの必然性がにわかに納得できるようになり、アクションサスペンス作品とはまったく違った作品の性質が見えてくる気がします。▼ラストのコマが止まってしまうのか、回り続けるのか、その判定は見る者に委ねるつくりになっているのは、ただ単に、あのシーンが夢か現実かを謎かけただけではなく、この映画そのものをどちらの作品と解釈するか自体を鑑賞者に問うているように私には思えました。そんなふうに、案外、深い奥行きを感じさせはするのですが、前半でのネタフリがまったく活かされずに終わっていたり(たとえば、アリアドネの特訓やチェスの駒など)、夢世界の荒唐無稽で驚異的なビジョンがほとんど予告編に出ていたぐらいしかなかったりなど、大きな欠点が否めない感があります。もしかしたら、途中で脚本が書き換えられたのでは?という気もします。そのため、面白くないということはないのだけれど、突き抜けた面白さとまではいかず、といったところが正直な感想です。7点にしようかとも思いましたが、ちょっと辛めで6点也です。
[映画館(字幕)] 6点(2010-08-21 00:27:20)(良:2票)
67.  愛を読むひと 《ネタバレ》 
前半は「青い果実」みたいな話かと思っていたら、後半になって急に社会的なテーマが出てきて面食らった。▼ハンナ・シュミットという名前、ハンナは日本でいえば「花子」、シュミットは「佐藤」とか「鈴木」みたいな姓名だから、“どこにでもいる平凡な人間”のメタファーとなっているらしい。戦争裁判のシークエンスは、そんな平凡な人間をも戦犯として重罪に問うたという表層さあるいは悲しさを伝えようとしたのか。▼ハンナの刑務所出所が決まって、マイケルが会いにいったとき、マイケルが「昔のことを考える?」と尋ねたら、ハンナは「昔の二人のこと?」と聞き直すと、マイケルは「いや、そのことじゃない」と言った。このやりとりの残酷さ。どこまでも私的な人間である女に対して、男は社会的な人間に変貌していた(少なくともハンナにとっては)。おそらく、この会話がハンナの自殺の呼び水になったものと思われる。昔の出来事が男にとっては過去となっている以上、ハンナの存在はお邪魔虫でしかない。ならば、かつては男に知らせないまま引っ越し、こんどは命を絶った。娑婆に出られるとなって、死ぬしかなかった彼女の選択がやるせない。▼面白く見ることはできたが、他方、奥深そうに見えて、そうでもないようにも思え、映画を通して何を伝えようとしたのか、イマイチよく見えてこなかった(マイケルの心理描写が練りきれていないのが原因と思われ)。ラスト、マイケルが自分の過去を娘に語るというのはあり得ないシナリオで、作品全体を意味不明にしてしまっている。もし独りで墓参りしていたら+1点はあげられたと思う。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-07-13 23:32:20)(良:1票)
68.  モンスター(2003) 《ネタバレ》 
「モンスター」とは、いったい、誰のことだったのだろうと、しばし考え込んでしまった。
[DVD(字幕)] 6点(2006-12-15 10:17:54)
69.  ブロークバック・マウンテン 《ネタバレ》 
観終えての第一感想は、「期待したほどではなかった」でした。アカデミー賞を独占するのではとまで下馬評は高まっていましたが、そうはならなかったのは、テーマがどうとかより、単純に作品としてそれほどでもなかったという1点に尽きるのでは、と思います。   同性愛が描かれた作品ですが、私には同性愛はテーマというより、テーマをより浮き立たせるためのお膳立てぐらいにしか感じられませんでした。テーマ(らしきもの)は、「理想と現実」みたいなところではないかと。どなたかが書いておられますが、私も見ている最中、『青い珊瑚礁』を思い出していました。   2人だけのシャングリラを追い求めたいのに、現実はそれを許してくれない。その相克をどう生きるのか――そんな構図が終始提示されていたように思います。そうした悩みは、誰しも大なり小なり抱えていることでしょう。趣味で生きたいが趣味では食っていけない、ほんとうに愛する人がいるけれど家庭があるからままならない、などなど。にもかかわらず、さほど心を揺さぶられなかったのは、脚本の弱さに起因する気がします。   “初夜”を迎えるシーンは、お互い“初めて”なのに、“うまく”運びすぎて不自然とか(笑)、理想と現実の相克が描かれてはいるのだけれど、イマイチ身を切られるような思いまでは伝わってこないとか。そして私が脚本的にもっとも抵抗を覚えたのは、ジャックを殺した点。これは、禁じ手ではないでしょうか。ストーリーの紡ぎように困窮して、やってしまったという印象さえありました。ということで、話題になったわりには平凡な作品だったというのが率直な感想で、6点也です。
[映画館(字幕)] 6点(2006-04-02 20:42:54)
70.  オーシャンズ11 《ネタバレ》 
けっこう、みなさん厳しいですね(笑)。私はそれなりに面白く思えました。少なくとも「12」よりは数段よかったです。11人それぞれの「専門性」が生かされてましたし(「12」では、これがまるっきりダメ)、難攻不落の金庫へは自分たちではなく相手の手によって忍び込んだり、ビデオ映像を巧みに使って監視の目を欺いたりなど、盗み方自体の工夫も何かと盛り込まれていて楽しめました。   ただ、全体にちょっとスムーズに事が運びすぎたきらいもあります。その分、観賞者を引きつける力が弱くなった。途中で計画が狂って、予想外のピンチに直面し、それをどう乗り切るか、といったドラマツルギーがより強く設定されていれば、もっと見応えあるものになったでしょう。往年のTVドラマのほうの「ミッション・インポシブル(スパイ大作戦)」なんか、そういう点が実にうまくつくられていて、成功するとわかっていても、ハラハラドキドキさせられました。   ほどよい娯楽映画の典型的な佳作だと思います。ということで、6点也です。
[DVD(字幕)] 6点(2005-07-05 23:53:01)(良:1票)
71.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 
期待値が高かっただけに、ガッカリした面が大きかったです。私は映画に対しては、脚本やストーリーを重視するタイプなので、あの結末は……いただけません。もっとも100年も前に書かれた原作ですから、今日的視点でアッというような物語を求めるのは、ムリがあるのですが。   主人公の活躍は、「敵を倒すため」ではなく、ひたすら「逃げ切るため」で、映画がかなり進んでも人類の根本的な反撃がなかったので、どうやら「インデペンデスデイ」のような展開ではなく、ラストは、本作のようになるか、あるいは公害によるかのどちらかだろうなと、途中で見えました。   冒頭シーンで、主人公がジャンパーのポケットに「冷たくなっていた石のようなもの」を入れたので、これが伏線かと思っていましたが、結局、それは何もなく、この点は映画的欠陥だと感じました。トライポッドマシンは「ナウシカ」の巨神兵に似ており、もしかしたら宮崎作品へのオマージュも込められているかもしれないと、一緒に見に行った人と話していました。   映像と音響が命の作品で、そういう意味では映画館での鑑賞が正解かもしれません。ということで、6点也です。ティム・ロビンスは、最近、こういうちょっとイカレ加減な役ばっかりですね(笑)。  
[映画館(字幕)] 6点(2005-06-29 23:55:46)
72.  ミリオンダラー・ベイビー 《ネタバレ》 
あちこちですすり泣きの声がする館内で、私は泣けませんでした。「初恋のきた道」では5回も泣いた私(笑)が、いったいどうして?と、見終わってから考えたのですが、一つには、よく計算された脚本&演技&演出の「計算」が(私には)透けて見えてしまったこと。いま一つは、ラストにいたる筋書きが想像を超えたものではなかったこと。そして決定的だったのは、私にはこの幕切れは受け入れられなかったこと、でした。    むしろ、ラストは「こういう結末にだけはしてくれるな」という想いを抱いたもの。たしかに、人間が生きることの意味を問うたとき、フランキーのとった行動は一つの選択肢ではあるでしょう。しかし、私にはあの道は「進んではならない道」に思えるのです。それは、現実に同じような境遇にあっても、なお懸命に生き抜こうとする人が少なからずおられるから。    たとえば、ほぼ全身不随でありながら、わずかに動く口だけで見事な水彩画を描く星野富弘氏は、その生きざまで逆に健常者に勇気を与えてさえおられます。彼とて一度は絶望の淵に突き落とされています。でも、そこから「再生」を選んでいます。その道は決して平坦ではないはずで、大変な勇気と努力を要したと思います。行きつ戻りつ、悩んだり悟ったり、また苦悩したり……そんな繰り返しを経て、ようやく今日にいたっていらっしゃるのです。私は、その過程こそが素晴らしいと思う。    また、前半のマギーのド根性ぶりを見せつけられたあとでは、本作におけるマギーの死への願いは不自然に感じるのです。マギーなら、車椅子の生活でもマギーらしい生き方をするはずだと思えてなりません。犬のアクセルにしても、決して自分から死んだのではない。殺されています。アクセルは、そのことに逆に無念の想いを抱いていたんじゃないでしょうか。    はっきりいって、「お涙頂戴」のためにあの結末を用意したことで、本作の意義と値打ちは制作者自らがブチ壊したと思っています。映画って、こんな結末を描くためにあるの? という疑問が残ります。人が生きることの強さや可能性を信じきらなかった本作は、だから、私には9点や10点はつけられない作品となりました。ということで、6点也です。あ~、また「ショーシャンク」みたいにマイノリティ……。
[映画館(字幕)] 6点(2005-06-18 01:53:28)(良:3票)
73.  コンスタンティン 《ネタバレ》 
2時間超の長尺ながら、さほど時間の経過を気にすることはなく、ということは、けっこう面白かった。ラストのパラドキシカルな成り行きによってジョンが“死に切れなかった”筋書きは、一ひねりあってよかった。パート2を予感させる終わり方でもある。  突然ショッキングなシーンと大音響が飛び出して観客を驚かせる演出はやや稚拙な印象。また、お腹の中で悪魔が暴れ回るCGもよくない。剣も、もっと重厚な意味をもって“活躍”するかと思ったが、そうでもなくちょっと拍子抜け。  ルシファーは、これが大魔王サタンかとみると、えらい軽いやっちゃな~と思ってしまうが(笑)、私はけっこう気に入った。ジョンを地獄へ引っ張っていこうとするが、とてつもなく重くなり、ルシファーでさえ引きずれなくなるシーンはよかった(キアヌの腕、もげないのかなと心配したが。(笑))。  いまとなっては(たぶんアメリカにおいても)前時代的なキリスト教的思想(死んだら天国か地獄か)をここまで完全肯定し大前提としたことは、ものすごくズレてると感じながらも、それによってこの映画を完全にファンタジーの世界へ置くことには寄与したかと思う。とはいえ、「パッション」のキリスト教完全肯定とは、まったく意味合いが違い、同じキリスト教映画(?)といっても、つくり手の思想は正反対といってもいいように感じた。6点也です。激ヤセキアヌ、役づくりも大変!
[映画館(字幕)] 6点(2005-05-15 10:39:51)
74.  ターミナル 《ネタバレ》 
まずいわせてもらうと、JFK空港はあんなにきれいではない(私の知っている限りでは、だが)し、米系航空会社であんなにきれいかわいいアテンダントは見たことない(笑)。それはさておき、それなりに面白かったと思う。私も宣伝から「感動ヒューマンドラマ」かと思っていたが、実際には「ファンタジーコメディ」とでもいうべきもので、泣くようなことはなかった。ストーリーは、まさに実写ファンタジーそのもの。ありえないけれど、観ていて楽しい展開ではあった。  しかし、ファンタジー基調ながら、ポイントポイントでリアリティが顔をのぞかせる。アメリアと決して結ばせることをしなかった「運命」はその最たるもで、そこだけは映画の他の部分から切り離されて、切ないだけではなく生々しくすらあった。この描き方は賛否分かれるかもしれない。  そこで私は、唐突ながら、『もののけ姫』との対比を試みたい(以下、『もののけ姫』のネタバレ有)。考えてもみれば、アシタカとビクターの境遇は似てはいないか? 使命を胸に故郷をあとにし、異郷で美しい女性と出会う。最初は孤独だが、次第に仲間ができるのも共通する。そして、『もののけ』ではアシタカは故郷を捨て(?)、サンとともにある生活を選ぶ。対してビクターは、アメリアと一瞬クロスオーバーするも、そのまま別れゆき、故郷へ戻る。前者はどこかアシタカとサンの関係に一種の「甘さ」を残すが、後者はそこは冷厳にリアリスティックに描いた。どちらを是とするかは、これはもう好き好きの世界だろうが、間違いなくいえるのは、『もののけ』はあの描き方によって消化不良感が残り、本作はこの展開によって印象を強くした。スピルバーグの手練れというべきだろう。  にもかかわらず、私もラストは物足りず、中途半端感が拭えなかった。ということで、6点也です。ラストで1~2点は損したと思う。
[DVD(字幕)] 6点(2005-05-13 00:22:23)
75.  アイ,ロボット 《ネタバレ》 
総体的には楽しめる映画だったけれど、サニーの行動がよくわからなかった。どんなキャラでも、そのキャラなりの“論理”があれば、共感できるできないは別にして、行動の必然性はわかるというものだが、彼(?)の場合、どういうロジックに貫かれているのかが見えなかった。前半ではやたらとウィル・スミスたちを攻撃(あれは「自衛」ではなく、明らかに「殺す」目的に見えた)し、後半ではともにvikiの暴走を止めようとする。それがどうしてかが、わからない。なぜ“転向”したのかも謎のまま。あるとき突然、「唯一の味方」となって再登場するだけで、そこに引っかかってしまった。サニーは主役クラスのキャラだから、この意味不明度は致命傷ではないだろうか。    ロボット3原則を突き詰めれば、矛盾を起こし破綻するというところも、よくわからなかった。もうちょっときちんと理詰めで納得させてほしかった(人間を管理すること=殺すことは短絡的)。そのように、本作では肝心なところが不鮮明で、そのために鑑賞後の満足度が低くなってしまった気がする。ラストシーンはパート2への伏線、またまたロジック不明の“転向”でサニーがひと暴れしそうな予感。6点也です。※鑑賞環境は正確にいえば、「DVD(字幕)+液晶プロジェクター映写」です(他作品も同じ)。
[DVD(字幕)] 6点(2005-04-13 12:31:34)
76.  バイオハザードII アポカリプス
意外とみなさん、辛い評価なんですね。ゲームはしたことありませんが、映画だけでも、私はそこそこ面白く感じました。アクション満載、お色気ほんのり、危機一髪てんこもり、のお約束通りで、期待以上ではありませんでしたが、期待以下でもなかったというのが正直なところ、てな感じですかね。前作のような「恐怖感」はまったくありません。また、アリスが急に超人化していたり、と突っ込み出したらいろいろありますが、こういう映画ですから、真正面から「テーマに矛盾を含んでいる」とか「本作の意義は……」などと語る気持ちは湧いてきません。あとにも何にも残りません。でも、見ているあいだはたしかに面白かったので、6点也です。アリスが教会へ突入してくるシーンはカッコよかった。
[DVD(字幕)] 6点(2005-04-07 10:59:47)
77.  ロード・トゥ・パーディション 《ネタバレ》 
親子愛VS親子愛の映画。ポール・ニューマン親分とトム・ハンクスが訣別せざるを得なくなったのは、どちらも「義理の関係より実の息子のほうが大事」であるがゆえ。一見、ハンクス親子による逃避行&復讐劇のように見えるが、ニューマン親分側も同じ親子であることに気づくと、「息子を守るために闘う」という共通したロジックが見えてくる。おとうちゃんは切ないものだ。  ジュード・ロウが、ちょっとイカれた暗殺者を好演(この人、スティーブ・マックィーンに似ていると思うのは私だけ?)、最後のあやつり人形のような倒れ方は、なかなかのもの。ただ、作品を通しての感動はそれほどないし、脚本も水準には達しているのだろうが、突き抜けたものは感じられなかった。ということで、6点也です。
6点(2004-12-12 11:59:55)(良:1票)
78.  ゴッドファーザー PART Ⅲ 《ネタバレ》 
Ⅰ、Ⅱと比べると、かなり落ちるなあというのが正直な感想。マイケルがあんなに喜怒哀楽をあらわにする男になっていたのには、かなりガッカリ。まるで別人で、Ⅰ、Ⅱでのマイケルの面影もない。物語も、3時間かけて、いったい何を伝えたかったのか? 聖と俗の宿業とか因果応報的な神の摂理とでもいうものを描き、オデッセイの世界へ昇華しようとしたのだろうと思うが、実際には何となく話がいろいろとつむぎ出されていただけといった感がある。  結局、Ⅰ・Ⅱとは完全に別物になっていたというのが私の感想。どなたかが「蛇足」と書いておられたが、同感。Ⅱとのあいだに時間が開きすぎたのが凶と出た気がする。Ⅱのラストから、せいぜい数年後を舞台にした「GFⅡ.5」を見てみたい。ということで、6点也です。
6点(2004-12-12 00:27:48)
79.  ハウルの動く城 《ネタバレ》 
面白くないことはなかった。が、期待したほどでもなかった。すでに見た人たちの評価が必ずしも高くないことは知っていたが、「なるほど、これはたしかに」と思った。  とにかく、登場人物の行動とストーリー展開の必然性が弱い。弱すぎる。なぜ、ソフィーは老女になった自分をあんなに簡単に受け入れられるのか? なぜ、ソフィーはハウルを愛するようになるのか? なぜ、憎むべきはずの荒地の魔女とも手をたずさえて暮らしていけるようになるのか? 本作では、そうした諸点に説得力ある理由なしに、「好ましい結果」だけが唐突に示されている。「老女もいいわね」「ハウル、愛しています」「あんたも頑張って」、と。しかし、ほんとうは「好ましい結果」そのものより、それに向かって努力しようとする「プロセス」のほうが尊く、大切なのではないだろうか。人は、どんな葛藤を乗り越えて、どんなふうに考えて、どんな涙と汗を流して、逆境に立ち向かい、ついには敵をも愛せるようになるのか。このもっとも大事な「プロセス」が本作には決定的に欠落していた。また、私は今回のヒロインには、さほど共感できなかった。冷静に考えたら、ソフィーは掃除以外は、ほとんど何もしていないから(笑)。終盤の「引っ越し」劇にいたってはまったく理解不能。  もう、ジブリは終わったのか? 『ナウシカ』や『ルパン三世・カリオストロの城』が素晴らしかっただけに、新作が出ると見るが、アニメは素晴らしいものの、必ずしも期待を満たしてはくれていない。頼むから、こんどつくるときはシンプルにしてくれ~。ということで、6点也です。PS.賠償千恵子さんのソフィーは、私にはキツかった。ラストの歌も不要。
6点(2004-12-05 23:43:43)(良:2票)
80.  サンダーバード(2004)
私もオリジナル楽しみ世代(笑)の一人ですが、正直、ちょっと物足りなかったっす。何が足りなかったって、サンダーバードのメカたちの活躍自体が少なかった。CG駆使で予算の関係があったのかもしれませんが、メカたちの救助シーンでもっとドキドキハラハラしたかった。そういう人は、決して私だけではないはず。メカの現代風へのアレンジはうまく処理されていたので、なおさら残念です。  とくに2号命少年だった私としては(2号のプラモを10個はつくった。2号を何機も並べて喜んでいた。←もう2号じゃないっての)、2号に大暴れしてもらいたかった(笑)。兄弟たちがほとんど画面に登場しなかったのも、もったいない気がしましたが、みなそれぞれオリジナルの人形にそこはかとなく似ているのが面白かった。あ、お父ちゃんはまったく違いましたが。パーカーなんか、この人をモデルに人形をつくったみたいで笑えました。とうことで、6点也です。
6点(2004-11-24 10:59:29)
021.64%
100.00%
264.92%
375.74%
454.10%
51411.48%
63024.59%
72520.49%
8119.02%
9129.84%
10108.20%

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