1021. ミクロの決死圏
困難な手術をミクロ化して人体の中から決行するという、子どもの思いつきのような設定にワクワクしてしまいますが、なぜこんなに面白くないんだろう。水中が舞台のせいか動きが緩慢でテンポは激悪、登場人物は無個性、コメディとして笑えるわけでもないし、イチイチ緊張感がなくて遊んでいるようにしか見えない。ほかの方も言ってますが、リメイクすべきなのはこういう映画なのだと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2009-02-08 13:11:11) |
1022. 松ヶ根乱射事件
《ネタバレ》 嫌な事を当たり前のようにしてたり、当たり前のように受け入れている町の人たちが気持ち悪い。全編に下水の匂いがするリアルに胸糞の悪い映画。ちょっとした笑いの演出も苦笑いにしかならない。ためこんだものがいつ爆発され、グチャグチャになっていくのかと思いきやギリギリのところで何も起こらないこの気持ち悪さ。最後まで妙なリアリティで、ラストシーンで明かされるこの乱射事件というタイトルの真相に脱力。むぅ。 [DVD(邦画)] 6点(2009-02-08 13:06:05)(良:1票) |
1023. キリクと魔女
《ネタバレ》 緻密な書き込みや、美麗なアニメーションで勝負するというより絵画的。独特な絵柄と奇妙な世界観のカクカクアニメ。喜びを踊りで表す割に、根暗で意地悪な気持ち悪い村人たちが嫌。面白いというわけではないが、妙に一つ一つのセリフが重く響く。最後の超展開にはビックリ。なんか色んな意味で大味なところが新鮮。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-08 13:03:42) |
1024. ヘルボーイ
《ネタバレ》 敵キャラクター、世界観が魅力薄。テンポも悪いし、意外と長い。しかし好きな女の子の後を付け回し、勝手にイライラしているというヒーローらしからぬ行動をするヘルボーイに愛着を持ってしまった。 最後までどうにも盛り上がりきらないところに、エンターテイメント作品として凡作感が漂う。ラストの文字通り燃えるような恋に感動……しないですよね。ぱっとしないけどどこか憎めない一作。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-08 12:57:58) |
1025. 落下の王国
《ネタバレ》 「ビッグフィッシュ」と「パコと魔法の絵本」を足して二で割りきれなかったような映画。空想物語と現実の同時進行型。設定はいい加減なのに空想サイドの世界観の作りこみっぷりとロケっぷりがなかなか凄い。熱かったり、悲しかったり、強引だったり、ふざけたりと滅茶苦茶な物語に気づけば、少女と一緒に入りこんでしまっているようでした。現実との微妙なからめ方などのクロスオーバーな仕掛けが面白く、次の展開も読めません。この独特な手触りはクセになりそうだ。歯抜け少女の笑顔や奇行が愛くるしすぎる。 [映画館(字幕)] 9点(2009-02-02 00:18:14) |
1026. イントゥ・ザ・ワイルド
《ネタバレ》 大自然サバイバルロードムービー。お金も身分証も使わず、食糧は狩りで調達するといった徹底的なストイックさをもった甘えのない青年の一人旅には胸を打たれます。壮観すぎる風景の数々を見てるだけでも満足できるし、音楽の使い方も秀逸。二時間半のボリュームにも納得の隙のない骨太な一本。短かろうが長かろうが、彼のように満足できる一生を送りたいものですね。 [映画館(字幕)] 8点(2009-02-02 00:10:53) |
1027. 歩いても 歩いても
特別不仲というわけでもないが中途半端に居心地の悪い現代の気づまりファミリードラマ。やはり是枝監督の作る自然な雰囲気は凄いし、それについてくる役者も凄い。だからちょっとしたセリフに妙に力がある。ピリピリしてるけれど、どこか退屈、な感じもリアルってことなのかな。終わってみると案外何も残らない。 [DVD(邦画)] 6点(2009-02-02 00:07:36)(良:1票) |
1028. クライマーズ・ハイ(2008)
原作未読ですが、おそらく映画化にあたって削ぎ落とすべき原作の濃密な物語を削りきれてなかったんだなぁと思うような、アチコチに過不足を感じてしまう散らばった内容。新聞社内の人間関係や、役職や因縁や構造がこっちが把握する前から当たり前のように繰り広げられて、社内の状況を把握するのがやっとなのに、場面の切り替わりのタイミングが悪いから主軸がつかみにくいし、集中が途切れてしまいます。 オープニングから何言ってるか分からない高島氏にびっくりするも、彼以外にも何言ってるか聞き取れないことが多かったのは役者ではなく音声の問題なのかな。さすがに現代の邦画を字幕で見るのも違う気がしたのでそのままで見ましたがいかがなものかと。 カメラワークには臨場感があったし、キャスティング自体は良かったのですが、役者の熱量がまだ足りない。オフィス内の人もそうだけど、夏に外を駆けずり回っている人が汗一つかいてないことも気になってしまいました。 題材は良かったし、長尺に耐えうる作品だったので、焦点しぼって、もっと夏の熱気と役者の熱気をむんむん出して暑苦しい映画に仕上がってたら絶賛してたと思います。 汗びっしょりの遠藤憲一は迫力あると思うんだよな。 [DVD(邦画)] 6点(2009-01-30 10:56:20) |
1029. グリーンマイル
《ネタバレ》 長いながらも最初から最後まで飽きずに見てられるストーリーの語り口は流石というべきか。良い作品だと思うが、癒しの能力の演出が過剰すぎて少し冷めた眼で見てしまいました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-26 15:52:31) |
1030. いとこのビニー
ジョー・ペシ主演のコメディってことで、もっとぶっとんだものを期待してしまったが、なんとも中途半端。笑いどころはあまりないし、序盤から中盤はひどく退屈。後半は展開上一応盛り上がるけれども、シリアスな法廷ものと比べたら緊張感も全然ないので、高揚感も今一つ。巨漢の裁判官の顔つきが印象的。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-25 22:54:11) |
1031. アパートメント(1996)
《ネタバレ》 一筋縄ではいかない、仕掛け満載、それぞれの恋模様が複雑に絡まる恋愛スパイラルサスペンス。フランス映画らしい洒落た雰囲気(ちょい苦手)でゆったりと始まる序盤には掴まれなかったものの、徐々に生じてくる不審な点の数々に気がつけば見入ってしまいました。登場人物は少なく整理し易いものの最後の最後まで着地点が予想できない構成、展開は巧みとしかいいようがない。恋は盲目ですね。主人公の男が何考えてるかわからないってのが、オチを読ませない仕掛けになってるのはうまいけど、結末にはイラっとしました。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-25 17:49:52)(良:1票) |
1032. ヒトラー 最期の12日間
《ネタバレ》 独裁国家の栄枯盛衰の伝記ではなく、敗戦に向けての「枯衰」の部分にしぼって描かれるのが邦画『日本の一番長い日』と対照的。ヒトラーの周りの人々もしっかり描かれています。ドイツ地下要塞では、脂ぎった兵隊ばかりの日本とは違って、ずいぶん皆涼しい顔をしているし、綺麗な服を着ている女性達もいますが、内に秘めたものはそう変わらず。それぞれの思惑を胸に次々に自殺していく姿は、やはりやりきれなく、ずっしりきます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-25 17:40:50) |
1033. アイアン・ジャイアント
落ち着いたタッチの絵柄に、違和感なく立体的なロボットの存在感は抜群で妙に愛嬌があって可愛らしい。とにかく丁寧なアニメーションのセンスが良く、序盤のコメディタッチな雰囲気も好みで楽しく鑑賞できました。ただ物語の流れとしてはごくありきたりで意外性はなく、興奮度が低いのが残念。ラストカットが素晴らしい。 [インターネット(字幕)] 7点(2009-01-25 17:29:51) |
1034. ダイ・ハード
《ネタバレ》 皆が好きな王道アクションは、大抵好きなんだけど、ダイ・ハードは何故かそうでもない。ウィリスさんの軽快な殺しっぷりとぼやきっぷりが光るが、今見ると割と普通のハリウッドアクション映画に感じてしまいます。ラストシーンの黒人さんにはしびれました。 [DVD(字幕)] 6点(2009-01-22 12:46:05) |
1035. 激流(1994)
《ネタバレ》 ベーコン悪役街道の原点(?)。しかし、本作ではそれほど魅力のない悪役。とりたてて残忍でもないし、実は優しいやつってわけでもなく、ごく普通にそれなりに悪そうな犯罪者。爽やかな登場だけど実は犯罪者ってのが、役者ベーコンの行く先をしめしていたのかもしれません。 川下りはなかなか絶景で気持ち良いのですが、激流シーンになるとカメラワークが雑になり、結局キャストは激流下ってないのかな、と思うと冷めますよね。まぁ、そもそも大して熱中するわけでもないんですが。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-01-20 10:18:18) |
1036. クール・ランニング
実話、フィクションにかかわらず使い古されたプロット、ベタベタなストーリー展開にクサイ演出。この映画ならではの特化したものはなかったかな。でも、こういう映画はいつ観ても楽しいし、気分は良いんだよな。 [DVD(字幕)] 6点(2009-01-19 12:44:58) |
1037. 静かなる男
《ネタバレ》 とぼけていて楽しげな町の人々や軽快な音楽が気持ちよい。それにしてもモテないおっさんダナハー氏の純情をふみにじった人気者の色男と、ワガママな嫁にはどうにも共感できず、そんな二人があっさりくっついて痴話喧嘩してるだけの中盤までは退屈しどおしでした。急に加熱し、お祭り騒ぎになる後半は素直に楽しく、最後にはきちんとダナハーさんにもフォローがあって安心しました。別に無口な男じゃないんだな。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-18 21:07:02) |
1038. 燃えよドラゴン
《ネタバレ》 開き直ってるのか、劇中でも突っ込んでたぐらい漫画のようなストーリー。漫画みたいなのはいいが、どうでもいい序盤の静かで遅い展開は退屈そのもの。後半は期待通り、ブルース・リーの大暴れと恍惚のイキ顔集を堪能できます。冒頭で見せられるいかにも凶悪そうで強そうな敵役との死闘を期待したのに、あまりの弱さにガッカリ。あまり動きにキレのないハゲたおっさんがボスキャラじゃイマイチ盛り上がらないよ。 [DVD(字幕)] 6点(2009-01-18 21:01:54) |
1039. インディアン・ランナー
《ネタバレ》 自分のやったことに責任をもてず、とりあえず周りにいい顔しておいて、いきなりブチ切れたり、都合が悪くなると逃げ出し、全て世の中が悪いとのたまうクソヤローの見本のような、僕が最もきらいなタイプの人間の物語に共感も教訓もない。 こんな風に悲観的になるなよ、というメッセージでしょうか。冒頭の射殺シーンの意義は、その罪悪感から弟を見捨てられなかったってことでしょうか。理解力不足のせいかもしれないけど、どうにも伝わってこない。 役者と音楽は文句なしで気迫は伝わりました。 余談ですが、この映画をバイオレンスコーナーに配置するツ●ヤのセンスにゲンナリ。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-18 20:52:05) |
1040. パコと魔法の絵本
下妻や松子では、CGと実写の大胆なコントラストが独特な味を醸し出していた中島映画。今作ではそれに加え独立したCGアニメまで入ってくるから、まぁ画面が賑やか。それだけにクオリティの高いCGと、狙ってるにしてもしょぼすぎる実写の世界がアンバランスに感じました。病院の内部にいたっては、病院に見えないのはまだいいとしても、ほとんどがそこで繰り広げられるるというのになんだか出来の悪い舞台のセットのようなのはちょっと気になりました。 とばしまくりのギャグはほとんど笑えず、逆に物語の流れを崩していた気がするし、舞台風の人の並びや、大げさな演技はちょっと受けつけがたいところがありました。 それでもこの個性は記憶に残るし、純粋な内容は好印象。センスが合う人なら絶賛も頷けます。近年の子供騙し映画とは一味違った子供にみせたい良質邦画かと。 [映画館(邦画)] 6点(2009-01-16 00:18:33) |