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アルメイダさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

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1.  スミス都へ行く 《ネタバレ》 
 この映画に中途半端な点など付けられない!と思いました(笑) 完璧じゃないところがあろうと好きなものは好き。 「十二人の怒れる男」のラストでもそう思ったのですよ。 もうこの映画は熱血感動系だろうという予想で避けていたのですよ。 しかも後半には裁判シーンが延々と続くとあるなら(裁判映画は苦手)かまえてしまう。 ところが予想を裏切ってこの映画はコメディか?と最初から面白い。 キャプラ監督&J・スチュアートでは「素晴らしき哉!人生」ですごく感動したのですが、 黄金のコンビでまた感動させていただきました。 最初ワシントンに着いたときに出てきたリンカーンの像が後半にも出てきます。 そこでリンカーンはいったい何を待っているのかを彼女はスミスに説きます。 私はこのあたりから感動しだしてそのままエンディングまで感情移入していました。 本当の正義はバカにされてもバカになれるバカが最後に勝つみたいなことで・・ 子供に好かれる大きな子供のような田舎の青年スミスが、 特に後半はこれでもかと背信横領の罪をきせられいじめられる。 おどおどしながらも正義のために戦うスミスはかわいそうであるけれど、 じめじめした描き方ではなくテンポもよいので観客はまるでスポーツ観戦の心境です。 スミスを議員に押したペイン上院議員が本当は悪い人ではないのに、 スミスの天敵となりふたりの演説合戦が続きます。 議長が大変いい役でして表情からおかしくもスミスを一緒に応援したくなる。 議員がスミスひとりを除いて誰もいなくなった・・ ところが特例として誰も聞く人がいない場合は呼び戻せ、 延々と立ち続ける限り演説ができるというのです。 この演説が長い長いのですがここまでくると根比べでしょう。 ここは映画の作り方がうまく長い演説と同時進行で、 裏ではマスコミ工作やら他の議員の思惑などでたいくつしません。 頑固を通り越してこっけいでもあるのに、 それが秘書が言ったバカになりきれれば正義は勝つ道理なのです。 秘書は傍聴席で助けるのですがもう根回しはマスコミも押さえ、 最終的には子供たちからの誤解による手紙の山を出され、 孤立無援になったスミスは・・ ラストがあれだからよかったんですが、 この監督は人がいいのか悪いのか「素晴らしき哉!人生」のように、 かなりなヤマを持ってきます。 私は後半から感動していた奴なので感涙ものでしたね。 
[DVD(字幕)] 10点(2005-10-09 15:04:44)
2.  JAWS/ジョーズ 《ネタバレ》 
 一番気に入っているのが第2の犠牲者のシーンの映像美。  署長中心にカメラは回りますがどの角度からでも少年のゴムボートが確認できます。  大きい男で海の向こうが見えなくて見ようとする、話しかける女性に愛想をしながら海を見る。   やるせない表情で沖を見る署長の時間が過ぎ行くのが前を行く人の脚でわかります。 惨殺される瞬間の映像はグロくも残酷でもなく怖いほどの映像美です。  久しぶりに見て気づいたこと。  船の羅針盤?には、「ロレンス」  サメ違いの捕獲サメの腹の中から「007」のナンバープレート。   あと、ロバート・ショウが食われる前の夜に流れ星をふたつ発見しましたが・・    特にR・ドレイファスの酔った表情がいいです。  コメディとしても優秀、署長がサメに急接近しておびえているのに、  学者は必死で写真を撮るのです(大きさを測りたい)って!  タルがひとつづつ持っていかれるアイディアはなかなかで、  その後のセリフが「船が小さい」これはもう完璧ですね。  3人が酔いつぶれ酒盛りするシーンもいいです。  漁師と学者が傷の比べあい自慢をしもりあがるも、  おとなしい署長は加われず傷を探す(盲腸の)これはいいです~  漁師の過去の話で広島が出てきますがこんなに前から日本ネタだったんです。    軍の秘密でSOSができない・・そのセリフはその後無線をぶっ壊す行動に。  そして救命胴衣や酸素ボンベネタ、登場人物にその後を語らせる手法です。    終わりはタルに(本当に小道具の使い方がうまい)つかまり泳いでゆくふたり・・    血を見て別のサメが追いかけてきたらどうするんだ?と思いませんか??  スカッとした「地獄に落ちろ化け物」のあとでこのなごやかな意味深なシーン、  これは完璧な映画ですから見飽きたからといって10点以下はありえません。  ジョン・ウィリアムスの単調でいてサメ登場の恐怖を盛り上げる音楽、  これもすばらしいです。  この仕掛けにはトリックがあり、パブロフの犬と化した観客はスコアが流れるとサメと思い込む。  流れたあとにサメが登場しないシーンもあるのです。  逆に流れないから現れないというお約束を作りながら、  急に現れたシーンもありまして(署長がエサをまく後ろ)この後なぜか笑えます。   
[DVD(字幕)] 10点(2005-08-10 11:40:13)(良:3票)
3.  アラビアのロレンス 完全版 《ネタバレ》 
  実際政治とはそんな簡単なものではなく、この時代の歴史背景も難解で、 特に2巻目はほとんどそのことで冒険的な面白さはありません。 正直たいくつだと感じていたあの長い長い砂漠の出会いや、 旅の場面が2巻目になると恋しくなるのに気づいた。 それはロレンスがイギリスに戻ると飼い猫のような変わりようで、 また砂漠にもどりたくないと言いつつ、 戻るのはアラブと決まっている。  主役の気持ちがなんだかわかるという、 最初の長いショットが忘れかけたころに生かされる映像の力。 1巻目にはこれでもかと大げさな音楽が雄大に流れる。 それがもっと戦いが大きくなった2巻目では、音楽はないに等しい。 もしかしてこれが現実なんだと知らされているような・・  誰しも自分の欲望はあるし志もある。国のため名誉のため自分のため。 一番自分に正直だったのは盗賊の頭だったのかもしれない。 政治の現実に嫌気がさし去っていくロレンスを、 最初に出逢ったアリが止めるがそれを諭した盗賊のアウダは、 こうなることも本能で知っていたのかもしれない。 アラブ人になろうとしてなれなかったイギリス人は、 どうみても滑稽だが笑えない苦悩がそこにはある。  助けた仲間を処刑し助けそこねた仲間を思い非情になっていく。 だが戦地から離れまたイギリスに帰れば称号はあれど雇われ兵だ。 アラブを独立させる神にもなれず、大英帝国の駒にされただけなのか。  ぶつ切りになったような終わり方も妙な余韻を残し、 さらにバイクとすれ違う幕切れはオープニングと繋がっているようで、 この主人公のその後にリンクさせているようで不気味な後味です。  気になって仕方なくなり、DVDを購入することにしました。 こういうタイムスリップ的な感覚の映画は気になるのです。 回想から繋げる手法が特にうまいですよね。 主役のピーター・オトゥールは昨年度のアカデミー賞の名誉賞を辞退、 最終的には周りの説得もあり授与されました。  
[DVD(字幕)] 10点(2005-05-07 08:22:19)
4.  セント・オブ・ウーマン/夢の香り 《ネタバレ》 
アカデミーのノミネート常連アル・パチーノが、やっと手にしたオスカー像。 私は摩天楼のほうが、作品的には好きなんですが、 でも賞となるとやはりこちらでしょうか。 初オスカーということもあり満点をつけます!  ほんとにほんとは・・「ゴッドファーザー」シリーズであげてほしかった。 たぶん運がなかったのでしょう。 そしてこの作品で贈らないといつって感じで。  日本語の副題に「夢の香り」とありますが、それが気になって・・ 「フォレストガンプ 一期一会」などはそのまま出会いと別れの感動として、 「グットウィルハンティング 旅立ち」これもそのまま受け取れますね。 副題で非常にわかりやすいと見ていたのですが・・ さて、「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」これはどうだろうか。 私は意外だと思ってしまった。題を知らずに夜中に見てたので。 盲目の元軍人が人生を自分を取り戻す感動のストーリーだと。 ラスト近くでは見事なスピーチまで披露します。 ところがあとで気づいた「夢の香り」・・ そうか!これは年をとっても女性を愛することを忘れない男の物語なのか・・ ということで、意外に思ったわけでした。  中半がグットウィルハンティングのような展開になるので、 パチーノが自分を取り戻そうとしてるそのあまりに激しい演技につられ、 わけのわからないのに泣いてしまいました。 そのうえに、盲人が道に飛び出すわ車を運転するわで、 とにかく勢いにつられ感動させられてしまった・・ すごい役者ですね。濃い演技はあまり好きじゃないんですが、 パチーノの場合は素からそんな感じに見えて、わざとらしく感じない。 ・・きっと普通でも熱いのではないかと思うくらい。 とにかく若いころから目が違ってた。取り付かれたような目。 盲人役は本当にぴったりでした。見ていて本当に盲人に見えるのです。 瞬きしないで黒目も動かさずに・・ 同情、共感、でもうっとうしいがんこ者。 見ていて暑苦しい、でも真剣で哀しい。なぜそこまですると。 それがわかったとき、一人の男として人間として存在していた。  こういう演技をされると、同情というある意味の差別意識が恥ずかしいです。 ふたつの目が見えるうちにこの作品を見られることをオススメします。 また落ち込んだときには、勇気ももらえますよ。  
[ビデオ(字幕)] 10点(2005-04-03 01:49:37)(良:2票)
5.  セブン 《ネタバレ》 
 この「セブン」はまるでニュース映像のようにリアルで、 じめじめしてて客観的で気持ち悪い。 脚本もよくできていて、カレンダーをめくるように事件がおき、 映画でありながら小説を読むような自己参加型の作品。 観客に想像させ気持ち悪がらせようとする努力は、 最後の方で出てくるサブリミナント?映像でもよくわかる。  私はどこか「羊たちの沈黙」にも似ていると思うんです。 犯人がわかっている。(途中からですがいきなり出てくる) 出てきてからがもっと恐ろしいことを思い出せば、こちらの方が上。 後味の悪い映画を作るのが好きなのですね。 私は「二十日鼠と人間」みたいなあのどんでん返しの場面より、 ブラピの去るときの表情が「狼たちの午後」のパチーノのようで、 もっともっといや~な後味になりました。 (これと対極なのが、L.A.コンフィンデンシャルのラスト)  ちなみにまだ見ていない方(恐らく少ないでしょうが)のために。 この犯人役の俳優は、テロップに自分の名を出さないようにたのんだそう。 恐らく今までそんな役ばかりだったのですぐにわかると・・ そして、冒頭からいきなり出現する(手)は、犯人のものです。 古典的ですねぇ・・図書館のまばゆい照明の使い方も古典。 階段で出くわすブラピと新聞記者、この縦の映像もどこかで見たような・・ ヒッチコックやスピルバーグのホラーがかったサスペンス、 色は近未来SFの青黒い地下の色・・ それだけで終われば暗いだけなんですが、後半の抜けるような晴天、 上空からの映像に切り替わるところも素晴らしい。  最後にちょっと笑えるお話を・・・ アカデミー受賞おめでとう!モーガン・フリーマン、 あなたの怪しい目つきに私はこの作品で深読みして、 犯人!と思って見てしまった(ダーツのシーンが怖い)  そしてこの作品を私が見終えたのが早朝。 なーんと(宅配)が来る予定の朝だったのだ・・ 箱を開けるのが怖かったのを今でも覚えており、 トラウマになってこの映画をそれ以来観ていない・・  
[ビデオ(字幕)] 10点(2005-04-03 01:43:00)(良:2票)
6.  アラビアのロレンス 《ネタバレ》 
スピルバーグ監督が監督を志すきっかけとなった作品であり、 新作映画に取り掛かる前に必ず見るという、「素晴らしき哉!人生」と、 本作「アラビアのロレンス」こちらがまだ未見でした。  まず主人公がバイク事故で亡くなること、 葬儀の席で話をする恐らくその後出てくる予定の過去の知人たち。 こんな始まりから一気に回想は第一次大戦中のアラブへ・・ 自分の足元に字幕が出てしかも目線はほとんど下。 すごい映像の作りですね。真っ白、何もない砂漠・・ まるで「スターウォーズ」「インディジョーンズ3」のようだ・・と、 一人のイギリス人兵がアラブの独立に燃える、 正義の冒険物語を楽しみにしました。ところが・・  実際政治とはそんな簡単なものではなく、この時代の歴史背景も難解で、 特に2巻目はほとんどそのことで冒険的な面白さはありません。 正直たいくつだと感じていたあの長い長い砂漠の出会いや、 旅の場面が2巻目になると恋しくなるのに気づいた。 それはロレンスがイギリスに戻ると飼い猫のような変わりようで、 また砂漠にもどりたくないと言いつつ、 戻るのはアラブと決まっている。  主役の気持ちがなんだかわかるという、 最初の長いショットが忘れかけたころに生かされる映像の力。 1巻目にはこれでもかと大げさな音楽が雄大に流れる。 それがもっと戦いが大きくなった2巻目では、音楽はないに等しい。 もしかしてこれが現実なんだと知らされているような・・  誰しも自分の欲望はあるし志もある。国のため名誉のため自分のため。 一番自分に正直だったのは盗賊の頭だったのかもしれない。 政治の現実に嫌気がさし去っていくロレンスを、 最初に出逢ったアリが止めるがそれを諭した盗賊のアウダは、 こうなることも本能で知っていたのかもしれない。 アラブ人になろうとしてなれなかったイギリス人は、 どうみても滑稽だが笑えない苦悩がそこにはある。  助けた仲間を処刑し助けそこねた仲間を思い非情になっていく。 だが戦地から離れまたイギリスに帰れば称号はあれど雇われ兵だ。 アラブを独立させる神にもなれず、大英帝国の駒にされただけなのか。  ぶつ切りになったような終わり方も妙な余韻を残し、 さらにバイクとすれ違う幕切れはオープニングと繋がっているようで、 この主人公のその後にリンクさせているようで不気味な後味です。  
[ビデオ(字幕)] 10点(2005-03-03 09:10:27)(良:1票)
7.  ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 
文句なしの満点映画。 かなり見ました。 でもDVDを持っていないので、どうにかもっと安く再発してほしい。 脚本がいいし俳優もいいしテンポもよい。 これはガブリエル・バーンで見たのですが、 ケビン・スペイシーを発見してはまりました。 あと、ベネチオ・デルトロ?出ていたっけ? すごいクセ俳優ばかりですよ。 コバヤシ役がロメオとジュリエットで出ていたと思うけど・・ この監督は日本が好きなのでしょうか? 日本語の看板やコバヤシの苗字。 続編が出たらどうなんだろう。出ないからいいのかもね。 裏をかきかき・・ ネタバレ 私は犯人はバーンだと思ったのですよ。 なぜならどう読んでもスペイシーじゃあないですか。 だからバーンでいくときっと観客の半分は口を開けると・・ 実際はコバヤシなのではないでしょうか? 世間ではスペイシーになっているけど、 全て作り事で実はコバヤシ・・ 羅生門も入っていますよね。 それもひとりの語り部の中の羅生門・・  
10点(2005-02-21 11:03:01)
8.  天国と地獄 《ネタバレ》 
 映画ってやはり残るのは映像、演出なのだと思いました。  長い間記憶に残っていたのは、パートカラーの煙の画面。 それを見たさに見出し、あれっ忘れてるこの人たちは誰?と 映画が進んでゆくのですが、面白い。 自分で思い出しながら推理していきます。 見たのに忘れてる、忘れてるけど見覚えはある・・ なかなか楽しく前半が過ぎた後、気がつきました。 グリコ・森永誘拐事件に似てないか? 他にもこんなのあったような・・? 昔の日本のモノクロ技術ですから、海外のモノクロとは 全く画像の質は違い、黒い部分はつぶれ非常に見にくい。 しかもすごい人数が出てて誰がしゃべってるかわからない。 カメラワークも3場面をひとつに撮るから、 よけいわかりにくい。前半の、大広間の主人公、廊下の刑事、 二階から降りる家族を奥行きを持たせ、 1カットで撮ってるんです。字幕を利用しました。 これでセリフに名前も書かれ、理解しやすくカメラも楽しめる。  病院での窓を枠にし、窓の手前には刑事。 向こうに階段を上る犯人と手のアップ。うまいよね~! もちろん特急列車のトリックもスピード感たっぷりで、 外の風景の誘拐犯がリアルで感動しました。  煙突の煙の色はずっと暖めてきた記憶のせいか、 えっ?こんな色だった・・?とちょっとガクリ。 後半のモノクロはかなりごちゃつき黒がつぶれてた。  肝心のお話についてですが、見終わった後いやな気分になり、 こんな後味の悪い映画だったかなあ・・と。 でもその気持ちを問い詰めすっきりしたいために考えました。 犯人は権藤をなぜ呼んだのか?罵倒してほしかった。 そうすれば救われるのでは?救われなかった犯人は、 ラストのシャッターにより境をつけられる。 天国から地獄に高台の金持ちを落としてやった。 自分は地獄のままの位置にいる。ののしり罵倒しろと。 だが権藤は地獄から天国に這い上がろうとする 自身の希望を説く。貧困の問題でなく、心の位置なのだ。  前半から中盤までの高台の屋敷の中で、 被害者でありながら主人公の位置が変わるのが面白い。 十二人の怒れる男を思い出しましたよ。  私がすごいなと思ったのは、この作品に恐ろしいくらいの 庶民性を感じることです。 時代は違えど、日本のどこでもあるかもしれない風景に。 高台の金持ち、電車(江の電がいいね)、新興住宅地の 影に隠れたアパート・・  
10点(2004-04-29 07:44:02)(良:1票)
9.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 《ネタバレ》 
アカデミー賞11部門おめでとう!近年の受賞作では、 特に良い映画でした。受賞した映画を素直に楽しく見られる のは、本当に久しぶりというか珍しい。それほど当たり前。  特にSF部門(定義が定かではないが、SF部門に入る)は、 長いこと評価されなくて、取っても撮影賞どまり・・ 作品、監督が評価されるSFはなかったのでは?脚本の素晴らしさ ですねこれは。この素晴らしい原作を脚本にし、映画が見せる ことを可能にした。観客は読んでいるのではなく、感じなければ いけない。空想、逸話、このジャンルで痛さや辛さも感じられ、 本筋の御伽噺で終わらせる品の良さ。  特に好きなスメアゴルで始まり(彼こそこのお話の言いたかった事を表すキャラでは?)指輪の結末も彼で終わる。私は原作も読んではないのですが、自己との戦いにつきるのではないのでしょうか?自分探しの旅というテーマはありきたりですが、このような物語になれば感情移入もでき、痛さや辛さ悲しみまで伝わります。 登場人物(キャラ)は架空ですが、誰の心にでも潜み、あるいは 力になるから共感できる。  二番目に好きなのが、サムです。 サムが語りだすと何か違う。情のあるキャラですね。 スメアゴルが現実的な自己だとすれば、サムはファンタジー そのものの優しい犠牲的な空想のキャラなのかも。 それが人間くさいからまた逆にいい。  RPG的な面白さという点では、同時に別の場所で戦闘や旅が展開されていく。これは小説で昔からよくあり、本を閉じ栞を挟み明日の楽しみに置いておく。それがいっぺんに見られる贅沢。  悪魔の塔が崩れるシーンでは、思わず拍手をしたくなった。 終わったあと、また1が見たくなった。もとの場所に帰りたく なった。1、2、3の間に10年くらい過ぎてる気がした。  今回も戦闘シーンがやはり苦手な中世っぽくて心配でしたが、 2のように古臭くなく飛んでいた。飛びすぎ・・だから、 面白かった。あのくらい飛んでないと。マンモスや鳥?が、 画面一面の人間を踏み進む。そして真っ白な古城の優美さ。 ファンタジーもおおいに楽しめ娯楽映画としても楽しい。
10点(2004-03-02 03:21:47)
10.  未知との遭遇
昔見た覚えはありますが、子供だったのでよくわからず、今になってDVDを購入し、近所のシアタールームで見てきました。10畳間くらいの部屋に、壁一面がプロジェクタースクリーンで、最大音量で堪能しました。何か忘れたものを思い出しました。映画が好きで、元はスピルバーグモノを映画館で楽しんでた子供だったのに、大人になりその頃を否定するかのように、難解なサスペンスや感動作を選ぶようになり、劇場には行かなくなった。 映画が身近になりすぎて、娯楽でなくなりテレビを見る暇つぶしみたいになったのです。今頃私はスピルバーグ映画を見ていた、子供の頃の作品を集めている。しかし、再生してみてやめた。ふと、今年で閉鎖するシアタールームを思い出し、鑑賞してきたところです。あれは(小画面)鑑賞ではなく、観察だ・・まるで、ニューシネマパラダイスのラストのように、閉鎖する店の一室で鑑賞しました。視界に入りきらない画面を再現するため、3mくらい間近で見上げながら・・うちで見たらたぶん良くて8点、でもこのでかさ音の重低音で10点満点。のめり込めましたから、ドレイファスの気持ちや筋がよくわかった。リアルです。ありえない話ですが、ありえるかもしれない。異常な行動を取る人たちや主人公も、すごく気持ちがわかり自分もそうすると思う。何故?何?それが知りたいこと。もしかしたらただそれだけなのかもしれない。それほどまでの好奇心を、UFOという対象で表現しているけど、これは体験したいというピュアな映画。CDで音楽を聴くか、コンサートに行くかみたいな・・古風な逸話で、かぐや姫を思い出しました。でもあれは、逸話ですがあの話はSFとしての解釈で有名です。
10点(2003-12-26 07:10:05)(良:3票)
11.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 
これは、続編でも、この一作だけで十分すぎる出来です。個人的に一番好きなシーンが、後半レストランにてパチーノが裏切り者を暗殺するシーン。これがマフィアのはじめての仕事。トイレから出てきたパチーノの目の演技に、なんてかっこいい殺し方をする役者だ、彼はこのシリーズで賞を取ったに違いない・・と確信したものです。全シリーズ中一度も取れなかった主人公・・この作品は、アル・パチーノが主役なのに!マーロン・ブランド演じる重厚な父を継ぎ、末のお坊ちゃんのパチーノがその世界に染まり、父以上の殺戮を犯し名を上げ、そして果てていく。まさに、彼の一番代表作だと思いますが・・この映画は、重く暗い。それが、軽いノリで撃ち合う今どきの映画とは違う味があり、気軽に何度も見れません。でも、暗さ重さと引き換えに、深さや感動さえ味わえます。根底にあるのは、家族の団結、歴史。マフィアの名を借りた大河ドラマで、長く語られる名作。家族の絆は、この時代が要求したもの。それは今も変わらない。
10点(2003-12-07 12:18:51)
12.  激突!<TVM> 《ネタバレ》 
スピルバーグにゃ金を渡すなってな良い例。なんのSFXも使わず配役もロケ地(ほとんどが道!)もお金をかけてない・・なのになんでこんなにいい作品が録れるんだぁ~!!よい作品はDVD化されない。何回も見る映画じゃないけど、忘れた頃にまた見ても新鮮。図ったかのようなカメラワーク、追い詰める後続のトラック。たった一度ソレを追い抜いたばかりに・・ただそれだけのストーリーなんですが、単純に怖い。相手は最後まで姿がわからないまま・・これぞ、サスペンスのお手本!日常の恐怖、誰もがありえるかもしれないと思わせる恐怖。助けを求め、レストランへ入る。相手のブーツしか映らない。エンディングも見事。山道は予想できても、いきなり視界は横から縦に変わる。スピルバーグを偽善だ子供だましだと思い込んでて、この映画を知らない方に見て欲しい。ただ、スピルバーグは今でも子供心は抜けてない。今が優等生になった大きな子供で、このデビュー作は逆に大人を食うような不良なのかも。
10点(2003-12-07 12:06:58)
13.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
映画館で観たのが、この2のほうが先でした。マーテイ&ドクのコンビはほんとにいい。当時かなりこの映画にはまり、デロリアンのプラモデルを作ったり、ホーバーボートや(乗れません)スケボーも持ってました!車に自分で作ったタイムトラベルメーターを設置、夜中のスーパーの駐車場で高速Uターンを繰り返しました・・このノリが大好きなんです。今見てもまだ好きだと思う映画のひとつ。2を先に観たから難解でしたが、1をビデオで観、ものすごくわかった。合成うまいなあ昔から。これらが、後のフォレスト・ガンプにつながってくのね。マイケル・J・フォックスにはまりましたから、今残念です。ホンダのインテグラのTシャツも持ってた・・今、マトリックスとかの仮想SFが流行りですが、私は古く子供地味てるといわれようが、こっちが好き。SFでありながら、しっかり役者が演技を見せてる。あなどれないです。
10点(2003-12-07 12:02:31)
14.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
この作品は最近DVD化され、またその人気を再確認されました。私が映画にはまった第二期と言えます。一期は、子供時代に、スピルバーグ作品、そして大人になって、ロバート・ゼメキス作品・・好きな映画と人に勧める映画とは違うけど、コレは両方。好きだから勧められ、けどみんな知ってる・・実は最初に観たのが、2だった。しかも劇場。だから全く理解できなかった。あとで、1を見たらその面白いこと。後々になってわかったが、この作品は監督の趣味の集大成映画。素晴らしき哉!人生という古い名作を観るとよくわかる。これをSFにすると・・??あと、ゼメキス監督はデビュー作から合成好きだ。ビートルズ追っかけ映画の、抱きしめたい、コンタクト、フォレスト・ガンプ・・バック・トゥ・ザ・フューチャーは1が一番よいできだが、この作品には愛さえ感じられる思い入れが強い。ドク&マーテイのコンビは、パルプフィクションのトラさん&サミュエルくらいテンポよい。やっぱり、BOX買おうかな・・
10点(2003-12-07 12:01:14)
15.  恋愛小説家 《ネタバレ》 
ジャック・ニコルソンが好きですが、これを最初観たとき心配しました。どう見ても悪役顔のニコルソンが、このタイトルって・・それが見だすと、違和感なくなってました。恋愛小説家・・潔癖症、意地が悪い、自閉症、作品から想像できない気難しい顔・・ありそうかも!まったく、彼にピッタリじゃあないですか。お相手の彼女がかわいい表情でいいです。脚本もおしゃれでいい。コレ、リチャード・ギアがやったら面白くないです。よくて・・ドレイファスのほうかな?けどそれじゃあ古い。やっぱり、ニコルソンだから新しい。彼女がレストランで告白するシーンは、もうすごくかわいくて泣きました。この演技を、わざとらしいと取ったら終わりですが・・ラストのパン屋さんに行くシーンいいなあ。大人の恋愛映画でいて、かわいらしい描写で好きです。あの、犬とオカマ!もいい。見終わったあと、あったかい気持ちになれる映画。
10点(2003-12-07 11:56:20)
16.  フルメタル・ジャケット 《ネタバレ》 
キューブリック作品の中でコレが一番わかりやすく、よいできだと思います。まだ観てない作品もありますが・・設定、脚本がわかりやすい、二部構成になってドラマがあります。戦争を題材にした作品は、暗い映画か明るく勇ましい映画が主です。この作品のラストは素晴らしい。なんで!?と思われる方が多いと思いますが、前半での(愛と青春の旅立ち)的な、軍事施設の裏とえげつなさ、後半での(プライベート・ライアン)的な、サスペンス。いや、(戦国自衛隊)的というか・・娯楽作にさえ見えるほどキレがいい。そしてあの、明日も何も変わらない、戦争は続いてく~みたいなラストの奇妙な明るい軽さ!これが戦争映画の本音では?涙を流し感動する映画はそこに自分はいないから。この映画はリアリティありますし、本当の戦争映画と思いました。キューブリックには、このくらいわかりやすい作品をもっと作ってほしかった。(ファイトクラブ)の中でも、似たシーンが出てきました。
10点(2003-12-07 11:54:52)
17.  ショーシャンクの空に
これはこれは、有名すぎですね。観るきっかけになったのは、当時日本代表&ペルージャ在籍の中田選手が本で紹介していたから。ふたつ、ひとつはソフィーの世界、もうひとつがこれ、よいと言われて読み感動したらしい。スティーブン・キングの原作なんですが、私はソフィーの世界は読み、こちらはビデオで見ました。ほんとに、よいと言われたとうりでした。特に配役では、モーガン・フリーマンがよい。主役のティム・ロビンスもそつのない演技です。音楽が品がある。映像に広がりがある。脚本がしっかりしている。アラなんて感じません。自由と希望のテーマを押し付けることなく、哀しい自由、ホントの自由、と描いています。長く暗い内容のわりに、抜けたラストが爽やかで感動できる。コミカルな場面もあり飽きません。活力と勇気を与えてくれる作品。
10点(2003-12-07 11:45:59)
18.  パルプ・フィクション 《ネタバレ》 
前に見てはまり、この作品の最大の魅力、シャッフルされた脚本の順番まで覚えていたつもりだったんですが・・最近、DVDで購入しいざ見ようとしたら、完全に忘れていた!興味の謎は、主役が(トラボルタ)途中から殺されますが、誰が殺したのか忘れきってた。意味がやっとわかる。原題を訳すると、(三文小説、読み捨て小説)観たあと、しばらくすると忘れる。よく出来てるわ!まあ、殺されたはずのトラボルタが後半、こちらも主役と言っていい、サミュエル・L・ジャクソンと前半と同じように出ずっぱりに。好きになった人は、ぜひDVDを購入したほうがいい。私は前からやりたかった、つなげなおしに挑戦。チャプタを並べていくのです。パソコンのほうが、クリックをつまむだけで楽ですが。でも、ココがココに飛ぶからとやってくと、よくわかり新たに感心してしまう。(これは、忘れさせるためにある脚本だ)
10点(2003-12-07 11:42:04)
19.  ニュー・シネマ・パラダイス 《ネタバレ》 
完全版を観ました。これは、ラストがいいです。中だるみの感もありますが、これと同じ、中だるみが一気にラストで押し寄せてくるラストに、(リバー・ランズ・スルーイット)(追憶)などがあります。もっとも、この作品が一番、後味がよいのですが。いろんな感動の仕方がありますが、私にとっては、家族愛でしょう。会おうと思えば合える距離なのに、一番遠い故郷。帰ってきても、子供部屋のままで待っていた母。何も変わらないもの、変わっていくものたち。(海の上のピアニスト)も期待して見ましたが、裏切られました。ラストにすべてを壊しちゃいけない。ていうか、この作品が素晴らしすぎ。最後の映画館で流れる映画の切れ端は、その映画をリアルタイムで観た年代の方なら、さらに感動できると思う。この作品は、この監督そのものなのでは?観終わったあと、素直に泣けました。人生って悪くないよと、老人のように微笑んでいました。
10点(2003-12-07 11:38:47)(良:1票)
20.  シンドラーのリスト
スピルバーグは天才でした。そして子供のように人を驚かせたりするのが好きでした。ある意味趣味の悪いホラーがかったものもあります。そして今度は、色気が出てきたのか、人を泣かせる作品も作った。それがE.T。あまりに売れ、このまま行くとジェームズ・キャメロンになってたかも。ところが観客は喜んでくれ泣いてくれたのに、アカデミーの世界では(子供だまし)と、大不評。この人、時代と離れすぎてたんですね。キューブリックのような、わかる人を特定とした芸術的なジャンルではなく、興行で成功してしまい専門家には受け入れられない。このシンドラーのリストはそんなアカデミーに叩きつけた挑戦状。自身の生い立ちを鏡に映すような、ドキュメンタリータッチの長く暗い、しかも実話を元にした時代に逆らうモノクロ映画で認められたのです。後半、パートカラーで、色がつくあたり、黒沢監督の影響ですが、エンディングで(偽善だ)と言われる方もいます。でもこの映画からその娯楽を取ったら映画ではなくなります。そして、この映画を作る勇気は称えられていいと思います。
10点(2003-12-07 11:24:54)
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