1. インターステラー
《ネタバレ》 クリストファー・ノーラン渾身のハードSF。例によって一度の鑑賞で全てを理解するのは難しいし、肝心のプランAがよく理解できなかったと言う難点もあるが、それを消し去るほどの圧倒的なストーリーでした。3時間でも描ききれない世界ですが、詳細な説明を排してでも正面から描き切った点を私は評価します。得点は満点以外考えられないです。 [映画館(字幕)] 10点(2014-11-22 15:43:32) |
2. ブレードランナー
見たのは大学時代。それまで見た映画の中で最も衝撃を受けました。私が映画の世界にハマった最初のきっかけとなった作品です、その後に色々なバージョンが出ましたが、最初に見たバージョン以上の衝撃を受ける事はなかったです。どう感想を書けば良いかずいぶん悩んでましたが、先に4作目の10点が現れてしまったので、とりあえず投稿します。得点は10点以外あり得ません。 [映画館(字幕)] 10点(2013-12-23 21:36:55) |
3. ゼロ・グラビティ
《ネタバレ》 IMAX3Dで鑑賞。IMAXシアターのある都市に住んでる事をありがたく思います。 この映画はビジュアルがとにかく凄いが、一番の功績は地上クルーの映像を一切見せなかった事ですね。 地上の動きが全く分からない。自分の声が聞こえているのか聞こえていないのかも。 自分で生還を目指すしかないが、次々と襲いかかる困難。宇宙を単独で漂流する恐怖感。 演出が素晴らしかった。脚本も問題なしです。 年末も押し迫って見たド本命作品です。 [映画館(字幕)] 10点(2013-12-14 13:32:40)(良:2票) |
4. 未来世紀ブラジル
《ネタバレ》 誰が何と言おうとギリアムの最高傑作。で、マイベストムービーの1つ。私には至福の2時間です。これこそが映画の世界。さぁ、みんなで行こう。夢のブラジルへ~。 [映画館(字幕)] 10点(2013-04-25 21:41:04) |
5. 2001年宇宙の旅
マイベストムービー。あらゆる映画の金字塔だと思っています。 劇場で見て更にこの映画の偉大さが分かりました。ここまでの映像を作り上げるのに裏にどれだけの苦労があったのだろうかと、ただただ圧倒されました。 誤解を恐れずに言えばこの映画にストーリーは必要ないです。ストーリーを超越した強烈な映像体験でした。 一つだけ例に挙げると、ディスカバリー号からスペースポッドが発進して、ゆっくりとターンしてディスカバリー号の操縦席の窓にポッドのライトが当たる。ただそれだけのシーンでも「本当に実物大の物を作ったんじゃないか?」と思わせるだけのリアリズムにあふれていました。 これは劇場で見ないと分かりません。ブルーレイを大型液晶テレビで見たけど、劇場で受けた衝撃は再現できませんでした。また劇場で見たいです。 [映画館(字幕)] 10点(2013-01-19 23:40:14)(良:1票) |
6. ジョジョ・ラビット
Amazonプライムにて鑑賞。 やられましたね、これは。完全にノックアウトされました。 文句のつけようがないです。 たまにはこう言う映画も見るべきだと痛感しました。 [インターネット(字幕)] 9点(2024-01-31 16:38:57) |
7. Pearl パール
《ネタバレ》 ホラーの怖さは人間の怖さを見せつけてくれる傑作。 クライマックスでパールの心の闇の告白をずっと聴き続ける義妹の心境はいかがなものであっただろうか? 「どうやってこの場を脱出するか」で頭の中は目まぐるしく回っていたと思うし、側から見ても精一杯の対応だったと思うが、逃がしてくれるはずもなかった。 オーディションに合格したことを白状させられた時は総毛立つ思いだったに違いない。合掌。 [映画館(字幕)] 9点(2023-07-07 16:40:49) |
8. この世界の(さらにいくつもの)片隅に
《ネタバレ》 本作は遊郭のシーンが大幅に加筆されたと思っていた。だから「えー、それで168分?ディレクターズカット版かよ」と思っていたが、見たら全般的に加筆されていた。全く予期していなかった新事実もあった。完成度はさらに高まり1本の作品として見応え充分な傑作であった。 [映画館(邦画)] 9点(2019-12-29 00:09:36) |
9. カメラを止めるな!
やっと我が街にもこの映画が来ました。前評判の高さから話半分で見ましたが予想をはるかに超える面白さでした。この映画の面白さがどこにあるかを語るのもネタバレなので、何も聞かず黙って映画館に行けとしか言いません。見た人とならいくらでも語りますが今は沈黙は金です。 [映画館(邦画)] 9点(2018-07-22 13:39:08) |
10. スター・ウォーズ/最後のジェダイ
《ネタバレ》 素晴らしい。これは確かに「帝国の逆襲」だが、あれ以上に反乱軍は追い詰められている。今回のテーマはただひたすら逃げるのみ。生き延びることが全て。たとえどんなに人数が減ろうとも、武器も何もかも投げ捨ててでも。どっかで見たと思ったら夏に見た「ダンケルク」だった。明日のために今日の屈辱に耐えると言うのは旧ヤマトの第1話からの共通のテーマだが、血気盛んな若者にはなかなか受け入れがたい。冒頭のポーの盛大な消耗戦とフィンとともに行う無駄な作戦も最後は撤退に集約して行く。最後のルークの勇姿も反乱軍を逃がすためのもの。よくここまで徹底して描き切ったものだと感心した。年末を飾るにふさわしい傑作でした。 [映画館(字幕)] 9点(2017-12-16 13:17:04)(良:2票) |
11. この世界の片隅に(2016)
素晴らしい。傑作。作品についてはもうこれ以上何も語る必要がないが、能年玲奈ことのんについて。声が完璧に合っている。しゃべれない、演技もアドリブもからっきしなんで今後を危うんでいたが、この作品は奇跡的なまでのハマリ役だった。是非これをきっかけに再起して欲しい。 [映画館(邦画)] 9点(2016-11-26 17:31:57) |
12. ズートピア
《ネタバレ》 全面改稿。改めてWOWOWで見て、本作の完成度の高さに感心した。 開始から終盤に至るまで隙のない脚本だが、特に中盤以降のジュディとニックの決別と和解に至るプロセスが素晴らしかった。記者会見で不用意に肉食動物への偏見を語ったジュディにニックは詰め寄る。「お前、俺が怖いか?」。ニックの言葉に声を失いたじろぐジュディ。それは彼女の幼少のトラウマ体験のなせるわざだが、それを知らないニックは彼女の反応にひどく傷つき彼女の元を去る。ジュディも自分の発言が街を分断した事実に打ちのめされ警官を辞め街を去る。田舎に帰ったジュディはかつて自分にトラウマを植え付けた相手が年を経てすっかり温厚で真っ当な大人になっている現実を知り、ようやくトラウマを克服する。良く人は変わらないと言う言葉を聞くがそれはウソだ。確かに変わらない人もいるが、過去の自分の行いを恥じ後悔している人も数多くいる。多くは贖罪の機会もないが、ジュディは街に戻りニックに謝罪する。この謝罪シーンも良かった。人間(ウサギだが)心からの謝罪をするシーンはそうそうないよ。これにてジュディはニックと和解し以後は協力して捜査に当たる事となる。 以降の展開は余禄に過ぎない。 [映画館(吹替)] 9点(2016-05-01 17:25:07)(良:1票) |
13. マッドマックス 怒りのデス・ロード
《ネタバレ》 本作の売りであるCGを駆使しないカーアクションは充分過ぎるくらい見れます。これが目的なら満足できること間違いなしです。でもそれ以外は、お世辞にもいい出来ではないです。どのキャラも立ってない。シャーリーズ・セロンだけはさすがの演技でこの人は何をやらせても完璧だなと思うが、その他のキャラはマックスのトム・ハーディもイモータン・ジョーもとにかくパッとしない。「希望は持つな。心が壊れると狂気に落ちる」と言う言葉だけが安易な終末願望に冷水を浴びせる意味で良かったですね。こんな世界誰も望んじゃいないだろう。狂気の世界の演出だけは良かった。あのタイコどんどこ打ち鳴らして火を噴くエレキギターをかき鳴らしつつ走る「士気鼓舞車」とでも言うんだろうか、あの車は良かったね。にしてもハイオクの血液っていったい何だ? 見終わって1週間。なぜか自分の中で本作が忘れられない。ふつう、この手のおバカ映画は時間が経つにつれて評価は下がってくるものなのになぜだろう、とずっと考えていたが、本作の主役は実はフュリオサことシャーリーズ・セロンなのでは?と思った瞬間全てが腑に落ちた。そうなのだ、マックスもイモータン・ジョーも彼女の引き立て役に過ぎなかったのだ。と言う事で本作の評価を変更します。傑作だと思います。 [映画館(字幕)] 9点(2015-06-20 18:15:07) |
14. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
エヴァンゲリオンが新劇場版として「エンタテイメント指向を目指す」とした、その一つの到達点を示す傑作。そして旧作のファンからエヴァを知らない一般の人まで含めて万人に「面白い」と言わしめた稀有な作品。マニアックな設定はちゃんと残しつつ、そう言った設定を知らない人でも楽しめるド派手な戦闘シーンの数々。そしてクライマックスの感動。庵野監督の作品で人を選ばずお勧めできる唯一の作品と言って良いです。本作でここまで完成度の高い作品を作られてしまっては、次作への期待度も高まるばかりですが、むしろ残りの作品は蛇足と言った方が良いのかもしれません。 [映画館(邦画)] 9点(2015-02-18 21:22:39) |
15. ターミネーター2
《ネタバレ》 コケ脅し的大作指向が強く中身のない作品の多いカロルコ(=マリオ・カサール)としては例外と言うかアダ花と言って良い傑作。改めて見てもこの作品、本当に出来が良い。ストーリーから細かい演出に至るまでほぼ完璧です。キャメロンの切れの良い映像が最後まで絶え間なく続きます。一番驚いたのは核戦争の悪夢のシーン。エンターテインメントと思えないシリアスさでした。きっちり決着をつけたラストも本シリーズはこれで終わりと言う意気込みが感じられて素晴らしい。本作がキャメロンの最高傑作だと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2015-01-30 22:27:15) |
16. ゴーン・ガール
《ネタバレ》 デヴィッド・フィンチャーらしい絶妙のさじ加減ですね。文句なく傑作だと思います。エイミーが幼い頃から「完璧なエイミー」を演じなければならなかった不幸な境遇、それゆえに完璧な夫婦を演じようとして挫折したあげくに夫を殺人犯に仕立て上げ最後は自分も自殺する(?)筋書きを立てたものの思わぬ展開でそれも挫折し、クライマックスの夫のワイドショーでの絶妙の演技を見て夫の下に帰ってくる決心をする。ストーリーも演出も完璧でした。夫の「練習の成果」をテレビで見るあのうっとりとした表情、こんなことができる夫なら帰って良いと決心したのはいいけど、その後の行動はいささかやりすぎた。あれじゃモンスターです。「渇き。」じゃないけど「愛する妻はバケモノでした」と言う言葉が脳裏に浮かびました。それにしてもアメリカのワイドショーも相当エゲツないですね。それともあっちが本家かな?双子の兄妹の近しい関係まで憶測してましたが、そこは何となく含みを残したラストでした。 [映画館(字幕)] 9点(2014-12-13 16:31:55) |
17. X-MEN:フューチャー&パスト
《ネタバレ》 素晴らしい。X-MENシリーズの最高傑作だと思います。コアなファンほど満足感は高いと思いますが、最低でも3とファーストジェネレーションは見ないと訳分からないと思います。オールスター集結と歌ってますが、単に集結しただけではなく、個々のキャラの思いが良く表現されている。希望を持って欲しいと言うプロフェッサーの思いと、圧倒的な力を見せる事で人類の手出しを防ごうとするマグニートの思いが本作でも衝突するが、その2人の葛藤がミスティークと言う怪物を産んだ事が良く理解できた。他のキャラもそれぞれ素晴らしい。ラストでなつかしの2人が現れるシーンで、プロフェッサーの「努力した」と言う言葉が痛いほど納得できる。この50年の間にどんなドラマがあったのだろうか。万感胸に込み上げるラストでした。 [映画館(字幕)] 9点(2014-06-01 16:13:51) |
18. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 ダークファンタジーと言うジャンルを強烈に植え付けた作品です。ファンタジーでありながら現実の痛み(物理的な痛みも含めて)をこれでもかと見せる。拷問の恐ろしさばかりが強烈に残るなと思ってたらラストに更に強烈な痛みが待ってました。このラストはあんまりだ。強烈に落ち込みました。落ち込んだが、これは評価せざるをえない。二度と見たくないが傑作だと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2014-04-06 22:03:47) |
19. かぐや姫の物語
《ネタバレ》 良かった。実に良く出来た映画です。 丁寧な脚本と作画で誰もが知っている竹取物語をちゃんと感動できる映画に仕上げたと思います。 かぐや姫と姫を取り巻く人々の心情を丁寧に描いた事が一番の功績でしょう。やっと映画らしい映画を見た。 高畑勲監督のわがままを辛抱強く聞いて、無事完成までこぎつけたジブリと日テレにも合わせて賛辞の言葉を贈ります。二階堂和美さんの「いのちの記憶」も最高ですね。 [映画館(邦画)] 9点(2013-11-23 14:16:05) |
20. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
《ネタバレ》 キューブリックのカメラワークの素晴らしさが良く分かる作品。 どのシーンでも「ここを見せたい」と言う部分に自然に視線が行くのは、観客の視点を良く理解して撮影しているからでしょうね。文句なしの傑作と言って良いです。 [DVD(字幕)] 9点(2013-05-07 23:35:33) |