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1.  母なる証明 《ネタバレ》 
知能に遅れのあるっぽい青年が、殺人の疑いをかけられて逮捕されますが、溺愛する母が収監を防ぐために息子を庇って奮闘するというお話。 ポン・ジュノは殺人の追憶、パラサイトと見てこれで3つ目ですが、ハズレがない!  最初から、ああ、あれは伏線だったのねと繋がっていく感じが快感です。 ラストは割と衝撃でしたが、それと同じくらいオープニングの変な踊りをするお母さんにも衝撃でした。  息子が、ところどころ頭良かったり悪かったりと、ストーリー的に都合の良い動きだったのが気になるところではありました。
[DVD(字幕)] 9点(2020-08-17 13:20:23)
2.  宮本から君へ 《ネタバレ》 
原作もドラマ版も未見です。  ヴァイオレンスな展開を連想させる事後で始まり、「何だ何だ?宮本は何をしたんだ?」と惹きつけられます。 恋人役の蒼井優の演技に脱帽しました。 強姦されたことを宮本に告げるときの振り向きざまの表情、あれは久々に鳥肌立ちました。 タクマ役の一ノ瀬ワタルさんも好演です。 まさに話も通じなそう、歯が立たなそうなパワー系。 あんなもん敵に回せない。
[DVD(邦画)] 9点(2020-08-17 12:52:39)
3.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
めっちゃ笑える!  ENBUゼミナール卒業生の作品ということで、出ている役者さんたちは無名ながらも魅力的な演技。 監督や役者のネームバリューなどなくとも(いやむしろ無いほうが)世間に評価される面白い作品は生まれるぞ!ということを示してくれましたね。 これでマンネリ気味の邦画界に新しい流れができるといいですね。  話はありそうでなかった劇中劇です。 ゾンビものの、「生放送」とは考えましたね(笑) これなら数起こるトラブルに対するアドリブ、という構造でいろんな遊びが出来るわけですね。  無意味なシーンは一切無いです。 すべてが回収されています。 2度見たくなりますね。  おそらく、血の描写が無理な人以外は老若男女全員に薦められる傑作ではないでしょうか。
[映画館(邦画)] 9点(2018-08-23 17:33:15)
4.  万引き家族 《ネタバレ》 
「本当の家族」とは何なのか。 「偽物の家族」に絆はあるのか。 そんなことを考えさせられました。  生活水準はかなり低そうに描かれている万引き家族ですが、悲壮感は漂っていません。 むしろ、昭和の幸せそうな大家族にすら見えます。 しかし、法律や世間は彼らのような結び付きを許さず、冷たく突き放します。 家族崩壊のきっかけが、新たに家族として加わった幼い女の子の万引きというのも、らしいところです。  「捨てたんじゃない、拾ったんです。」 「普通のおじさんに戻るわ。」  夫婦役の2人の名演っぷりと、この印象的なセリフが頭に残っています。 結局、バラバラとなった家族の末路は詳細には描かれず幕を閉じますが、きっとみんなそれほど幸せではないだろうと想像します。
[映画館(邦画)] 9点(2018-06-12 02:35:12)(良:1票)
5.  グレイテスト・ショーマン
ミュージカル映画はあまり好き好んで見るたちではありませんが、めちゃくちゃ王道なストーリーだと思いました。 イギリスの階級社会の理不尽さと、さらにその枠組みからすら除外される「フリークス」と呼ばれる人間との心の交流を描いた作品。  細かいことは気にしないテンポのよさが心地良いですね。 バーナムとチャリティが結ばれた理由とか、部屋に引きこもるフリークスの人を説得するシーンとか、新進気鋭の劇作家さんがサーカス団のメンバーの子に惚れちゃうところとか、バレエで心折れてた娘が辞めずに続けて成功してたところとか、本来なら丁寧に描いても良さそうな部分を徹底的に、はしょっています。 だから、見る人が見たら、「え、何でそーなるの?」と突っ込みたくなるのかもしれない。 でもそこを勢いで補えるのがミュージカルなのかなと。 実際、ミュージカルのシーンでは何度か涙しました…。  めちゃくちゃ王道だと思ったのは、挫折→成功→挫折→大成功→大挫折の流れを丁寧に追いかけているところです。 様々な問題が作中で描かれていましたが、あまり根本的な解決に至っていない部分も多く、映画的にはすっとしない感じもありました。 例えば、英国女王にすら見世物集団を認めさせたバーナムではありますが、もっとも因縁のある上流階級はチャリティの父親です。 父親を見返すことは最後まで叶わず、「娘は逃げ帰ってくるさ」の言葉通りになってしまう。 まあ最終的にサーカスを復興させて嫁を戻してたので何かしらあったのかもしれないけど…。 細かいことはいいか!
[映画館(字幕)] 9点(2018-04-13 07:21:57)
6.  冷たい熱帯魚 《ネタバレ》 
交際相手が代わるたびに、これオススメだよといって…もう計4回ぐらいは見てます。 最初はグロい映画なんだなと、単純な好奇心、怖いもの見たさで手に取ったのです。 年を経て改めて見ると、刺さるセリフが結構あるんですよね。 キャストは全員狂ってます(笑)ものすごい熱量です。 娘役の人とか、再婚の奥さん役(園さんの奥さん?)の人はちょっとヘタですが…。  「俺は全部自分で解決してきたんだよ!お前はどうなんだ?俺を殴れ!ほら!俺の女を抱いてみろ!」 ヘタレの父親・吹越満さんに対して、まくし立てるでんでんさんの演技。 でんでんさんは、連続殺人の主犯役です。 助演男優賞ですが、間違いなくこの映画の主役でしょう(笑) 触発されるように、スイッチが入ってアドレナリン大爆発の吹越さん。 でんでんさんをぶっ殺します。  グレた年頃の娘、不倫をした嫁を引っ叩き、更には娘のヤンキー彼氏まではっ倒します。 それまでほんとにずっとビクビクしてる、ただの冴えないオッサンだっただけに、謎のカタルシスがあります。 再婚嫁を抱きながら、「結婚生活は失敗だったと言え!!!」、こんな無茶苦茶な映画見たことないです(笑) でも、何か退屈せず目が離せないんです。  最後。 「生きるってな、痛いんだよ!」と言い遺して頸動脈を切って娘の目前で自死する吹越さん。 娘は一見、悲しそうな表情で遺体に駆け寄りますが、「やっと死んだかクソ親父!」とせせら笑います。 そしてプラネタリウムで流れる地球のカット。 でんでん氏は、星が好きな吹越さんを嘲笑ってこう言ってました。 「お前地球が青くて丸いと思ってんのか!?俺が思う地球はなあ、ゴツゴツしたただの岩だよ!!」
[DVD(邦画)] 8点(2021-02-11 23:18:55)
7.  エクストリーム・ジョブ 《ネタバレ》 
ギャグのシーン、レベル高くないですか? 間の使い方とか、日本人好みというか‥。 洋画のジョークはあんまり笑えず流すことが多いですが、やはりそこは隣国、似たようなセンスがあるのでしょうか。  麻薬捜査班が、ホシを捕まえるためにチキン屋になりすましたはいいが、そっちが思いの外繁盛してしまうというコメディ。 だが最後の見せ場は見応えのあるアクション。 ふざけてたキャラクターたちが皆かっこよく見えます。
[DVD(吹替)] 8点(2020-08-17 13:26:54)
8.  ダークナイト(2008)
『ジョーカー』を映画館で観る前に、空き時間があったので再び鑑賞。  やっぱこっちのジョーカーはやべえよ! 悪を超越する悪。 いや、純粋?  あ、ドラゴンボールの魔人ブゥに善・悪・純粋ってあったけど ジョーカーは純粋って感じだろうな…。
[インターネット(字幕)] 8点(2019-10-15 10:35:31)
9.  ジョーカー 《ネタバレ》 
映画に登場する悪役の代表格・ジョーカーの若かりし頃の話。 ジョーカーが何故そこまで悪い奴になったのか?そのルーツに迫っています。 原作とはかなり違っているみたいですが。  ただこの作品は、どこまでが彼の(被害)妄想か分からないよう描写されています。 心理カウンセラーと対話する場面が何度か差し込まれるのですが、最終的にはジョークだよとジョーカーが笑いながら言って幕を閉じるのですから。  まあ、何が本当で空想かなんていうのは、この作品を見ているときには正直どうでもよいことです。 どうにもならない悲惨な境遇にある人が、内に秘めた狂気を爆発させてしまったらどうなるか、その恐ろしさがただただ描かれます。 僕も完全に貧困な人側に感情移入してましたからね。「やっちまえ!」と。危ない危ない。  これを見終わった、特に売れない〇〇系の人は、ブルーな気分を引きずり続けること必至でしょう(笑) 彼のよくない思想に染められてしまわないように注意です!  ジョーカー役、ホアキン・フェニックスの不気味な笑い方と、タバコの吸い方が作品を通じてかなり印象に残ります。 見終わった後、彼を意識してタバコを吸いましたからね。 かっこいいと思った演出は、ジョーカーがピエロを辞めたとき「Don't foget smile」のforgetを塗りつぶして「笑うな」としたシーンですね。 ロバート・デニーロの射殺シーンも大好きです(不謹慎)
[映画館(字幕)] 8点(2019-10-15 10:28:20)
10.  ライオン・キング(2019) 《ネタバレ》 
アニメ版は(おそらく)未見。  リアルな動物が言葉を発する世界、大丈夫かな~という懸念があったが意外と感情移入できた。  大人になり立派なたてがみを生やしたシンバが、水面に映った自分を見て父親と重なるシーンが一番好き。 自分も親父と上手くいかなかった時期があったからか、父親ものには弱いです。
[映画館(吹替)] 8点(2019-09-13 00:24:33)
11.  スカーフェイス 《ネタバレ》 
一言で言うなら、アルパチーノがブチ切れてる映画ですね。 3時間弱ある大作ですが、時間を忘れて見入ってしまいました。 自分を裏切ったり、コケにした奴には容赦なく引き金を引く主人公トニー。 だが根っからの悪党というわけではなく、家族思いであったり、無関係な人を巻き添えにするのを嫌がる、映画を見る人に愛される一面も。 最終的にはもう正気を失ってヤケになりますが、最期まで潔い散り際を貫きました。 不器用で横暴で身勝手だけと、こんなにも魅力的な主人公を演じられるのはさすがですね。  あと、一番印象的だったのは初めてミッシェル・ファイファーが出てくるシーンです。 あんな美しい人がこの世にいるもんかと目を疑いました。
[インターネット(字幕)] 8点(2018-10-27 06:06:26)
12.  ボーダーライン(2015) 《ネタバレ》 
よくある復讐劇。悲しみの連鎖。 冒頭、原題の"Sicario"について説明がされます。 邦題はボーダーライン(国境)ということで、物語の核心には迫らないようなタイトルになっているわけですが賛否が分かれそうなところですね。  メキシコの麻薬戦争についてはクレイジージャーニーとか、ちょっと前のネットニュースでたくさん取り上げられてたいうことがリアリティーを助け、ドキドキが止まりません。 今度続編もやるみたいなので、そちらは映画館で鑑賞できたらと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2018-10-14 01:52:10)
13.  幼な子われらに生まれ 《ネタバレ》 
再婚夫婦の家庭崩壊を描いた痛々しい映画です。 よく詳細を確かめずにレンタルしたもので、クレジットで女性の監督であることを知って納得しました。 何が痛々しいかというと、夫婦喧嘩のシーンがやけにリアルなんです。 結婚したことはないものの、思わず目を伏せたくなるような喧嘩で何か嫌でした(笑)。  浅野忠信の存在感から目が離せません。 賛否ある方だと思いますが、私はめちゃめちゃ演技が上手い俳優さんだと思っています。 『淵に立つ』を見てからだと、どうしても心にヤバい闇を抱えた人に見えてしまいますね。 いや、ある意味合ってるか。 逆に、田中麗奈の演技が浮いている気がしました。 それとも、イライラさせるための演出なのかな?  とにかく、考えさせられることが多かった作品です。 「あなたはいつも理由ばっかりで気持ちを聞かない。」 パートナーとのコミュニケーションに苦労したことがある人は、必ずハッとさせられる台詞でしょう。、
[DVD(邦画)] 8点(2018-06-04 08:34:08)(良:1票)
14.  セッション 《ネタバレ》 
2回鑑賞したけど、やはり見応え抜群ですね!  キチガイVSキチガイ。 理想の音楽性を追求しすぎたキチガイ指導者と、同じく伝説のドラム奏者に憧れた若き青年。  車で事故ったあとからの展開、そして再会を果たしてから演奏直前のステージ上で「俺をあまりナメるなよ」、この2つの衝撃は他の映画でもなかなか味わえないスリルだったと思います。
[インターネット(字幕)] 8点(2018-04-13 07:34:51)
15.  佐々木、イン、マイマイン 《ネタバレ》 
クラスで道化を演じる奴の闇…、これ結構いろんな人に刺さるんじゃないんですか。 佐々木みたいな人は珍しいけど、佐々木の取り巻きをやってたような人は沢山いたはず!  全体的にくら~い映画でした。 佐々木!佐々木!とコールされる中全裸になるシーンも、スクリーン越しに見ると既にどことなく哀愁が漂っていて。  それまで淡々とうだつの上がらない役者の生活を描いていたので…最後のシーンは、ギャップに感動してしまいました。必見ですね。
[映画館(邦画)] 7点(2021-02-22 00:31:33)
16.  ミッドサマー 《ネタバレ》 
衝撃的な作品でした!  大学生一行が、倫理観がぶっ飛んだやべー奴らの儀式に巻き込まれるお話です。 最初は、何か起こらなそうで何も起こらない…。 じれったいなあ…なんて思いながら見ていたわけですが。 老人が手を刃物でサクッといって、血をベットリと塗りたくるあたりから目が釘付けになります。 おもむろに老人は崖からダイブ。 頭から落ちて即死。 破裂したスイカみたいな頭部がバッチリ映ります。  狂ってる!俺は帰る!  外から来た常人はそう言います。 ですがそんなことを言ったら最後、どうなるかは予想の通り。  さて、これは薬(ハッパ?)で幻覚を見た女子大生の妄想なのか。 それとも、現実に起こり得えたことなのか…。 共同体の作り込みの凄さに驚かされます。 監督は、相当に取材を重ねたことでしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2021-01-24 23:03:48)(良:2票)
17.  クワイエット・プレイス 《ネタバレ》 
大きな音を立てたら、聴覚が研ぎ澄まされた盲目のエイリアンみたいなやつに食い殺されるというシンプルな作品です。 そうなるに至った背景や前置きは極力削いで、謎の生物と格闘する家族だけを描こうとしているので、作品としては短くまとまっていて見やすかったです。  で、こういうジャンルって必ず見ている人をイライラさせるもどかしい要素が不可欠なのですが、今回は家族に非協力的な反抗期の聾唖の娘、この状況で妊娠から出産までしているお母さん、が話を展開させる人物でした。 やはり、音を立てられないという制約を設けてしまう以上、無理のある展開もありましたが、単純に映画としてテンポが良く画面に釘付けだったので全体的には好感触です。  娘役の子が家族に全く似ていないのと、2に繋げるようなモヤッとする終わり方で締めたのが気になるところではありました。
[DVD(字幕)] 7点(2020-08-17 12:59:59)
18.  ボヘミアン・ラプソディ 《ネタバレ》 
恥ずかしながらクイーンは、We Will Rock YouとかDon't Stop Me Nowとか、あとフレディソロの「ア~イ、ワーズボーン」ぐらいしか知らなかったんですが。  最初からずっと、フレディの「孤独」に焦点を当てて描いていると感じました。 映画だけ見たら、フレディの人生は音楽やってるとき以外はつまんなそうです。 実話の知識を前提にしているためか、唐突な場面が多いと感じたんですが、すべてが最後のライブ・パフォーマンスのためのフリだったと思えばOKです笑 物語の中で色んな人と衝突するんですが、どうあって向き合い、解決していったのかは正直よく分からない。 一緒に見た人は、海外ドラマにあるような冒頭の「あらすじ」部分だけなぞっているような感じ、と言ってました。 よく言えばテンポが良い。  これ見た後、ユーチューブでまたLIVE AIDの映像を見て、再現度の高さに驚きました。
[映画館(字幕)] 7点(2019-02-13 01:17:08)(良:1票)
19.  最強のふたり 《ネタバレ》 
恥ずかしながら、視聴するまでフランス映画ということを知りませんでした。 最強のふたり=やんちゃな黒人×富豪の障害者ということで、なかなかにあざとい設定だなあと捻くれた見方をしてしまいましたが、これ、実話が元ネタなんですね。 もちろん映画的においしく脚色は施されていますが。  フランソワ・クリュゼの演じるフィリップがドリスの振る舞いにツボっちゃう表情が好きでした。 あと同僚の女性がやけにエロティックで良かった。 風呂に入ろうと誘われて脱ぎかけたり、最後に「3Pならいつでも歓迎よ」とか言ってみせたり。
[インターネット(字幕)] 7点(2018-11-01 23:10:41)
20.  SING/シング 《ネタバレ》 
アマプラにて鑑賞。  今の3Dアニメはめちゃくちゃ綺麗ですね。 見てるだけで楽しい世界。 登場人物は多いですが、キャラクターの個性が強すぎて容易に話を追えます。 それぞれのサブストーリーも強引ですがまとまっています。 冒頭から展開が何でもアリなので、それほどカタルシスはありませんが(笑)  あと、ネズミのカップルは無事だったんだろうか?
[インターネット(字幕)] 7点(2018-10-24 07:25:38)
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