521. 何者
《ネタバレ》 令和版「就職戦線異状なし」という趣。 就活のリアルが感じられて良かった。 でも話は「認められる」というのはどういうことか?という方に話が行くのが新しい。 この青年も、演劇やってて、カミソリのような批評にグサリと来たんだろうなぁ。 それで自分の身を守るために、観察者になった。 しかし、だからこそ彼が演劇に向き合ってこその就活の勝利ではないかなぁ? (上から目線ですね‥スイマセン) でもどんな批評も対象を殺す、って何かで読んだけど、 愛のあるレビューを心がけたい。 [DVD(邦画)] 7点(2020-03-22 20:42:00) |
522. 人間の條件 第四部 戦雲篇
《ネタバレ》 このシリーズ、戦闘シーンがとうとう出てくる。 縦社会の軍隊組織の中、人間らしさを保ってきた梶。 しかし戦場で、暴れる上官をおさえようとして、絞め殺してしまう。 絶望。それしかない。戦争がいかんのだ。 [DVD(邦画)] 7点(2020-03-21 15:12:53) |
523. 人間の條件 第三部 望郷篇
《ネタバレ》 第2部で前線に送られた梶。 彼のまっすぐさは、ここでも変わらない。 オバラの自殺に隊の行き過ぎた虐めを糾弾する。 ミチコの訪問もいい。 裸を見せてくれというシーンが好きだ。 男だらけのこの軍隊の世界、看護婦の登場でホッと一息つける。 (婦長は怖いけど・・) さて第4部は? [DVD(邦画)] 7点(2020-03-21 12:12:03) |
524. 関東緋桜一家
《ネタバレ》 オールスター競演抗争もの。 丁度同じ年にアメリカで「ゴッドファーザー」が公開されたのは、偶然か? マキノ監督なりにあの作品に喧嘩を売ったのではないか? 敵も味方も腕に覚えのある剣客をそろえて、 組同士の抗争ものである。 そして我らが藤純子は、組の頭として最後は大立ち合いを見せてくれる。 女性に殺陣をやらせたらどうなるか? マキノ監督と藤純子の真骨頂である。 時代は明治末期。時代考証も見ものである。 藤純子が富司純子に代わる最後の作品でもある。 [DVD(邦画)] 7点(2020-03-15 22:19:15) |
525. 昭和残侠伝 死んで貰います
《ネタバレ》 何でこんなに泣けるんだろう? メロドラマじゃないのにね。 姐御役ではなく、可愛い芸者役の藤純子。 「アタイ馬鹿だけど・・」の台詞が切ない。 高倉健とのマッチングが最高です。 権利書を取り返すのに、お世話になってる親分が殺されてしまう。 もうこの辺から、ヤクザの世界の凄まじさが出てくる。 健さんもカッコいいが、池部良が堅気の凄まじさを現わしてくれてる。 二人で斬り込みに行くときの、健さんの歌「唐獅子牡丹」(4番、5番)が 聞かせてくれる。 [DVD(邦画)] 7点(2020-03-15 18:36:32) |
526. パンとバスと2度目のハツコイ
《ネタバレ》 今泉監督のは、女性の部屋にあがって、風呂に入るよう勧められる状況がありますよね。 「サッドティー」も本作も・・ そりゃ、そこを断らず、「お風呂いただきます」では、 受け入れたも同然ですもんね。 ラストの「つきあおうか」にならなきゃ、不自然ですって。 今泉監督作品のは、女性の部屋にあがりこんでの、ほんわかした時間を 描かせると真骨頂出しますよね。 [DVD(邦画)] 6点(2020-03-07 22:18:32) |
527. サッドティー
《ネタバレ》 面白い! 今泉監督は、ワンルーム映画と言える 日本ならではの、ラブストーリーを綴るのが上手い! 令和(創られたのは平成だけど)時代の若者がよく描けてる。 一言で言うと、令和日本のエリックロメールだ! [DVD(邦画)] 7点(2020-03-07 17:31:19) |
528. ターミネーター:ニュー・フェイト
《ネタバレ》 ターミネーターシリーズのあの音楽。 ダダンダンダンダン♪ あれは、リンダ演じるサラコナーにピッタシなんだね。 だからシリーズ3以降、しっくり来なかった。 サラで締めくくれば、あの音楽が活きるんですよ。 つまり女性の仁王立ちしてるイメージを被せるとピッタシ。 もう男なんかいらないってお話でした(苦笑) [DVD(字幕)] 7点(2020-03-06 00:44:40) |
529. 忍びの者
《ネタバレ》 仏をも恐れぬ信長が、延暦寺、一向一揆のつぎに 目をつけたのが伊賀の忍者たち。 殺られる前に殺れ。 信長を暗殺すべく、仕向けられた忍者のはなしである。 しかしそう一筋縄ではない。 忍者の親方はかなりのしたたかな人。 雷蔵演じる信長の刺客の忍者は、その親方がその忍者の親を殺すところから、 任務を全うするよう、練り上げられた忍者だった。 刺客の忍者は、愛を知り、それに気づくが、結局任務を遂行する。 ここで信長が死なないところは、歴史を知っていれば分かる。 かくして、天正伊賀の乱で親方は朽ちる。 最後、愛する人のところに戻る、元忍者の笑顔がまぶしい。 しかし、続編があるぞ?むむむ。ハッピーエンドではないのかしらん? [DVD(邦画)] 7点(2020-03-04 23:48:43) |
530. 愛がなんだ
《ネタバレ》 好感持てる! 日本映画にありがちな粗い男女関係ではなく、 ふつうのカップルを丁寧に描いている。 こんな映画、待ってましたってところだ。 会話がじつに自然で生き生きしてて、 まるで観終わると、テルコさんは友だちみたいな存在になってしまう。 映画は人生の落とし前を描くだけのものではない。 その時間が、まるで別の世界にいるかのような体験も映画だ! さぁこの二人、これからが気になるとこだが、それは 観客がそれぞれ温めればいい。 久々の片岡礼子嬢!(※「ハッシュ」が懐かしい)。 お元気そうで何よりです。 酸いも甘みもかみ分けた、こういう人が脇を固めて、安定した世界が出来上がってる。 [DVD(邦画)] 8点(2020-02-29 19:15:23) |
531. カナリア
《ネタバレ》 12歳の女の子が、大人のロマンスをしてる。 そこにドキドキがある。 自分の慕う信者の改宗。 そもそもが出家したのは、母と一緒だったから。 その母を失い、絶望の中、由希の「私が一緒に死んだる」の一言。 こんなラブストーリーを12歳の少年少女が経験することの どこか心のツボにストレートに刺さる話。 塩田監督の映画は、どこか心の琴線に響く話が多いですね。 [DVD(邦画)] 7点(2020-02-29 12:36:38) |
532. 月光の囁き
《ネタバレ》 これはエロと違う。純愛だ。 性の悶えに正解があるだろうか? しかもこの女の子は日高君の前につきあっていた人がいる。 どういう交際だったか、透けて見える。 純愛を勝ち取った主人公の変態青年に万歳を叫びたくなった。 [ビデオ(邦画)] 8点(2020-02-26 13:14:03) |
533. アウトブレイク
《ネタバレ》 2020年、コロナウィルス問題が大きくなってきたので、 昔、話題になったこの映画を観た。 感染症封じ込め騒ぎから始まって、大統領がついに感染した町全部を 爆撃しようとするという恐ろしい話。 ダスティンホフマンとキューバグッティング(実はものすごく頼りになる人だった)の二人の コンビが阻止しようとする下りは、娯楽モノとして上出来でした。 あっという間の2時間だった。 はよ、コロナ騒ぎ、終息してほしい。 [ビデオ(字幕)] 7点(2020-02-23 22:24:25) |
534. 女王陛下のお気に入り
《ネタバレ》 おお、これは! キューブリックを彷彿させるような感性。(そういえばコレ、イギリス映画だ) 絵画のような映像の中で、狂気っぽい繊細さ。 女性だけのラブストーリー。 ジェーンカンピオンの映画のように壊れるかのような細さ。 でもどっこい、さすが国を治める女王陛下、最後に上手を取るのが、 このアン女王なんですね~。 いい役者ですね~。 オリヴィアコールマン。 アメリカのキャシーベイツっぽい。 [DVD(字幕)] 8点(2020-02-22 22:11:51) |
535. 新聞記者
《ネタバレ》 ありそうでなかった霞が関を舞台にしたサスペンス映画。 最後の「ごめん」の一言が、若い松坂桃李君に似合ってる、大人への苦い味。 結局、上司の死で感情的になった若い官僚の暴走なのか・・う~む・・ 最後の上司の手紙も、アメリカ映画なら偽装なのかも?なんて疑って観るが、 ここは日本。 「この国の民主主義は形だけでいいんだ」という今の上司の一言。 アメリカ映画なら確実にスナイパーの場面があるだろう。 (ボーンシリーズの見過ぎ?(笑)) 女性の新聞記者があまりにも可哀そ過ぎ。 日本の女優には、やらせられないよな~。 キワド~イ映画だった(笑) [DVD(邦画)] 7点(2020-02-22 17:58:42) |
536. 害虫
《ネタバレ》 自殺にむかう少女。 母子家庭の、その母親も自殺に向かっている。 最後の彼女の清純が奪われるまでの 唯一の彼女の幸せの時間を描く。 切ない・・ [ビデオ(邦画)] 5点(2020-02-20 09:11:44) |
537. 半世界
《ネタバレ》 池脇千鶴が光ってます。 彼女がいなければ、彼女でなければ、もっと普通の作品だったと思います。 それにしても、どうして阪本監督、いい作品ばかり創れるんすか? 本作品もすげぇ良かった。 でも10点満点にしなかったのは、ジェラシーの為です(笑) ※あ、でも「鉄拳」は監督の作品では納得いかなかったです。 [DVD(邦画)] 9点(2020-02-15 17:48:26) |
538. さよならくちびる
《ネタバレ》 素敵ですね。 スイマセン! 痛い監督かな~なんて思ってました。塩田監督のこと。 改めて、監督作品を観ようと思いました♪ 「女の子」の卒業、そして女性としてのシンガーの出発。 さらりと描いてくれました。 最高っす! [DVD(邦画)] 8点(2020-02-13 00:30:01) |
539. 四万十川
《ネタバレ》 丁寧な作品で、心情の動きが細かく描かれている。 NHKでタモリが四万十川を歩いている番組があったので、 映画の背景がつかみやすい内に鑑賞した。 沈下橋や台風で氾濫する四万十川など、うまく話しに取り込まれている。 川と共に住む人々なので、稲作などの農業はそう盛んではない。 だから、そこに住む人の家族と工事現場作業員などの一時的に住んでいる人の家族との別れがある。 この話では、父親の事故により、しっかりものの長女が隣の県まで出稼ぎに行く別れもある。 思春期の別れは強烈なインパクトがある。 そこを静かに丁寧に、アツくんの成長を通して描かれている。 まだ列島に経済成長の勢いがあった頃で、 四万十川流域の学校にもたくさんの生徒がいた頃の話だ。 令和の今となっては、隔世の感がある。 [ビデオ(邦画)] 7点(2020-02-09 00:28:20) |
540. ザ・バニシング-消失-
《ネタバレ》 こんな絶望のラスト、あるだろうか・・ 行方不明の恋人がどんな目にあったか、知りたいために 犯人の差し出す睡眠薬のコーヒーを飲む。 そして、このラスト・・ 「キルビル2」では脱出すんだよね。こういう状況でも・・ 漫画「ワイルド7」では仲間の隊員がこの方法で絶命する・・ この犯人面、映画史上忘れられない顔だ・・ [DVD(字幕)] 7点(2020-02-08 17:34:36) |