1. ちはやふる 結び
《ネタバレ》 王道のさわやかスポ根・恋愛・青春もの。 百人一首の歴史や競技カルタの戦術など、知識欲を満たしてくれる。 キャラクターに合ったコちはやふる 結びミカルなシーンのセンスの良さを感じる。 広瀬すずはヒロインとして適役で、その人気の理由がわかるくらいには魅力が出ている。 ただ、「上の句」「下の句」も原作も見ておらず、いまいち人間関係や背景、競技のルール等を掴めないままの視聴で、それほどストーリーに入り込めなかった。 せめて「上の句」を見てからのほうが良かったか。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-07-14 10:25:33) |
2. ラーゲリより愛を込めて
《ネタバレ》 冒頭で家族がソ連の攻撃から逃げているときに、やけにあっさり主人公を置いて去っていったことに違和感。 もっと妻の心に響くような説得シーンでもないと、あの程度では簡単に見限ったようにも感じられるし、ただ家族が離れ離れになる状況を作りたいがための都合も透けて見えてしまう。 戦争映画によくあるお涙頂戴の既視感のあるストーリーに感動もできず、終盤を迎えてこのまま平凡に終わるかと思ったが、遺書を手分けして覚えて遺族に届けるという件からグッと話に引き込まれた。 ベタ中のベタな演出が臭すぎて醒めてしまうところもあるのだが、これを真っすぐに衒いもなく描いたことと、ノンフィクションが原作の実話ベースということで訴えかけるパワーはあった。 ただ、演出としてはもう少しあざとさを抑えて説得力のある構成にしたほうが、最後にもっと感動はできたと思う。 [インターネット(邦画)] 6点(2024-07-01 20:13:24) |
3. イエスタデイ(2019)
《ネタバレ》 やっぱりビートルズの歌は時代を超えた名曲ばかり。 ストーリーには『ボヘミアン・ラプソディ』ほどのインパクトはなく、よくあるパターンのウェルメイドなハッピーエンドのラブストーリー。 新しい女性マネージャー以外は皆、思いやりのある良い人ばかり。 恋人をジャックに取られた友人が相手を思いやってすぐに引き下がったり、ビートルズの秘密を知っている二人がジャックにただ感謝を伝えに来たり。 設定自体がファンタジーなので、その辺りもおとぎ話的な展開でいいのかもしれないが、あまりにものわかりが良すぎるので、せめて一人くらいは秘密をネタに最初は金をせびろうとするがジャックの人柄に気持ちが変わるくらいの起伏があっても良かった気はする。 全般的に予定調和なのだが、それでもジャックとエリーが朴訥で好感度が高く、友人のロッキー役がとても良いダメっぷりを出している。 そのキャラクターの魅力に加えて、『ボヘミアン・ラプソディ』ではクイーンの名曲が映画の魅力を増したように、ビートルズの曲の力で映画が3~4割増しになっている印象。 [インターネット(吹替)] 7点(2024-07-01 07:28:14) |
4. 空白
《ネタバレ》 万引き疑いの女子中学生を追いかけたコンビニ店長に非はない。 娘を失ったオヤジに怒りと悲しみの捌け口として執拗にターゲットにさせるのには同情してしまう。 オヤジを演じる古田新太の存在感がすごい。 果たして少女は万引きをしたのか、それとも店長のセクハラだったのか、真相がなかなかわからないまま進んでいくのでストーリーの中に引っ張られる。 娘のカバンから万引きしたと思われる大量のマニキュアを見つけ、それを黙って処分するオヤジに嫌悪感が掻き立てられる。 娘への愛といっても自分勝手極まりなく、無実の被害を受けた店長に何の謝罪もなく隠蔽しただけ。 オヤジの心がほぐれたことは良かったのだろうが、それはおまえだけの独りよがりなもので、とても心温かい目でなんか見れない。 むしろ救済なんかされずに十字架を背負い続けてほしいとさえ思った。 何よりまず店長に一言謝るのが先だろうとムカついてしょうがなかったが、それは作り手としては成功しているということか。 コンビニのパート中年女性(寺島しのぶ)の空回り感も、見ているこちらが恥ずかしくなってくるほど。 人間描写がとてもリアルで細かい。だからそれぞれのキャラクターが生々しく伝わってくる。 被害者でもあり加害者でもある。ちょっとしたボタンの掛け違いで、もどかしくも悲しい結果になっていく。 吉田恵輔監督は、『別離』のファルハーディー監督を彷彿させた。要注目。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-06-30 06:19:01) |
5. ANNA/アナ(2019)
《ネタバレ》 リュック・ベンソン監督の得意ジャンルのようで、『レオン』と同じくらい、『ニキータ』よりは楽しめた。 KGBとCIAの男を両天秤にかけたアナの恋愛模様を入れながら、看板のアクションシーンはクールでスタイリッシュ。 サッシャ・ルスはモデル上がりとは思えないアクションで、スーパーできる女感を出しているが、それを引き立てているのが指南役のヘレン・ミレンの存在。 狸ババアの食わせもの感を存分に発揮して、作品全体を締めている。 [インターネット(字幕)] 8点(2024-06-29 08:27:36) |
6. アメリカン・スナイパー
《ネタバレ》 数多くの敵を狙撃しても、それはゲームではなく人間の命を奪っている所業。 戦地では爆弾を抱えた母子も狙撃しなければならず、心の葛藤に苦しむことになる。 たとえ戦争が終わっても、PTSDなど人々の心にも大きな傷跡を残す。 伝説のスナイパーとして祖国の英雄となったクリスでさえ、そのダメージから逃れられない。 ラスト、クリスの命を奪ったのはてっきり弟のジェフかと勘違いしてしまったが、クリスと同じPTSDに苦しむ赤の他人だった。 その余韻がなんとも言えない。 [インターネット(吹替)] 7点(2024-06-29 08:26:19) |
7. しゃぼん玉
《ネタバレ》 歪んでしまった青年が田舎の老婆との交流で人間らしさを取り戻していく。 市原悦子の田舎のばあちゃん感がたまらなく良い。 おばあちゃん子には特に刺さるストーリー。 [DVD(邦画)] 7点(2024-06-29 08:25:17) |
8. トップガン マーヴェリック
《ネタバレ》 大ヒットした「トップガン」はストーリーがアイドル映画のようなよくあるパターンで、インパクトは感じなかった。 今、見返してみるとかなり昔の青春映画の野暮ったさを感じたりもするが、これは映像も進化したスタイリッシュな印象を受ける。 ただ、ストーリーはお約束的なことから外れないので、途中で読めてしまう。 終盤、敵に撃墜されそうになったクライマックスシーンでも、ここで攻撃隊から外されていたハングマンが助けに来るんだろうなと思ってたら、案の定でハラハラもしない。 あまりのお約束通りだったので、感動シーンのはずがちょっと笑ってしまった。 トム・クルーズは前作から36年経ているので、一般人と比べれば遥に若く見えるとはいえ、当時からの加齢は隠せない。 ヒロイン役のジェニファー・コネリーも、『レオン』の子役のイメージがあるので、感慨深いものがある。 そのノスタルジーの部分で、前作より少し加点。 映像の迫力が一番の売りだろうから、映画館で観ないと面白さは半減しそう。 [インターネット(吹替)] 6点(2024-06-29 08:24:22) |
9. 探偵はBARにいる
ストーリーの起伏に富んでいるところは、さすが古沢良太脚本だと思わせるが、主人公のキザっぽさが鼻について魅力を感じない。 ハードボイルド系だからだろうけど、それならコメディタッチは中途半端に感じてしまって、あまり相性の良いものではない。 [インターネット(邦画)] 4点(2024-06-28 07:16:23) |
10. 2重螺旋の恋人
《ネタバレ》 ただのエロティックサスペンスではなく、ストーリーに深い秘密が隠されていて、どんでん返しの展開がある。 双子だったのはポールではなく、女の方だった。 子宮内で双子の片方が他方を吸収するというのが、現実に症例があることとは知らなかったので一つ勉強になった。 『マルホランド・ドライブ』のデヴィット・リンチやクローネンバーグ作品を彷彿させるが、それらは自分の好みではない。 [DVD(字幕)] 5点(2024-06-28 07:10:56) |
11. アトミック・ブロンド
《ネタバレ》 スタイリッシュでクールなスパイ物。 MI6(英)とKGB(ソ)の二重スパイでもややこしいのに、実はCIA(米)工作員だったという三重スパイなので、話が込み入りすぎて掴みにくい。 シャーリーズ・セロンはクールビューティーでカッコよくて適役。 [インターネット(吹替)] 5点(2024-06-28 07:09:18) |
12. イコライザー THE FINAL
《ネタバレ》 このシリーズの1本目が良かったのでこれも期待。 シンプルな勧善懲悪物だが、超人的な殺傷能力で悪党どもを殲滅する様は痛快。 ジェイソン・ボーンとはまた違ったキャラクターだが、圧倒的な強さは同様。 悪党のクズっぷりが際立つほどに、殺らせたときのカタルシスがある。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-06-28 07:07:38) |
13. 闇金ウシジマくん
ダークヒーローの主人公にあまり魅力を感じない。 ダークヒーローとして成立させるなら、もっと痛快感が欲しかった。 [インターネット(邦画)] 4点(2024-06-28 07:06:34) |
14. ノイズ(2022)
達者な豪華俳優陣の無駄遣い。 ストーリーにまったく乗っていけない。 [インターネット(邦画)] 3点(2024-06-27 15:41:33) |
15. 君の膵臓をたべたい(2017)
浜辺美波は好きなタイプのはずなんだけど、内容がライトノベルの薄っぺらさを感じてしまう。 あざとくても感情移入できれば良かったのだが、これでは泣けない。 [インターネット(邦画)] 4点(2024-06-27 15:40:28) |
16. 二重性活 女子大生の秘密レポート
なんか昔の西ドイツのポルノ映画のようなタイトル。 印象に残るのはそれくらい。 [インターネット(字幕)] 4点(2024-06-27 15:39:09) |
17. ひとよ
《ネタバレ》 殺人犯の子として生きていかねばならない悲哀。 雄二(佐藤健)は堂下(佐々木蔵之介)に実父を投影し、堂下は逆に雄二たちに我が子を投影し、互いの思いのたけをぶつける。 投影によって抑えられていた感情が露わになる展開がうまい。 ただ、雄二には好感が持てず、母(田中裕子)の気持ちの方に寄り添ってしまう。 いくらそれしか書く才能がないからといっても、母を売るような記事を書く息子は許せない。 でも、それを我が子のために喜んで許せるのが母性なのだろう。 家族の崩壊と再生はよくあるものだけれど普遍的テーマなので共感はしやすい。 俳優陣がみな達者でそれぞれ持ち味を発揮していて良い。 特に田中裕子には改めて感心させられる。 タイトルは「人よ」の意味かと思っていたが「一夜」と掛けてのひらがな表記だったのか。 [DVD(邦画)] 7点(2024-06-27 11:27:01) |
18. 死刑にいたる病
好感、共感を持てる人物が一人もいないのがつらい。 [インターネット(邦画)] 4点(2024-06-27 11:23:41) |
19. ルース・エドガー
とてもリアルな人間描写だけれど、スッキリしないラストでモヤモヤが残る。 こういう作品は好きじゃない。 [インターネット(吹替)] 3点(2024-06-27 11:22:31) |
20. 護られなかった者たちへ
意外性ばかり重視しているため、キャラがブレているし、ご都合主義なところも気になる。 [インターネット(邦画)] 4点(2024-06-27 11:19:52) |