701. オデッセイ(2015)
《ネタバレ》 約5ヶ月ぶり2度目観賞。火星に置いてけぼりで独りぼっち。マット・デイモン好演。残された男は植物学の知識により火星ポテトを栽培し飢えを凌ぐ。絶望的状況の下、天性のプラス志向と陽気なオンガクが明るくもり立てる。極限の厳しい環境だけに、際立つ火星地表の美しさよ。げっそり痩せて生き抜いた末に、ぐるぐる回りながら女性船長と赤い糸で繋がる救出シーン。溢れる万感の思い。感無量の後味が爽快。極限の火星サバイバルを実体験できる良作。 [映画館(字幕)] 7点(2016-03-12 23:34:07) |
702. スティーブ・ジョブズ(2015)
《ネタバレ》 約9ヶ月ぶり2度目観賞。世紀のプレゼン40分前の舞台裏。天才なれど偏屈、故にぶつかる。その孤独ぶりがよく描かれていた。ビジネスパートナーにして唯一の理解者は「タイタニック」のローズ。貫禄と贅肉が付いて随分とふっくらされている。延々と続く会話劇にお疲れだぃ。 [映画館(字幕)] 6点(2016-03-06 22:06:48) |
703. ブラック・スキャンダル
《ネタバレ》 米ボストン出身の犯罪王バルジャー。その弟は政治家、そのダチはFBI。各々の道を進んだ同郷の3人を結ぶのは汚職というナマエの忠誠心ただ一つ。米国最悪のスキャンダルをありのままに描く犯罪ドラマ。犯罪王を怪演するのはジョニー・デップ。短髪オールバックに凄みのある青い瞳。裏切りはぜってー許さねえ。さすがは七変化の千両役者。3人の絡み合いにより、どす黒い裏社会に浸ることができた。 [映画館(字幕)] 6点(2016-02-28 22:35:06) |
704. クリムゾン・ピーク
《ネタバレ》 妖怪屋敷に住む姉弟。前半は気品ある雰囲気だけれども冗長な展開。後半は一転して、歪んだ愛情で繋がっている姉弟を起点としたキョーレツなバイオレンスで押し通す。ナイフで刺してカマでしばく。飛び散る血飛沫がクリムゾン色の山肌と相まってグロすぎ。ストーリー性はほとんど無いのだが、ドロドロなグロさに持って行かれたバイオレンスホラー。 [映画館(字幕)] 6点(2016-02-28 22:16:56) |
705. ザ・ウォーク
《ネタバレ》 N.Y.ワールドトレードセンタービル、2本の巨塔の間を1本の綱で渡ったワイヤーウォーカー。高飛車で傲慢、そのナマイキな性格は大道芸人の天性なのか。仲間集めからレッスンと周到な潜入捜査、決行当日のスパイ大作戦と入念な準備を経て、「その時」が訪れるラスト30分。天空の大海原を歩く…その姿は空の貴公子。その映像は観客自身がスカイウォークしているかのような失神系3D。オニさんこちら…結局はケーサツのお縄に。自分トーシロだけど、何だか綱渡りしたくなっちまう痛快な良作。 [映画館(字幕)] 7点(2016-02-08 00:03:07) |
706. 白鯨との闘い
《ネタバレ》 アメリカ名作小説の基になった実話。前半は迫力あるホエールバトルアクション、後半は漂流記。みんな痛々しいほどガリガリのカラカラに。筋骨隆々だったはずの主演クリス・ヘムズワースも貧相な体型に。よくあれだけ絞ったもんだ。目ひん剥いて昇天されたナカマを見て、ヤッてはいけねえことをヤッちまった。でもドーブツなら当たり前のこと。ジューシィやったんかな。この作品の主題はホエールバトルよりもソッチですな。 [映画館(字幕)] 6点(2016-02-07 23:51:25) |
707. ブリッジ・オブ・スパイ
《ネタバレ》 約5ヶ月ぶり2度目観賞。ラストの橋上での人質交換に向けて物語が進む。互いに言い分を主張し、大国同士の威信を賭けた交渉は難航。トム・ハンクス好演の国境をまたいで奔走する重厚な米弁護士と、米アカデミー助演男優賞受賞のマーク・ライランス名演の誠実なソ連スパイ容疑者。「不安か?」「役に立つか?」。最終盤でもつれた糸を解いたのは二人の信頼関係。不調の今年前半で、唯一の傑作。 [映画館(字幕)] 8点(2016-02-07 22:17:48) |
708. 海難1890
《ネタバレ》 一世紀以上の時を経て、受け継がれるトルコと日本の友情物語。和歌山串本沖でのトルコ船海難事故とイラン・イラク戦争。それぞれにおいて両国が何をして何をしてもらったか、それを知って初めて両国の友情の意味がわかるというもの。同じ俳優を起用しての時と国を越えた友情に関して、無理はあるんだけど伝わるモノはあった。素直に心温まるフィナーレ。この映画を観た限りでは両国関係は当分の間、磐石なり。 [映画館(邦画)] 6点(2016-01-11 23:12:20) |
709. 杉原千畝 スギハラチウネ
《ネタバレ》 これまで表に取り出されることのなかった「日本のシンドラー」波乱の人生。6000人のユダヤ人を救った慈悲深いリトアニア外交官。けれど元はキレキレのソ連諜報員。全ての行動の動機は、「世界を変えたい」という変わらぬ信念ただ一つ。本人の表情とは似つかないが、快活にして情熱溢れる杉原千畝を唐沢寿明が熱演。 [映画館(邦画)] 6点(2016-01-11 23:03:19) |
710. クリード チャンプを継ぐ男
《ネタバレ》 約5ヶ月ぶり2度目観賞。いまや伝説となったロッキーがアポロのムスコをシゴキ上げる。シモじゃね~ぞ。ガチな師弟関係。カノジョはアムロナミエというより、いきものがかり。ファイナルバウトはまるで『白鯨との闘い』。真の敵は父の影を追う自分。セコンドは癌と闘うロッキー。フィナーレはフィラデルフィアの聖地にて。観直して、良作に格上げ。 [映画館(字幕)] 7点(2016-01-11 21:58:27) |
711. スター・ウォーズ/フォースの覚醒
《ネタバレ》 2年ぶり2度目観賞。社会現象にもなっている10年越しの新シリーズ開幕。この熱狂ぶりは他の映画とは別格。砂漠の惑星で孤独に生きる少女の、覚醒への大冒険。ニューヒロインを新進女優が熱演。シリーズ初の3D映像で表現される大迫力の宇宙戦争。3POとBB、新デコボココンビ結成。ハン・ソロやレイア姫、旧シリーズの人物も老けて堂々出演。その二人のムスコは暗黒面に落っこちてる新世代のダースベイダー。ひょうきんなほどに気性が激しいけれど、容易にバラしちゃうそのショータイ。ハン・ソロはあれで終わりなの??そして、地球っぽい碧い星の海に囲まれた丘の上で待つのはレジェンド、ルーク。前作のあらすじと共に流れる王道テーマ曲は健在、音楽は10点満点。 [映画館(字幕)] 6点(2016-01-02 00:48:20) |
712. 007/スペクター
《ネタバレ》 数か月ぶり3度目観賞。シリーズ第24弾。因縁の宿敵、悪の組織・スペクターとの死闘。ボンドガールはレア・セドゥ、妖艶にして気性が鋭く尖った女性を好演。ガイコツいっぱいのスカルパーティーに沸くメキシコでのひと悶着に続き、サム・スミス熱唱の主題歌で幕開け、圧倒された。音楽評価は最高級の9点献上。列車の中での怪力男とのファイトの後は、お決まりのアレ。アフリカ荒野の城の大爆破シーンはものすんげえ。ボンドカーに飛行機、水上クルーザーなどいろんな乗り物を乗り回し、ダイナミックなアクションをスマートにこなすボンド。今作は細いドリルでドリドリッ…ゴーモンの方も絶好調。良作。これにてシリーズ全24作観破。 [映画館(字幕)] 7点(2015-12-28 23:48:16) |
713. エベレスト 3D
《ネタバレ》 約7ヶ月ぶり2度目観賞。世界最高峰エベレストを舞台にした山岳サバイバル・アドベンチャー。真実の物語。てっぺん獲った後に容赦なく襲うブリザード。次々と雪床に埋もれるツワモノたち。犠牲者に日本人女性の名も。雪に焼けた痛々しい生存者の姿。山岳の3D映像が美しいだけに牙を剥かれると、より恐ろしく感じる。 [映画館(字幕)] 6点(2015-12-13 22:53:48) |
714. メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮
《ネタバレ》 続編公開に向けて約2年3ヶ月ぶり観賞。「走れ・はしれ・ハシレ~」、第2弾の舞台は巨大迷宮のおソト。悪の人体実験組織に追いかけ回される。ゾンビに咬まれて銃で心中する仲間は可哀想だったね。意外とモロかった反乱軍と共に、実はあちらさんだったテレサと連れてかれたミンホを追って、第3面へ。 [映画館(字幕)] 6点(2015-11-29 22:25:03) |
715. ファンタスティック・フォー(2015)
《ネタバレ》 ゴムゴムのリード、スケスケのスー、メラメラのジョニー、ゴツゴツのベン。マーベル最初のヒーローチーム誕生秘話。ヒーロー登場までの前座ドラマがものすごく長げぇ。何の映画観てるのか分かんなくなっちまうべや。クライマックスは破壊王になっちゃった旧友とのSFバトル。とにかく終始散漫で支離滅裂な印象。今年のワースト候補。 [映画館(字幕)] 5点(2015-11-01 22:24:18) |
716. マイ・インターン
《ネタバレ》 イマドキのアパレル・ネット販売会社に高齢インターン社員として採用された70歳のおじいちゃんと、激務に張り詰めている女性社長の交流。スマートな着こなしに立ち居振る舞い、年の功による観察眼とオトナの包容力。とても高齢者枠にハメておけない。すぐさま女性社長の傍らに付くようになり、いつの間にか社長直属の運転手となって、禁断の私生活も含めた良き相談役に。人生の師は百戦錬磨の老紳士、デニーロ好演。ハンドル握る姿を見ていると、タクシードライバーの名曲が聴こえてくるようだ。デトックスムービー。良作。 [映画館(字幕)] 7点(2015-11-01 02:21:25)(良:1票) |
717. Dearダニー 君へのうた
《ネタバレ》 飲んだくれにして往年のロック・スター、ダニー・コリンズ。パチーノが軽快に好演。彼の心境を変えたのは43年越しに見つけた憧れのジョン・レノン様からのお手紙。疎遠の息子との絆の修復が軸。発達障害の孫娘はいつもじいじのミカタ。要所で流れるレノンの名曲が爽快。実話に基づいた心温まるヒューマンドラマ。良作。 [映画館(字幕)] 7点(2015-10-25 22:44:27) |
718. ペコロスの母に会いに行く
《ネタバレ》 認知症になった母親への介護奮闘記を面白可笑しく漫画化したものが原作。玉ネギのようなハゲちゃびんの息子による介護コメディ。今の事はどんどん忘れ、意識はいつも大昔の思ひ出の中。アタマの中がぶっ飛んで、あどけない童女のような満面の笑顔。89歳の赤木春恵がある意味渾身の怪演。竹中直人の髪型はウサン臭いサギ師みたい。母親の大切さを思い起こされる心温まるヒューマンドラマ、良作。 [DVD(邦画)] 7点(2015-10-04 02:30:35) |
719. アントマン
《ネタバレ》 約3年ぶり2度目観賞、続編公開に向けての復習。マーベル・コミック原作の新たなヒーローは身長1.5センチメートル。仲間はありんこ。ドロボーでバツイチ無職のダメ男が人生一発逆転の大勝負、小さくなってミクロンアドベンチャーに挑む。蟻の軍勢を従えて羽根アリにまたがりビュビュン。小さなったり大きゅうなったりして大暴れ。機関車トーマスのミニチュア鉄道もリッパな戦場だいっ。 [映画館(字幕)] 6点(2015-09-26 23:43:02) |
720. 天空の蜂
《ネタバレ》 前代未聞の原発テロを題材に国の闇をえぐる、手に汗握るアグレッシブ・サスペンス。大胆不敵なる容疑者の黒幕はすぐ傍に。犯行動機は大事な局面で社会に見捨てられた恨み。上背はないものの威厳あるシブさを押し出す悪役ぶり、本木雅弘が好演。ミッションインポッシブル並みのスーパーアクション有り。グロい戦闘シーン有り。墜ちてくるビッグB、それはまるで蜂が襲ってくるようだ。それを受け止めようとするイナバウア・モトキ、ちょっと過剰な演出、堤監督の悪いクセ。原作者・東野圭吾が20年前から今の原発再稼働問題を予言していたかのようだ。良作。 [映画館(邦画)] 7点(2015-09-20 22:33:13) |