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 > 53羽の孔雀 さんの口コミ一覧
53羽の孔雀さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 250
性別 男性
自己紹介  映画史や映像技術には全く詳しくないので、単純に面白いと感じた度合いで点数をつけさせていただきます。
 よろしくお願いします。

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1.  サリュート7 《ネタバレ》 
面白い。実話に基づいた、というだけあり超エンタメな作品とはもちろん異なるが、それでも「元々困難な任務」「次々に起こる問題」「政治的な判断との葛藤」「ちょいちょい軽口を叩くやり取り」「え?どうなるの、というハラハラな展開」「作品のテンポ感」等、充分面白いと感じさせる。 飽きず、退屈にもならない。 何より「宇宙空間が舞台」というだけでスリリングなのは言わずもがな。 「アクロバティックな方法でどうにかする」といった描写は元々求めていなかったので、その点は逆に良かった。むしろ「ちょっとしたことが大問題を引き起こす」の方が納得できます。 なおBGMについては、これは完全に感性の違いによるものだとは思いますが、全く合っているように感じなかったですw
[インターネット(字幕)] 7点(2024-09-29 03:27:11)
2.  パニック・マーケット3D 《ネタバレ》 
「サメ映画」と聞いた段階で、もはや「B級全開やりたい放題、いかに適当な展開をいかに適当に見ながらいかにサメ映画の中ではこの作品はあーだこーだと論じつつ、結局はまあサメ映画だからな!、という適当な結論に帰着する」、という印象を持っていたので、その印象のまま見ました。  で、見た結果、「う~むそうですか」、となりました。  これは予想外な展開があったわけでも予想外にくだらなかったわけでもなく、もちろん予想外に傑作であった、というわけでもなく、より短い文字数で言い表せば「ほう」という表現になるのとイコールです。  誰にも頼まれていないのに勝手に本作の弁明をするならば、 まず第一に、 「スーパーマーケットにサメがいる、とかそんなわけねーだろ」という点については、スーパーマーケットは海岸付近浜辺沿いにあり、その海域にはホオジロザメが出現する、ということは予め示されているため、「予想外の津波により海岸付近の建築物一帯が海に飲まれ、その海に生息していたホオジロザメさんが拡張された自分の領域を闊歩するのは当然であるので、当然スーパーマーケット内にサメはいる」ということになります。  第二は、特にありません。  最終的な結論として、「ほう」とか「はい」とかいうこれ以上短い文字数は思いつかない作品である、ということを感想として、本作の一口コメントとさせていただきます。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-09-23 00:41:21)
3.  オリエント急行殺人事件(1974) 《ネタバレ》 
※原作ネタバレあり、2017年版のネタバレあり注意  原作既読。2017年版視聴後。  2017年版と比較すると、こちらの方が原作に忠実であり、原作を映像化した作品として、純粋に面白いと感じる。 冒頭のデブナムと大佐の会話をポアロが偶然聞いた場所とか、伯爵夫人に「H」について尋ねる場面は客室の中とか、本当に細かいところは原作と異なるが、これは映画の尺の都合でそうした、という理由で十分納得でき、重要な点について重要な改変は行われていないため、問題ないと感じる。 大筋、重要点、及び大部分の細部において原作どおりなこちらの作品の方が原作を読んだ者としては好感が持てる。  第一の推理(外部犯説)と第二の推理(全員が犯人説)についてどちらを採るかについては、原作では列車の重役と医師の2人の判断に任せられる。 ポアロは警察でもなければ検事でもないため、真実を探求したにすぎず、自らその後どうすべきかの結論を下すことはせず、2人に任せる。 この点、2017年版ではポアロ自身が「第一の推理を採る」的なことを言ってしまっているのはマイナス点。 一方で本作では原作にほぼ近いが、私個人としては、それまで合理的かつ理性的で、躍起になって乗客犯人説を推していた医師が、事情を知って最後に「まあ私の検死結果もたまには間違えることもあるかもね」的なことを言って第一の推理を採る、という最後の描写が非常に好みであるため、その描写が無かった点だけはちょっとだけ残念。  「実際に殺人が犯されており、犯人も特定できてはいるが、その犯人が裁かれない」という見え方もする、というのは事実であるが、原作者アガサ・クリスティーはコナン・ドイルのホームズシリーズが大好きだったらしく、ホームズ作品でもそのような結論で幕を閉じるエピソードが少なからずあるため、本作もそういうところが取り入れられているのかな、と思ったり。  また、本エピソードは実際に起こった事件を元にしているらしく、現実世界では誰の目から見ても残酷で犯人を許せない事件という世間的感情になっている中、事件に関係する12人が陪審員12人に成り代わり裁きを下す、というifの世界を描いた物語である、という点も、(これは個人の好みになるであろうが)私にとっては好みである、と感じられる作品である。
[DVD(吹替)] 8点(2024-08-24 22:12:59)
4.  オリエント急行殺人事件(2017) 《ネタバレ》 
<原作のネタバレあり> 原作既読。映像化されたオリエント急行を見たのは本作が初。  上映時間の関係からというのは当然あるだろうが、それ故「本来は別の人だった2人(医者と大佐)が1人にまとめられている」「1人ずつ話を聞く過程の詳細が省略」といった作りになっている。 原作は「事件発生→クローズドサークルなので警察等外部の協力者の手を借りられない→1人1人丹念に話を聞く→答を導き出す」というもの。 ポアロは元々会話によってそれぞれの不審な点に目を付ける、矛盾に気づく、要素を繋ぎ合わせて1本の線にする、という型の探偵。 故に「1人1人からしっかり話を聞く」という原作の描き方が重要かつ面白いポイントになるわけだが、そこが省略されていたのはまあ仕方ないとはいえ残念。だったら冒頭のシーンとか謎に追加されてるアクションシーンとかバランス(卵やネクタイ)のくだりとかを入れなきゃ良かったのでは、と思ってしまう。  また、原作は「殺されたラチェットは社会的にとんでもない悪党であり、アームストロング事件を知る者すなわち世間一般の全員から嫌悪される対象で、例の事件を起こしながらも金の力で無罪判決を得た。それ故事件に強く関係した人物12人が陪審員12人に成り代わり、ラチェットに社会的制裁を下す(死刑を執行する)」というもの。 本作の描き方でも結果としては変わらないが、そのくだりの主張が相対的に弱く感じる。  また、ポアロは警察でも検事でもないため、「真実を明らかにする」ことを目的とし、行動する。つまり、真実は明らかにするがその後犯人をどう扱うかについては自分の関与するところではない、というスタンスであるため、原作では本事件が成り立つ「推理A(外部犯説)」「推理B(全員が犯人説)」を提示するが、そのどちらを取るか、どういう裁定を取るかは責任者であるブークと検死を行った医者(原作では犯人の1人ではない)に委ねる、という形になる。 原作では、それまで理知的で合理的だった医者が、最終的に事件の背景、事情が明らかになり乗客たちの心情に触れたことで、「まあ私の検死結果も完璧ではなかったかもしれませんね」と言い、つまり12人の乗客の心情に傾く形、推理Aを取る形で幕を閉じる。 しかし本作ではポアロ自身が「今回は推理Aのパターンとしていいでしょう」としてしまっていて、それだと話というかキャラというかスタンス違うことになっちゃいません?と思ってしまった。  その他、原作では夫人にナイフが刺されるくだりは無いし、凶器の発見のされ方も違うし、夫人はペラペラ娘のことを喋りまくるお喋りおばさんと思わせて実は稀代の名女優だった、といった点も異なるため、結論は同じでも見え方が異なる。 マックイーンもアームストロング事件に関与する一人で計画のためラチェットの秘書になった人物だったはずだが、本作の場合横領という謎概念が入った結果そういう描かれ方がされていなかったような。それだと「社会正義を下す陪審員12人という強い信念を持った12人」じゃなくなっちゃうのでは?と思ったり。  原作は「犯人は1人、せいぜい共犯で2人という先入観があるでしょ?」という古典推理小説のメタを利用したところに名作と呼ばれる所以の1つがあり、それ故原作の超序盤で描写される「刺し傷が12か所、しかも右利きの刺し傷と左利きの刺し傷があり、致命となる深い刺し傷(男の力じゃなきゃ無理な傷)もあればかすり傷程度の刺し傷もある」というのがまさかそのまんま答(シンプルに12人が別々に刺しただけ)だとは思うまい、という点が衝撃ポイントだったはずで、原作が発売された当時、ある程度当時の推理小説を読んだ後で、当時の先入観がある状態で読んでみたかったなあ、と思わせる作品の筆頭だな、と感じます。
[インターネット(吹替)] 7点(2024-08-04 02:08:50)
5.  機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
テーマは「愛」。テーマに共感できるかできないか。これによって大きく評価が分かれそうです。  人は愛によって生まれ、愛に囲まれ、愛によって成長し、愛によって生きる。 遺伝子がどうとか、役割がどうとかは関係ない。 愛というものを正しく認識し、受け入れられるか。  言い換えれば、他人と繋がることを恐れず受け入れられるか、他人と繋がることを恐れずに求められるか。  自分一人で抱え込み、背負い込み、解決しようとしても、いつか限界が来て自分というものが壊れる。 だから他人を頼れ、他人を信じろ、他人に心を開け。 そう言っています。  よくあるテーマであり、それが人の大多数どころかほぼ全員に刺さり、受け入れられる共通見解、となっていると思います。  しかし、私はそれが絶対の正解ではない、と常々思っています。 というより、大多数がそれを正解というのならば、少数の反対の意見に耳を貸さなければ、結局同じことなのでは?と思っています。  本作のような愛をテーマとする数多の作品によって人々が皆「それは確かにそうだ」「それが正しい」と思ってしまったら、 それって無意識の洗脳と同じことなんじゃないですかね、と思うわけです。 それならば、最初から遺伝子操作して優秀な人間のみを作り出す、ということと同じじゃないですかね、と思うわけです。  故に、「選択肢を提示するから自分で考えてみてね」は良いが、「これが正しいんだ」と主張する作品は好きではありません。 正確には、「これが正しいんだ」と主張された場合、自分がそれに共感できれば良いと思うし、 疑問の余地ありなら良いと思わない、というだけのことです。  愛とは、究極の自己暗示だと思っています。 自分がA(人でも物でも)に対して愛があると思えばそこには愛がある。 しかし、愛というテーマに限らず、「それは本当か?」と疑う心もまた同時に重要だと思っています。  それを疑うことは、えてして得1に対し損9なのかもしれません。 10割心酔してしまった方が、より生きやすく、より楽しく、より「幸せ」なのかな、と常々思っています。  しかし、そういうことが頭の中に浮かんでしまうから、私はそういう人間なんだな、と思うと同時に、 私のような人間がいるから「人類皆○○」にはならないんだな、と思ってしまいます。  故に、本作のようなテーマを前面に押し出す作品はどうしても少数派とされる側の意見を考えてしまい、 別にそれも間違ってないんじゃね?と思ってしまい、結果共感度が下がり、 点数に影響してしまう、というのが正直なところです。  今回は、「どっちの言ってることも別に良いと思う」と思うので、中間の5点とさせていただきます。
[インターネット(邦画)] 5点(2024-06-09 01:21:39)
6.  フラガール
タイトル的に「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」とかその類だろうな、と思って視聴しましたが、視点が違う。 主役である少年少女視点で描く青春物語、ではなく、周囲の状況込み込みで描く大人の世界の中に存在するフラガールという存在、という感じ。  東北の田舎町、鉱山業で生計を立てる人々、しかし鉱山が閉鎖されるという。鉱山が閉鎖された後に建てられるのが、全く異色のハワイアンセンター。  祖父の代から引き継いできた誇りある仕事を手放せと言われてはいそうですかと受け入れられない人、地元の連帯感がある中で生きるために考え方を変える人、今の在り方を守ろうとする人、東京から来た地元の事情を知らないチャラい女を受け入れられない人、肌の露出や「見世物」的なものに抵抗がある人、家族のために家族に逆らってでも闘う人、やりたいと思ったことをやろうとする人。  こういった外側から見た視点に重点を置きつつ、かつ軸として「フラを踊ろうとする女性たち=フラガール」が据えられているため、どのシーンにおいてもある人の意見に納得できるし、ある人の意見に納得できない、といったことになり、時にはムカつき時には涙しつつ入り込んで見ることができました。  正直フラダンスというものがどういうものかは全く知らなかったしなんなら何が凄いのかよくわからない地味な印象があったので、鉱山とハワイアンという全くかけ離れた存在が題材にされていることで、確かに映えるな、と感じさせられました。
[インターネット(邦画)] 8点(2024-03-23 22:36:54)
7.  エベレスト 3D 《ネタバレ》 
登山系の作品は初めて視聴しましたが、凄まじいですね。 「頂上からの景色が綺麗」「体力的に大変」とかそういう次元じゃなく、もう完全に人体vs自然。 敵は自然そのものであり、いかなる好条件を揃え配慮したとしても各々のちょっとしたズレが文字通り致命となると。  もちろんそれはエベレストだからであり、現在とは違う当時だからなのだとしても、当時の「エベレストの登頂に成功」という一文がいかにとんでもないことなのか、ということを学ばせていただきました。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-12-27 00:34:47)
8.  祈りの幕が下りる時 《ネタバレ》 
原作未読。本シリーズは初。こういうシリアス系、親子愛系の作品は全然視聴したことがない。 面白かったですし、普通に泣けました。  ただ一点納得できなかったのは、最後の殺人のシーン。 これまで自分を犠牲にして守り続けてくれた人が望んでおり、状況的に仕方がないから、全てこれまで通りとするためにその恩人を殺す。  ふざけるな、と思いますけどね。 自分だったら絶対にそんな感覚や発想にはならない。かつて彼がそうしてくれたように、今度は自分が同じように守ろうとする。他のいかなるものを犠牲にしてでも、いかなる手段を取ってでも彼を守る術を探し、最終的に無理だとしてもあらゆる手を尽くそうとする。 手段については今パッと思いつきませんが、少なくともあの場面でいきなりその判断にはならない。 というか仮に発想したとしてもとてもじゃないが実行できない。  親は子を思うもの、というのはよく聞きますが、子だって親のことを思っているんですけどね。 自分が犠牲になることで親の病気を取り去れるなら、親が一日でも長く生きられるなら、喜んで死にますけどね。  そういう感覚の自分にとって、唯一そこだけが納得できないシーンでした。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-12-16 19:22:39)
9.  マスカレード・ナイト
パターンや構成が前作と一緒。 故に、前作が好きだった私にとっては安定している作品であるとともに、前作を超える面白さや真新しさというものもありません。  事件にかかわる人間関係がほんのわずかに複雑化していますが、「前作で見慣れてますよね?」「だからついてこれますよね?」という感じの、まさに続編といった作り。  前作でキャラ付けが済んでいるだけに、「二人が徐々に変わっていく」というくだりはカット。 二人は最初から互いを知っており、互いのプロフェッショナルさを知っている、という状態でスタートするため、どちらかといえば「変化」より「徹底」を見せられるのが本作。  よって、見え方としては事件ベースで、その対応の差、という描かれ方となりますが、テンポが良く(ただし冒頭を除く)、前作同様の作りのため飽きはしません。 しかし一方で、「いやそれは無理あるやろ」感も前作どおり。  以上から、やはり前作と感想は変わらず、エンタメ作品として気楽に見るのに適した作品かと思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-12-10 00:08:56)
10.  マスカレード・ホテル
原作未読ですが、面白かったです。現時点で平均点が5.40点ということにびっくり。 終始ホテルが舞台の大衆向けエンタメ作品なので、そういう感覚で観ることをお勧めします。  深いテーマがあるとか、ミステリーとして特筆すべき点があるとか、そういうことではない。 言うなれば踊る大捜査線とかそういった類のエンタメ作品を見た時に感じる面白さと同様の感覚。 互いに違う職業に就いている2人があるきっかけで場を共有することになり、徐々に互いを理解していき、なんやかんやで問題をなんやかんやする、という作りは県庁の星とそっくりなので、そういう系が好きな方には刺さる作品かと思います。  一部本気でウザいことを言ってくる「いるよな~こういう客」的なキャラが登場し、その解決シーンも「現実的にそんなわけないやろ」となるところなので、日々の自分と照らし合わせて見てしまう見方は向かない。 マイナスな所を探すように観るのではなく、本当に単なるエンタメ作品を観る時のようなぼや~っとした感覚で観ることをお勧めします。  文鎮、バッジ、ポケット、所作、そして笑顔など、こういう言外に表現される心理描写ってすごく好きです。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-12-02 22:51:08)
11.  ボーダーライン(2015)
終始シリアス。展開がわかりづらい部分が徐々にわかっていく系。「どういうことだ?」と考えつつ観るうちに入り込む系。 その視点は本作の主人公ケイトの視点のようであり、主人公はどちらかというと巻き込まれる側で、主体となって立ち回る側ではない。 「毒をもって毒を制す」を警察視点で描いた作品。つまり、法を根拠として設置されている警察が超法規的な手段をもって目的を達成しようとする様を描いた作品。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-12-02 20:12:49)
12.  ハッピーフライト(2008) 《ネタバレ》 
「普段我々が乗っている飛行機は、どのようにして飛んでいるのか」という映画。 一機の飛行機を飛ばすために、どれだけの人間が関わり、裏ではどのようなことが起こっているのか、がメイン。  よって男女の主人公がそれぞれいるものの、主人公のエピソードの掘り下げや成長物語という観点では全くない。 機長、CA、整備士、管制塔、そして客など、全てに均等に焦点が当てられるため、群像劇といった方が近い。  映画なので当然誇張はあるにしても、映画的なエンターテインメント性とかそういうことではなく、「へ~こうなってたんだ」というのを知れる、という意味で非常に面白い作品でした。  惜しいと思った点としては、最終盤。もっとそれこそ洋画のように盛り上げていいし、もっとキャラクターのエピソードを入れてもいいと思った。なんというか、非常にあっさりしている。  各人にエピソードを散りばめたんだから、綾瀬はるかはもうちょっと活躍して良いしその結果褒められる描写があって良いし、整備士の兄ちゃんとオッサンのくだりももうちょっと掘り下げて良いし、うぜぇ客と担当CAさんの間にもう一言欲しいし、空港に残ったCAさん2人それぞれに「もうちょっと頑張るか」「ふーんやるじゃん」みたいな描写があって良いし、マネージャーを見返す描写があっても良いし、社会科見学に来た退屈そうだったキッズに「わーすげえ」と言わせて良いし、修学旅行生のフラグは投げっぱなしだし、飛行機恐怖症のカップル二人はトイレのくだりで終了ならそれ以降出す必要ないし。  元々ド素人ながらに空港と飛行機というあの雰囲気が好きな自分にとって刺さる作品ではあったが、映画的エンターテインメントとして最終盤の盛り上がりやエピソードの回収がもうちょっとあれば・・・という感想となる本作でした。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-11-28 21:37:26)
13.  沈黙のパレード 《ネタバレ》 
つまらないわけではないですが、これは面白い!となるわけでもない、という感想です。 個人的に容疑者Xの献身が非常に面白かっただけに、どうしても比較してしまう。  Aだと思ったらBだった、と思わせて実はCだった、というのはもはやパターンですが、本作はまさにそのパターンのままであり、突出して「ここが他作品と違う!」という凄さも無ければ、「これは酷い」という箇所も無い、いたってシンプルな作品だったと感じます。  「矛盾があってはならない」「科学的なトリックが必要」「キャラクターを立たせる必要がある」「読者(視聴者)にとって予想外な点が必要」「科学と感情の対比が必要」といった多くの要素を入れる必要があるため、その枠作りに徹した結果、その枠作りは成立しているが枠を超えるわけでも枠を破壊する要素があるわけでもない、つまり「普通」になった、というのが本作の印象です。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-11-28 19:28:50)(良:1票)
14.  マッドマックス 怒りのデス・ロード
絶対に大画面で見た方が良いです。 台詞が少なく、ストーリーもほぼ無いに等しく、とにかく映像とアクション、それのみ。 ひたすら改造車vs改造車であり、一部白兵戦。 なので映像に圧倒されつつ空気感に入り込めれば高評価だったのかもしれませんが、iPadで見てしまったために画面の大きさ的な意味で全く入り込めず、面白いと感じられませんでした・・・。
[インターネット(字幕)] 3点(2023-11-15 17:57:41)
15.  グリーンマイル 《ネタバレ》 
合わず。序盤から中盤は面白い。しかしジョンを連れ出したシーンあたりから全く納得できず、加速度的に面白さが萎んでしまった。 そのプラスとマイナスの中間をとった点数とさせていただきます。 何か深い解釈の仕方がありそうだが、初見ではわからなかったのでシンプルに思ったことを書きます。  上映時間約3時間のうちちょうど1時間くらいで突然ファンタジーが入り込むが、それ自体は全然受け入れられた。それまでの1時間が普通にドラマ的でありファンタジー要素など無くても面白そうな映画だなと思ったため、突然のファンタジー要素には「あー始まった」ではなく「この設定をどう活かすんだろう」という興味の方が強く、そのためその時点で面白さが萎むということはなかった。  しかし後半、ジョンを連れ出して所長の奥さんを回復させるあたりから「おいおい」という展開が続き、全く納得できないまま見終わってしまった。  ジョン・コーフィは作中字幕の表現を借りれば「自然」「神の奇跡」ですが、まあ当然そんなものはいないわけで、ジョンは何かを体現している存在であるにしても、普通に英語を喋り普通に物を食べる普通の人間であり、その結果「普通の人間に特殊能力が備わっている」と見えてしまうわけです。  で、他人の痛み?を吸って自分に溜める、それだけなら本人が苦しいだけなので「偉いな」「いい人だな」もっと言えば「ご自由にどうぞ」と思うわけですが、それを吐き出して他人に植え付けるというのは、それがまさに殺人やん、と思ってしまうわけです。 近距離にいる善人と思われる人物ならいくら救っても良いしなんなら感謝もされるが、近距離にいる悪人と思われる人物には精神病を煩わせ、結果人を殺させても良しとするのか。仕方がなかったとするのか。周りは涙を流すのか。全く納得できません。  本人は「自分でもわからない」と言っていましたが、明らかに意志をもって行動をしているので全く説得力が無い。 自分の意志でパーシーの首根っこを掴み、悪を注入し、結果廃人にし、人を殺させた。自分の中で完結する能力ならまだしも、他人にマイナスを付与することができる能力。傲慢甚だしく、こんな危険分子は処刑して正解だっただろ、とさえ思えた。  ジョンは冤罪で、ただただ自然で愛があるだけの存在、なのに人間の愚かさ故に処刑されてしまった、のだったのならそれは悲しいとなりますが、普通に意志を持ってパーシーという人間を壊し人を殺させているため、それはもう殺人やろ。同情の余地なし。と思ってしまいました。  登場人物たちがジョンをどう思いどう行動するかは勝手ですが、納得できるかと言ったら全くできない。そんな作品でした。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-11-04 22:25:49)
16.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 《ネタバレ》 
凄すぎる。映画がとかではなく、実話が基になっているということが。 本作で一番鳥肌が立ったのはエンドクレジット直前の「フランクのその後」かもしれない。  某サイトで視聴しましたが、サムネ?は絶対に変えた方が良いと思う。確かパッケージもこんな感じだった気がしてこのパッケージというか空気感は見たことあるな、という感じだったんですけど、視聴前の印象は「ほ~ら僕を捕まえてみなよ!じゃあね!」的なノリの終始明るいドタバタ劇で、何ならルパンとかそういう系の作品かな?と思いましたが、全然違う。 スチュワーデス8人のあの画は本質と全然関係ねーじゃねーかw監督が見たら怒られるまであるだろwと思った。  もちろんコメディ部分もあるし映画的にテンポ良く進むしでエンタメ感も強いんですが、私が一番面白いと思ったというか驚いた点は、フランクの行動が実話に基づいているということ。フランクの行動全て。 「え?噓でしょ?」「え?いやそんなことまかり通るんか?」「え?そんな展開ある?」「え?行動力凄すぎない?」という、フランクが起こす物事全てが驚きであり、その点が一番面白いと感じた点でした。  実話に基づいていないのであれば「それはねーわ」で終わりだったかもしれませんが、実話に基づいていると言われると「凄すぎる」という感想が第一に来て、それが本作を面白いと思った核たる部分でした。  フランクの凄さは理解できた一方でコメディ部分がイマイチ良くわからず特に前半が退屈な印象を受けてしまったので、次視聴する時は前半の会話部分を重視して吹き替えで見てみようかな、と思いました。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-11-04 18:46:28)
17.  竜とそばかすの姫 《ネタバレ》 
サマーウォーズのオズの世界をより現実に近くした版+美女と野獣。 ちょっと、悪い点が目立ってしまったというか、悪い点に目が行ってしまった。  ■美女と野獣要素  主人公のアバターの名前が美女と野獣の主人公のベル、正体を知られないように城に閉じこもる竜=野獣、美女と野獣で言うルミエールらのような主人に従える従者たち、城のエントランスやダンスホールはそのまんま、ダンスホールでダンスする様がそのまんま、ベルの見た目がディズニー調のクリッとした目と厚い唇、竜=野獣のベルへの咆哮、竜=野獣がベルを守る描写、ベル&竜=野獣&ガストンの存在、時に物怖じせず積極的なベル、徐々に打ち解けていく様子。   これらは全て前半半分に詰め込まれているが、そのまんますぎる。  美女と野獣リスペクトなのは見ればわかるけれど、「美女と野獣のこの点が好きだから強引にそれを入れ込んで繋げた」感がすごく、全然入り込めないというか、不自然。  無理に美女と野獣のベルのキャラクターに合わせようとしたもんだから、現実世界ではめっちゃ控えめな主人公が突然美女と野獣のベルに近い性格になり、特段の深い理由なくトントン拍子で竜と心を通わせた、と見える。  そのため前半の山場であろうミュージカルっぽいシーンに全然入り込めず、ポカーンとしてしまった。  無理に美女と野獣要素を入れる必要が全くなかったように感じる。  ■悪意描写  サマーウォーズのオズの世界にいる人々は「ネット空間だが現実のSNS等よりも良心的」という感じで、それ故にアニメ的であり、不快な描写は特に見られなかった。  しかし本作の登場人物は非常に現代的(2023年現在)でリアルであり、人を妬んで悪意ある表現をしたり、ネット上で自分を偽ろうとしたり、「叩き」だったり、といった現実のネット社会でよく見る不快な要素がそのまんま詰め込まれている。  そのため、「なんでアニメ映画を見ている中でも不快にさせられなきゃならんのか」という感想を抱く。   その人物の情報を知るために瞳に反射した映像を拾ったり窓の外の居場所から場所を割り出したり、いわゆる「特定」をそのまんまやっている。アバターが解除されて現実世界の本人が露になるというのは「晒し」であり、いや闇深すぎだろ何があったんだよ、と思った。  ■キャラクター設定  サマーウォーズの主人公は数学オリンピックで2位だったという実績があり、電車の中で誕生日の曜日を即座に計算するなどの「普通とは違う」という特徴を見せ、それがあるから世界でごくわずかな人しか解けなかったオズの暗号を解いた、というのは理解できるし流れとして納得できる。  一方で本作の主人公の特徴は「歌」であるが、「歌が好きだった」という描写は僅かになされるものの、「なぜ世界トップレベルに歌が上手いのか」という理屈付けがない。しかも歌という主観的というか感覚的なものであるため、いかに本人の潜在能力を引き出すシステムといっても、「いやそのレベルなら世界にゴロゴロいるやろ」と思ってしまう。  指標が客観的でないため、イマイチ凄さがわからず、それ故納得感が薄い。  以上が主たる点で、特に前半の無理矢理感がすごく、個人的にあんまり・・・という感想となりました。
[インターネット(邦画)] 4点(2023-11-01 01:06:38)
18.  ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-
アニメ本編を全て見た後に続けて視聴。  美しい景色、ゆっくりとした描写、温かい気持ちになる点など本編と同様。 若干異なったのは、本編はヴァイオレットが主人公として色々な人に関わり、成長していく、という視点だが、本作は前半と後半に分かれ、手紙のやり取りをする2人がそれぞれのパートの主人公となり、その2人にヴァイオレットやベネディクトが関わる、という視点となる点。 そのため「外伝」という表現は相応しく、しかし決して本編から逸脱せず期待した通りの作りとなっていた。  そもそも本作を含む「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品は、いかに情景に入り込めるか、世界観に入り込めるか、という点が評価に大きく影響する作品であるように思う。 自分のイメージとしては、日が短くなってきた肌寒いくらいの涼しい日の夜に、自分の心が落ち着きすぎているくらい落ち着いている時に、時間を忘れてゆっくりと、余裕がある状態で見ると突き刺さる作品、というイメージ。  アニメ本編を見た時も本作を見た時もまさにこの状態に当てはまり、それ故自分にとって最高に素晴らしい作品、という評価となった。 泣くために見るわけではないが、世界観に入り込んでいるうちにいつの間にかホロリと涙がこぼれる、そんな作品と感じた。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-10-13 22:31:49)
19.  プライベート・ライアン
iPad、つまり小さな画面で見てしまったのが致命的なミス。本作は大きい画面で映像に圧倒されながら没入して見なければならない系の作品だった、と視聴途中で気づいた。そのため入り込めず、会話の分量が少ないことも相まって正直なところ退屈だなと感じてしまい、時間が非常に長く感じられた。内容を忘れた頃にまた見る時は必ず大きい画面で見てレビューを更新したいと思います。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-10-09 00:26:34)
20.  L.A.コンフィデンシャル 《ネタバレ》 
めちゃくちゃ面白い。ストーリー自体も面白いし、キャラクターも良い。落としどころも良い。  バド、エド、ジャックの中ではエドが一番好きだが、それは最も感覚がまともで現代の考え方に近く、暴力や賄賂といったおもいっきり違法な行為をしなかったから。そのため途中で女と寝ているところを写真に撮られた際は「結局かよ・・・」と思ってしまったが、それにより逆にバドやジャックのキャラクターと近くなったおかげで、あるいは展開的に3人が接近していく描写と相まって、最終的にバドもジャックも好きになれたし、全体として良いバランスだなと思えた。  一連の事件の落としどころとして「ダドリーを英雄にするが自分も英雄にしろ」というのは、ダドリーを悪者にすると本格的に自分の身が危なくなるためその防衛策であること、自分の出世と警察の威信の交換条件であり互いに得があること、頭が良く「政治に向いている」というエドのキャラクターがより際立つ効果があることから、実に上手い落としどころだなと思いました。 「ロロ・トマシ」のくだりは鳥肌もの。面白かったです。
[DVD(字幕)] 8点(2023-10-08 19:58:51)
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