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 > 墨石亜乱 さん
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プロフィール
コメント数 51
性別 男性
自己紹介 メインストリームでは無いが映像ディレクターを生業としています。
映画を観たのは小・中学時代がテレビの吹替えで。高校・大学時代は映画館で年間300本ほど…好きな作品はリピート鑑賞。ニューシネマより王道の娯楽作品を好みます。
吹替えの演技で好きになった映画も多数。広川太一郎、羽佐間道夫、大塚周夫、中村正、若山弦蔵、石丸博也は個人的に人間国宝に認定したい。

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1.  天空の城ラピュタ
日本映画最高の冒険活劇  まっすぐな少年と可憐で献身的な少女の大冒険を ハラハラ、ドキドキのアクション満載で描く。  地下から遥か天空まで、ファンタスティックでスケールの大きな舞台 善も悪も、個性的で人間味あふれる登場人物たち 夢と希望、勇気、そしてハッピーエンド・・・  まさに、まんが映画の最高峰!文句なし!!
[映画館(邦画)] 10点(2017-04-11 14:31:26)
2.  この世界の片隅に 《ネタバレ》 
ほんの2、3世代前…こんな時代こんな日常があったという真実。  試写の評判をTwitterで知り、初日の午後 映画館へ。 テアトル梅田のロビーには人がいっぱい。上映中は立ち見の人までいて驚き。 舞台は戦時中。明るくふんわりと生きる主人公すずと一緒に、 私は、その時代の暮らしを体験した。 広島から軍港の呉へと嫁ぎ、新しい土地で新しい家族との生活が始まる。 物が無く食べる物にも苦労するが、失敗したり笑ったり。 それは今の私たちとさして違わない普通の暮らし。 私たちは、すずと一緒にくすくす笑い、家族とのふれ合いにホッコリし、時に涙する。 2時間の映画が、すずの生きる数年間にも感じられ…そして。  映画が終わった時、色々な感情があふれ、しばし言葉を失った。  片渕須直監督が現地で綿密に調査し再現した風景や暮らしは、全て当時の本当の姿だという。 祖父母から断片的に話を聴いたり、日本史の一部として知っていたその時代。 しかしこれは、どんな歴史書やドキュメンタリーよりもリアルな、VRのような時代体験だった。 すずさんの思いは、当時を生きた多くの普通の人たちの思いに相違ない。 ある意味、隠し、忘れてしまいたい過去。その良いところ悪いところ両方を 原作者の こうの史代さんも、片渕監督も知って欲しかったんだろうと思う。  これは、よく取材して丁寧に作られた、厳しくも優しい〝幸せのあり方〟を描いた最高の映画です。
[映画館(邦画)] 10点(2016-11-16 01:57:53)(良:1票)
3.  バンデットQ 《ネタバレ》 
天才テリー・ギリアムによる奇想天外な冒険ファンタジー  1981年に公開されたこのファンタジー映画は、まだデジタルVFXのない時代に、それを逆手に取ったような超リアリズム映像とアナログSFX、ユーモアと風刺と不条理と遊び心で〝時間と空間の抜け穴を記した地図〟を巡る冒険を描いた物語。  イギリスのコメディ集団「モンティ・パイソン」唯一のアメリカ人で、「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」など独特のブラックユーモア的世界観の傑作を生んだテリー・ギリアム監督が、虚実入り混じった歴史の名場面、誰もが知っている童話、果ては神と悪魔の対決を、ごった煮スープのように詰め込んで料理したカルト映画です。約2時間の空想の旅を、少年・少女に戻ってご賞味して頂きたい。  アガメムノン王やロビンフッド、ナポレオンの話をしながら親子で楽しんで観るなら、日本語吹替版がオススメ。 余談だが、製作35周年Blu-rayの吹替え音声は、新たに吹替を追加しTV放映のカット部分を補完した完全吹替版となっている。デヴィッド・ワーナーの魔王はテレビ吹替えと同じ羽佐間道夫さんが再演。また、TV版で主人公ケビンを演じていた浪川大輔さんが再録ではケビンの父親役で出演している。  現在、映画における架空世界はすべてCGIで描かれいて、それはそれでCGならではの完璧な美しさがある。が、ほんの十数年前までは、本作のように実物大のセットとミニチュアを撮影し、光学的にアナロク合成していた。決して完璧ではないが、だからこそ実在感があり、温かさがあり、いびつな魅力を持ち、結果、シュールで味わい深い映像が生まれている。 テリー・ギリアム監督の作品は、非常にこだわった美術が特徴なので「バンデッドQ」に魅力を感じたら、「モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル」と「バロン」も是非、観て欲しい。  劇場で見た時から至高の映画なので10点。(客観的には…7点)
[ブルーレイ(吹替)] 10点(2016-08-08 17:34:48)
4.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
ティーンエイジャーにとって、共通体験として心に残る映画がある、今それは『君の名は。』だろうか、だとすると…かつてティーンだった僕たち私たちの共通体験映画が、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だろう。 共通点は、ティーンが主人公のドタバタコメディで、時空移動SFで、タイムリミットサスペンスでもあるところ。『君の名は。』は性の差、『バック・トゥ…』は年の差バディーが走り回り夢を叶えるドリームカムトゥルー物語。さらに『君の名は。』の魅力は美しい風景。それに匹敵するのが「どうせならカッコよくしよう!」というスピルバーグの一言で生まれた最高のガジェット、タイムマシン・デロリアンの魅力ではなかろうか!
[映画館(字幕)] 10点(2017-07-21 00:15:42)
5.  レイダース/失われたアーク《聖櫃》 《ネタバレ》 
スター・ウォーズと並んで、過去のものとして忘れ去られていた冒険活劇ジャンルをVFXの効果的な活用で蘇らせた意義は絶大。以降数多い類似作品が製作され、ロマンシング・ストーンやハムナプトラなどが登場した。 それでも、インディアナ・ジョーンズ教授の冒険シリーズが数多の作品と一線を画すのは、稀代のクリエイター2人の奇跡のコラボレーションだからか。当初予定ていたトム・セレックが先約のTVシリーズのためキャンセルされ、ハリソン・フォードがキャスティングされたのも奇跡だが、 最大の魅力は、VFXマジックで観客の想像を完全に覆すクライマックスだ。 奪い合いの末、宝は悪の手に渡る。しかしその中身は風化して只の砂と化していた…皮肉なラスト。それまでの作品ならこれが落ち、これで終わり。だが、発電機が不気味な唸りをあげ…ここから真のクライマックスが始まる。観客は神秘の宝が持つ戦慄すべき神の力の目撃者となるのだ。その余韻が冷めぬ間にもう一つのVFX画面、無数の箱が並ぶ広大な倉庫に神器が消える二度目の皮肉なラストだ…もう呆然とするのみ。  観客が見たいものを〝これでもか〟と見せ、更にもう1回クライマックスを用意する。007シリーズがスタンダードとしたが時代を経て陳腐化したスタイルを視覚効果の力で復活させ再定着させたのが、レイダースだった。 観客はもちろんだが、当時の映画人こそ大きな衝撃を受けたはず。間違いなく歴史をつくった作品。今なお同じスタイルでシリーズが継続しているのも奇跡である。
[映画館(字幕)] 10点(2016-10-07 19:45:28)
6.  ゼロ・グラビティ
この映画で、3Dとはストーリーがシンプル(というか起きている事の展開のみで物語りは不要)で、上映時間が短く、特異な状況を疑似体験させるものがベストだという事(つまり3Dはライド向けの映像技術であって劇映画には向いていない)と証明してしまったように思う。  この映画の製作陣は志が高く映像の出来も素晴らい。アカデミー賞でも高く評価された。が、それ故に、大ヒットの表層だけをとらえた製作会社が中身のない3Dイベント映画を粗製乱造しないよう願うばかりだ。
[映画館(吹替)] 9点(2014-04-10 18:08:13)
7.  マイマイ新子と千年の魔法 《ネタバレ》 
『この世界の片隅に』の片渕須直作品と知ってDVDでの鑑賞。  同じ片渕須直監督が戦中~終戦までの日本を描いた『この世界の片隅に』と同様に、終戦から10年ほど経った地方の町(村)の空気感を非常にリアルに描いている映画です。  牛車が進む奈良時代的な過去と新子たちの現実が交錯する世界観は 一見すると時間ファンタジーだが、そうではないと感じた。 現代と違って、与えられる娯楽が無い子供たちが、自分の空想力で遊んでいた時代だから、想像と現実をレイヤーのように重ね、幻景と実景を綯い交ぜ(ないまぜ)にした世界で遊ぶ姿を描いている【ごっこ遊び】想像力豊かな少女の物語で、『君の名は。』的な過去とのシンクロファンタジーではない。 子供の想像だから、矛盾だらけで断片的だし、ジブリ作品のような派手で爽快なクライマックスが展開するわけがない。 つまり、これはフィクションとは正反対の現実的な〝妄想で現実をより楽しむ少女たち〟の・・・〝自由で豊かで純粋な心〟を描いた映画なのだ。  終盤、戦後のリアルな大人世界〝現実〟を新子は垣間(かいま)見る。〝子供の想像世界〟を〝現実〟が否応(いやおう)無く侵食してくるのだ。 しかし、どんな時代であっても、空想の翼を広げて夢を追って駆け回る子供たちの輝きが衰えることはない。そうこの映画は言っている。そして、優しく映画の幕は下りる。  できれば、この作品の前に『この世界の片隅に』を見ておくことを薦めしたい。その方が、片渕監督の描く世界を感じとり易いと思うし、【すずさんの生きた世界の、その後の世界】を垣間見ることが出来るからです。
[DVD(邦画)] 9点(2016-12-09 04:09:35)
8.  抱きしめたい(1978) 《ネタバレ》 
ロバート・ゼメキスの監督デビュー作にして、後の作品の原点的な要素がつまった青春コメディーです。  製作総指揮スティーブン・スピルバーグ、脚本ロバート・ゼメキス&ボブ・ゲイルのトリオは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と同じ。 印象的なのは豆タンクみたいなウェンディ・ジョー・スパーバー演じるローズィーの猪突猛進ぶりと、 最初はあまり乗り気でないのにTVのエド・サリバン・ショーに生出演するビートルズを見に行くぞツアーに参加させられ 図らずもビートルズの部屋でトリップしてしまうナンシー・アレンの可愛らしさ。 全編に渡って流れるビートルズの初期ヒットナンバーとテンポよく展開する明るいドタバタ。 そして様々なトラブルの後の全員がハッピーになる大団円です。  ゼメキス作品の中で楽しさではBTTFに次ぐNo.2だと思うので、是非ともBD化して欲しい映画です。
[映画館(字幕)] 9点(2014-04-07 23:08:02)
9.  シャーロック・ホームズの素敵な挑戦 《ネタバレ》 
コナン・ドイルの原作ものでは無いシャーロック・ホームズ映画。 しかし、かなり良くできたホームズものだと思う。まず、謎ときが非常にしっかりできていること。舞台となっている時代背景や風俗も取り入れてストーリーに生かしているし、ホームズの思考法や癖、原作の有名エピソードのオマージュ、アクションまで盛り込んでいるが理論的で破綻が無くホームズが実在の人物だったらこうなのかも知れないと思えるほど。 ただ、この作品はシャーロック・ホームズ映画の中でもマイナーな存在。それは何と言ってもホームズがハンサムでは無いこと!。近年のロバート・ダウニー・Jr、ベネディクト・カンバーバッチとは正反対。偏屈で神経質、コカイン中毒が進み妄想と禁断症状に悩まされている骸骨の様な外見の男…女子うけは望めない(笑)。そこがこの映画の好き嫌いが分かれるところでしょう。  ちなみに原作小説の作者で本作の脚本も担当しているニコラス・メイヤーは、タイムマシンの作者H・G・ウエルズが切り裂きジャックと対決するスリラーSF映画「タイム・アフター・タイム」で監督デビューし、スタートレックの劇場第2作目「カーンの逆襲」、6作目「未知の世界」を監督している。おそらく4作目でクルーがタイムトラベルしたりするシリーズの構成にも関わっていると思われる。SF映画界において大変重要なお方です。  ヒーローとして大活躍するシャーロック・ホームズを観たい人にはオススメしません。が、この点を献上する以上、シャーロック・ホームズを知り尽くした上で、事件とは別の意味で窮地に落ちたホームズを設定し、実在の人物との夢のコラボを経て、ある事件を解決し、同時に自分自身の迷宮からも脱出するホームズを描いた実によく出来たメタ構造の物語であることは保証します。  残念ながら、国内のDVDソフトがマイナーレーベルで入手困難かもしれないが、大人向けの知的なミステリーが好きな人には是非観て頂きたい映画です。
[地上波(吹替)] 9点(2014-04-22 12:51:07)
10.  未知との遭遇 《ネタバレ》 
劇場で観なければ、評価してはいけない映画  エンドロールを見ながら、なぜか涙が… 中3のとき劇場公開された作品。監督はスティーブン・スピルバーグ。前作「ジョーズ」で世界興行を塗り替えて注目された。その、ジョーズにつぐ新作は映画の内容を極秘にして公開された。 なぜなら、異星人とのリアルなファーストコンタクトを初めて描いた=観客に体験させる映画だったからだ。  衝撃音とともに暗闇から明転する冒頭から、超常現象的な恐怖さえ感じる前半、ドキュメンタリータッチでサスペンスフルな中盤、そして光と音、SFとファンタジーが一体となった壮大なファーストコンタクト。 まさに、ビデオ以前の時代だからこそ誕生した、巨大スクリーンと70mmフィルムの超大作シネラマ映画だった。  同じSFで、ほぼ同時期に公開された「スター・ウォーズ」も劇場で鑑賞したが、当時の私の評価は断然「未知との遭遇」が上だった。「スター・ウォーズ」は大ヒットしていて劇場は満員立ち見で印象が悪かったのかも知れないが。笑  さて、「未知との遭遇」の主人公のロイは勤勉な電気技師だがアニメや模型が好きだったりと子供のような一面がある。濃くはないがライトなオタク系だ。 アメリカの青年の中では立場の低いオタク系男子の成人した姿。それは監督自身の姿でもある筈。  映画が公開された1977年の日本は、まだアニメブームの夜明け前。とは言え、オタク文化の基礎は作られつつあって音楽やアート、マンガやアニメ、SFなどは急速にハイレベル化し専門の雑誌も創刊され、高校生、大学生に与える影響も大きくなっていた時期。 だが、高度成長期を生きてきた当時の親世代は財産を蓄え家族の安定を人生の目標としていたので、当然、ジェネレーションギャップが生じ「親たちの普通」へ子供を矯正しようとした。  ロイに起こった遭遇事件はスクリーンのこちら側の観客だけが知っている事実で、彼の言動は安定志向の妻や子供には理解されない。自分の夢を身近な家族に理解してもらえず孤立してしまう。 漠然と映画やアート系の仕事を目指していたけれど親の猛烈な抵抗にあった当時の私にとって、ロイ・ニアリーは心情的に共感できる人物だったんだと思う。  映画オタクだったスピルバーグ青年がスタジオシステムの中で「ジョーズ」を成功させるまでにも多くの抵抗勢力があったに違いない。 「障害を振り払い平穏を捨ててでも進まない限り、夢には到達できない。」と、映画を通してスピルバーグは叫んでいたのだと思う。それが、中3の私にも何となく伝わって涙がでたのかも知れない。 今の私の仕事はこの映画に遭遇した結果なので、個人的に貴重な作品。そういう意味でこの評価です。
[映画館(字幕)] 9点(2014-04-07 18:34:31)(良:3票)
11.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
【初見の感想】「爽快」  1954年の第一作を原型に庵野秀明監督得意の様々なカッコイイオマージュカットの連続。(エヴァ的と批評されるのは、氏に厳選された過去の特撮作品のカッコイイ場面の再構築こそが映像面での庵野スタイルであって氏の各作品の表現がルックス的に酷似するのは当然なのです。特に今回は本家東宝作品だけに、より堂々といつもの10倍増しの大サービスとなっています!) 私にとって衝撃だったのは・・・シン・ゴジラが見ためはゴジラだけれど、ヘドラ的だということ。第一形態は巨大オタマジャクシ(という設定があったらしい)。怨念を持った破壊神を〝進化する化学物質〟のように設定している点もそう。  映画自体の後味が爽快なのは〝如何にも日本人らしい日本人たち〟が不器用だろうが何だろうが最善の方法を考え、寝食さえ忘れて黙々と実行し、闘いに泥臭く勝利する映画だったから。  そして・・・、ギレルモ・デルトロの「PACIFIC RIM」やギャレス・エドワーズの「GODZILLA」が世界的に大ヒットし、あぁ怪獣もゴジラも海外の大資本映画の独壇場になってしまった・・・と伝統の終わりを感じていたのを、庵野監督と特撮の職人達が最後に生み出した、魂の咆哮『シン・ゴジラ』の熱線が見事に焼き払ってくれたからです。  【最終的感想】「映画監督」  ※以下の感想は【それを言ったらオシマイ】的な話です。ネタバレとは違いますが『シン・ゴジラ』について「内容の考察」で盛り上がりたい人に水をさす可能性があります。ご注意ください。  私は、庵野監督のことを「特撮好きのアニメ職人ビジュアリスト」だと解釈しています。 しかも常人と違って、視覚・聴覚的に経験した「傑出した事象」を完璧に記憶し、純度を高めて新たな表現として構成する「再現力」が突出していて、同時にその脳内映像を1/30秒単位で描きだす(=絵にできる)技能を有した、超・映像職人だと。 おそらくですが、氏が創作の喜びを感じるのは「映像を表現すること」それ自体であって、大衆へ向けて「社会的メッセージや思想を伝えることでは無い」と考えます。  ただ只「自分の好きな映像を徹底的に創りたい人」だと思うのです。  さて、シン・ゴジラの膨大な台詞や表現、意匠、ゴジラの造形に「何かの意図やメッセージ性を感じる」のは何故でしょうか? 観客に何かを伝えたいのであれば、劇中で明確に主張するべきではないでしょうか? 普通の映画ならそうします。過去のゴジラ映画もそうでした。その点、シン・ゴジラには何かの意図を感じさせる演出=「不完全に書き込まれた情報」が多すぎます。  これは、明らかに意図した「不完全な情報の提供」です。  私たちは、SNSなどに流れている大量の情報に対して、怒り悲しみ、考え、共有し、自己主張することが日常化しています。国民総批評家のような時代に生きています。 シン・ゴジラの膨大な台詞や意匠、ゴジラの造形の中に、社会的な課題、学術的&オタク的知識、重層的意味を持つ台詞や音楽、過剰な文字情報などなどを「大量の断片情報」として監督は埋設しています。  だから映画の鑑賞後・・・まるで試験問題を前にした学生のように、その意図を模索せずにいられなくなるのです。  庵野監督は「持てる限りの手法を駆使した映像」で、観客が映画館で楽しめる作品を創りました。同時に、「埋設した断片情報によるパズルゲーム=思考による考察と議論」で、観客が映画館から現実に帰った後も永く楽しめる作品にしたのです。 しかし、知識量の多い現在の観客が相手ですから、現実的かつ、容易に解決できない問題を準備する必要があり、その為に大変な努力を費やしたに違いありません。そんな過剰サービスを普通の監督はしません。監督業を越えた信念か、オタク魂の成せる技です。(ハリウッドの大資本が作る映像と競うには『知恵と努力と根性で奇跡を起こすしか手が無い』のです)  創ることに全力投球。ですから「正解」まで用意したとは思えません。  そもそも、哲学者でも科学者でも評論家でもない一(いち)映画監督が大衆に向けて専門外のメッセージなど発信できません。「監督はただ、考えるに足る物語を見せるだけ」なのです。 それは、宮崎駿然り。スタンリー・キューブリック然り。議論される自作について監督たちが多くを語らないのはその為です。「問題を考える材料は映画として語った。後は皆さんが各自で自分なりの結論を模索して欲しい。」それがメッセージです。  これは・・・映画の冒頭で、牧悟郎が残したメッセージ「 私は好きにした。君らも好きにしろ。」と同じです。
[映画館(邦画)] 9点(2016-08-07 11:26:12)(良:3票)
12.  ハドソン川の奇跡
21世紀アメリカの見事な英雄譚。  とてもシンプルなのに、 ミステリーとしても、サスペンスとしても もちろん、実話の映画化としても 一級品。  邦題も。(笑)
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2017-04-15 13:24:27)
13.  LUPIN THE ⅢRD 血煙の石川五ェ門 《ネタバレ》 
生ハム食えんな〜 笑  2012年の「峰不二子という女」2014年の「次元大介の墓標」に続く ルパン三世のアダルトなリブートシリーズ「LUPIN the Third」の第3弾は、 剣豪 石川五ェ門が主役で、日本が舞台。 正確には「峰不二子」と「次元大介」の間で、多少スタッフが変わっている。 キャラクターデザイン・作画監督だった小池健が監督に抜擢され 演出・キャラクターデザイン・作画監督まで兼任し純度の高い小池健作品となった。  本作も「次元大介の墓標」に続いて、異常に緊迫感があるハードなルパン映画である! 

  前作通り、30分づつ前編・後編に分かれた構成で、間にタイトルが流れる。 劇場アニメとしては短くテレビシリーズ2話ぶんを意識したフォーマットらしいが そうとわかって観れば、決して物足りなくは無い。 若き五ェ門の、闘いと苦悩、そして開眼が…非常に濃厚に描かれている。  最初期のTVシリーズ(大隅ルパン)の雰囲気を基本としたシリアスなキャラ設定。 物語、演出はよりハードでバイオレント。 レイトはPG-12だが…実質R-15だと思った方がいい。 
 その意味で一般受けを捨て、前作以上のハード路線に舵を切った覚悟には敬服するし 作品レベルも突き抜けている。 
 ただ、闘いが少々生臭くなり過ぎたのも否めず、集客的には苦戦するかも知れない。 
  この五ェ門がヒットして次があるなら…主役は銭形だろうか?それも是非観てみたい! Blu-rayは売れそうだから可能性は十分ありそうな気がする。  唯一苦言を呈すなら、物語の骨格が・・・ 用心棒仕事の失敗→背景組織の闇→強烈なライバルの出現→主人公の苦悩と開眼→肉を斬らせて骨を断つ勝利→ルパンとの絆の成立。 これは『次元大介の墓標』と全く同じドラマ展開で、もう少し違いが欲しかった。  

レビュータイトルの「生ハム食えんな〜」は、 
肉を斬らせて骨を断つの部分で・・・ 映画を観たら解ります。笑
[映画館(邦画)] 8点(2017-02-05 14:36:23)
14.  ハムナプトラ/失われた砂漠の都 《ネタバレ》 
インディ・ジョーンズに最も近づいたオカルト冒険活劇  最初から最後までハラハラどきどき、怖くて、笑えて、子どもでも最高に楽しめる。そんな映画は本当に少ない。まして、シリーズ物となると尚のこと。『ハムナプトラ』はインディアナ・ジョーンズの冒険シリーズと並ぶ、貴重なアクション&アドベンチャーの傑作だ。  原作は1932年公開のユニバーサル怪奇映画『ミイラ再生』。ピラミッドやファラオの呪いを描いた映画は結構多いが、ニューシネマ以降でハムナプトラ以前となるとアガサ・クリスティーのミステリー『ナイル殺人事件』と、チャールトン・へストン主演のオカルト『ピラミッド』、レスリー・アン・ダウン主演のロマンティックミステリー『スフィンクス』くらいで冒険映画ではない。 時代的にもピラミッドは謎の遺跡ではなく観光地と見られていて、『007私を愛したスパイ』ではMI6のエジプト支社に改造されていたほど(笑)謎と呪いの神秘のエジプトは既に終わったコンテンツだった。  それが、『レイダース失われた聖櫃』の大ヒットでトレジャーハント冒険アクションとVFXによる伝説と古代遺跡・秘境探検ジャンルが復活し、その影響下に現代の秘宝アドベンチャー『ロマンシングストーン』、アラン・クォーターメインの冒険『キングソロモンの秘宝』、ララ・クロフトの冒険『トゥームレイダー』、ベン・ゲイツの冒険『ナショナル・トレジャー』が登場。 そして、リック・オコーネル&エヴリン・カナハンの冒険『ハムナプトラ失われた砂漠の都』がILMのVFXも全開に、元祖「レイダース」が描いた神秘のエジプトアドベンチャーを継承しスタートした。  ただし3作目は、舞台がなぜか中国に移ってしまう。ハムナプトラというタイトルである限り似合う舞台は灼熱の砂漠であり、ピラミッドであり、ミイラの呪い渦巻くエジプトあって欲しかった。 しかも、主役であるエヴリンの女優レイチェル・ワイズが交代してしまい、別物のように印象が変わったシリーズも失速してしまった…残念。
[DVD(吹替)] 8点(2016-10-17 17:03:36)
15.  風の谷のナウシカ 《ネタバレ》 
手描きの魅力にあふれた宮崎アニメの傑作(最高傑作か)  最初に観た時から段々と評価が上がって8点になりました。(笑) 今さら《ネタばれ》もないでしょうが、腐海による地上世界の済世物語と言ってしまうには、構造がもう少し深い。 火の七日間を起こしたにも関わらず、またもや巨神兵を復活させてしまう人類の懲りない地上支配欲(というか本能)。生態系の自然治癒力としての腐海(菌類)と虫そして人。一見は対立構造。でも、飽くなき欲求で破壊をもたらす行為も地球の進化の“あるべきもの”の一つとして語られているように思う。そこのところが平板な自然に還れメッセージとは違う。  その辺は、原作漫画により明確に感じることができるので、ナウシカについて考える機会があれば、漫画の方も読んでみることをお薦めします。
[映画館(邦画)] 8点(2014-04-19 16:15:21)
16.  スパイダーマン:ホームカミング 《ネタバレ》 
下町エリアの市民生活を守るヒーロー、殺さないヒーローの登場  最初は、すっかりMCUの超人たちの活躍を慣れた目で観ていた。観終わると、ちょっとした違和感が。いつものカタルシスとは違う感じ…なんだか無邪気な映画だなぁ… トム・ホランド演じるピーターは単純で無鉄砲、失敗だらけで、反抗的で、甘ちゃん…ま〜ぁモドカシイ。未熟で不安定…でも、だからこそ10代の頃の自分と同じリアルな人間に見え…新鮮で〝親愛なる隣人〟らしいと今回のスパイディーには感じることができた。 劇中の大人たちにとっても それは同じで、繰り返しクイーンズ住人どうしの親近感が描かれていている。そこに完全悪は存在せず、死んでいい人間はいない。 これまでのスパイダーマンには、常に「死」がつきまとっていた…要は、相反する思想の衝突による死が、次なる死に連鎖する…淘汰の連続。その悲劇を描いた映画だったと気づかされる。  年齢が下がり、ピュアな目で世界を見る新たなスパイディー。アベンジャーズの内紛にも「なにやってんだよ!ヒーローのくせにケンカするなよ」と当たり前の事を言ってくれそう…そんな、スパイダーマン(TH)私は気に入りました。  P.S MARVELロゴのスパイダーマンのテーマ曲、猫の救出に ニヤリです。
[映画館(吹替)] 8点(2017-08-13 19:17:52)
17.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》 
いやぁ、夏映画とはかくありなん!童心に返って楽しみました。スピルバーグ印のユニバーサルチャンピオン祭りを。  【超ネタバレです!】  【ラストシーンを書いています。映画を観てから読んで下さい。】   ご存知シリーズ4作目。今回の敵(?)は遺伝子操作が生み出した最強・最悪の大恐竜インドミナレックスだ! 厳重警戒のイスラ・ヌプラル恐竜刑務所から「奴」が脱走!行け!恐竜ランドの守り人僕らのオーウェン!人類の精鋭部隊と頼もしいラプトルチームも一緒だぞ!  しかし、敵は悪知恵はたらく大悪獣。言葉巧みにラプトルチームを騙して精鋭部隊は壊滅。銀河のヒーロー絶対絶命の大ピンチ!その時、赤い閃光を手にした赤毛のクレアが天に叫んだ!ゴジ・・・T-Rぇ~X!カモォーーン!!どどどどどどどッ!T-REX出動!地響きたてて大地を疾走する太古の王者!雄叫びとともにキックだ!頭突きだ!噛みつきだ!しかし敵は凶悪ハイブリッド超恐竜。力は互角。いやッそれ以上!王者危うし!  シュッ、ズバッ!なんとラプトルが奴に噛みついた!「やっと目が覚めたぜ、旦那。」「遅せ~ぜ手羽先野郎!」「ちッ、」たまらず逃げ出す卑怯者。だが、悪いことはやっぱり出来ない・・・ここは恐竜番長モサ兄貴の庭先。「こっち来やがれチビ!」「ひえ~ご勘弁を~ゴボゴボゴボ・・・」あわれ、不良恐竜の悪だくみは恐竜ランド三大怪・・・恐竜の前に水のあわと消え去ったのであります。   まぁ、あれこれ突っ込みたくなるのはわかるけど1作目からこのシリーズは正統派の「見世物」映画なので、ジュラシック・ワールドの観客と一緒にドキドキしながら逃げ回って、たまにクスッと笑って、最後ほえ~っとプチほんわかして何とな~く人類の教訓っぽいものも感じつつ、あ~面白かった~って楽しんで欲しいな。そう思ってスピも監督も一生懸命、すごい金かけて・・・これ作ったと思う。最高でした・・・まる。
[映画館(吹替)] 8点(2015-08-11 08:30:09)(笑:1票)
18.  キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー 《ネタバレ》 
キャプテン・アメリカと「STAR WARS」の濃密な関係  本作の監督 ジョー・ジョンストンは、アメコミヒーロー「ロケッティア」や「ジュラシック・パーク3」の監督として知られていますが、スターウォーズ・トリロジー(エピソード4~6)にプロダクションデザイナーとして大きく貢献した偉大なるレジェンド級クリエイターです。 そのデザインセンスは〝油まみれで使い込まれたホンモノ感〟と〝無骨なカッコ良さ〟を兼ね備えたミレニアムファルコンやスターデストロイヤー、X-ウイング、デススターなど数々のメカを見れば明らか。  キャプテン・アメリカでも(ほとんど言及されませんが)〝古い時代が夢見た未来=レトロフューチャー感〟あふれる魅力的なメカが多数登場しています。 ・アースキン博士を殺害したスパイが乗る戦闘機の様なコクピットと双発の外部スクリューを持った流線型の小型潜航艇 ・シュミット(レッド・スカル)が乗り回す黒塗りロングノーズ6輪16気筒のモンスターマシン・クラッシクカー ・レッドスカルが兵器工場からの脱出に使う、ジェット推進回転翼式・垂直離着陸機 ・ヒドラ基地司令室のコンソール機器、電光式ディスプレーや発光するメーター類 ・山脈を失踪する弾丸列車  そして、極めつけが〝フライングウィング(全翼型)超重爆撃機〟。デザインも然ることながら、コクピットや電光式ディスプレイの実にカッコイイこと!それが、機内に搭載された〝有人飛行機能を持つ都市攻撃用爆弾〟と高空でドッグファイトする光景は、まさにSF的。 それを ことさらに強調せず、実にサラッと随所に配置して見せる監督のセンスこそ、第二次世界大戦という古臭い時代設定を払拭してスタイリッシュにさえ感じる作品に仕上がっている理由だと確信します。  メカではありませんが、毎度トニー・スタークに馬鹿にされているキャプテンのコスチュームも、本作だけは使い込まれたレザー製のセパレート防護服で実に渋い。 A.シルベストリのテーマ曲が鳴り響くエンディングの戦時中ポスターを立体コラージュした映像もお見事でした!!
[映画館(字幕)] 8点(2016-11-26 22:06:24)
19.  トレマーズ 《ネタバレ》 
最初に劇場で字幕版を鑑賞したときは、ただのモンスター映画って感じで、あまり印象的ではなかった作品でした。が、後年レンタルビデオの吹替え版を見てハマリました。 ポイントは、地中の巨大生物との対決というパニック映画なのにコメディ仕立てだというところ。ギャグやパロディではなく、登場人物の明るくて人間くさいキャラクター設定やテンポのいい会話が楽しく、ラストまで実に爽快に見せ切ってくれます。 吹替版の声優は、主人公の2人を内海賢二(ロード・オブ・ザ・リングのギムリ役)と安原義人(キャッツ・アイの内海刑事役)。さらに、シリーズ化された本作のレギュラーとなる武器マニアのオヤジを小林清志(ルパン三世の次元大介役)が演じています。他のキャラクターも芸達者な声優さんばかりで賑やかです。 洋画は何でも吹替えがいいとは言いませんが、これに限っては、Blu-rayの日本語吹替えで見ることを強くおススメします。 ※DVDには日本語吹替え音声が未収録なのでご注意ください。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2014-04-07 22:13:59)
20.  キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 《ネタバレ》 
前作、ファースト・アベンジャーを序章・誕生編とすれば、今回はいよいよ本編突入!  しかし何故、アベンジャーズの中核と言ってもいいS.H.I.E.L.D.話の主人公がキャプテン・アメリカなのか? キャプテン・アメリカを直訳すればアメリカの指揮官。まぁ、“アメリカ隊長”といった感じか(笑)。スタークにはダっサ~と言われる純情まっすぐ君だし、能力だって強力なドーピングレベルで、ソーやハルク、アイアンマンと比べるとどうにも見劣りしてしまう。  スタークはアベンジャーズの劇中でキャップに言う『俺たちは兵隊ではない』と。でもキャップは兵隊だ。スタークは『(命令に従わねばならない兵隊の)お前と俺たちは違うんだ!』と言っているのだ。 だから、究極の選択を迫られたとき他のアベンジャーズたちは愛する者のためにはアメリカを捨てることができる。(S.H.I.E.L.D.所属のナターシャ=ブラック・ウィドウだってニック・フューリーの私的スパイに近いからいつでも寝返るキャラとして描かれている) が、キャップにはそれが出来ない。アメリカを守り、アメリカ国家のために戦う究極の兵士。それがキャプテン・アメリカなのだから。 その宿命から絶対に逃げることが出来ない彼が、現代のアメリカの負の部分に直面した時どうなるのか。 それこそが、今回のウインター・ソルジャーのテーマとなっている。・・・まァそんなこと思わなくっても凄く面白いアクション映画になっておりましたが。  そうそう、竹中直人と米倉涼子の吹替えにもやっと慣れてきました。(笑)
[映画館(吹替)] 8点(2014-04-21 12:57:50)
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