121. I"s
絵は文句なしに上手い。とくに女性の体の一部に関しては業界一、むしろ作者はどこかしら心を病んでるんじゃないの? と心配してしまうくらいに上手い。そこはまったく否定できない。 ただ、こういった主役の男がこれといった必然性もないのに美少女にモテる感じのマンガは昔から苦手。そうした系統の作品にしてはまだ現実味があって話もしっかりしている方だとは思うけれども、やはり受け付けない。 4点(2008-04-23 01:31:18) |
122. 彼岸島
《ネタバレ》 絵、下手。人体がリアルじゃない画でグロ描写されても、なんかなー、微妙なんだよなー。しかも途中からバトルものになってきて、真面目に読めなくなった。嫌いではないけれど、なんとも言い難い。とりあえず続きを読む気は失せた。 4点(2008-04-12 23:08:08) |
123. デトロイト・メタル・シティ
何かを誤魔化そうとして泥沼にはまっていくというタイプのコメディは好きになれない。途中まで読めば先がわかってしまうし、予定調和的というか、話ができすぎている感が強くて白けてしまう。それ以前に、単純にギャグがつまらないと思う。心地良いくだらなさではあるが、大笑いできるような冴えたネタはほとんどない。有名な割には、たいして笑えない作品。 4点(2008-01-04 02:56:52) |
124. 範馬刃牙
《ネタバレ》 読んでいると、超強烈なトンデモ本の誕生にリアルタイムで立ち会っていることを実感する。ある意味、面白い。 きっと作者は刃牙と勇次郎を、完璧に世界最強の存在にしたいのだろう。銃や爆弾を持ってきても殺せない、国家権力ですらただの腕力でねじ伏せてしまう、絶対無敵の格闘家に仕立て上げたいんだろう。でもはっきりいってそんな発想はひどく子どもじみているし、そんなばかげた空想を真面目に語っても誰もついてきてくれやしない。 王牙を初めとする各人物のエピソードは完全に常軌を逸している。勇次郎が走っただけで人工衛星にズレが生じるとか、生まれたその日に世界各国のトップが核の保有を決意したとか……なんというかもう、失笑という言葉では生易しいくらいに失笑もののエピソードが満載。はったりに関してはドラゴンボールよりすごい。 カマキリとの対決にも唖然としたけど、のちに原人ピクル編とクロスした時点で、完全に白けた。これまでSF的な世界観をまったく創り上げてこなかったくせに、いきなりジュラ紀(白亜紀?)から甦った原人を出されたって、読者が受け入れられないのがわからなかったのか? 全体的に支離滅裂だけれども、とくにピクルの登場はシリーズ中最悪の愚挙。マスターベーションにも限度がある。 第一部から読んできた者としては、「バキ」が単なるギャグマンガに成り下がってしまったことが、残念で仕方がない。 4点(2007-12-11 00:30:34) |
125. ブラッドハーレーの馬車
実力のある作家が深く考えずに手癖だけで描き上げてしまったという感じの、凡作。 無駄に残酷なだけで、それを通して何を伝えたいのかさっぱりわからない。凄惨な題材を選べばそれだけで深いドラマが描けるというわけではないだろう。自分は暗い系統の作品が好きなのでそれなりに知っている(マンガに限らず)方だと思うが、これはその中でもできの悪い部類に入る。 画は相変わらず上手い。しかし設定は強引でリアリティに欠け、何よりあざとい。ストーリー展開は予想通り、人物にも台詞にも血が通っていない。ほんとうに沙村広明がこれを描いたのかと疑うほど、薄い。 著者あとがきに自分でもなにがしたいのかわからなくなったとあるが、読んでいてそれがよくわかる。これならいっそ、サディスティックな成年漫画を真剣に描いた方がよかったと思う。 3点(2008-05-19 19:40:10) |
126. To LOVEる -とらぶる-
まあ、こういうマンガは男子小学生のリビドーに火を点けることができた時点である意味満点なんじゃないかと思う。ジャンプをめくってここを開き、(うわー……)と引いてしまうぐらいえげつないこともしばしば。本誌ではぼかしてコミックでは描き込むって……それ別に自主規制になってないんじゃ……?? 少年ジャンプにおける別に広げなくてもいい裾野を広げている、ある意味開拓者的存在です。ある意味。 3点(2008-04-23 01:23:53) |
127. 金田一少年の事件簿
《ネタバレ》 『占星術殺人事件』よりこちらを先に読まされてしまったクチなので、遠慮なく0点を付けさせてもらう。単純なトリックをアレンジして利用するくらいなら問題にはならないが、よりによってオールタイムベスト級の超名作のトリックを、そのまんま盗用するとは……バカか? どんな作品でも多少なりとも過去の作品の影響が見られるのは当然だが、これに限っては完全に一線を超えている。 しかもトリックの使い方が下手。ミステリのネタというのはそれ自体の出来と同じくらい、どう見せるかという演出方法が大切だ。島田荘司氏の小説ではあれほど衝撃的だったトリックが、どうしてこんなしょぼい話になるのだ。ほんとうにバカ。パクるにしても劣化し過ぎなんだよ。 シネマレビューの方でも0点をつけたことがないのだが、評価の範囲外ということで。オリジナルのネタの中にはよくできたものもあるし、『コナン』に比べれば荒も少ないだけに、残念ではある。 0点(2008-05-20 14:58:26) |